一生懸命頑張ります。
ここは警視庁。
塚内と加藤は、雄英高校卒業生にして警視庁幹部である浦村文太郎警視監と面会し、彼に一連の
「……君達の捜査資料を見たが、こんなマネをするのは間違いなく剣崎だ」
「「!!」」
ペラペラとページをめくり、一通り読み終えた浦村は、一連の連続大量殺人事件を剣崎の悪者退治だと断言した。
「16年の時を経て蘇ったか……忘れた頃にやってくるとは、この事かもしれんなァ」
実を言うと……浦村は加藤と同様、剣崎の悪者退治に深く関わっている。何故なら、生前の剣崎が行った悪者退治は全て浦村が後始末を担当していたからだ。
「全
「まさか少年がヴィジランテとして活動するとは思わなかったな……」
「だが浦村さんよ……今更だが、あいつの悪者退治はいくらなんでも犯罪行為じゃあないのか?」
加藤の言う事は、正論だった。
少年法があるとしても、剣崎の悪者退治は事実上の犯罪行為だった。ヒーロー公認制度の確立した現代社会では、私的な自警行為そのものが犯罪である。剣崎の場合はいくら無個性で
本来なら逮捕されて、極刑を受けても決しておかしくない。
「……そうだな、君の言う通り確かに犯罪行為だ。当時の警視庁上層部も剣崎の自警活動を問題視し、彼の逮捕を考えていた。しかし、彼を逮捕することはできなかった」
「……!? なぜです……!?」
「その時には、既に彼自身が完全に
しかし剣崎はオールマイトとは違う。オールマイトが「人々からの絶大な人気」と「圧倒的な正義の力」で
「剣崎はその無慈悲さ・憎悪の強さ・執念深さから、
剣崎の悪者退治は、良くも悪くも治安維持に大きく貢献していた。
事実、彼が悪者退治を始めてたった数年で
法律に従って逮捕すれば、彼を恐れていた
(それ程までに、人々は剣崎君を必要としていたのか……)
「剣崎が支持を集めた理由は、その比類なき力で
その理由は一切不明だが、最も有力な説として、剣崎は
「
「「……」」
法律など、どうでもいい。ただ、
早すぎる最期を承知の上で、一度きりの人生を全て擲って、
「当然野放しにすることはできず、だが彼を消す訳にもいかない……そこで国は止むを得ず、ある条件付きで銃刀法違反及び殺人罪を超法的措置で免除した」
「ある条件……?」
「雄英高校での保護監察処分だ」
国の苦渋の決断で、剣崎は雄英高校で保護観察されることとなった。
それは、剣崎が
「そして剣崎は常に誰かに監視される事になった。剣崎を監視する役目を担ったのが……当時の彼のクラスメイトであった香山睡君だ」
「「ミッドナイト……!!」」
現役ヒーローとして活躍する、ミッドナイトこと香山睡は「眠り香」という〝個性〟を操る。
剣崎が
眠気は本能だ。例え
「しかし……生徒間の争いとか無かったんですかね?」
「うむ……彼の行動については雄英高校側が逐一報告してたようだが、むしろ生徒と仲良くしていたそうだ。剣崎は冷酷無比な印象が強いが、元来の性格はむしろ真逆なのだから、当然と言えば当然だな」
コーヒーを飲みながら、そう語る浦村。
「彼が死んだと聞いた時は驚いたよ……まさかあの〝ヴィランハンター〟が、憎み続けた
剣崎の死後、
剣崎という怨敵の死で歓喜した
だが……16年経った
「私だけじゃない…我々警察とヒーローが恐れているのは、
もう一度言うが、ヒーロー公認制度の確立した今は、私的な自警行為そのものが犯罪である。しかし剣崎はそんな事など問答無用で悪者退治を行っている。
かつて剣崎は、自らの人生と命を擲って
そして一番最悪なのは、「〝ヴィランハンター〟と〝ヒーロー殺し〟の同盟」だ。これだけは絶対に避けねばならないのだ。
「警視監……剣崎君は、一体何者なんですか?」
塚内の問いに、押し黙る浦村。
法に縛られず、何者にも屈さず、己が信じた正義を掲げ、己が課した信念の為に悪と戦った少年――剣崎刀真。
〝ヒーロー殺し〟のステインをも超える力を持っているかもしれない彼は、果たして何者なのか。
「剣崎の正体か…
――剣崎刀真は……〝ヴィランハンター〟は、
浦村はそう断言し、塚内と加藤は戦慄した。
ざっくりまとめると、こんな感じです。
剣崎、過去の一件以来
↓
次々と
↓
警察は問題視し逮捕を考えたが、逮捕した場合
↓
止むを得ず、雄英での保護観察処分に。監査者の中には香山睡(ミッドナイト)が。これが剣崎とミッドナイトの縁の始まり。
↓
そして剣崎が死亡、剣崎への仕返しと言わんばかりに
↓
16年ぶりに剣崎が亡霊として復活(警察は完全には把握していない)、悪者退治再開。
↓
ステインのような思想犯の犯行が目立つ中で、ヴィランハンターの復活はマジでヤバイんじゃね?
ってことです。
因みに彼は中学中退です。学業より悪者退治優先しましたから…。