仮面ライダーエグゼイド THE GAME IS NEXT STAGE 作:桐生 勇太
変身し、お互いに武器を構えてゆっくりと近づいていく。間合いが潰れ、その気になれば握手もできるほどの距離になった。明らかに双方必殺の間合い。
無意識に体が震える。あるいはこの瞬間一発で勝負が決まる可能性だって十分にある。
俺がその恐怖に震え、ごくりと唾を飲み込んだ。
その瞬間海帝が一瞬で剣を抜いた。
「うおおお!!!」
こちらもファングをブン回して受け止める。互いの武器が衝突し、火花が飛び散る。
「………ん?」
「ぐっ………! むぅ……!」
……………また、まただ。前より俺は強くなっている! あの海帝の力が前よりもまた一層軽く感じる。しかも先に抜いたのが向こうなのに、俺の防御が間に合っている。
強さの獲得と言う喜びが俺の体を駆け抜ける。俺は最強だ!誰にも負けるものか!!
「クク…どうした海帝!! そらそらぁ!!!」
連撃を加えると、前は勇猛果敢に俺の攻撃を叩き落としていた海帝はいまや必死の形相でただおのれの身を守ることに集中している。防戦一方だ。あの圧倒的強者であった武士が俺の攻撃に対して反撃すらできない。今まさにとんでもないことが起きている。
「くっ………」
後方へ飛び、俺の間合いから逃れようと思ったようだが、甘い!
「今だ! 紅蓮爆竜剣!!!」
生命エネルギーを爆炎に換えてファングの先端に練り、大きく振って前方へ飛ばす。海帝へ炎の刃が飛来する。
「何の!」
だが俺の炎は海帝の剣技に二つに切られ、はるか後方へ飛んでいった。奥の岩山に当たり、大爆発が起きる。
「…チッ………フン!!」
ならばとこちらから距離を詰めて斬撃を叩き込むが、三寸ほど頭を右にそらし見事な動きで躱されて反撃を入れられた。
「うお!?」
目の前まで海帝の刀が迫るが、思わず後ろに一歩退いて避けた。何という剣技だ………この男、今や速度も力も俺に劣るが、技術は別格だ。まだまだ俺のはるか先にいる。
「それでこそ、海帝! これで最後だ!
【紅蓮爆竜剣!!!!】」
技術で劣るなら速度と力で勝負だ!
「………フッ」
その瞬間、海帝は野球のバントのような体制になった。
「…お!?」
俺は確信する。この、俺の奥義は防がれる。絶対に。
防がれて、硬直した俺は………………死ぬ。
殺される。
何ということだ。ここまで来て………負けるとは。
もはや動きを止めることはかなわず、俺はファングを槍のように突き出した。
ファングは止まらずに海帝の刀とぶつかり、そのまま果物を包丁に押し当てたように俺の武器が割れた。
ついに死闘、決着。