デート・ア・ライブ 黄金の精霊   作:紀野感無

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お久しぶりです

もう最近忙しいんですよ(真顔

ちなみに、わりかしガチです
就職活動という名のインターンとかで県外を転々としたりとか。

今回の主役はルシフェル。

さてそれではどうぞ





48話 ルシフェルの力

「し、司令。一つお聞きしたいことが」

 

「どうしたの?」

 

フラクシナスの中でモニターを凝視しながら神経を張り巡らせていると別のモニターで観測をしていた一人の船員(クルー)に話しかけられる。

その間ももちろんモニターから目を離すことはない。

 

一秒目を離した隙に誰かが死んでいる、なんてこともあり得るのだから。

 

そんな緊迫した中話しかけてきたのは周囲の霊力を観測していたクルーだった。

 

「その、観測機の故障……だと思うのですが」

 

「何よ。はっきり言いなさいよ」

 

「そ、その……司令の精霊の力と酷似している霊力が検出されました。それが消えたと思ったら同じ場所から今度は美九さんの精霊と同じ霊力が……」

 

「え?」

 

クルーから聞いた言葉はにわかに信じられなかった。

詳しく聞くと士道の場所から検出がされたわけでもないらしい。

 

突然、微力な霊力を検知したかと思うとそこからまずは私の力が、その次に美九のガブリエルの力に酷似しているものが検出されたらしい。

 

「その発生源にいたのは?」

 

「ル、ルシフェルです」

 

この時、私たちが思っている以上にルシフェルの力は、とんでもないのだと直感的に私たちは理解した。

 

それを感じた私は迷うことなく通信を士道に繋げる。

 

「士道!応答しなさい、士道!」

 

『きゅ、急にどうしたんだよ琴里。美九はちゃんと……』

 

「そんなの観測してたからわかるわよ!直ぐに指示する場所へ向かいなさい!」

 

有無を言わさず士道をルシフェルのいる場所へ向かわせる。

 

 

本当ならこんな危険極まりない事をやらせたくはない。

でも、仕方がないのもわかってる。

 

士道以外では、あの怪物は何をしでかすのかわからない。

 

「ほんっっとうに、規格外にも程があるわよ、ルシフェル……!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これは私からの最大限の忠告だ。

 

これ以上私や我が宿主に手を出してみろ。その時はお前だけじゃない。本当に五河士道以外の全てを、何もかもを殺してやるよ」

 

ガブリエルの声で言うも、まだ抵抗はできるらしい。

歯を食いしばりながら敵意に満ちた目を、殺意に満ちた目を私に向けてくる。

 

「そんな……ことは、させ、ない。お前は、私が……殺……」

 

「威勢だけはご立派なものだ。マガイモノすら殺せない君が私を殺す?はっはっは。寝言は寝てる時に言うものだよ?」

 

更に憎しみの感情が増したのがよくわかる。だがこんなもの、暴虐公に比べたら赤子にも劣る。

 

ああ、また彼女とは万全な状態で殺し合いたいものだ。

 

「さて、と。そろそろこの辺でお暇しようか。君の仲間にはお好きなように。手を出してきたら五河士道以外の全てを殺す、それだけだからね。君たちが私に手を出さないなら私も手を出さない」

 

声による洗脳まがいのことはそのままに、五河士道の元へ行こうと思うと、階段を荒々しく上がってくる音が。

荒い呼吸も聞こえてくる。

それだけで誰なのかすぐわかった。

 

「おお、無事ガブリエルを懐柔したんだね。いくらなんでも生身でマガイモノと対峙するなんて、と思ったが杞憂だったようだ」

 

上がってきた人間、五河士道は私と白髪の人間を交互に見、そして慌て始めた。五河士道から感じられる力の中にガブリエルのものが増えているから無事接吻は成功したと言うことか。

 

 

憎たらしい。

 

 

……おっと、感情的になってはダメだ。彼にとってはこれが唯一の方法なのだから。

 

