仮面ライダーエグゼイド THE GAME IS NEXT STAGE 作:桐生 勇太
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僕は、多分寝ているんだろう。
………パラドが、僕にだけ教えたこと。
「大丈夫だ、永夢。俺ができる限り時間を稼ぐ」
多分、感染している僕にだけ伝わったんだろう。
僕とパラドの心はつながってるから。
僕は理解した。
パラドがどんな状態で、何を考えて行動していたのかも。
「………………パラド………………行かないで………………」
僕は懸命に手を伸ばしてパラドの手を掴んだが、その手は振り払われてしまった。
「放せよ。未練がましい奴だな………諦めな。永夢。こうしないと「お前は」生きれないんだよ」
そうして、パラドは消えてしまった………
僕は………一体………どうすれば………?
「何か悩んでいるみたいだな。永夢」
「………父さん?」
いつの間にか、目の前に父さんが立っていた。
「父さん………もう駄目だ。パラドが死んで、僕はもう変身できない。
それに、足もないんだ。戦えない………」
「確かにそうだな。だけどな、永夢。約束はどうするんだ?」
「………え?」
よく父さんを見ると、後ろに誰か立ってる。
「………若奈ちゃん………?」
「せんせー、もうつらい?あるけなくなっちゃった?」
「永夢、俺はお前を信じてる。いくら追い詰められても、お前なら奇跡を起こせる可能性がまだあるかもしれない。なんせ、お前は私の息子だからな」
「父さん………」
「そうだぜ、永夢、お前がこのまま腐ってたら、死んだ俺らが報われねえよ」
「………パラド!」
いつからパラドがいたんだろう。全く気付かなかった。
「ブレイブもスナイプも、みんなお前のために生きた」
「僕は………僕は………!」
「せんせー、いきて、かわをわたって!」
「行ってこい、永夢」
僕は手を伸ばして、体を引きずりながら進む。
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「キッド、悪いけど、止まってもらってもいいかな?」
「ッ!?」
「え!?」
「永夢!?」
目を開けると、僕は激しく揺れ動くベッドの上に寝ていた。
すぐにベッドを担いで高速で走っているキッドに止まるよう頼むと、ポッピーや何故かいる小姫さんが驚きの声をあげた。
「エグゼイド、お前………?」
「キッド、頼みがある。
僕の命の使い方、ようやくわかった。
僕は、今日死ぬために今日まで生きてきたんだ。
「ダメ!永夢、ゲムデウスと戦う気でしょう!そんな状態じゃ勝てないよ!」
「ダメだ、ポッピー、男でも女でも、人が決めた覚悟は邪魔できない。
永夢、俺はどうすればいい?」
「先ず………僕をある場所まで連れて行ってほしい。そうしたら………そのあとは、あるものを僕に渡してくれ。多分、まだCRにいくつかあるはずなんだ。
あとは、ゲムデウスはきっとCRに入ってくる。だから、置き手紙を書こうか」
「よく分からんが………分かった。移動しながら説明してもらうぜ」
「ありがとう………キッド、………ポッピー、
じゃあ、さようなら」
僕は泣きそうになっている、いや、事実泣いているポッピーの髪をなでながらささやいた。
「僕もポッピーが好きだよ」
それ以上の言葉はいらなかった。
僕は、きっと今日死ぬ。
でもそれでいい。
世界を、残すために………
お読みいただきありがとうございました。