IS《ISの帝王:小説版》 作:只の・A・カカシです
ここは何処だ?
ネットよ。良く来たわね。
ま、まぁ落ち着け読者。コマンドー以外の要素が増えたからって、そんな目で見られたんじゃビビって投稿も出来やしねえ。
教室から飛び出した一夏は、シャルルを肩に抱え更衣室へと一直線に走っていた。廊下は走るの禁止なのにも関わらずだ。
「いたぞ!あそこだ!」
何故この学園の女子の大半は、こういった話になると途端に敏感になるのだろうか。
「クソッ。もう来たか。」
振り切ろうと、速度を上げる。
「ね、ねえ、織斑君?」
「何だ!」
「何で、みんな追いかけてくるの?」
「おい、お前。自分がタイを着けているのを忘れていないか?」
「!?」
そう指摘されて、初めてネクタイを着けている=男子と言うことに気が付く。そして、見渡す限りそれが居ないと言うことはつまり・・・。
〈そうだった!この学園には僕と織斑君の2人しか男子はいないんだった!〉
「・・・どうしたシャルル?」
ダラダラと冷や汗を掻くデュノアを見て、一夏は心配して声を掛ける。
「え?いや・・・何でもないよ。そ、それよりも、恥ずかしいから降ろして貰えない?」
「駄目だ!」
「駄目ぇ!?そんなぁ・・・。もうやだ!わぁ、危ない!」
進行方向を見て、シャルルが悲鳴を上げる。その訳は、
「筋肉×美青年!行ける、行けるわ!!」
新聞記事の取材に勤しむ新聞部員の姿。廊下のど真ん中で、堂々とこちらを撮っている。
「どけっ!どけってんだ!」
一夏の体当たりを受け、当然当たり勝ち出来る訳もなく吹っ飛んでいく新聞部部員。
「この手に限る。」
特に後悔した様子も見せず、淡々と疾走を続ける。
「織斑君は、誰かに『野蛮だ』って言われたことない?」
「無駄話は後で聞く。」
喋ると授業に遅れると、解答を控えた。
数十秒後、2人は更衣室に到着した。
「ここまで来れば、追っ手は来ない。着替えるぞ。」
来たところで、あなたが着替えを見られる訳無いでしょ!何でかって?
「う、うん。・・・て、うわぁ!」
「何だ!」
「え・・・、い、いや、何でもないよ。あ、あの、着替える間はあっちを向いt・・・早っ!もう着替えたの!?」
シャルルがよそ見をした一瞬の間に着替え終わってしまうのだから。
専用機持ちの彼ですらこうなのだ。常人に見える速さで着替えている訳がない。
「急げ。少しでも遅れれば、あの
お前が着替えている間、筋トレでもしていると一夏は腕立て伏せを始める。
「う、うん・・・。お待たせ!」
「よし、急ごう。」
チャイムの鳴る、第2アリーナ。既に、女子生徒は揃っている。
一夏はシャルルを抱え滑り込んだが・・・。
「遅刻するとは、見上げた度胸だ、織斑。」
アウトの宣告。
「廊下が混んでたんだ。」
しかし、進路を妨害されたんだと、コリジョンルールを適用すべきだと主張する。
「ほう、口答えするか!」
バシッ、キィィィン!【9979/9999】
【0/25000】←出席簿終了
事実を言っただけなのに殴られた。しかし、朝の一悶着の際に既に壊れかけていた出席簿は、その衝撃で壊れてしまった。
「・・・職員室に行って、替えの出席簿を取ってこなくては。山田先生・・・はいないから、・・・おい、2組の担任(*名前出てきてない)!しっかり見張ってろ、アホ娘らが暴れるぞ。・・・いいか、こっちは逆光だ。動けば分かる。」
指で生徒の方を差しながら説明する。
「どうやってです!陰から判断しろとでも?」
「あぁ、そうだ。・・・よし、諸君。きちんと整列してろ。動くんじゃないぞ。すぐ戻る。」
