仮面ライダーエグゼイド THE GAME IS NEXT STAGE   作:桐生 勇太

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今回は題名長めです。


0-2話:Four Divertimentos,op 'no°1,Andantino Grazioso

 ………あの日から、大体二週間ほどたった。今はすっかり口調も変わり、俺の体も結構大きくなってきたと思う。

 

………問題はこれだ。

 

「………この廃マンション、人がいないはずなのに何か話し声が聞こえたりするんだよねぇ。やんちゃなガキとも思っていたけど、近所の誰もここに出る奴や入る奴を見てないっていうし、変な話だよなぁ」

 

「………でも、確かに結構ここ雰囲気あるよな。なんか出そうだぜ」

 

 ………そう今壁を挟んで向こうにいるのは、エリーゼさんが言っていたいるはずのない生物、人間だ。

 

「………まさか………本当にいたのか? どうなってんだ?」

 

 そっと壁に空いた穴を覗く………姿は結構似てるな。っていうか同じだ。

 

「………お、おい、誰かに見られてる気がしねぇか?」

 

「お、おれも………行こうぜ?」

 

 あ………行っちまった………

 

まさか、本当にいるとはな………なら、よく外に落ちてた「新聞」とかいう文書に書いてあるのは全部本当のことだったのか!

 

[ついに終幕! 仮面ライダークロニクル]

 

[バグスターウイルス専門医宝生永夢さん、感動の会見]

 

[奇跡の研修医、宝生永夢さんは語る]

 

[一年にわたる命がけの治療・宝生永夢に密着!]

 

[永夢研修医の会見、遺族より感涙続出]

 

[奇跡の小児科研修医、異例の経歴!?

幼少時→事故にあい、同夜に父も失う

学生時→伝説化しているゲーマーMとして活躍

受験時→急に医師を志し、見事現役合格

近時→研修期間始まってすぐにゲーム病と対決

バグスターウイルス専門医として会見]

 

 ………じゃあ、今まで俺たち以外のバグスターが人間と戦争してた?

 

「………マジか………」

 

 とにかく、他の奴らにも話してみよう………

 

……………………………………………………………………………………

 

 

 

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………………………

 

 

 

………

 

「ってわけで、本当に見たんだよ。人間。マジで」

 

「………にわかには信じられんな。…だが、嘘を言ってるとは思えんし………」

 

 やっぱりカイも信じらんねぇか………ってかこいつ最近老けたな。

 

「おい、麤琉、貴様、今何か無礼なことを考えていないか?」

 

 やべぇ………最近勘よくなったな………

 

「まあともかく、ホントに見たんだって!!!」

 

 誰でも夢に見るものがある。

 

ドラゴンの背に乗って冒険すること。

 

誰も見たことがない伝説の武器を手に入れること。

 

妖精と花畑で遊ぶこと。

 

白馬の王子様とやらに助けられること。

 

自分の背中に翼が生えて、自由に空を飛ぶこと。

 

 

 

 

 

俺にとっての夢は、人間と仲良く生きることだ。




カイ=海帝

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