仮面ライダーエグゼイド THE GAME IS NEXT STAGE 作:桐生 勇太
永夢の行動は飽くまで彼個人の行動と思っていただき、実在のホームレスの皆様方にはまったくもって反映されることではないということを読者の皆様どうかご理解とご協力をお願いします。
「………………む…………」
俺とグラファイトの決闘に決着がついて数時間。朝日が昇りきったころ、俺が待っているとようやくグラファイトは目覚めた。
「起きたか。おはよう、グラファイト」
「パラド…………そうか、俺は…負けたのか………」
俺はゆっくりとうなずいて見せた。あんな酷い戦い方だったけど、勝ちは勝ちだ。
「パラド、俺は今、お前に対して何を思っていると思う?」
「………卑怯者………とか?」
グラファイトは「意外と真面目なんだな」と小馬鹿にしたように笑った。
「確かに思った。「卑怯者」「せこい奴」とな。だが、それと同時に「流石はパラドだ」とも思った」
「………アイテムだよりで勝ったような奴の、何処が「流石」なんだ?」
「パラド、覚えているか? 昔、まだエグゼイド達との戦いが本格的に始まる前お前はゲームをやっていたな」
__________________
「パラド…何をしている?」
「ん? ゲームだよ。お前もやるか?」
「いや………いい………………………………」
「な、なんだよ、じっと見て」
「ああ…その相手、強いんだな。体力も攻撃力も機動力も見たところお前よりずっと上だな」
「ん? ああ、そうか、グラファイトはゲームの敵キャラだけどこういうことは知らないのか。 大抵のゲームは、プレイヤーよりも敵キャラのほうが強いぞ? それをキャラの持つスキルとか、アイテムでうまいことひっくり返すんだよ。「格上相手にどう立ち回るのか」それがゲームの醍醐味だ」
「…よくわからんがそういうものなのか?」
__________________
「あの時の、あの言葉の通り、お前は見事に俺に勝利した。ゲムデウスウイルスの力によって限界を超えた俺との差を見事に埋め、ついに俺から勝利をもぎ取った」
グラファイトは一言一言を噛み締めるように話し続ける。
「俺は正直驚きっぱなしだった。
「混乱」や「逆転」はもちろんのことだが、俺の不意打ちに近かった「紅蓮爆竜剣」をとっさに「鋼鉄化」で防いだ一瞬の判断力、
「クリスマス」で俺を激昂させてからの「発光」のスタンを狙う策略、
そして、元々は「仲間はまた増やせばいい」などと言っていたお前が俺のためにあそこまでするとはな…
どれも一つ一つ、考えられ、卓越した技術が見られた………見事だ。そして、お前の勝ちだ。パラド。素晴らしい戦いができた。礼を言う」
「………それじゃあ…!」
グラファイトは少し目を閉じて、笑顔で俺を見た。
「これからよろしく頼む。パラド」
「ああ…………ああ!」
俺はグラファイトとともにCRに戻ろうとした。その時、
「見届けさせてもらったぞ………竜戦士グラファイト」
声のしたほうを見ると、巨大な奴がいた…永夢から話は聞いてる…間違いない…!
タドルクエストのラスボス、魔王ベイオウルフだ………!
「………………………………」
や、ヤバイ………俺もグラファイトももうボロボロで、とても勝てねぇ…!
「………………………………」
………? なんで襲ってこないんだ?
「………グラファイト、見事な戦いだった」
………え?
「………意外だな。参謀のお前なら、迷わず俺とパラドを殺しにかかると思ったが…」
俺が唖然としているうちに、グラファイトが話しかけた。グラファイトの言う通りだ。
「今は副リーダーだ…殺す理由もないのでな…なんせ、グラファイト、お前は
そうしてベイオウルフは意味ありげに笑った。
「本来であれば敗れたものにはするべき作業があるのだが、お前には決闘の規定に従ってパラドクスのもとで戦わねばならぬという決まりがあるのでな………それとパラドクス、裏切者のお前の処罰は、疲労困憊しているものへの攻撃は我の主義に反するので、今回は不問にする。以上。文句があるなら、我に噛みついてくるがいい。一瞬で消滅させてやろう………」
呆然とする俺とグラファイトを置いて、ベイオウルフは振り返らずに歩いていく。
「…………グラファイト、お前が歩む新しき道、全霊をもって進むがいい………
敵どうしに分かれたが、お前の健闘を祈る………」
こうして、俺達には頼れる味方が一人増えた。
お読みいただきありがとうございました。
………何だか書いているうちにベイオウルフが優しいキャラにWWW