超次元ゲイムネプテューヌ-DIMENSION TRIGGER- 作:ブリガンディ
入社したばかりの疲労もあってかなり短くなってしまいました・・・。次からはもう少し長く書けるかと思います。
「・・・・・・ねえ、思ったんだけどさ・・・」
ラグナ達と別れて、暫く歩いていたネプテューヌはあることに気がついて声を出した。
「・・・また同じパターンになってないっ!?この何も無い道を歩くパターンさっきもあったよね!?」
前回と殆ど同じような状況。これはネプテューヌでなくとも声を荒げるには十分すぎる内容だった。
「そういやそうだな・・・何でこんなんなんだ?道間違えてねえもんな?」
「ええ。特に間違えたりはしていないわ。変ね・・・そんなに広い場所じゃないはずなんだけど・・・」
ナオトは道を間違えたかを考えるが、殆ど一本道と言っていいこの道で、流石に間違えたりはしていないだろうと信じた。
アイエフはナオトに間違えてないことを伝えながら考え事を始める。
何も無い一本道が別れ道も無しに暫く続くならまだしも、二回とも別れ道で、しかも同じような道が続くと言うことを不思議に感じない筈は無かった。
そんなこともあって、アイエフは考え事を始めていた。
周りの皆は全員が任せっきりかと言えばそうでもなく、妙に引っかかるものを感じたラケルや、自身にとっては異世界故に、嫌でも少しは慎重になるナオトは率先して考え込んでいた。
「なあラケル・・・これって罠か?」
《罠だとしても、誰かが仕組んだ罠と言うよりは・・・元々置かれてある罠の方でしょうね・・・。だとしても、何も無いのが気掛かりね》
ナオトが問いかけて見ると、ラケルの回答はまだ曖昧なものだった。どうやら不確定要素が残っているらしい。
―ラケルが考え込む不確定要素ってなんだろう?そう思いながらナオトも考え直してみた。
洞窟に複数の別れ道がある。これ自体は特に何も問題ないだろう。通れそうで通れない場所が複数あったりするのはザラである。
灯りが完全に等間隔で配置されている。これ自体も別段と問題にはならないだろう。灯りが配置されているのであれば、等間隔に用意して周囲の明るさを保つのは不思議なことでは無かった。
ただし、ここ暫く誰も踏み入れて無い場所で、ここまでしっかりと灯りが保っているのだろうか?流石にそのことは疑問に思った。
メンテナンスすら満足にできていないとすれば、少なくとも灯りの幾つかが不完全な状態になっていたり、つかない状態になっていてもおかしくはない。
しかし、この洞窟の明かりは全て正常に灯っていた。それも、まるで新しくできたばかりのようにだ。
しかも、壁などの方も、削られた跡などのようなものが全く持って無かった。
数年間誰も踏み入れて無いとは言え、以前この場に踏み入れたことのある人たちはいる筈の為、流石にそれはおかしいと感じた。経年劣化のようなものも見受けられないのが、ナオトがおかしいと感じたことに拍車をかけていた。
「・・・何がどうなってんだ?綺麗に整備されてますって言っても、これは流石に無理があるぞ・・・」
「確かに、ここまで綺麗だと変ですね・・・」
ナオトの呟きで、コンパも流石に疑問に思った。それくらいこの洞窟が綺麗すぎるのである。
同じような道や別れ道があるのは多少目を瞑ってもいいとして、それでも数年間踏み入れられて無いというのに、経年劣化や灯りの消耗が見受けられないのは幾ら普段疑いを持たない人でも疑問を持ってしまう。
「うあぁ・・・今の安全なのはいいけど、これじゃあただ歩いてるだけだよ・・・何か起こんないかな?」
「ね、ネプ子・・・そんなこと言ったらろくでもないことが・・・」
―ろくでもないことが起こるからやめなさいよ・・・。
アイエフがそう言いかけた途端に、突如として地面から何かが現れた。
しかし、それはモンスターと呼べる存在では無かった。人のような形をした蒼い何かと言った方が正しいだろう。
「な、何か出てきたですよっ!?」
