ガーディアン社の裏表の恐ろしい真実にショックを受けたG.C.T.Fの隊員は落胆していた。
「会社は俺たちを使い捨てにするつもりだったんだろうな。俺たち生き残れたところで会社に殺される可能性は大だな。」
ホンは自分が会社に戻る危険性を察知していた。
「会社の悪事を暴く資料と証拠のDVDは回収したしそれを告発するまでだな。」
エリックは集めた資料をポーチに入れていた。
地下から脱出するとはいえさっきまでいた1階に戻っても感染者と頑丈に封鎖された扉とセキュリティによって無理だろう。
G.C.T.F隊員はベレッタM92Fハンドガンやグロッグ17ハンドガンを構えながら移動して警備員の高岡はM16アサルトライフルを構え四方八方を警戒した。廊下を歩いて移動していると少し離れたところに片腕だけ食い千切られた感染者と遭遇した。他にも赤く染まった白衣を着た研究員やボンベを背負った防護衣の感染者がいた。
「あのボンベを撃てば面白そうだな。」
フリントがグロッグ17ハンドガンを何発か発砲して命中させるとボンベは爆発して周りにいた感染者を巻き添えにして破裂した。感染者は動きを止めたが一部動いている感染者にとどめを刺した。
もともとG.C.T.F部隊はガーディアン社の警備、緊急対策部門として設立され元々は正規軍や警察官、消防士で行き詰まって流れてきた者、兵役が終えた後の一般社会で馴染めなかった者。元ヤクザやギャング、マフィア、特殊工作員、元傭兵、亡命軍人や戦犯対象者を集めたところから始まった。彼らを匿い新しい人生に幕を開かせるチャンスを与えることと高額な報酬、福利厚生を条件にして旨いように雇っていた。そのため一大事な事が起これば真っ先に投入され命を落とす者もいた。組織は各中隊や特務部隊で成り立っておりいつでもどこでも戦えるようになっている。
「ここを出たらしばらくどこかに潜伏するしかないな。」
拓郎は今の状況とこれから先の未来が不安になった。今は目の前の目的を達成するのみ。
半分国、半分ガーディアン社の運営の元に成り立っているこの秋月精神病院の看護師は男しか存在せず女性看護師しか存在しない病院だった。G.C.T.F隊員はそれを承知していた。
「女性の力じゃどうにもならないヤク中の野郎どもを男で制すか。備え万全なこった。」
チェンが笑いながら言った。
高岡はM16で実験室から現れた研究員と被験体の感染者を単発で何発も撃ち込んで倒していった。その中に元同僚がいた事に気付き落ち込み気味になった。
「お前もこうなってしまったのか?助けられずにすまない。仇は必ずとってやる。」
そう言い残して仲間について行った。
フリッツは被験体の感染者にショットガンを撃ち込んで弾き飛ばしていた。感染者は激しく飛ばされて壁に打ち付けられて倒れた。
銃の弾薬は警備員の感染者を探し当てると必ず手に入るのが何より幸いだった。
「必ず奴らの悪事を暴いてやる。そのためにも必ず生き延びる。」
フリントは感染者を長めのナイフで感染者の額や首から脳に突き刺さるようにめり込ませたりしながら倒していった。時には前蹴りで倒してからとどめをさして制圧していった。
感染者を制圧すると廊下にあったドアを開けて突入して目の前をうろついていた感染者を単発で頭を狙い撃ちにして制圧していき周りの安全を確保した。周囲は檻だらけで周りは奴らと化した被験体だらけだった。通りには軽装の警備員の感染者が3体いた。まとめて制圧して檻だらけの場所から脱出して次の部屋に向かった。
檻だらけの場所から脱出してたどり着いたところはモニタールームだった。モニターには地下のそれぞれの場所が映し出され檻だらけの場所では檻の出入り口のドアを破られ収容されていた被験体で溢れ出していた。
「このままだとまずいぞ!ここを脱出するぞ。」
廊下を突っ走って偶然見つけた階段を登りドアを開けどうにかして脱出に成功した。感染者もここまでは追っては来れないだろう。
何とか脱出したものの時間が長く感じた。あんな化け物が存在していたなんて想像もつかなかった。
「みんな噛まれたところはないな?」
フリントがそうたずねるとみんなは「無し!」と答えてその場を去った。持っている武器が目立ち地元住民に通報されることを察し隠密行動で行動する事にした。
消されることを恐れたG.C.T.F隊員は迅速に人気がない場所に移動してあの地獄の病院から離れていく。
空を見上げると民間のヘリに見立てたガーディアン社のヘリが何機か移動を始めていた。ヘリの中ではG.C.T.Fの掃除中隊が乗っており彼らは黒い戦闘服にタクティカルベスト、ヘッドギア、覆面を装着しておりM4アサルトライフルを装備していた。ヘッドギアには暗視ゴーグルを装着して暗闇にでも対応できるようにしていた。まるで特殊部隊のような雰囲気を出していた。
「良いか?訓練通りにやれ。奴らに躊躇せず立ち向かうんだ。」
隊長らしき隊員が部下達に指示をする。
一方、フリント達は防弾ベストを脱ぎ捨ててジャケットを脱いでリュックやバッグに詰め込んだ。だいぶ弾の尽きかかっているライフルやサブマシンガンを弾抜きして誰にも分からないところに捨てた。
秋月精神病院に到着した掃除中隊はヘリから降りて院内に突入した。
「こちら第1小隊。屋上の階段異常なし。今から3階に向かう。」
「了解、何かあればその都度報告を。健闘を祈る。」
「了解」
掃除中隊の隊員は3階に降りていき発見した感染者を狙い撃ちにして排除していった。
「こちら第2小隊。奴らに囲まれた。来るな。来るなぁ〜。うわ〜」
断末魔の叫びと共に第2小隊との通信は途絶えた。
「くそっ。第2小隊が殺られた。俺たちで何とか切り抜けるぞ!」
第1小隊の隊長は部下を統率して残りの感染者を駆逐していき2階に降りていった。
一方、外では黒の戦闘服だけになったフリント達は一見みれば工事現場で働く外国人労働者にしか見えず何とか地元住民の目はごまかすことか出来た。しかし今、自分はどこの町にいるのか掌握できていなかった。地元の掲示板を見ると「黒蛇町」にいることが分かった。
黒蛇町は田舎と住宅地が重なったような町で産業も工業もそこそこ盛んで外国人労働者が多かったりで国際色豊かな町だった。九州では韓国人や中国人が多いことが話題になっていたが日本の中西部にある黒蛇町はアメリカ人やフランス人、中国人、韓国人、イタリア人といった幅広い人種の人達で溢れかえり日本の中にあるアメリカみたいになっていた。犯罪の有無としては日本と韓国のヤクザとフランスやイタリアのマフィアが暗躍したりもしていた。街には居酒屋やパチンコ屋、風俗店が多くもちろんショッピングセンターも多数存在していた。
街の警察官は日本のヤクザとアメリカ人ギャングの喧嘩で駆けつけたり酔っ払いのトラブルで対応したりで大変そうだった。犯罪率は少ないものの特に外国人の犯罪が目立つことが多くなっていた。フリント達は何とか国際色豊かな黒蛇町に紛れ込むことができる事を良いことにガーディアン社の悪事に立ち向かう事を決意したのだった。
あっけない脱出で終わってしまいましたが次は外部で事件が発生する方向にしたいと思いますw