デート・ア・ライブ 黄金の精霊   作:紀野感無

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デアラアンコールを買って読んでたんですが四糸乃可愛すぎます。反則です。
ろりこん?褒め言葉だっ!(

と、まあ茶番はこの辺でやめときます。

なんか中途半端なところで留めておくのも後味悪いので四糸乃編は頑張って書いていこうと思います。

あ、そうそう お気に入りしてくれていた方が600人を超えていました。
皆さんありがとうございます

それではどうぞ


12話

久しぶりに、昔のことを夢に見た。

 

親戚(ピー)の事を。幼馴染(ピー)の事を。

 

……あれ?名前が思い出せない。

顔も思い出せない。

 

確かにいたということはわかるのに、それしか思い出せない。

 

……まあ、いいか。

 

 

精霊の力を使いたくないと思うようになったのはいつからだったろうか。

 

イギリス(向こう)で、いろんな人たちに襲われて、騙されて、殺されかけて、精霊(ピー)を殺してしまった頃からだろうか。

 

けど、精霊化している私はとても非情で、無表情で周りの人間を、()()()蹂躙している。

 

 

 

(お……願い。た……す………けて)

 

(-------)

 

(ねえ……私たち、友達……で……しょう?)

 

(貴様ごときが我と友だと?傲慢な考えもほどほどにせよ。我の友はこの世で一握りだ。そして、神夏の奴も貴様を友などとはもう思うてない。神夏を騙した罪に見合った罰を与えてやろう)

 

(いや……いや……いやぁ!)

 

血だらけになって地に這いつくばっている雑種(精霊)に向けて、これでもかと、武器を突き刺す私。その顔は、怒ってもいなければ悲しんでもいない。

 

ただ、この世の全てに絶望をしていた。もう、この世なんてない方がいい、と。本気でそう思った。

 

その瞬間、私の中のナニカがひっくり返る感覚が起きた。

 

 

 

 

 

 

「…………嫌な夢見たなぁ………」

 

ベッドの周りを見ると汗でびっしょりと濡れていた。

時計を見ると昼を過ぎていた。

 

「………なんで、私は涙を流しているのかな?不思議だね」

 

もう、流す涙なんてないと思っていたんだけど。

 

 

私には何かを想う資格なんてものはない。故に、救うだのそんな世迷言を吐かれる資格もない。

 

 

「……と、ネガティヴ思考はダメダメ。それよりは……どーーやってパペット取り戻そう……」

 

そう、私のドウデモイイ問題よりは四糸乃のパペットの方が問題だ。

 

あんな助けるって正面切って言ったにも関わらず私はパペットを拾うことができなかった。

霊力を隠して身を潜めてAST達がその場を去るまで粘ってたんだけど、あろうことかASTの中の一人がそのパペットを持って行ってしまったのだ。

 

「……ま、なるようになりますか」

 

幸い、誰が持ち帰ったかはわかってる。あとは家に忍び込んで盗……返して貰えばいいだけ。

 

「さて、雨が降ってるけど仕方ない。探しに行きますか」

 

と、出かける準備を終わらせ、家を出て、少し歩いた時だった。

 

「ぁ…」

「あ、神夏」

 

「………」

 

とある家の前で四糸乃を家に連れ込もうとしてる五河士道(ロリコン)がいた。

 

「え?ちょっ、神夏?なんで携帯を取り出して………」

「あ、もしもし?警察ですか?」

「ちょぉぉぉ⁉︎何かけてんの⁉︎」

「うるさい、小さい子を家に連れ込もうとしてる人に慈悲なんてない」

「誤解だぁぁ!」

「??」

 

と、四糸乃だけ状況がわかっていなかったが、しばらく言い合って、まあなんとかこの場を収めることにはなった。

 

 

 

 

〜五河家〜

 

「はぁ……疲れた……」

「惜しいなー、もうちょっとで通報できたのに」

「何がだ!俺はロリコンじゃねえ!」

「四糸乃、この人はロリコンだから気をつけてね」

「ろりこん……?」「頼むから黙ってクダサイィィ⁉︎」

 

どうやら、四糸乃がパペットを探すため兼私を探すために静粛現界をしていたらしい。

 

で、その途中に五河君に会ったらしい。

パペットを探してる最中に四糸乃がお腹を空かせてしまったので腹が減ってはなんとやら、ってことで休憩を兼ねて食事をしようとしたが、ずぶ濡れだったため店に入るわけにも行かなかったので家に連れてきたらしい。

 

「あの………よし…の…ん………は?」

 

「……」

「おい、神夏。顔をそらすんじゃねえ」

 

「………ごめん、四糸乃。あの後よしのんを助けようと思ったんだけど、助けれなかった」

 

「うぇ……」

 

「ああ!でも、無事なのは確かめたから!どこにいるのかも!」

 

「ほ……ほんと……ですか?」

 

「うん、だから心配しないでほしい。私の下僕である五河士道がちゃんと取り戻してくれるよ」

「ちょっと待て!いつ俺がお前の下僕になった⁉︎」

「生まれた時から」

「理不尽だなぁおい!」

 

