仮面ライダーエグゼイド THE GAME IS NEXT STAGE   作:桐生 勇太

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0-7話:悲しみの向こうへ

後のハイパー無敵ソルティ視点

 

………あれからどれほど経っただろう?

 

いつしか皆で移動していた。新たな居場所を求めて………………

 

………………だけど、皆分かってる。今動いたところで、いつまたあの襲撃が起きるかわからない。

 

目先の問題から目をそらすことだけが目的の、一時的な非難、それだけだ。

 

仲間たちの数を、数える。

 

1…2……3………4…………5………………………………………………………………………

 

 

………15ほど、数が合わない。

 

あの惨劇で、15も死んだのか………………

 

俺は、あの日のことが起きた理由、原因を皆に話した。

 

皆、静かに聞いていた。静かに、まるでそこは宇宙空間にいるようだった。

 

罵声を浴びせたりする奴なんて一人もいなかった。

 

ただ皆目を開き、しっかりと俺を見つめていた。

 

皆、聞き終わると皆静かにそれぞれの寝床へ行った。最後に残ったのは、俺だけ。

 

 

 

………………………………………………………………

 

 

 

…………………………………………………

 

 

 

…………………………

 

 

 

…………

 

俺は今、あの人の、エリーゼさんの部屋の前にいる。

 

ようやくわかった。

 

あの人が俺たちに人間の存在を教えなかったのは、きっと知っていたからだ。

 

人間とバグスターが相容れないことを。

 

俺たちはあの時、幼かった。幼すぎた。

 

きっと、俺たちの、俺の夢を壊さないために………………

 

 

 

……………………………………………………………

 

 

 

…………………………………………

 

 

 

………………………

 

 

 

………

 

あの人なら、この罪の償い方も知っているんだろうか?

 

あの人は、

 

美しいこと、

 

楽しいこと、

 

愛しいこと、

 

大切なこと、

 

必要なことを教えてくれた。

 

俺はゆっくり、ドアを開けて、中を覗き込んだ。

 

あの………!!」

 

 声を殺していたため、あの人は気付いていないみたいだ。そして、何より………………

 

彼女は、泣いていた。

 

始めてみた。

 

あの人の涙。

 

それだけで、

それだけでもう息が止まりそうだった。

 

エリーゼさん、あなたは………

 

あなたは、いつも気高い。

 

いつも誇り高い。

 

正しく、

 

美しく、

 

清らかで、

 

時に厳しく、

 

恐ろしく。

 

だけど、

今のあなたは、とても悲しげに、

 

寂しげに、

 

苦しげに、

 

泣いていて、

 

支えていなければ、

 

こぼれ落ちてしまうかのような………………………

 

どこの何よりも弱弱しく、

 

儚げに………………

 

俺は………………

 

俺は………………………………

 

取り返しのつかないことをしたんだ。
















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