IS《ISの帝王:小説版》   作:只の・A・カカシです

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「最新話に置いてかれるぞ。とばせ!」
「ワッハッハッ!」
「いいぞ」
「どうしてこんなことするの!?」
「一口では言えん。とにかく読め」
「無理よ、そんなの、読み始めてまだ五行と経ってないのよ」
「・・・6行目だな。」


20話 美女と筋肉

 〈はー・・・。疲れた・・・。あ、そうか。一夏は暫く帰ってこないし、シャワーでも浴びてこよう。〉

 一足先に自室へと戻ってきたシャルル。どうせ一夏は時間が掛かるからと、先に風呂にはいることにした。

 

 

 

 「はい、以上で終わりです。」

 その僅か10分後、職員室で一夏は面食らっていた。

 「・・・これだけか?」

 大量に書類があると聞き、身構えていたのに拍子抜けだ。

 「はい、そうです。お疲れ様でした。」

 「何で、今日なんだ?明日の昼休憩でも出来るのに。」

 「私の机の上がスッキリするからです!」

 完全に自分の机の上を綺麗にしたかっただけじゃないか。

 「ふざけy「あぁ、山田先生。よかった。この書類を頼m・・・一夏!?」・・・ふざけやがってぇ!!」

 自分の仕事を人に押しつけるとは何事だと、二重に一夏の怒りは爆発する。

 「ま、待て、今日はまだ酒を飲んでない!!」

 ズドドォオンッ!【31/20000】

         【5/3000】

 クーゲルシュライバー・ドイツ・ヴェルフェン

 訳:ボールペン2本(ニッポン)投げ

 「これで腐った思考も抜けるだろう。」

 そう吐き捨て一夏が職員室を出ると、鍵当番の先生と出くわした。

 「まだ、誰か中にいるのか?」

 「死体だけです。」

 死体と聞き慌てて中を確認。そして、力一杯ドアを閉めた。

 「よし、施錠しよう!」

 「(手間を取らせて)すまないと思っている。」

 こうして、織斑千冬の本日の晩酌はお流れとなった。

 

 2分後、一夏は自室に辿り着いた。

 「ただいま。・・・いないのか?」

 なら一っ風呂浴びて汗でも流そうと思ったところで浴室から水の流れる音が聞こえ、シャルルが先にシャワーを浴びていることに気付く。

 

 待つこと20分。

 風呂のドアが開き、タオルを体に巻いたシャルルが出てきた。

 〈ふー、サッパリした。〉

 シャルルはタオルを巻いた状態で現れた。それを見た一夏は。

 「良い胸筋だ。何処で鍛えた。」

 「え~違うよ。これは胸筋じゃなくて、○首d・・・・・、って、えぇぇぇぇぇぇ!?い、いつ帰ってきたの!?」〈し、しまった・・・。こんな格好を見られたら・・・。〉

 こんなに早く帰って来るとは思ってもいなかったため、シャルルはつい気がゆるみ着替えを中に持って行くのを忘れていた。

 こんな結末を迎えるなんて、悔やんでも悔やみきれない。

 「シャワーは終わりか?よし、ひとっ風呂浴びてくる。」

 〈ど、ど、どうしよう・・・。〉

 この手の話になると、途端に一夏は勘が鋭くなる。ここで消されてしまうのか・・・と思っていたのだが。

 〈・・・え?無視!?〉

 一夏はシャルルの前を素通りし、浴室に消えていった。

 

 『あ!!』

 「!?」

 5分後、浴室から聞こえてきた声に、シャルルはビクッ!っと身を震わせる。

 直後、脱衣所のドアから険しい表情をした一夏が顔を覗かせ一言。

 「シャルル、すまないがタンスの中から石鹸を取ってくれ。」

 何で石鹸をタンスに仕舞うんでしょうか?