「・・・まさか今のが引き金になったとか言わないでしょうね・・・?」
「そ、それは無いでしょ!?仮にそうだったら私のせいだよっ!?」
コンパが驚き、アイエフの疑問を聞いたネプテューヌが大慌てする。
その一方で、ナオトとラケルは周囲に現れた蒼い存在に何かを感じ取った。
「何だこれ・・・?『ムラクモ』とは違う・・・もっと別の何かか・・・?」
《恐らく、役回りとしては門番に近い・・・。けど、どうしてこれらから『蒼』の波動を感じるの・・・?》
「・・・ちょっと待て!?そりゃマジか!?」
周囲にいる蒼い存在は全て同じ姿形をしており、それらは『ムラクモユニット』を装着した姿だった。
そして、その中でも特に類似しているのはミュー・・・つまりは『クサナギ』を装着している時のノエルと酷似していた。
ラケルの最後の発言が見過ごせなかったナオトは驚愕の声を上げる。ラケルが言うのであれば、この蒼い存在は『蒼』に関係する何かかもしれないと、嫌でも意識せざるを得なくなる。
「な、なんかギアちゃん・・・いえ、ノエルちゃんに似てないですか?」
「コンパも?確かに信じられないくらいに似てるわね・・・」
何をされるかが解らない為、コンパもアイエフも少しずつ後ろに下がっていき、アイエフがコンパに問いかける時には二人の背中が軽くぶつかった。
一応は何もしてきていない為問題無いのだが、この後一斉に攻撃して来たりなどされたら一溜まりもない。
その為、彼女たちはいつでも戦えるように準備だけはしておいた。
その一方で、蒼い『ムラクモユニット』たちは何も構えず、ただその場に直立していた。
ただし、それは本当に何もしないという訳では無く、『お前たちが攻撃したら私たちも攻撃するからな』という妙な威圧感を出していた。
「何もしなければ大丈夫・・・?だとしたら変に変身はしない方が良さそうだね・・・」
『
変身は臨戦態勢と取られる可能性が極めて高く、おいそれと行うわけにはいかない。
ナオトも同様で、ドライブを全開にするわけには行かなかった。理由はネプテューヌとほぼ同じで、臨戦態勢と取られてしまうからだ。
《(ラグナとネプギアがいた時はそれぞれが何事も無く合流していた・・・。その二人と別行動をしてこうなったのなら、この洞窟は現状あの二人以外先に進むことを許されないことになる・・・?)》
『
* * *
ネプテューヌたちが緊急事態に陥っている最中、レリウスは洞窟の入り口まで辿り着いた。
「さて、どうなっているものか・・・。・・・?」
レリウスは軽く覗いて見ようと思った瞬間、何かに気がついて近づくのをやめ、代わりにイグニスを呼んだ。
呼ばれたイグニスは、自身の左腕を洞窟の入り口に近づけて見るが、ある程度以上近づいたところで何かに触れ、その先に腕を伸ばせなくなった。
イグニスの手元を注視してみると、何やら結界が張り巡らされていた。
「此れは結界か・・・しかし、どうやら一時的なもののようだな。恐らくは『蒼の男』・・・いや、違うな。例の『少女』、或いは両方か・・・」
レリウスは何故結界が張られたのか、その原因に大方察しをつけ、イグニスを結界から離れさせる。
「今現在、私がこの結界を突破する方法を持ち合わせていない・・・。ならば仕方あるまい・・・テルミたちの状態も状態だ。今回はここまでとしよう」
レリウスは指を鳴らしてイグニスを空間に退去させ、入り口に背を向けた。
「次来る時は、全員に手伝って貰おう」
レリウスは一言呟いてから、転移魔法でラステイション付近の廃工場に戻るのだった。
* * *
「・・・・・・?」
「ニュー、どうしたの?」
「あっち側・・・何か感じるの・・・」
ラステイションの中を歩いている際、何かを感じ取ったニューが足を止めてそっちを見やる。
少し遅れてニューが足を止めたことに気づき、ノエルが声をかけると、ニューは目を向けている方を指さす。
「教会で何かあったの?」
「ううん。もっと奥の方・・・ノエル姉は何も感じないの?」
