仮面ライダーエグゼイド THE GAME IS NEXT STAGE   作:桐生 勇太

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第!#話:剣帝カイデン

パラドクス視点

 

「お、お前、まさか無敵の力が………?」

 

 ポーズを使ったのにもかかわらず、やられたのはポッピー。無敵以外考えられない。

 

「………んにゃ、俺に無敵の能力はねぇよ。ただ………

ポーズも無敵も、俺には「無効」だ。俺はポーズ中でも動けるし、無敵の相手にもダメージを与えられる。ゲームの設定から逸脱した、壊れた存在。不具合。ある意味では俺が本物の「バグスター」だな。

他にも、 エナジーアイテムを変えられたり、ダメージが通ったり通らなかったり、通った時はダメージが倍になったり、デメリットもあるけどな」

 

 Obiは倒れ伏すポッピーを一瞥し、いつの間にか落としていたパラブレイガンを拾い上げた。

 

「さあ今度こそこれで終わりだ。あばよ」

 

 パラブレイガンが迫る直前、俺は思わず目を閉じた………

が、直後に鈍い金属のぶつかり合うような音が聞こえた。俺はゆっくりと目を開けてみた。

 

「お前がObiパラドクスか。会うのは初めてだな?」

 

「おま………グラファイト! 手前! その刀………!?」

 

 パラブレイガンが目の前ギリギリのところまで迫ったところでグラファイトが割り込み、俺の見たことのない日本刀で受け止めていた。

Obiパラドクスはグラファイトが持っている日本刀を見て驚愕している。

 

「………一つ言っておくがこの刀は奪ったわけではない。

我が師、海帝から正式に賜ったものだ。名は「蓬莱()・真打」だ。

………海帝からお前たちに伝えるように頼まれた言伝がある。

身はたとへ 聖都の野辺に 朽ちぬとも

留めおかまし 大和魂

………確かに伝えたぞ。さあ、ここから先は俺が相手だ」

 

「………ハッ………なるほどな。剣の未来はお前の手か。グラファイト」

 

 自分自身を納得させるように、何度もObiパラドクスは頷いた。

 

「そういうことなら、俺も新たな剣帝サマに失礼のないように相手しねえとなぁ?」

 

【ガシャットギア・コンプリートセレクションウェポン!BUG=BLEGUN!】

 

 Obiパラドクスは空中から紫色の斧を召喚した。

 

「さあ、来いよグラファイト、居合で勝負と行こうか」

 

 グラファイトは無言で頷き、納刀した。腰を大きく落とし、つま先を動かして徐々に間合いを詰める。型にはまったグラファイトとは反対にObiパラドクスはだらりと腕を下げ、完全に体が緩んでる。

 

「……………………いざ!!!」

 

 瞬間、グラファイトは0.1秒以下という驚異的な速さで抜刀、白刃が滑るようにObiパラドクスに近づき…………………あっさり避けられた。

通り抜けざまに背中を切られたグラファイトはうめき、反転しながら切りつけたが、これも避けられた。

 

「………………加速や防御、攻撃の要は脱力だ。お前もまあまあだったが、こんなもんか」

 

「ぐ……………なるほど、海帝に勝ったというのは間違いなさそうだな」

 

「ハッ、当たり前だろ、いかに強いとはいえ、ご隠居さんに負けるかよ」

 

「?………隠居………バカな、まだ現役の強さだぞ」

 

 グラファイトの困惑をよそに、Obiパラドクスは話を続ける。

 

「隠居さ。昔は今と比べ物にならねぇくらい強かったんだぜ? それに、もうあいつは引退したぜ。………グラファイト、お前はその愛刀を託されたようだが、俺も託されてるんだぜ?

俺が託されたのは………海帝が使う「剣帝流戦術」免許皆伝だ」

 

「な!?………お前が!?」

 

「グラファイト、お前は大層自分の剣技に自信があるみたいだが、まだ、「今」の海帝以下だ。そんなお前が現役時代の海帝を伏せさせた俺にかなうはずないだろ?」

 

 Obiパラドクスは何度かバグブレイガンを振り、グラファイトの首元に突き付けた。

 

「グラファイト、10秒以内にそこで倒れているポッピーピポパポを連れてどっかへいけ。そうすりゃあ見逃してやる」




マキシトマムシ
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