仮面ライダーエグゼイド THE GAME IS NEXT STAGE 作:桐生 勇太
グラファイト視点
「さあ若き新芽の竜戦士よ、語るべきは語り終えた。今こそ某との決着を!」
海帝から聞かされた、この戦争に原因。まさかそんなことがあったとは………
「海帝、なぜもっと早く言ってくれなかった? 俺がそれを知っていれば………」
「どうした、と?
お前は何か勘違いしているようだなグラファイト、お前がこの真実を知っていたにせよ知らなかったにせよ、お前が某とここで戦うのには何ら変わりがないことだ」
「何? そんなことは………」
否定しようとするが、手で制される。
「グラファイト………お前は、其方は元々パラドクスとの決闘で向こうに加勢したのではないか。
誇りある武士ならば吹っ掛けられた決闘は断じて受けて立つ!そうであろう?
そして!決闘で負けた以上生殺与奪は敵にあり!それならば、相手の意思に従う!当然であろう! つまり、其方は知っていた知らなかったにかかわらずどの道パラドクスと戦い向こうに付く運命にあったわけだ。
誰も其方のことを裏切り者だと攻めはせん! 堂々とするがいい!」
ああ、そうだ………この武士は、こういう奴だ。
どこまでも正々堂々と、真っすぐに、強く、速く、誇り高い。
敵でありながら、俺の理想像だ。尊敬すべき相手。
だからだろうか?今日は、体が重い。尊敬するこの武士を俺は本当に切れるのかがわからない。
「気にするな! 剣道の稽古と思え!」
「…! ふ………貴方にはすべてお見通しなのだな。俺の思考も………」
「………実は、某は生来1回でいかなる戦いも勝敗を決してきた。だが………3度も続いたのは初めてのことだ。驚嘆に値する」
「1回って………貴方は俺とブレイブとしか戦っていないだろう?」
人間態は確かに老人だし、ボケたかと一瞬本気で考えた。
「いや何、連合結成時に誰が一番強いか、それに沿って階級を決めようという話になってな、全員と戦ったのだ。………まあ、寸止めだったが………」
「………全勝、だよな?」
一応、一応だ………間違いなく、彼が最強のはずだ。
「すべて勝った………と言いたいところだが、2つだけ、負けた。楚琉帝とは数時間に及ぶ戦いでこちらの体力が尽きた。若者には勝てん。そして、Obiパラドクス、特殊ルールで寸止めはなし。ただし向こうは有り。殺す気で、万全の状態で挑んだ……………そして、散々翻弄された挙句、5回にわたる寸止め攻撃をされて某は諦め、降参した」
「………!?………な………に!?」
この………俺があった中で恐らく一番強いであろうこの武士が、ボロ負け!?
「あそこまでの大敗はだれも予想していなかったな………その後に楚琉帝もObiパラドクスと戦っていたが某と似たようなことになっていたな………いや、攻撃を当ててもいい分、もっとひどかったが………倒しては起こし、倒し、また起こし………」
「し、信じられん………貴方ほどの武士が………!」
「これでわかったろう? 今一番危機に瀕しているのは、楚琉帝と戦っているエグゼイドではない。本当に危機が迫っているのはObiパラドクスと一対一で戦っているパラドクスの方だ。奴ならもう殺しているやもしれん。某を倒した後は誰かに加勢しようと考えていたようだが、果たして某「程度」に手こずっていては話にならんぞ」
「………忠告、感謝する! 培養!」
「来るがよい! 培養!」
【
【Infection!|Shit game! Bad game! Dead game! Fuck game! I'm a Bugstar!】
皆は各々自分の名を変えるが、某はこのままでよい。
剣帝武士 海帝
………過ぎた名だが、いい名ではないか。
友のため、安息の地がないのであれば海を越えて見つけるのみ、
いざ、目指すは海の帝王。
といったところか。まあ某は安息の地を「作る」方だが。
全ての、某の命を友に捧ごう。命ある者へ………
今、某の目の前にはある戦士が立っている。
その戦士は、若くして才能にあふれていて、かつ力への渇望がある。澄んだ瞳は、某を見て微動だにしない。
………若いというのは、良いものだな。
まあ、この爺にどこまでやれるか、と言ったところだろう。