仮面ライダーエグゼイド THE GAME IS NEXT STAGE   作:桐生 勇太

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思いを胸に、戦う青年。


天を掴んだその後に

「アルティメット………大変身!!!!」

 

【煌け!彗星の如く!暗黒の最強バグスター!ハイパー無敵!ゲムデウス!!!】

 

 輝きを失ったハイパー無敵ガシャットは銀に輝き、新たな力が開眼した。

 

………もう、この世界に人間のプレイヤーはいない。

 

だけど、まだ僕がいる。ラスボスを倒して世界を救うラスボスか………皮肉にもほどがある。

 

「さァ……ゲームを楽しもうか………」

 

 変身が完了し、俺様の性格が変わる。パラドの「俺」の方がまだ可愛げがあったな………

 

「どっちが真のラスボスの名にふさわしいか………決めようか!!!」

 

【ガシャコンデウスラッシャー!】【ガシャコンデウスランパート!】

 

「承知!最終ステージを始めよう!!!」

 

仮面ライダークロニクル最終ステージラスボス

Re:ゲムデウス(ゲムデウスバグスター)

VS

仮面ライダークロニクルEXステージラスボス

ゲムデウスM(エグゼイドバグスター)

 

 互いのデウスラッシャーが衝突し、火花が散る。

 

「ゲム………デウス………!」

 

「エグゼイド………!!」

 

 互いに憎しみなんて言う感情は超えて、ただ果たすという使命感だけが………

 

「くそっ………体が重い………」

 

 完全にゲムデウスに体を明け渡さなかったから、力が中途半端になったみたいだ。

今の疲弊しているゲムデウスと同じくらいの力しか出ない。

 

「どうしたエグゼイド!これではパラドクスの方がはるかに強大だったぞ!」

 

 パラドがどんだけ強かったのかが切実に気になる。

そんなくだらない思考を放り投げ、俺様は口を大きく開けた。

 

「デウス・ブレス」

 

「なっ!?」

 

 日に一度しか使えないゲムデウスの最高必殺技。

避けられたが、ゲムデウスの顔の丸い触角と左肩の龍の顔を蒸発させた。

 

「チッ…いい反応だな」

 

「行くぞ!双龍剣!!!」

 

 二対の龍が出現し、飛翔しながら俺様の方向に振ってくる。

 

「舐めるな!双龍剣!!!」

 

 互いの同一の技が衝突し、炎が吹き荒れる。あまりの熱に足元までもが蒸発し始めた。

 

「「全の太刀!ディザストレ(全災害)!!!」」

 

 お互いの奥義が衝突し、それぞれ逆方向に吹っ飛んだ。

燃えつつ痺れて凍るという禄でもない状態になりながら地面を転がる。

 

「ぐあああああ!」

 

「ぐおおおおお!」

 

 無様に転がりながら、着地とは言えないような風に無理やり体勢を立て直す。

ブレーキの代わりに腕を地面に突き刺したため、地割れのようなことになっている。

 

「はあ………ゲムデウスの野郎に完璧に体を明け渡せばこんなに苦戦することはなかった気が………いや、それでは本末転倒だ」

 

 まだエグゼイドとゲムデウスの意識が混濁していて、自分でも変な挙動になったり変な思考になる。さらに、よくよく考えれば「エグゼイドとゲムデウス」ではなく「僕とゲムデウス」と言うのが正確だったことの異常さに遅れて気づいた。

 

「なんで自分で自分を他人みてえに呼んでんだ………ああ、体が重い」

 

 その場に寝てしまおうかとも思うが、自重する。

まだ敵は目の前にいる。焦らず、じっくり狩るか………

 

「グヌ………!な、何だと!!!?」

 

 起き上がったゲムデウスが何かに気付き、信じられないといった声が上がった。

 

「な、何だ………?」

 

「そ、そんなバカな………宝剣が………!!」

 

 ゲムデウスの最高の剣、宝剣デウスラッシャーは完全に根元からボッキリ折れていた。

 

「な………何故!?同じ攻撃であったのに、なぜこちらの武器だけが………!?」

 

「俺様の………いや、僕の前に、君と戦った僕の仲間の傷だ………!」

 

 誰の攻撃かは分からない。けど、間違いない。

武器に限界が来たんだ。

 

「ゲムデウス………お前はもう負けてる!」

 

 突進し、拳をゲムデウスに振りかぶる。

とっさにゲムデウスは盾を出したが、その盾が砕けた。

 

「ば、バカなああ!!!」

 

 疲労だけじゃなかった。みんなが僕のために削ったのは。

 

「よっしゃあ永夢!そのまま決めちまえ!!」

 

「!?貴利矢さん!?生きてたんですか!?」

 

「勝手に殺すな!!!」

 

 後から聞いた話だと、貴利矢さんは瓦礫に押しつぶされる直前に粒子になってやり過ごしていたらしい。

 

さらに良く見て見ると、キッドや小姫さん、ポッピーまでいる。

 

「決めろエグゼイド!!」

 

「行って下さい宝生さん!」

 

「永夢!頑張って!」

 

 嬉しいな。応援してくれて、助けてくれる皆がいるから、僕は生きてこられた。

僕も応えよう。皆の命に、その期待に!

 

「FINISHは必殺技で決まりだ!!!!!」

 

「待てエグゼイド!!!!」

 

 ゲムデウスの翼を出し、空へ飛翔した僕をゲムデウスが追う。

 

【GAMEDEUS ABNORMAL FINISH!!!!】

 

 僕が急降下すると同時に、ゲムデウスも体勢を崩して落下を始めた。

 

「な、何!?………!翼が!!」

 

 ゲムデウスの翼がもげ、落下している。翼が切れかかるくらい傷ついていたのか………そして、それが痛みとして現れないほど疲弊していたんだ。

 

「フン!!」

 

 ライダーキックが正確にゲムデウスの腹部をとらえ、めり込んだまま高速で地面へ向かう。

 

「グエェ………」

 

「ゲムデウス、君は本当に強いよ。僕一人じゃ絶対勝てない。

だから、僕は………たとえ死んでも、

コンテニューしてでも、クリアする」

 

 勢いを全く落とさず、僕はそのままゲムデウスと一緒に地面に落下した。




次回、最終回。
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