「・・・私?うーん・・・。・・・えっ?」
ニューに問いかけられたノエルも意識を集中させて見ると、ニューと全く同じ方角で何かを感じ取る。
しかも、感じ取ったものの正体に気づいたノエルは更に驚きを見せる。
「これって・・・私?違う、この感じは・・・」
―ラグナさんたちが探している『少女』ってまさか・・・!?ノエルはその予想外のものに頭を悩ませるのだった。
* * *
「何も変わらねえな・・・無駄足だったか?」
「このままだとそうなっちゃいますね・・・」
ラグナたちは引き続き奥へと進んで行くがまだ何も変化が起こっていない。
このまま進んで何も無かった場合、殆ど意味のない調査になってしまう。
しかし、手伝うと言った以上途中で逃げ出すつもりはない為、行けるところまでは行こうと決めていた。
そして、ある程度先へ進んで行くと、また広い場所に辿り着いた。
今までと違い、もう片方から来れる道はあるものの、進む方は一本道であった。
「ん・・・?一本道だ・・・」
「進んで見ますか?」
「あいつら待ちたいところだけど、どうするか・・・」
ラグナは目の前の状況を見て悩む。その理由を決定づけるものとして、奥の道から感じるものがあった。
「(何でだ?何で・・・この奥から・・・)」
―『あいつ』そっくりな気配を感じるんだ?ラグナはその事態にただただ困惑した。
一方で、ネプギアはもう片方の道を少しだけ覗いて見る。
ネプテューヌたちの姿が見えない為、暫くかかるだろう。そう判断したネプギアはラグナに伝えるためそちらに向かおうとする。
―待って!『私』と代わってっ!
「・・・えっ?どうしたの?」
焦りの色が隠れてない声が頭の中に伝えられ、ネプギアは問いかける。
いきなりのことだったので、流石にネプギアも戸惑い気味だった。
―伝えなきゃいけない事があるの・・・。このままじゃ『お姉ちゃん』たちが危ないっ!
「・・・!お姉ちゃんたちが・・・!?」
『少女』から告げられる言葉に、ネプギアは驚きを隠せなかった。
しかし、それが嘘だと感じないのも、また事実だった。
―お願いっ!力を貸して!『兄さま』と一緒に行けば、まだ止められるから!
そこまで必死に頼みこまれたネプギアは一度考え込む。
姉たちが危ないのが本当で、ラグナと一緒にいくことで止められるならば、ここは代わった方がいいのだろう。ネプギアの考えはすぐに纏まった。
「・・・分かった。じゃあ、一旦任せるね」
―ありがとう。すぐに終わらせるから・・・。
ネプギアは目を閉じていつでも代われるように準備を済ませる。
そして、一瞬してから目を開けると、交代は完了し、『ネプギア』はラグナの元へ走った。
「兄さまっ!私と一緒に来て欲しいのっ!」
「来て欲しいって・・・一体何があったんだ?」
いきなりのことだったので、ラグナは思わず聞き返してしまった。
それもその筈である。ネプギアは戻ってくるや『少女』の方になっていて、一緒に来て欲しいと言われればこうもなるだろう。
「お願い・・・!『お姉ちゃん』たちを助けたいの!」
「・・・俺たちで行けば可能なのか?」
ラグナは『ネプギア』の頼みを無下にはせず、可能かどうかを問いかける。
そして、『ネプギア』が何の迷いも無く頷いたことで、ラグナは判断を下した。
「分かった。それなら案内頼むわ」
「ありがとう兄さま・・・。こっちだよっ!」
『ネプギア』に案内され、ラグナはそれを追いかける形でついていく。通っていく道はラグナたちが通っていない方の別れ道だ。
先程と違う点は、灯っている灯りの色が蒼に変わっていることだった。
「(・・・どういう事だ?何かの知らせる合図なのか?)」
走りながらそれに気が付いたラグナは推測を立てるが、その答えは持ち合わせない。
仮に『ネプギア』に訊こうにも、今は時間が足りないので、止めておいた方がいい。
そう判断を下したラグナは、今は考える事をやめ、走ることに専念する。
