仮面ライダーエグゼイド THE GAME IS NEXT STAGE   作:桐生 勇太

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第3話:鏡飛彩、人生最大の手術2

「放せ!!!」

 

 腕をつかむ二人を振りほどき、吠える。

 

「お前たちは………ここにいる全員は賭けてはいないのか!?

 

お前たちはいつでも患者が必ず、100%治ると保証して治療しているのか!?

 

そんな保証ができるものは神しかいない!

 

………俺は………我々は神じゃない! 人間なんだ!!!

 

人間が人間を治すなら………賭けるしかないだろう………?

 

俺は、こいつの両腕を、足を、元通りに直してやりたい。

 

………他ならぬ、こいつ自身の未来のためにも………!」

 

 周りを見回す。今度はだれも俺を外へ連れ出そうとする者はいなかった。

 

「………輸血を続けてくれ。両腕、両足の接合整復術を行う」

 

「………鏡先生、壊死まであと2時間ほどしかありません。それ以上時間が過ぎれば、例えくっつけても無駄になってしまいます。一箇所にかけられる時間は、30分………やはり無理です………」

 

「落ち着け! なぜ弱音を吐くんだ!」

 

 叫んだ自分自身、一番よく理解している。後2時間以内に4箇所は………不可能だ。

 

「………! しまった! 上腕動脈に傷が………! 輸血をもっとだ!」

 

「鏡先生! 血圧がどんどん下がってます!」

 

「ショックが起こったようです! チアノーゼの症状が強くなってきました……!」

 

「………く! 酸素吸入を急げ!」

 

「手術はどうします…?」

 

「続行する! 一刻を争うんだ………!」

 

「昇圧剤を使いますか?」

 

「ダメだっ!!」

 

 

 

 

 

 

………………………くそっ………………………

 

 

 

……………………………くそ…………………………

 

 

せめて、俺があともう一人いれば……………!?

 

「我々も、力を貸そう」

 

 不意に手術室の扉が開き、誰かが2人入ってくる。

 

「親父………! それに、白河先生………!(本名・白河一樹:エグゼイド本編13話に外科の名医として登場。永夢と飛彩に助けられたことがある)ど、どうして?」

 

「いや何、ゲーム病を治してくれた永夢と、すい臓癌を治してくれた君、二人まとめてお礼ができるなんて、そうそうないだろう?」

 

「飛彩、わたしも昔はそこそこ優秀だったんだぞ?」

 

「…………………あ………ありがとうございます………!」

 

「さあ、手術を続けようか………………」

 

 

 

……………………………………………………………………………………

 

 

 

……………………………………………………………

 

 

 

 

…………………………………………

 

 

 

 

………………………

 

 

 

 

………

 

 

 

 

 次の日、俺の目の前には、ベットの上で眠り続ける小児科医の姿があった。

 

「手術は無事に終わった。だが、まだこいつの意識が戻らない………」

 

「まあ、助かってよかった、としか言えねえなやるじゃん、大先生」

 

 目の前にいる監察医が俺を茶化す。軽くあしらって、俺は小児科医のいる病室から廊下へ出た。

 

待っているぞ………永夢。

 

 

 

 

永夢視点

 

 

 若奈ちゃんと二人きりで、どれくらいの時間がたっただろう?

いや、そんなことはどうでもいい。今は、若奈ちゃんが僕の目の前にいる。それだけで十分だ。

 

「若奈ちゃん、次は何して遊ぼうか?………ん?」

 

 ふと後ろを見ると、飛彩さんが立っていた。僕の腕をむんずとつかみ、ひきずっていく。

 

「ちょ…ちょっと! 飛彩さん!?」

 

 何するんだ!? 若奈ちゃんから離れちゃうじゃないか!

 

「放してください………放せ! 放せよ!」

 

 いつの間にかパセリの花畑を出て、川を渡っている。このままでは僕は病院(あの子のいない場所)に逆戻りだ。

 

「やめろ! 放せ! 畜生! 若奈ちゃん!!!!」

 

 飛彩の腕の力は強く、振りほどけない。()の体が病院に入ると同時に、花畑は闇に飲まれ、あの子の姿も消えた………。

 

 

 

 

…………………畜生

 

 

……………………………………………………………………畜生

 

 

 

 

 

 

畜生…!!!!!!!!

 

 

 

 

許さねぇ………! 許さねぇぞ………………!!

 

 

 

 

殺して、やる………!

 

鏡飛彩!!!!!!!!!!!!!!!!




徐々に迫りくるラスボスの影、堕ちて行く永夢。


「病は気から」という言葉があります。
大抵心意気の問題で治る速度は変動しますが、もしも
「生き返る気のない人」である永夢は………?
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