 「え?あ、いいよ。・・・はい。」

 「ありがとう。」

 受け取ると、いつもの笑顔を見せ直ぐに戻っていく

 「・・・。」

 わざとかなと思いつつ、椅子に腰を下ろそうとしたその瞬間。

 『あ!!』

 「!?」

 再び声がし、またビクッ!ッとなる。

 「シャルル、タオルを落とした。すまないが、棚からタオルを出して貰えないか?」

 何故タオルを棚に仕舞う。普通、タオルと石鹸逆でしょ。

 「あ、いいよ。・・・はい。」

 「ありがとう。」

 やはり、何も気付いていないのか、何事もなく戻っていった。

 「・・・。」

 

 その3分後、タオルを腰に巻いた状態で脱衣所から出てくるなり一言。

 「なあ、シャルル。今、体を拭いていて気が付いたんだが、お前のこの辺り・・・に付いているのは胸筋ではなく鈴にはないアレか?(・・・ん?)」

 胸筋をピクピクさせ、ここだぞと位置を誤魔化せないようにする。

 にしても遅すぎである。

 「り、鈴?あ、凰さんか。・・・そ、そうだよ。」

 「ならいいんだ。」

 それだけ言うと、服を着るために脱衣所のドアを閉める。

 「・・・何がいいの!?」

 その叫びと同時にドアが開き、中から一夏が現れる。

 「あー、サッパリした。よし、シャルル。飯食いに行こう。」

 「あ・・・、いや、待って!」

 女性のアレをコルセットで押さえつけてない今、出られないと目で訴えると・・・。

 「冗談だ、安心しろ。誰にも言わん。異性への擬装は、諜報の世界では古くから行われてきた。それを分かっているとは、デュノア社、やっぱり大したもんだよ。(・・・んん?)」

 「流石だね一夏。その通りだよ・・・。」

 何だ分かっていたのかと、ちょっぴり安心する。

 「目的は、これだろう。」

 そう言って一夏は、服越しにでも分かるように胸筋をピクピクさせる。

 「ち、違うよ!そんなもの・・・いや、そんな言い方は失礼なんだけど、違うよ。僕が指示されたのは――」

 「あぁ、(こっち)か。」

 よく、ボディービルダーの大会で取るようなポーズを取る一夏。(*お好みのポーズで回想して下さい)

 「だ か ら 違うって!!」

 「ん、そうか。やはりこれだったか!」

 デェェェェェェェン!

 何処から出したのか、ロケットランチャーを肩に掛ける。

 「全然違う!!」

 一向に話を切り出す間を貰えないシャルル。

 「・・・じゃあ、これか?」

 そう言って取り出したのは革で出来た四角い何か。

 「・・・何それ?」

 「織斑千冬の(縫い合わされた)財布だ。」

 何であなたが持ってるんですかねぇ。

 「い、一夏、ふざけてるの?」

 こめかみが自然とピクピク動くシャルル。

 「あぁ、そうだ。」

 一夏は真顔で返す。

 「はぁ・・・、僕が指示されたのは、白式のデータを盗んでくることだよ。」

 分かってくれないから言うよと、シャルルはスパイに来たことを明かす。

 「この近接だけが取り柄の欠陥機(ポンコツ)だろ?くれてやる。」

 自嘲気味に笑ったかと思うと、待機状態の白式をシャルルに向け投げる。

 「!?わ、わ、わ、わぁ!!」

 慌てながら、何とかキャッチする。

 「それに、防弾チョッキの方が動きやすいしな!」

 防弾性はいいが、そいつは重くてかなわんと付け加える。

 「だ、駄目だよ!持って帰るのはマズイんだ!それに、学年別トーナメントはどうするの!?」

 「冗談だ。俺もそれぐらい分かってる。」

 シャルルの手から白式を回収し、普段身につけている場所へと戻す。

 「安心しろ、IS学園(ここ)なら、外部から干渉(物理は除く)されることはない。」

 「・・・え?」

 おもむろに発された言葉に、シャルルは耳を疑う。

 「特記事項第21だ。覚えてないのか?今すぐ見ろ。」

 「あ、うん。」

 急かされるように、生徒手帳を開くシャルル。

 「・・・成る程。凄いね一夏は。55個全部覚えてるの?」

 「当然だ。・・・何がおかしい?」

 突然、泣きながら笑い始めるシャルルに一夏は怪訝な面持ちになる。。

 「いや、だって一夏、何時も筋力にものを言わせて押し通してるのに、こんなことを覚えてるなんて。ギャップが凄いよ。」

 「2ヶ月もいれば、覚えられる。難しいことじゃない。」

 一夏は脳筋ではあるが、頭脳は明晰。舐めて貰っちゃ困る。

 「・・・誰か来る。」

 しかし、次の瞬間には一夏の表情が真剣その物になった。

 「え?」

 気が付くと、シャルルの体は宙を舞い、ベットへと墜落した。

 反動で咽せるシャルル。

 「静かにしてろ。」

 その直後、ドアチャイムが鳴り、返事を待たずしてドアが開く。

 「一夏さん、いらっしゃいますか?入りますわよ?」

 『入りますわよ?』じゃなくて、『入ってますわよ!』では?もう入ってるしな!