「(・・・!?何だアレ・・・?ノエル?いや、こいつは・・・)」
―まるでサヤが何人もいるみたいじゃねえか・・・。進んでいる内に、蒼い『ムラクモユニット』たちを見たラグナは思わずそう感じた。
前を向いたら『ネプギア』が分かっているかのように足を止めていたので、ラグナも慌てて足を止めた。
ラグナが周りを確認すると、『
「・・・!」
「大丈夫。私に任せて・・・」
「あ、ああ・・・」
慌てて武器を手に取ろうとしたラグナだが、『ネプギア』に止められ、呆気にとられながらもそれに従った。
「道を開けて!その先にいる人達に用があるの!」
一歩前に出て言い放った『ネプギア』の命に従うように、『
その姿は、まるで主人の為に道を開けるかのようだった。それをみたラグナは呆然と立ち尽くした。
「(なんだ・・・?何が起こったんだ?)」
「兄さま、急ごう」
「わ・・・分かった」
立ち尽くしているラグナをよそに、『ネプギア』に促されたラグナは流されるままついていくのだった。
* * *
「何も起きないね・・・?」
「今のところわね・・・」
『
しかし、依然として油断はできないために、ネプテューヌたちは周囲を警戒するしかなかった。
「この人たち動かないですね・・・。まるで誰かを待ってるみたいです・・・」
「誰かを待ってる・・・?」
《待って・・・誰かをって・・・まさか・・・》
コンパの一言を聞いた瞬間、ナオトは戸惑ったものの、ラケルは即座に察しを付けた。
そして、そのラケルが察しを付けた人は間もなくしてやってきたのか、『
「道を開けた・・・?一体何が・・・。・・・!ネプギア!?」
「・・・・・・」
アイエフが戸惑って開いた方の道に目を回すと、そこにはネプギアと、遅れてこっちにラグナがやってきていた。
しかし、ネプギアの纏っている雰囲気はいつもと違い、ラグナの言っていた少女のものだった。
「この人たちは大丈夫!『私』を狙った人たちじゃなくて、私と兄さまの身内なの」
『・・・・・・』
『ネプギア』が事情を伝えると、『
「消えた・・・?」
「良かった・・・間に合ったんだ・・・」
「お、おい・・・サヤ・・・!」
ナオトたちが戸惑っているのをよそに、『ネプギア』が力尽きるように倒れ込んだので、ラグナが慌ててその体を支える。
「ネプギア、大丈夫?」
「お姉ちゃん・・・うん。大丈夫・・・。心配かけてごめんね」
「無事なら良かったよ・・・」
声をかけてみると、いつものネプギアに戻って返事をしてくれたので、ネプテューヌは一安心した。
「ところで、さっきのは何だったの?」
「・・・・・・わかんない・・・。ただ、何かを護ってるみたいなの」
ネプテューヌの問いに、ネプギアは戸惑いながらも当たり障りない部分だけを答えた。
実際のところ、その先には進んでいない為、これでも言い訳はつくのだ。
正確に言えば、『少女』からまだ明かさないで欲しいとも言われていたので、こう答えるしか無かった。
「危害を加えなかったから大丈夫・・・ってことか・・・」
―何が起きるか分かったもんじゃねえな・・・。呆然としながらもナオトは一先ず無事だからいいと受け入れた。皆もまだ良く分からない以上、それで納得するしかなかった。
ただ一人、ラケルだけは違い、考えこんでいた。
《(さっきの『ムラクモユニット』のような存在たちから『蒼』の波動を感じた・・・この奥に何かがあったようね・・・。けれど、私たちがもう一度踏み入れられるかは解らない・・・)》
問題は先ほどの『ムラクモユニット』のような存在たちだった。
彼女たちに毎回顔を出されるのであれば、今後、自分たちは調査に来ない方がいいだろう。
一応、『ネプギア』が彼女たちに自分の身内であることを告げてくれたので、後は受け入れられるかどうかではある。
「取り合えず、この事はイストワール様に話しましょう。これ以上は危険そうだし、今日は引き揚げましょう」
「ああ・・・これ以上は何があるか分かったもんじゃねえからな・・・」
