仮面ライダーエグゼイド THE GAME IS NEXT STAGE 作:桐生 勇太
場合によっては「縦読み」に表示設定を変えると読めなくなるかもしれません。
※今回、もしくはこれからの描写で永夢に対する行動に差別てきな表現があるとお叱りを受けました。
永夢の行動は飽くまで彼個人の行動と思っていただき、実在のホームレスの皆様方にはまったくもって反映されることではないということを読者の皆様どうかご理解とご協力をお願いします。
僕は今、パラドと一緒に三体のバグスターと相対している。
「我々の使命は、言わずもがな貴様らの討伐だ! 塩漬けにしてやる!」
「いや砂糖まみれに!」
「胡椒一択だろう!」
………何だかまとまりがないな………
「「「兎に角! 勝負だ!」」」
叫ぶと同時に、襲い掛かってくる。
「「MAX大変身!!」」
【ガッチャーン!レベル
最大級のパワフルボディ!ダリラガン!ダゴズバン!マキシマムパワーX!】
【ガッチャーン!マザルアップ!
赤い拳強さ!青いパズル連鎖!赤と青の交差!
「行こう、パラド!」
「ああ!」
僕はパラドと別れ、グレンラガンソルティに駆け寄った。同じく機械に乗っている者同士、多分このほうがいい。
「そりゃあ!」
グレンラガンソルティを殴りつけるが、あっさり受け止められた。流石は僕が持ってるゲームのラスボス、強い。
「さあ、塩漬けになるがいい!」
相手のパンチを、僕が受ける形になった。派手に後ろへ吹っ飛ばされる。体に鈍い痛みが走った。
パラド視点
永夢と別れた俺は、ペッポーとスガーの二人を相手取る。
「行くぜ!」
こっちが駆け出すと同時に、向こうも走り出す。 走り出すとほぼ同じタイミングで、まるでYの文字のようにペッポーとスガーが二手に分かれた。あまりにも同じ速度、タイミング、動きのテンポで、一瞬俺の思考が「どっちを狙うか」ということを考え、動きが鈍る。せめて片方のほうが早かったりすれば「前に出ているほうから狙う」ことを無意識に選択するだろう。だが、ペッポーとスガーの動きは、まるで何十年も組んで踊っているダンサーのように完璧に同時だった。 一瞬のスキを突かれ、先制攻撃を受けてしまう。
「うぐっ…攻撃力はそこそこ…か?」
弱くはない、だが、特別に強いわけでも、早いわけでも重いわけでもない攻撃だった。
「この………!」
目の前のペッポーに蹴りを入れようとするが、すでに後方へ逃げていて、からぶった。そのすきに背後のスガーが攻撃してくる。相変わらずそこまで強くはないが、体には確かにダメージが残っている。
「っらあっ!!」
体を反転させながら裏拳を入れるが、もうスガーはそこから離脱していた。今度はペッポーががら空きの背中を狙ってくる。
「くっそ………!」
どう攻撃しても避けられる。徐々にダメージがたってる…このままじゃヤバイ…!
「アイテムを……!」
「させん!」
片方から距離を取り、エナジーアイテムを取ろうとするが、もう片方に邪魔される。
その後も段々と俺は追い詰められていき、ついに変身が解除されてしまった。
「一人なら…勝てるのに…なんて連携だ…!」
「「当たり前だ! パラドクス! 俺たちは確かに砂糖だの胡椒だの意見こそ食い違うが、戦うスタイルが全く同一のものなのだ! 兄ペッポーレベル50! 弟スガーレベル50! 二人合わせて、お前の99を超えるレベル100だ!」」
うぐ…このままじゃ、永夢が孤立しちまう…!
「「さあ、「弟」「兄」よ! グレンラガンソルティに合流するぞ!」
え、永夢………!
永夢視点
グレンラガンソルティに押されて、防戦一方になっていると、後ろのほうでパラドがやられた。
「パラド! だいじょう…」
「「「よそ見している場合か!」」」
これで一気に三対一。もはや防御もまともにできず、どんどん追い込まれる。
パラド視点
………体が、うまく動かせない…やっとの思いで顔を上げると、永夢が三体に嬲り者にされてる。
………俺が弱いせいで、永夢がピンチだ。
このままじゃ永夢が死ぬかもしれない。
俺に命の意味を教えてくれた永夢を。
俺を仲間にしてくれた永夢を。
俺を救ってくれた永夢を
こんなところで、絶対に死なせない………!
「永夢………い……ま………行く……………………!?」
不意に体が軽くなり、自分がまるで宙を舞う綿毛…いやヘリウムにでもなったみたいだ。
霞んでいた視界は一気にクリアになり、動くものすべての動きが見えるみたいになる。
あふれ出る力の望むまま、俺は雄たけびを上げながら走り出す。
「おおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」
今の俺なら勝てる。理由は分からないけど確信していた。
「なっ! こいつ、何処にこんな力…」
セリフが終わるよりも先に、ペッポーもぶん殴る。こっちも同じように冗談みたいに吹っ飛んでいく。
「おのれ!!」
グレンラガンソルティに殴られる。 ちょっとかゆい。全然効かない。
「………あれ?」
何が「あれ?」だこいつ。顔にへばりついているグレンラガンソルティの拳を引きはがし、背負い投げのような形で後方に向かってぶん投げる。
「おおおおおおおおお!? おのれぇぇぇぇえ! ロケットパーーンチ!!」
落下の間際、グレンラガンソルティは自分の乗っていたロボットの右腕を飛ばしてきた。
………見える。分かる。
……敵落下速度9・8m/s
敵相対距離X8・55
敵発射角度Y62・2
Z15・89
敵発射弾速325m/s
…一瞬で敵のロケットパンチの軌道を計算し、俺は奴のパンチを余裕たっぷりに避けた。
「………うそ………」
最後にあいつは間抜けな声を出しながら落っこちていった。これでしばらくは上がってこれないだろ。
「永夢………!」
永夢を見ると、ライフゲージは残り一つだけ。ギリのギリで間に合った。
「待ってろ…今俺が…」
理由は分からないけど、確信があった。手をかざすと、手のひらから光が出て永夢の体に降り注ぎ、あっという間にライフゲージを最大の状態に戻した。
「永夢、ここから離れるぞ!」
永夢を担ぎ上げ、走り出す。
……………………ここまでくればもう大丈夫だろう。
「永夢、痛むところはないか?」
「ああ、大丈夫………」
うん? 何で永夢は訝しげな顔でこっちを見てくるんだ?
「………パラド、いつの間にあんなに強くなったの?」
…………! なんで俺、あんなパワーが出せたんだ?
考えようとすると、何だか頭がぼうっとしてくる。俺はそのまま、その場に倒れこんだ。
お読みいただきありがとうございました。