デート・ア・ライブ 黄金の精霊   作:紀野感無

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サブタイにもある通り、この回は新年バージョンです。
特にこれといったものはないですが。
話のつながりはほとんどありません

それではどうぞ


25話 (新年特別版)

「ん…体の異常も見られない。すこぶる健康だ…。これにて検査は終了だ。神夏ギル。だが、しばらくは安静にしていたまえ。限界ギリギリまで霊力を酷使したのだから」

「は、はい」

 

フラクシナスの中で令音さん?かな。その人による検査が行われ、割とスムーズに終わった。

 

この人…私より寝てないのか、というくらい目の下のクマがすごい。

 

どれだけ徹夜したらこんなクマができるんだろう?

 

「…神夏ギル、時に一つ聞いてみたいんだが……」

 

「?」

 

「君は…」

 

令音さんにそう言われるも、しばらく黙った。

一体なんだろう?

 

「…いや、やめておこう。すまないね」

 

「はあ…」

 

なんなんだろう、一体。でもなんと言うか、この人相手だとなんか調子狂うな。

 

「ああ、忘れていた。神夏ギル、君の天の鎖とやらはいつまで琴里につけてくれるんだい?」

 

「んー、そうですねえ、英雄王様のご機嫌次第なので正確には言えないですけど…長く見積もっても10日程かと」

 

「なるほど…」

 

「しかし、あれは薬のようなものです。慣れればいくら精霊の力を抑えるとはいえ、肉体能力までを抑えるわけではないのであの位の天の鎖なら破壊できる可能性すらあります。それに破壊衝動を完全に消すわけでもないので。…この先、五河君の妹さんがどうなろうが私には知ったことではないです。たとえ破壊衝動に呑まれたとしても、私は関わらない」

 

「ふむ…わかった。ありがとう」

 

「いえいえ」

『……』

 

あれ?ていうか、なんでこんなに話してるんだろう。

 

…まあいいか。

 

「それじゃあ、マンションで降ろしてくれませんか?」

「ああ、わかった」

 

そう言われると同時に不思議な感覚に陥った。

と、思うといつの間にかマンションにいた。

 

『…神夏よ』

「はい、なんでございましょうか」

 

『3日後の夜は予定を空けておけ。我が体を借りるわけではないが…予定が必ず入るからな』

 

「はっ、承知致しました」

 

なんだろうか。まあ、詮索する必要はない…はず。

うん、てことで…寝よう。

今日1日で色々とありすぎた。

 

 

 

 

 

 

 

〜3日後〜

 

『さあ、行くのだ神夏よ』

「我が王よ…一体どこへ…」

『新年ともなれば決まっておろうが!』

 

へ?新年?あれ、今日ってまだ夏頃じゃ……

 

『その辺は気にしてはならん』

「は、はぁ…」

 

一体なにが…?

 

 

「お、神夏」

「神夏さん…!」

「あらあら、神夏さんではありませんこと」

「…っ、神夏ギル…!」

「…何がどうなってるの…」

 

「何って、初詣行くんだろ?一緒に行こうぜ」

 

「待って状況整理させて…」

 

え?え?まってね。

五河君の家から十香と四糸乃が出てくるのはわかる。

ただなんで狂三までいるの?

 

「おにーちゃん!早く…あ!神夏ちゃんもいるんだ!」

 

おっとお?いつも知ってるような五河君妹じゃないのよ?

ちゃん付けは流石に予想外。

ていうか、貴女精霊の力のどうのこうのはどうしたのよ。

手首に巻いていた天の鎖も無くなってるし。

 

「神夏?」

「何?私がおかしいの?おかしいな、3日前は少なくとも冬とかいう季節じゃなかったはずなんだけど…」

 

(一同)「気にしたら負けです」

 

「あー、はい、わかりました…」

 

もういいや、どうにでもなれ。

 

「神夏さん…その着物、とてもかっこよくて綺麗です…!」

 

「へ?え?う、うん…ありがと」

 

そう言えば、深夜(というか11時頃)に起こされて、寝ぼけたまま目の前にあった着物を着たんだっけ。

全体的に金色を基調として所々に赤い紋様が入っている。

 

「うん、そういう四糸乃もすごい似合ってるよ。可愛い」

「っ…ありがとう…ござい…ます」

 

あら、顔赤くなってるよ。風邪引いちゃダメだよ。

 

