IS《ISの帝王:小説版》   作:只の・A・カカシです

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ちょ、ちょっとそこの小柄でまな板な人、何するんですか。ちょ、止めて下さい!ここで(ISを)動かしちゃ駄目ですよ。!?わーっ、何を!わぁ、待って!待って!止まれ!うわーっ!!


第9話 タフネス設計(主に胸)

 夜。IS学園の前に止まったタクシーから、ツインテールの女子が降臨した。

 「ここがIS学園・・・。ようやくその時がやって来t――」

 ドンッ!・・・デェェェェェェェェェェン!

 それを歓迎するかのように、打ち上げ式筋肉花火が炸裂した。いや、偶々上がっただけなのだが・・・。

 「!?・・・今の音何?一夏?・・・そんなことより、早く受付に行かなきゃ。・・・って、ここどこ?誰かー!」

 一夏のことを知っている彼女は、某自動車保険のCMのように叫ぶ。

 「・・・・・」

 だが、地面が180度回り誰かが出てくる何てこともなく、ただ虫の鳴き声だけが響いている。

 「返事なんか無いわよね・・・。手がかりは、政府高官(カカシ)のくれたメモ・・・。」

 クシャッ【2/15】

 ポケットからクチャクチャのメモ紙を出し、広げる。

 「・・・本校舎一階総合受付事務所。あぁ、ダメ!こんなのメモじゃないわ!ただのガム捨て用の紙よ!」

 クシャッ【1/15】

 そう吐き捨て、再びポケットに突っ込んだ。

 「・・・嫌んなっちゃう。」

 溜息を一つ吐き、トボトボと歩き始めるのだった。

 

 〈まずい、本気で迷子になった。・・・誰もいないし。〉

 そして、ものの5分と経たぬ内に道に迷う。

 「だから、感覚をだな・・・。」

 「!!」

 その時聞こえてきた、聞き覚えのある声。

 「やっただろ!」

 〈来た!一夏!!〉

 少女はガッツポーズを作り、意気揚々とそちらへと足を向け

 「いt――」

 声を掛けようとして動きを止めた。

 「あんなのは剣道じゃないわ!何本竹刀が折れた!」

 一夏の隣には、ポニーテールの大和撫子。

 「箒が、ロケットランチャーを撃つからだ!」

 剣道じゃないと言っておきながら、自分が一番剣道していない最たる例だ。もっとも、一夏も突っ込むところが違うが。

 〈あ・・・、あれロケットランチャーだったんだ。・・・ってか剣道場って、ロケットランチャーに耐えられったっけ?〉

 話の次元が違いすぎて、逆に冷静になる。

 「そもそも、何処でロケッt―――」

 〈あぁ、ダメ!こんなの私の知っている人間(一夏)じゃないわ!ただの変態よ!てか、あの女は何!?アイツもやり過ぎだわ!〉

 中学時代を思い出せば、一夏は当時から筋肉にものを言わせる嫌いがあったが、今のそれとでは比べものにならない。

 彼女は、その場から逃げるように走り出した。

 

 「あ、あったわ。以外と近くに・・・。」

 やけになって走った結果、事務室は速攻で見つかった。

 「すいません!転入生の凰鈴音です。」

 暇そうに紅茶を啜っていた事務員が、凰を見るや否や、飲んでいるのは烏龍茶だと、ペットボトルを見せてきた。

 「・・・早くしてよ!」

 ぶっちゃけ、何を飲もうが凰の知ったところではない。

 ビクッと体を震わせ、お茶を机の上に置き急いで窓口へと駆け寄ってくる。流石にむせるようなことはなかった。

 「はい、・・・確かにご本人様ですね。では、此方の書類に―――」

 デェェェェェェェェェェン!

 事務員の会話を遮るように聞こえてきた、あの効果音。

 「何!?」

 聞き覚えのある音に、凰は辺りを見回す。

 「まぁ落ち着け。そんなにビビられちゃ、焦って書類も出せやしねぇ。」

 間違われちゃ後始末が面倒くさいと、落ち着くように促す。

 〈・・・ここ本当にIS学園?・・・・・はぁ。〉

 ここでは日常のことで慣れているのか、事務員は淡々と種類を整理している。

 凰の気は重くなるばかりだった。

 