アイエフの提案にラグナは真っ先に同意する。
他の皆も同じ意見だった為、反論などは一切無くそのまま全員で帰ることとなった。
全員で帰る最中は周囲を注意深く警戒していたが、特に何も問題は起こらず、先ほどの蒼い『ムラクモユニット』も現れなかった。
* * *
「戻ったぞ」
ラグナたちが戻っている最中、レリウスはラステイションの廃工場に戻ってきていた。
マジェコンヌたちの状態が気になった為、彼は研究室には戻らず、二人がいる部屋へと足を運んだ。
「来たか・・・ネズミから話は聞いていたが、どうだったんだ?」
「どうやら先客がいたようでな・・・それも最重要な人物が入ったせいか、障壁が張られていて中には入れなかったよ」
マジェコンヌが問いかけて見ると、レリウスは淡々と、しかしながら残念そうに答える。
「オイオイ、レリウスでもダメってマジかよ・・・」
「今回は機を改める必要があるか・・・。しかし、貴様でダメだと言うのは余程のことだな・・・」
その回答にはテルミですら驚きを隠せなかった。
マジェコンヌも意外に思っており、その旨を口に出して伝えた。
「ふぅ・・・少しは休めたっちゅよ・・・。アレ?レリウス、戻って来てたっちゅか?」
「ああ。今さっきな」
ワレチューが途中で入って来てレリウスの存在に気付く。
仮眠を取っていたので、レリウスが戻って来たことを知らなかったようだ。
「しかし、私では強引に入る手段は持ち合わせていないのでな・・・お前たちの体が治り次第手伝ってもらうが、それでもいいか?」
「おおうマジかよ・・・治ったらすぐ人使い荒いのが始まんのかよ・・・」
レリウスに問いかけられて、テルミはげんなりとしながら愚痴をこぼす。
「まあだが・・・俺が体の感覚を取り戻す意味でも丁度いい・・・手伝うぜ」
「おいらも大丈夫っちゅよ。報酬はオバハンから貰えばいいっちゅから・・・」
「がめついな貴様は・・・。無論私も手伝うが、また女神どもを倒す時に手伝ってもらうぞ?そういう盟約なんだからな・・・」
「ああ・・・それで構わん」
テルミはすぐに笑みを見せながら承諾した。ワレチューは嫌なことを言いながら承諾し、それを聞いたマジェコンヌは一言呟きながら承諾し、ついでに問いかける。
レリウスは断ること無くそれを了承する。元々この四人は女神を倒す。依頼をこなす。ラグナを倒す。ゲイムギョウ界を研究する。この四つが合わさった同盟である為、何ら問題は無かった。
「んじゃあ話も決まったことだし、俺は寝るとしますかね・・・」
「ああ・・・私も寝るとしよう。もう少し体を休めんといかんのでな・・・」
「了解した。では、私たちはこの場で失礼しよう」
「じゃあ、おいらもお暇するっちゅ」
テルミとマジェコンヌが眠りに就くことを選んだので、レリウスとワレチューは一度部屋を後にした。
「さて、私は今日の成果を纏めるが・・・お前はどうする?」
「おいらももう少し寝ようかと思ったんちゅが、起きたばっかりだから寝れないっちゅよ・・・」
「そうか・・・」
レリウスはワレチューの回答を聞き、それは災難だと思っていたが、一つの事を思いついて表情が笑みに変わる事を自覚する。
「ならばネズミ、私が資料を纏めるのを手伝って貰おう。報酬はマジェコンヌに臨時を頼んでおくと良いだろう」
「ま、マジっちゅか・・・オバハンには悪いっちゅが、やらせてもらうっちゅかね・・・」
レリウスの提案に呆然としながらも、ワレチューは手伝うことを選びマジェコンヌに合掌する。
この後、ワレチューは徹夜でレリウスの作業を手伝わされ、それを見かねたマジェコンヌは普段より大目に給与を払ってやるのだった。
* * *
「なるほど・・・そのような事があったんですね・・・」
調査に行った面々はプラネタワーに戻ってイストワールに今回起きた事を話した。
実際のところ、イストワールも今回の洞窟の件では大きく驚かされていた。