「神夏さぁん、わたくしのはどうでございましょうか?」

「あーうん、似合ってるよー」

「適当すぎませんこと⁉︎」

 

蕩けそうな声で言ってきた狂三には、必殺棒読み褒めで返した。

まともに会話してたら私が疲れるだけだしね。

 

「行くなら早く行こうよ。寒いし早く終わらせてお家帰りたい」

「わかったわかった。それじゃみんな、行こう」

「「「「はーい」」」」

「なんでこんな事に…」

 

 

 

 

みんなで歩いて、いちばん近くにある神社へ来た。

 

新年(と言うか、まだ迎えてないはずなんだけど)だからか、人がそこそこいる。

 

「シドー!これはなんだ!」

「それは厄除けをするものだよ。線香に火をつけてその中に入れて、煙を浴びる事で厄を払う…だったかな?」

「士道さん…これって…」

「ああ、おみくじだな。今年の運勢を占うものだよ。せっかくだからやってみるか。みんなもどうだ?」

 

四糸乃に聞かれて、そこからの流れでみんなでおみくじをする事になった。

 

「なになに…中吉?だ!シドー、これはどうだ?」

「大吉…です」

「ぐぬぬ…小吉ですわ…」

「中吉だぞー!」

「おお、四糸乃はすごいな。大吉はいちばんいい奴だぞ。中吉はその一個下だな。さて俺は…」

 

…私もう帰っていいかな?

 

「げ…凶⁉︎」

 

おお、五河君、ドンマイ。でもね、私もっと下だから安心して。

 

思わずおみくじを握りつぶしてしまう。

 

「か、神夏?」

 

「あ、え?何?どうしたの五河君」

 

「い、いや。やたら怨念を持っておみくじを握りつぶしてるから…」

 

はっはっは、一体何を言っていらっしゃるのか。

 

「か、神夏さん?どう…でした?」

「四糸乃、聞かないで」

「いやいや、まさか士道さんの凶より悪いなんて事あるわけありませんわよね?」

「…」

「え?冗談で言ったつもりなのに本当なんですの?」

 

狂三が軽く笑いながら言ってくるが、残念ながら本当だ。

 

「か、神夏。もしかしたら見間違いかもしれないから、広げてみたら…」

 

「え?なに?もっかい見ないといけないの?…いや、四糸乃。そんな目で見ないで。ちゃんと広げるから」

 

四糸乃に上目遣いで見られて、一瞬にして広げることを決意した。

 

おみくじを広げていくと、まず真っ先に見えたものは大きい文字で書かれた『大凶』という文字。

 

十香と四糸乃以外の皆さん?苦笑いしたの見逃してないからね?

 

恋愛…今年は全てダメでしょう

学問…何もかもうまくいかない

 

「はっはっは、面白いくらいに悪いことしか書いてないね。しかも待ち人は永遠に来ないとかふざけたとしか思えない」

「ど、ドンマイですわ…」

「き、きっと来年はいいことあるよ!」

 

やめて、狂三に五河妹さん。自分が悲しくなってくる。

 

「か、神夏!さん!わ、私のおみくじと…交換…します!」

 

「へ?」

 

すると、四糸乃がそんなことを言ってきた。

 

「わ、私のと交換すれば、神夏さんのが大吉になって、良くなります!」

 

「いやいや、ダメだよ四糸乃。それは君のなんだから、大事にしなよ。これは私の運勢だから。それに、四糸乃が大凶になっちゃったらそれはそれで私の心が痛いから」

 

四糸乃に大凶を肩代わりしてもらうとか、逆だよ逆。

私が四糸乃の悪い運勢を肩代わりするんだよ。

 

「…なあ、神夏。その金運の所をちゃんと見せてくれないか?」

 

「ん?はい」

 

五河君にそう言われて、おみくじを渡した。

 

「…なあ、これちゃんと見てみなよ」

「んー?どれどれ……。『金運、他の全てを犠牲にしたかのようにめぐまれる』……なにこれ。金運だけやたらといいこと書いてる」

 

逆に言えば金運以外はやばいと。お金を得る代わりに大切なものを失いそう。

まあ、好きな人とかはいないし、その辺はいいけど(泣)

 

「んー…お守り、ねえ…これはいらないかな」

「え?なんでだ?」

「いやまあ、そもそもあんまり神頼みはしない主義というか……」

 