一息で言い切ると、目にも止まらぬ速さでアリーナから消えていった。
「・・・今日は一段と遅かったわね。」
その姿が見えなくなるや否や、近寄ってきたのは凰。
「シャルルさんと一緒だったとは言え、随分とごゆっくりこられましたわね。」
やや不機嫌なセシリア。
「凰さん!オルコットさん!次余計なことを話すと、きゅ、・・・口を縫い合わせますよ!」
一つ教えておこう。長生きしたければ、バカには付き合わんことだ。
「試してみる?代表候補生の私らに勝てるとでも?」
「ひぃっ!」
警戒するにも程度ってもんがある。
凰は、別に脅したつもりはなかったのだが担任を怖がらせてしまった。
でも、そんなことは知ったこっちゃない。
「・・・鈴、セシリア。無茶を言うな。包囲網を敷かれていたんだ。」
今日は本当だ。その証拠に今まで遅れたことはないだろと言う。
「へぇ、嘘を言うんだ。何時も吹っ飛ばしているくせに。」
吹っ飛ばすにも限界があることを分からんのだろうか。一夏だって人間。ぶつかれば痛いし、怪我もする。
「え?そ、そうなの織斑君。」
ホラ見ろ。筋肉式に慣れていない無垢なデュノアは信じてしまったぞ?
「アンタが仏の男子?良いわ、教えてあげる。織斑筋なら、人っ子一人抱えた位は誤差だから。」
「・・・鈴、織斑筋って何だ?」
「・・・知らない方が良いわ。」
恐らく、中学の頃陰でのあだ名だろうと、一夏は勝手に推測した。
「ほう、黙ってろと言ったのに、喋るとは。うるさい奴等だ。気に入った。今日の格闘と射撃を含む実戦訓練の実演をさせてやろう。」
バシッ!バシィンッ!【1241/1500】
【1311/1600】
どうです?いい音でしょう?新品の出席簿だ。鮮度が違いますよ!
「くぅぅぅ・・・。ことある事に、すぐ人の頭をPON☆PON☆と叩くなんて・・・。」
「・・・織斑筋のせい、織斑筋のせい、織斑筋のs――」
ズバンッ!【998/1600】
「少し黙ってろ、このオカマ野郎。」
確かにまな板なので(*何処がとは言わない)デュノア以上に男に見えなくもない。
「ところで織斑先生、凰さんをあまり弱らせないで下さいませ。倒し甲斐がなくなりますわ。」
「ふん、こっちの台詞ね。伊達に一夏と悪さしてた訳じゃないから。」
回復力の速さにおいては、他の追随を許さない凰。互いの意地がぶつかり合う。
「はい、凰さん質問!悪さって、具体的に何?」
命知らずだな。まあ、このヤベー奴等が一般生徒に手を出すことはないが。
「まぁ、大したことはないけど、公園一個消したぐらい?」
「「「・・・え?」」」
思いの他のスケール大きさに、その場にいた全員(ヤベー奴等の一部含む)の動きが止まる。
「嘘よ。」
「「「あー、よかった。」」」
「あ、でも一夏と友達の爺ちゃんが街を一つ消s―――」
事実の方を公表しようとした瞬間、悲鳴が響いた。その方角は、上。
「ウワァァァァァァァ!!!皆さんどいてぇぇぇ!!!」
「落ちてくるぞ、
「潰す気だ!危ねえ!」
1組の生徒は、即座に落下地点を判断、俊敏な動きで散開する。しかし、二組が逃げ遅れた。いや、逃げられない方が普通だけど。
ハアッと溜息を吐き、頭を抱える織斑先生。
「あぁ、山田君。今から鞠突きをする。・・・君が、鞠をやってくれ。・・・織斑、いや、一夏。・・・やれ!」
この場面で一夏と呼んだことが意味すること、それは勿論。
「OK!・・・フンッ!」
バイン、バイン、バイン――
大質量物体を跳ねさせる、筋肉式鞠突き!