と、ちょうどそこに五河士道が3つ親子丼を持ってきた。

 

「……?なんで3つもあるの?」

「そりゃあ、3人いるからだろ」

「別に私いらないんだけど」

「まあそう言うなって。んじゃ、いただきます」

 

いつの間にか五河君が仕切っていて手を合わせてそう言う。それを真似するように四糸乃がペコリと頭を下げた。

 

やっばい、目の保養だわー。

 

と言いつつ私もお腹減っていたので遠慮なく親子丼を口に……

 

「うまっ⁉︎」「………!」

 

口に入れた瞬間、私が叫び、四糸乃がカッと目を見開いてテーブルをペシペシと叩いた。

 

「はは、気に入ってもらえてよかったよ。神夏も、遠慮せずに食べてくれ」

「むぅ……女子の立つ瀬がないとはこう言うことか……」

 

けど、ほんとそこらの飲食店よりかは美味しいので、私も四糸乃も瞬く間に食べ終わった。

 

「……ああ、そうか。なあ、四糸乃。ちょっと聞きたいことがあるんだが、いくつか質問してもいいか?」

「おっ、もしかして3サイズとか聞き出しちゃうつもり?ヤーヘンタイー」

「聞き出すかっ⁉︎ちょっと黙っててくれねえか⁉︎」

「やだ」

「即答⁉︎」

「嘘嘘、ほらさっさとしてあげなよ。さっきから不思議そうに首を傾げてるよ」

「お前のせいだろ……」

 

五河君が疲れながらも四糸乃に向き直す。

 

「四糸乃、その……ずいぶん大事にしてるみたいだけど、あのパペット……よしのんってお前にとってどんな存在なんだ……?」

 

と、そう五河君が聞くと恐る恐るといった調子でたどたどしく四糸乃は言う。

 

「よしのん、は……友達……です。そして……ヒーロー、です」

 

「ヒーロー?」

 

「よしのんは……私の、理想……憧れの、自分……です。私、みたいに……弱くなくて、私……みたいに、うじうじしない……強くて、格好いい……」

 

「理想の自分……ねえ。俺は……今の四糸乃の方が好きだけどなぁ……」

 

と、五河君が言った瞬間、四糸乃はボンッ!と顔を真っ赤に染めて背を丸めながらフードを手繰って顔を覆い隠した。

 

「よ、四糸乃……?どうした?」

「(天然タラシ)」

 

「……そ、んなこと……言われた……初め……った、から……」

「そ、そうなのか……?」

 

と五河君が聞くと四糸乃が深く首肯する。

 

「ねえ、五河君。一応聞いておくけど、今の計算?ラタトスクに指示されたとかじゃなくて?」

「は?け、計算ってなんだ……?」

「………いや、違うならいいんだけどね……爆ぜてしまえ

「おい、今なんて言った」

「ナニモ、イッテマセン」

「なら棒読みする必要ねえだろ」

「別に、ロリコン天然タラシは爆ぜろと言っただけですが、特に問題はありません」

「あるわ!大有りだわ!俺はロリコンじゃねえ!……話が逸れた……。ええと、四糸乃。おまえはASTに襲われてもほとんど反撃しないらしいじゃないか。何か理由でもあるのか?」

 

すると、答えるのが辛いのか、顔をうつむかせてインナーの裾をぎゅっと握り、消え入りそうな声をだした。

 

「……わ、たしは……いたいのが、きらいです。こわいのも……きらいです。きっと、あの人たちも……いたいのや、こわいのは、いやだと……思います。だから、私、は……」

 

……はい?四糸乃、そんな理由で攻撃しないの?どれだけ優しいの。曲がりなりにも自分を殺そうそしている相手を気遣っていると?

 

「でも……私、は……弱くて、こわがり……だから。一人だと……ダメ、です。いたくて、きっと、みんなに……ひどい、ことを、しちゃい、ます。だ、から……よしのんは……私の、ヒーロー……なんです。よしのんは、……私が、こわく、なっても……大丈夫だって、言って……くれます。そした、ら……本当に、大丈夫に……なるんです。だから……だ、から……」

 

私は、聞きながら顔をしかめっ面にし、五河君に至っては無意識なのだろうが、唇を強く噛み、両の手は血が出そうなほど強く握られていた。

 

四糸乃は、あまりにも優しすぎる。そして……とてつもなく悲しい精霊(生き物)だ。

自分のいやなことは相手もいやだろうと、自分に敵意を向けてくる相手を気遣い、傷つけないようにすることがどれほど困難か。

 

私なら、一瞬で全滅まで持っていってしまう自信がありますわ。

 

そして、四糸乃は自分のことを過小評価しすぎている。

どこが弱いのか。例えそれが、非道く非道く歪な慈悲だとしても、四糸乃は弱くなどない。

 

私なんかよりは遥かに強い。

 

 

嫌なことから、この世の全てから逃げだそうとした私なんかとは。

 

 

と、そんなことを考えていると五河君が四糸乃の隣に腰を下ろすと、そのまま四糸乃の頭をワシワシと撫でた。

 

「……っ、あ……っ、あの」

 

「俺が」

 