 「セシリアか。何のようだ。」

 急いで玄関まで走る。

 「一夏さん、夕食は摂られましたか?」

 どうやら夕食のお誘いのようだ。

 「いや、まだだ。」

 これなら中に入ってくる心配はないと、一夏は胸をなで下ろす。

 「そうですか。よろしければご一緒しませんか?」

 「あぁ、いいだろう。」

 ふと、部屋の中が静かなことにセシリアは違和感を覚える。

 「あら?シャルルさんは?」

 「セシリア、頼みがあるんだが、シャルルを起こさないでやってくれ。今日の訓練で死ぬほど疲れたんだ。」

 「まぁ、そうでしたか。では、仕方ありません。私達だけで向かいましょう。」

 その言葉に疑いを持たれないためには、このまま食事に出かけるのが良いのだが、それには一抹の不安を覚えた。

 「あぁ・・・、ちょっと待ってくれ。靴が違うんだ。」

 「はい、分かりましたわ。」

 とっさに思いついた言葉を言い、部屋の奥へと行く。そして、セシリアに聞こえないよう、小さな声でシャルルに話し掛ける。

 「・・・シャルル、これ以降返事はするな。動くんじゃないぞ。誰か来ても、無視で良い。いいな。・・・・・待たせた。」

 新品の草履を履き、再度セシリアの元へと戻る。

 「では、行きましょう。」

 ドアに鍵が掛かったことを聞き、シャルルはひっそりと呟いた。

 「優しいね、一夏・・・。」

 

 沈黙が破られたのは30分後。

 ガチャ、バン!

 ドアの鍵が開くのと同時にドアが開く。

 「!?」

 「おい、一夏、デュノア!いるか!?チーズとペパロニのグッチョ美味いピッツァを作ってきたぞ!激旨だでぇ!」

 入ってきたのは箒だった。合鍵で入ったのだ。

 「・・・。」

 シャルルはと言うと、布団の中で動かないことを心懸けていた。

 「む、しまった。デュノアが寝ていたのか。起こすところだった。・・・また明日会おう。」

 そう言うと、箒は足音一つ立てずに部屋から出て行き、鍵を掛けた。

 〈怖っ!何ここ!〉

 箒が帰った後の部屋で、シャルルは1人震えた。

 

 その30分後、セシリアに付いて、一夏が夕食に出かけてから1時間後。

 「シャルル、出てきていいぞ。」

 一夏が帰ってきた。

 「・・・なんだこれは?・・・ピザ?」

 中身を見て、ピザ?はないだろ。ピッツァだ。これだから筋肉は。

 「あ、一夏おかえり。それは篠ノ之さんが持ってきてくれたペパロニ?のピッツァよ。」

 「確かにペパロニだ・・・。!?ばれなかったか!?」

 まずそこを一番に考えようか。

 「うん、話し掛けられなかったよ。」

 「ならよかった。・・・そうだ、シャルル。今、カタツムリを捕まえてきたんだが、食べるか?」

 フランス料理にもあるだろうと差し出したが。

 「食べないよ!エスカルゴじゃないし!それデンデンムシだし!(怒)第一、エスカルゴ嫌いだし!」

 怒られてしまった。

 「そうか、違うのか。じゃ、捨てよ。」

 そう言うと、窓を開けカタツムリを投げ捨てる。

 『ウーワァァァァァッァァ!!』とカタツムリは叫んだが、誰も助けには来てくれなかった。

 「待ってろ、今(ピッツァを)暖める。」

 石鹸で念入りに手を洗い、ピッツァを電子レンジに入れる。

 「ありがとう。」

 チン!

 「どうぞ。」

 そう言って、テーブルの上に置く。

 「いただきます。・・・ん!美味しい!イタリアのと味は違うけど、美味しい!篠ノ之さん、凄い!」

 フランスの方にも好評のようだ。

 「よかったな。」

 シャルルの晩飯をどうしようかと考えていたところだったので、助かったよと心の中で箒に礼を言う一夏だった。

 

 後にあのカタツムリは、セシリアに料理されたとかされなかったとか・・・。(なってたら恐怖)




・・・なぁに?
プッ・・・腹筋はどこだ?
バスルームよ
・・・お前は?
寝るだけ腹筋アンダー核
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