正確には英雄王様が神様を嫌ってるからね。

 

「そんじゃ、私はここで見てるから、みんなはお参りしてきなよ」

 

そう言うと、みんな鳩が豆鉄砲を食ったような顔をしてこっちを見てきた。

いやいや、しないって。

神を(王様が)嫌ってるのになんで神頼みしなきゃいけないの。

 

「神夏さんも…一緒が、いいです」

「よし行こう」

「早いな⁉︎神頼みしない主義はどこ行った⁉︎」

「ドブの中」

 

そりゃあ、四糸乃に頼まれたらやらないわけにはいかないでしょ。

でも、格好だけで願い事はしないよ。うん。

 

「よし…それじゃあ行こうぜ」

 

五河君に言われてみんなでゾロゾロと移動する。

 

これ、よくよく見たら五河君と のハーレムじゃん。なんかその一員って見られそうで嫌だなぁ。

 

列に並んで数分経つと、もう賽銭箱の前まで来た。

 

みんなと一緒に五円玉を入れ、手を合わせる。

 

「(----------)」

『何だかんだ言ってするのだな、其方は』

「ええ、私の悲願でもありますから」

 

よし、それじゃあ出よう。人混みは苦手だ。

 

 

 

「よし…それじゃあ、一旦家に戻るか。おせち料理とか年越しそばとかあるから。神夏はどうする?」

「んー…そうだなぁ」

「…」

「せっかくだしお邪魔するよ。なんならゲームでも持って行ってゲーム大会…は、みんな苦手そうだからいいや」

 

最近出たスマ○ラSPにハマってるけど、まあみんな機械というかゲームに疎そうだからいいや。

 

しばらく歩いて、五河君の家の前に着いた。

 

「あ!みんな待ってくれ!写真撮りたい!」

 

入る直前に、そう言われてなされるがままに家の前に並ぶ。

あれ?なんで私入ってるんだろ?まあ四糸乃が横にいるからいいや。

 

「シドーは入らないのか?」

「え?でも俺が入ったら写真を撮る人が…」

「ああ、それなら私がやるよ。ほらほら五河君はど真ん中に入った入った」

「いやいや!ダメだって!」

 

むぅ、別に私がいるよりかは五河君がいた方がいいじゃん。

私は四糸乃以外のみんなに敵対視?されてるし。

 

 

ぎゅぅぅ

 

 

「はは、ダメらしいな」

「無理…四糸乃のその目は反則…」

 

四糸乃、上目遣いすればなんでもしてもらえるとでも思ってるの?

 

 

やりますけども何か?

 

 

 

「でも…士道さんも…一緒がいいです」

「だそうですよ?」

「でもなぁ…おれ、三脚とか持ってないし…」

 

「あら、それならばわたくしの出番ですわね」

「いっ⁉︎」

 

狂三がそう言って指をパチンと鳴らすと、急に首を誰かに掴まれた。

驚いて前にコケそうになった。

 

「あ、あー。なるほど、分身体ね…」

「きひひ、いい表情をありがとうございますわ」

 

そこには、狂三の分身体がいた。

確かに、分身体つかえばいいか。

 

「さあ、士道さん。真ん中へどうぞ。カメラ係はお任せあれ、ですわ」

 

分身体の方の狂三が五河君からカメラを取り、さっきまで五河君がいたところに立った。

 

「ああ、それじゃあお願いするよ。ありがとな、狂三」

「いえいえ、構いませんわよ。ただ、この後で2人きりで過ごしてくだされば嬉しいですわ」

「へ?」

「はいはい、早く撮ってくださいな」

「あらあら、わたくしともあろうものが嫉妬ですか?」

 

なんか誘惑してた分身体をオリジナルの方が諌めて、ようやく写真を撮るところまで来た。

 

「はい、ちーず、ですわ」

 

掛け声とともに、一応笑顔を作る。

こういうのもなんだが、作り笑いは得意な方だ(多分)

 

「はい、お疲れ様ですわ。それではわたくしの中へ戻ってくださいまし」

「ええ、ええ。わかりましたわ。後でいつも通りの士道さんについてのお土産話をたくさん聞かせていただくのをご期待しておりますわ」

「早く戻りなさいな!」

 

なんだろう、オリジナルの方の狂三って分身体にナメられてるのかな?メチャいじられてるじゃん。

クスクスと笑いながら分身体は影の中へ消えて、オリジナルの方は顔を赤くしていた。

 