山田先生のアレがあって初めて成り立つソレである。
「お、織斑君!困ります!こんな所で、鞠突き・・・で、ではなくてですね!先生で遊ばないで・・・あぁ、でもこのまま織斑君に傷物(物理)にされたら、織斑先生が義姉さんに――」
ドゴオォォォンッ!【17000/30000】
【17888/20000】
【7989/9999】
被害者は、IS装備の山田先生、山田先生を叩きに行った織斑先生、まり突きしてた一夏。
えぇ!?とお思いの読者。山田先生が『織斑先生が義姉さん』発言をしたからと言って、織斑先生が何かした訳ではない。何かしようとしたのは事実だが、今の攻撃は凰のものだ。凰が攻撃する理由?決まってるでしょ。
「凰、その(む○に対する)敵意は仕舞ってろ。衝撃砲も蓋をしとけ。」
「モッp・・・篠ノ之さんがそう言うなら・・・。」
おお、流石だ。グドンの餌の髪型女子を黙らせるには、これが一番手っ取り早い。
「・・・さて、凰、オルコット!出て来い。・・・山田先生。おい、起きろ。始めるぞ。」
静まったところで、授業を再開する織斑先生。
「あ、はい。・・・え?織斑先生、2対1ですか?」
「安心しろ。今なら、まだ山田先生の方が優秀だ。2-1でも、まだ勝てる。」
「う、うぅ・・・。そうですかね・・・。」
織斑先生の励ましにも、ずっとネガティブなままだ。
「フッ、フッ、フッ・・・・・。ブッ殺してやる。」
「・・・鈴さん?」
1人不敵な笑みを浮かべる凰。それに気が付いたセシリアは、何か不穏な空気を感じ取る。
「いいか?では始め!」
一斉に三人が飛び立つ。(技術的に)高度な戦闘が繰り広げられるが・・・。
「・・・暇だな。」
騒がしくない戦闘に、織斑先生は飽きたようだ。
「おい、凰!さっきはよくも衝撃砲で・・・、実演中か・・・。そうだな、・・・デュノア。山田先生のISの解説をしろ。」
「はい。山田先生の使用されて―――ですが、そのスペックは―――ありながら―――ライセンス生産―――簡易性が―――装備され―――ことでも知られています。」
「あぁ、そこまででいい。」
突然の無茶振りにも動じることなく、全く滞ることなくISの解説を完遂して見せた。
「これで諸君等も、教員の・・・・・山田先生?」
あの織斑先生が驚いた。奴らしくもなくだ。その訳は・・・。
「フッ、フッ、フッ・・・・・。巨○共。気分良いぜ!」
凰が、巨○に対する嫉妬心で2人を撃破した。
「っく、まさかこの私が・・・。」
「うぅぅ・・・。先生としての立つ瀬がありません・・・。」
「」
言葉を失う、織斑先生。そりゃ予定していたのは山田先生対セシリア・凰だったのが、山田先生・セシリア対凰という、凰が圧倒的不利な状況で2人を叩きのめしたのだからそうなる。
〈〈〈凰さん、怖い・・・。〉〉〉
そして凰の嫉妬心に、1・2組の全員が胸部を押さえながら恐怖した。
「・・・さて、これで諸君等にもこの授業が普段に比べ安全であることが分かって貰えたと思う。但し、油断は禁物だ。必ず、細心の注意を払って授業に臨むこと。いいな。」
「「「はい!」」」
1組は、元気の良い返事をしたが。
〈〈〈安全?何処が?〉〉〉
えぇ、安全ですよ。只とかロケットランチャーとか使っていませんからね。
まあ、2組とデュノアには理解して貰えてないようですが。
「・・・2組、良いか?」
「「「は、はい・・・?」」」
織斑先生の威圧感に晒され、仕方なく返事をした2組とデュノアであった。
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