 「以上です。お疲れ様でした。頑張ってくださいね。」

 程なく、転入の手続きは終了した。

 「ありがとうございます。・・・それから一つ聞きたいんですけど、織斑一夏って何組ですか?」

 「一組ですよ。気になりますか?・・・ちなみに彼、一組の代表です。」

 答えながら、大して枚数のない書類一式をやけにでかいホッチキスで留める。

 「二組の代表って決まってますか?決まってたら教えてくれませんか?」

 「決まってますけど・・・、聞いてどうするんですか?」

 「譲ってってお願い(物理)するんです!」

 結論から言うと、彼女もまた肉体派の人間であった。

 

 

 

 「織斑君!クレイm・・・クラス代表就任、おめでとう。」

 凰が転入の手続き行っていた頃、食堂では一夏のクラス代表就任パーティーなるものが開催されていた。

 「あぁ、どうも。」

 恥ずかしそうと言うよりは、面倒くさいと言う感じの一夏。

 「皿と箸を貰えるかな?」

 「「「どうぞ!」」」

 お皿を配っていた人に言ったのだが、何処に隠れていたのか、彼女の背後から現れた数人が1人当たり指二本ぐらいでそれを持ち手渡してきた。

 「・・・どうも。」

 驚きながらも、それを受け取る。

 「・・・何で、皆で持つんだ?一人で持てばすっきりするのに。」

 「もーう、織斑君ったら古いんだ!今の流行は、皆で手渡すのよ。」

 最新と言えば、一夏は何でも納得する。それは、とある朝食の席で確認済みだ。

 「へっ・・・。俺が中学校の頃に、友達の料理屋の奴が妹と二人で運ぼうとして、(バランスが取りにくくて)破壊的だって怒られてたぞ。・・・その通りかもな。」

 今回も体験談を引っ張り出したが、やれやれと言った顔で納得した。

 「・・・・・(前菜の)中身は何だこれ?」

 得体の知れない・・・と言うよりも、明らかに食べられなさそうなそれを、箸をひっくり返し掴み出す。

 「知らない方が良いわ。」

 明後日の方を見ながら、作ってきたクラスメイトはボソリと言った。

 「「「・・・・・。」」」

 皆が一斉に動きを止めたその様は、世界の時が止まったようだった。

 「そ、それではご唱和下さい!織斑君「「「おめでとーう!」」」」

 それでも誰か1人(山田先生除く)が声を出せば、皆が一斉に反応するのは良いことだ。

 ポンッポポポンポンルッポンポン

 どうやってこの音をクラッカーから出しているのか。

 「・・・・・面白いクラッカーだ。気に入った。使うのは最後にしてやろう。」

 デェェェェェェェン!

 そう言って一夏はポケットに仕舞う寸前に、紐を引いた。

 因みにだが、先程凰鈴音が驚いたのは、この音である。

 「最後に使うと言ったな?・・・あれは嘘だ。」

 「「「イェーーーーイ!!」」」

 この展開に慣れた1組の生徒は、乾杯をする。

 「いやー、これでクラス対抗も(筋肉が)盛りがるね!」

 「ホントホント!」

 そう言って相槌を打ったのは・・・

 「何で2組がいるんだ?1組の騒ぎのはずじゃぁ・・・。」

 「当然です。同級生(パリピ)ですから。」

 「」

 自称パリピ、寮室番号不定(見つけられず)、無職(帰宅部)の生徒だった。

 

 「・・・お前は誰だ。」

 しばらく経った頃、またしても見知らぬ生徒が入ってきたことを見つけた一夏。

 「まぁ落ち着け。ペンを突き付けられてはビビって取材もできやしねぇ。・・・新聞部だ、織斑君。少なくとも今のところはな。」

 今のところ・・・は?

