仮面ライダーエグゼイド THE GAME IS NEXT STAGE 作:桐生 勇太
………あれから、少し経った。
俺は、ずっと考えていた。これからどう生きていけばいいのかを。
人間との共存は、おそらく不可能だ。おまけに、俺のせいで皆が危険にさらされている。
俺の考え出した答えは、1つだけ。
それを今、全員の前で話す。
「皆………俺、人間と戦おうと思ってるんだ」
仲間たちが、息をのむ。
「このままいけば、先は真っ暗だ。俺や、マオとかの「ラスボス」系列のバグスターはある程度人間に襲われても生還出来たり撃退できる程度の力はあるけど、「ソシャゲ」系にはそれがないんだ。
だから、人間を倒そう………と思う。
ただ、無差別に殺すつもりはない。適合手術を受けた、現在仮面ライダーとして動いている連中だけを倒したい………と思ってる。仮面ライダーを倒して、ライダーシステムをすべて潰す。勿論一般市民は襲わない。そうすれば、後のライドプレイヤーは烏合の衆も同然だ。人間は俺たちバグスターを倒す方法はほとんど皆無になる」
「………つまり、人間は強制的にバグスターの下につく。ってことか?」
パラドの問いに頷く。
「ああ。だから、俺は戦おうと思ってる。俺はハイパー無敵のラスボスだ。怪人体になれば、おそらく無敵属性が付与されるはずだ。かなり戦えるはずだ………と思う」
「おい、ソル、お前だけで戦うつもりか?」
「………ああ、もとはと言えば、俺が全部の始まりだ。俺が人間に文書を出さなければ、こんなことにはならなかった。俺のせいだ」
そう言うと、パラドは「何も分かってねぇな」と言った。
「お前だけのせいじゃない。俺もあの日、お前を強く止めればよかったんだ。俺のせいでもある」
そして、パラドは輪から飛び出し、全員の前、つまり俺の横に立った。
「皆、俺もソルと一緒に戦おうと思う。他にも、俺たちと一緒に戦おう、戦えると思う奴は一緒に戦ってくれ。明日の朝まで待つ。そこで決める。それ以降残った奴らは留守電だ。きた奴らだけで戦争を起こす。
それでいいか?」
そして、その日はそこでいったん解散になった。
その夜、意外にも一番に来たのはマオだった。
「聞きたいことがあるんだ。それをまず教えてほしいんだよ………」
相変わらず体は大きいのに小心だなと少しおもう。
「何が聞きたいんだ?」
「本当に戦うの?」
「は?」
今更それを聞くかお前と思ってしまった。
「だって………ソルは昔からとっても優しかったじゃないか!
僕がキッドにマントを盗まれた時も、取り返そうとしてくれて………!
このマントの縫い目、覚えてるよね?ちょっと失敗しちゃったけど、ソルの優しさの象徴だと僕は思ってるんだ。諦めるの? ソル、夢だったじゃないか、人と一緒に生きるのが………!」
「マオ………………
俺のために………有難う。
だけど、それは違うよ。
俺のあれは、夢なんかじゃない。
叶うわけなかったんだ。元から。
あれは………夢とは言わない。
ただの………妄想だ」
元から無理だったんだ。だけど、俺はそれを知らなかったし、知りもしなかった。
そして、知ろうともしなかった。
「で、でも………………」
マオは泣きそうな顔になった。
でも、これが俺の出した答え。
あのマントの傷は、取り返しがつくけれど、
仲間の命は、取り戻せない。
それが、過去と今の最大の壁だ。
「もう諦めたよ。
………………それに、中途半端な未練ほど、醜いものはない、そうは思わないか?」
結局、マオは戻っていった。
だけど、なんとなく思う。朝になるころには、多分あいつはここにまた来る。
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朝、結局マオは、来た。
それ以外にもラスボス系列の全員が参加することになった。
戦争が、刻一刻と迫っていた。