大きな理由としては、モンスターでは無い『クサナギ』を装着した時のノエルに似た姿をしている者たちが、洞窟を守護しているような素振りを見せたことだ。
この事は例えどんな理由があったとしても、そこに何かがあると伝えるには十分すぎる結果となった。
「一本道になった所はあったんだがな・・・その先はどうなってんだか・・・」
「一本道かぁ・・・なんか、別れ道が終わるとそこがゴールだと示してるように感じるのは私だけかな?」
ラグナの呟きを拾い、ネプテューヌは皆に問いかけて見る。
「・・・なんだろう?分かるような、分からないような・・・」
《有り得ない訳ではないわね・・・》
「まさか・・・アニメやゲームじゃあるまいし、そんな簡単に行くとは思えないかな・・・」
「そうだったら、少しは楽になるですけどね・・・」
「うーん・・・そんな簡単には纏まらないよね・・・」
ナオトは曖昧な、ラケルは肯定、アイエフは冗談だと思いたい意を、コンパは願望に近い回答を示した。
ネプテューヌもそこへ進めて無いから何とも言えず、答えてくれた四人に水を差すような言い方はしなかった。
「でも・・・あの奥には何があったんだろう?」
ネプギアは途中で『少女』と変わってしまったので詳しくは理解し切れていなかった。
その為、結果的に何かを感じ取ったりする余裕があったのは、ラグナただ一人となってしまう。
「・・・なんでかよく解んねえけどさ・・・。俺はあの奥に『あいつ』の気配を感じたんだ・・・」
『・・・えっ!?』
ラグナの回答には全員が驚いた。余りにも衝撃的過ぎたのだ。
ただし、ラケルは例外的に違う答えを持っていた。
《私はあの洞窟から『蒼』の気配を感じたわ・・・。ラグナ、その『少女』と『蒼』の関連性は何か考えられるかしら?》
「・・・『蒼』だって!?いや、流石に感じきれなかったが・・・」
《そう・・・貴方も『蒼』を持つから、何らかのものを掴めていると思ったのだけれど・・・》
残念ながら、ラグナはラケルの期待には応えられなかった。
しかし、これが非常に難しい問いかけでもある為、ラケルもダメならダメで仕方ないと思ってはいた。
ラケルの意図が理解できるラグナは、実際そこまで引きずりはしなかった。
「そういやさ・・・『蒼』を持つもの同士が一緒にいるとどうなるんだ?その辺、全く知らねえんだけど・・・」
「俺とノエルを見た感じ、何とも無いと思うぞ?・・・多分、『蒼の眼』と『真なる蒼』っていう違いがあるからなんだろうけどな・・・」
ノエルの持つ『蒼』は『認識』が影響するものであり、ラグナの持つ『蒼』程強い影響力は持たない。
彼女の持つ『蒼』でもかなりの影響力を誇るが、元々『蒼』の欠片とも言える『蒼の魔導書』を持っていたラグナの近くにいても問題無かった為、基本的に何もないのだろう。それが、今までの経験から導いたラグナの結論だった。
「現状は奥に何かがあり、それが『蒼』か例の『少女』・・・或いは両方に繋がる可能性がある・・・。今回の調査を纏めるとこの結果で間違いありませんね?」
イストワールの問いかけに全員が頷く。
そろそろ頭が追い付かなくなって来るのか、ネプテューヌとコンパが頭を痛そうにしていた。今回の会議はこの辺りで限界だろう。
「それでは、今回の結果は私から他の国にも送りますので、今後は複数の組み合わせで調査をしてみましょう」
今回の調査の解析は各国に送られ、それぞれの解析班の人たちが気になったところをピックアップしてくれる。
リーンボックスには今回の件にはかなり詳しいナインがいる為、最も多数のピックアップが送られて来るだろう。
疲労が溜まっていた為、ラグナたちは素早く解散し、明日に備えて休息に入った。
一先ずこの話はここまでです。
前章のラストと比べ半分近くの文字数しかありませんので、もっと長い文が良い方は言って頂ければと思います。無論、こちらも努力はするつもりです。
次回はちょっとした息抜きに近いオリ回をと、一度アニメ5話の終わってない部分をやっていこうと思います。