「ねえ。早く入ろうよ。寒いから。王様も、疾く入れ!王たる我を〜って言ってるから」

「ああ、ごめんな。それじゃあ入ろう」

 

五河兄妹を先頭に、五河家の中へ入っていく。

 

相変わらずいい家だこと。

 

「それじゃ、すぐ用意するから適当にくつろいで待っててくれ」

 

「「「「「はーい」」」」」

 

 

 

 

「さあ神夏ギル!勝負だ!」

「んー、どっちだろうなぁ」

 

現在、十香はトランプを二枚。私は一枚持っている。

俗に言うババ抜きだ。精霊組全員でやってるんだけど、狂三と五河妹さん以外の2人が顔に出すぎてるせいでね。

 

 

うん。そうだよ、四糸乃かばい続けてたらいつの間にか負けかけてた。

 

 

「うーん、こっちかなー」

 

私から見て左のカードを掴むと、十香の顔が笑顔…とまではいかなくとも明るくなった。

 

「こっちかな?」

 

逆に右のカードを掴むと暗くなった。

 

 

分かりやすすぎる…どうしよ、これ…。

 

 

いやしかし、面白いな。手を動かすと十香の表情がコロコロ変わる。

 

「…それじゃあ…こっち」

「ぬぁあ!また負けたのだ!」

 

毎回、顔合わせる度に勝負吹っかけてくるのはいいけど、顔に出る癖を治してから出直しなよ。

 

「おーい、終わったら運ぶの手伝ってくれないか?」

「わかりましたわ」

「お手伝い…します!」

「はーい」

 

「私はちょっとパス。十香がまだ勝負したいそうなので」

「次こそ勝ってやるのだ!」

 

次はスピードか。うん、カード運さえなんとかなれば余裕かな?

 

 

ちなみに、圧勝してやりました。

ゲームで私に勝つなんて十香には十年早いよ。

 

 

大きめのテーブルには、おせち料理からだし巻き卵、レンコンやサツマイモの天ぷらなど、料理が所狭しと並んでいた。

相変わらず美味しそう。

 

「それじゃあ、どうぞ」

 

「「「「「いただきます」」」」」

 

そこからは、久しぶりの大勢でのご飯だった。

こっちにきてからと言うもの、みんなと知り合ってもなお、1人で食べることが多すぎたからなぁ。

王様がいるとはいえ、やっぱり食べるときは1人で寂しくて味気ないからね。

 

「おにーちゃん、そろそろ…」

「ああ、そうだな」

 

時計を見たかと思うと五河兄妹が何か意味深なことを言った。

何事かと思って時計を見ると、23時55分を示していた。

 

ああ、もう新年なのね。

早いものだね。

 

時間は、少しずつ経っていって、時計は0:00を示した。

 

 

 

「「みなさん、あけましておめでとうございます!」」

「おめでとうなのだ!」

「おめでとう…ございます!」

「おめでとう、ですわ」

「あけおめ〜コトヨロ〜」

 

 

五河君から始まって、おきまりの新年の挨拶を、順々にして行った。

 

「今年もまたよろしくな、みんな」

「ああ、今年も精一杯シドーと一緒にいるぞ!」

「私も…みんなと、一緒に…」

『むっふっふー。今まで空気になってたけどよしよんこと私も四糸乃と一緒に楽しくわちゃわちゃするよー。頑張って四糸乃の士道君に対するアr…ぐむっ』

「もうっ…よしのん!」

 

「わたくしも、わたくし達の悲願のために、今年も精一杯頑張りますわ。見ていてくださいね?士道さんに神夏さん」

 

「私は…そうだな、ゆっくり過ごせればそれでいいや」

『我は我の決めた裁きを早く決行せねばな』

 

 

「「「「「それでは(これを読んでくださっているみなさん)良いお年を!」」」」」

 

最後は謎にみんなでハモって新年を迎えた。




みなさんはどういった年でしたか?

自分はまあ色々とありましたね。
大学受験やらなんやら。

この作品も割と長く続いてんなーって思いました。
まあ、時々色々言われてますが。

これからも楽しんで読んでもらえたら幸いです
さあ、1月からは我らが五河士道の新シーズンアニメ、デート・ア・ライブⅢが放送されますよー

これは見なければ…


それでは、読んでくださりありがとうございました

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