 「安心しろ、何もしない。」

 ペンを胸ポケット(胸筋の間)に仕舞う。

 「本当に?」

 疑心暗鬼の黛。

 「・・・信じろよ。」

 一夏はそう言うしか他がない。

 「・・・分かったわ。私の名前は黛薫子。副部長です。では、本題。無事取材を終わらせて欲しければ、私達に協力しろ。OK?」

 「OK!」

 一夏は、それを快諾する。普段は言う相手がアレなだけで、基本的には快諾している。

 「ではまず、ずばり織斑君!クラス代表になった感想を!」

 「アリーナをドンパチ賑やかにしてやる。」

 「うん、良いねぇ!」

 何故、剣が主武装の彼がドンパチするのか、気にならないのだろうか。

 「後で適当に付け加え「たら、バラバラ死体にして飛ばすぞ?」・・・たりしないから、安心して。・・・うん。」

 危うく口を滑らしそうになり、慌てて否定した。

 「それから、セシリアちゃんも、何かコメント頂戴!」

 「私ですか?そうですわね。一夏さんについては沢山話したいことがあるのですが、何故私が辞退し―――」

 必死にメモを取る黛の肩を、一夏はつつく。

 「黛さん。頼みがあるんだが、セシリアに話を振らないでくれ。死ぬほど(話が)長いんだ。」

 「分かったわ。捏造しとく。」

 そうしている間も、ベラベラと、長ったらしく、口から生まれたように、取り留めもなくetc・・・喋りつつけるセシリア。

 「(捏造させて)すまないと思ってる。」

 せめてもの謝罪を、一夏は入れておく。

 「さてと、もうこんな時間ね。最後に写真撮らせて貰っても良い?」

 明日の朝刊に間に合わなくなるからねと付け加える。

 「「「「勿論です!」」」

 瞬間的に身だしなみを整えるパーティー参加者。

 「お、みんなノリが良いねぇ!〈ホントはツーショトが欲しかったけど・・・。〉はい、寄って寄って!!」

 「「「イェーーーーイ!」」」

 「じゃあ、撮りまーす。笑顔だ、笑顔を出せ!35×51÷24は?」

 何故、ややこしくするのか。しかし。

 「2!!」

 答えなんか何でも良いだろうと、定番の2と言い放つ。

 「違う、74.3だ!」

 それを訂正したのは、箒だった。

 パシャ【17/5231】←残り記録枚数

 「どうやって計算したの!?」

 目を白黒させ驚く黛。

 「(黛の)メモ帳(に書いてあるの)を見たのよ。」

 その答えは、途轍もなく基本的なことであった。

 

 その後もパーティー人数は徐々に増え、絶えず大盛りの皿はドンパチ賑やかだった。

 

 

 

 パーティー終了後、自室に戻った一夏と箒。

 「疲れたかクソッタレ(一夏)。当然だぜ。女子の体力(騒ぐ力)に勝てるもんか!」

 まだ私は動けるぞと、竹刀を振り回してみせる。

 「試してみるか?俺だって元男子中学生だ。」

 そう言い、一夏も竹刀を手にとる。

 が。

 バシィインッ!【9980/9999】

 ライフこそほぼ満タンだが、精神ポイントの枯渇している一夏の動きは鈍かった。

 「ッ・・・。」

 「一夏ァ、体力はどんなだ?」

 うずくまった一夏が心配になり、箒は声を掛ける

 「もう一発殴って、確かめろ。」

 「いや結構。遠慮させて貰う。」

 竹刀を仕舞う箒。

 「怖いのか?」

 「当然だ。剣道で暴れられる相手がいなくなったら困る。」

 こう見えても、意外と仲間思いなのである。

 「・・・着替えて寝るか。」

 「あぁ、そうしよう。」

 そう言ってタンスから着替えを取り出す一夏。

 「・・・一夏、糸が出てるぞ。」

 その後ろポケットから、糸が飛び出していることに気付く。

 「ん?・・・まt」

 一夏が制止しようとした寸前、箒はそれを吊るために引っ張った。

 デェェェェェェェン!

 「・・・クラッカー!?使い切ったはずでは!?」

 仕舞う振りをして使っていたのに何故と、驚きを隠せない。

 「残念だったな。トリックだよ。(・・・ん?)」

 しかし、そんな余裕を噛ましていられるのも今の内である。

 「織斑ァ!篠ノ之ォ!今の音は何だァ!?」

 目敏く聞きつけた織斑先生が、やって来た。

 「「こっちへ来て確かめろ!」」

 こうなっては、逃げる手段がない。

 「遠慮させて貰う!!リア充・オブ・クラッシャー!!」

 別に好きこのんで一緒の部屋にいる訳ではないのに、リア充扱いされても困るだけである。

 その時、ドアの向こうから、何かを突き刺した音が聞こえた。

 そう、(クレイモア)だ。

 「手前等は、もう終わりだ!!」

 カチッ!

 ドォォォォォォンッ!【0/2000】

 鳴り響く非常ベル、作動するスプリンクラー。

 集まった野次馬達は、その惨状を見てこれは絶望的だと手を合わせ、念仏を唱えた。




前話で【熱盛ィィィ!!】を使ったら、作Bから『組合員にそれは受けないだろ。』と言われ、結構ショックを受けている作Aです。

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