「……っ、……?」

 

「俺が、おまえを救ってやる。絶対に、よしのんは見つけて、おまえに渡してやる。それだけじゃない。もう、よしのんに守ってもらう必要だって無くしてやる。もう、おまえに『いたいの』や『こわいの』なんて近づけたりしない。俺が……おまえのヒーローになる」

 

……わぁお。かっこいー。

 

「…あ、りがとう、ございま……す」

「……おう」

 

「……四糸乃」

 

「……?」

 

「……いや、やっぱりなんでもない。ごめん」

 

私は、思ったことを口に出すことをやめた。

四糸乃に、ただ優しいだけの子に私の考えはキツすぎる気がしたから。

 

「そういや、神夏は止めないのな」

 

「ん?」

 

「いや、俺たちのやり方にはあまりいい感情を持っていない感じだったからさ。今回も止められるかと思ってたんだけど」

 

「別に……基本的に私は他の精霊がどうなろうと知ったことじゃない。ただ私に関わらないでくれたらいいだけ。まあ、今回止めない理由はそれだけじゃないんだけどね」

 

四糸乃に関しては、霊力を無くして救う、という方法は救う手立てとしては一番良い案だと思ったから。だから止めない。

 

こんな優しい子が、()()()()()()()()()()によって理不尽な事に巻き込まれるなんて、絶対に間違っている。

 

 

……私?私に関しては優しくもないし、別に理不尽とは思っていないからいい。

 

 

まあ、でも四糸乃の優しさには一つ欠点があると私は感じた。

 

なんでかというと、その優しさが全くと言っていいほど自分に向けられていない。

 

私から言わせて貰えば、自分のことの前に他人を心配するなんて、それはただの傲慢な振る舞い。

他人を守ることなんて、自分の身を守れる人のことがやることだと私は思っている。

けど、四糸乃は自分の身より他人のことを優先させてしまった。

それによりどれほど辛い目にあっているのだろうか。

私だったら発狂する自信あるね。

 

 

閑話休題(話を戻そう)

 

 

「てかさ、五河君ってどこにパペットがあるかわかってるの?」

 

「ゔっ……」

 

「……もしかして、ラタトスク頼りとか?」

 

「いや、そんなことはないんだが……正直どこにあるかはわからない」

 

「はぁ…私が知ってるから」

 

「ほ、本当かっ⁉︎」

 

「うん。ていうか、五河君じゃないと盗みに……じゃなかった。取り戻しに行けないから困ってたんだよね」

 

「そ、そうなのか……。って、おい神夏。今なんて言った?」

 

「なにもー。で、話を戻す……「シドー!」……つもりだったんだけど、こりゃあ無理だね」

 

パペットのありかを話そうとすると、五河家のドアが勢いよく開けられた。

声を聞く限り、なんとか十香だ。

 

この状況に、五河君は慌てふためき十香は穏やかぁーな笑みを作り、リビングに入ってくる。

 

そして、ちょうどいい具合に影に隠れてた私を見つけた瞬間こちらを睨んでくる。

 

「なぜ貴様がここにいる!」

 

「別に、私がどこにいようが君には全く関係ないことな気がするんだけど?」

 

「貴様がシドーにしたことを忘れたのか!」

 

「忘れてなんかいない。けど、それとこれは話が別。ていうかさ

君の()()()()()()()()八つ当たりに私を巻き込まないでくれないかな?」

 

「っっ!」

 

あれ?胸ぐら掴まれた。

 

「と、十香、やめ…」

「シドーは黙っていろ」

「はいっ…」

 

うわっ、使えない男ですわね(棒読み)

 

「ねえ、私に手を出すつもり?精霊の力を失った君が私に手を出すと?万全の状態で足元にも及ばなかった雑魚の君が?つけあがるのも大概にしなよ?雑種」

 

そこまで言うも、余計に怒ったみたいでさらに顔を歪ませる。けど、事実なため反論もできないらしくギリギリと歯を軋ませている。

 

「か、神夏………?」

「いでっ」

 

十香は耐えきれなくなったのか私を放り投げ冷蔵庫の中身をありったけ取り出しそのまま廊下へ出て行った。

二階の方から乱雑に扉を閉めた音が聞こえてきたあたり、部屋に閉じこもったのかな?

 

四糸乃は、気付いた時にはもう消失(ロスト)していた。

 

「ま、起こったことはしょーがない。そんじゃパペットの在り処を教えるのであとは頑張って」

 

「なぁ、神夏。なんであんなことを…」

 

「ん?私は至極全うな事実を言っただけだよ?」

 

「それにしても言い方があっただろ!」

 

「それについて責められる謂れはないよ。事実を言ってなにが悪いの?ああ、そんなことよりパペットの在り処だけどね…とび……なんとかオリガミって人の家だよ。ま、頑張って。私もできるのなら四糸乃は助けてあげて欲しいから。観客として少しは応援しておいてあげるよ」




どうでしょう?
ちなみにいうと、神夏はロリコンですね。誰がどう見ても。はい、私がいうので間違いありません。

そして、神夏の過去がすこーしだけ明らかに。



読んでくださりありがとうございます

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