それはそうと、私がこの人間を殺そうとしていると思っているらしいから誤解を解かないとね。

 

「まあまあ落ち着きなよ。私は喧嘩を売られたから買っただけさ。でも君の願う通り殺しはしないさ。まぁ、それでもこれ以上私に手を出すようなら君以外の全てを殺すけれど。私は、君さえいてくれたらそれでいいからね。君は、我が同胞にも、マガイモノにも、この人間にも、誰にも渡しはしない。君は、私だけのものだ」

 

挑発するように白髪の人間を、馬鹿にするように笑いながら言うと途端に目が険しくなった。

 

 

それを潰せると思うと心の底からゾクゾクする。

 

 

「あはっ、そう、その顔だよ人間。私はその顔を見るたびに満たされる。

その反抗的な目。

 

憎悪に満ちたその目を根元から叩き潰したら、一体どんな顔をするのか。想像するだけで、心が躍る。

 

……おっと失敬失敬。そんな目で見ないでくれよ。こんなところで殺しはしないさ。

私から手を出すことはしないと決めているからね。

 

 

しかしまあ、君も親とおとなしく暮らしていればいいものを。そうすれば平穏に安らかに暮らせたかもしれないのに」

 

 

「……っ!ふざけ……」

「おっと」

 

ガブリエルの音による洗脳を強引に振り払ったのか、顔と首につかみかかってくる。ミシミシと力を込められるが非力な人間の力など赤子に等しい。

振り払い、霊力の圧でもって壁に磔にする。

 

「やっぱりマガイモノの半端な力ごときは跳ね返せるか。にしても親に何かあったのかい?急に怒り出して。

 

 

……ああ!そうかそうか!そうだったね!君の親は死んでいるんだった!マガイモノに殺されているんだったね!いやぁごめんごめん忘れてた!

 

確か我が宿主が聞いた情報によると炎に包まれて命からがら親が逃がしてくれたんだっけな。いやあ君の親はすごいすごい!自らの命を懸けて子を守る。

 

まさに親の鏡だ!

 

子を想う親の手本のような存在だ!

 

実に実に、ほんっっっっとうに心の底から思うよ。

 

 

 

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人生は命あってこそだというのにね。私は人間の感情など理解しがたいが、その大切なもののために命を懸ける。それが最も理解しがたい。

 

子を心の底から想う?自分の命より他人の命?

 

私は人間のその感性が全く理解できない。

 

何かを『する』も『される』も命あってこそだ。

 

他人を守るために死んでしまっているんだからどうしようもない愚か者だ。

 

本当に、くだらない」

 

「お前が、私の両親を、バカに……」

 

白髪の人間は怒り狂う様子を見せるが、ただの人間が霊力の壁を壊せる力を出せるわけがない。身動き一つとれずに睨みつけてくる様は滑稽だ。

 

「それに、だ。

真に子を心の底から一番に想える親はこの世に存在しない」

 

そう告げた時の人間の目は、これまで以上の、これ以上ないってくらいに憎悪に満ち溢れ、五河士道の目からも『信じられない』と言った感情がよく読み取れた。

 

「私もね、生みの親はいるんだ。でもソイツは親らしいことは一切していない。

 

自らの心に正直に、その目的を達する為に駒を作っただけ。

 

その力の残留が集まって生み出したのが私だ。

 

だから、私は親の感情を知っている。親が子に抱く感情を知っている。親が想い人に抱く感情をしっている。

 

 

アイツにとって、この世の全ては、己の欲を満たす為のただの道具。

人間も、精霊も、何もかもが。

 

自らの欲望を満たすための、ね。

 

 

だから親なんて存在は嫌いだ。

子供が大事だというが、ただのヒトカケラも愛情も何も与えてくれなかったあの女が親?

 

冗談にも程がある。

 

私は、あの女を許しはしない。私を、ゴミを見るような目で見たあの女を。だから、あの女に取られるくらいなら、殺すと決めている。

 

きっと我が宿主が親を殺したのもきっとそういった感情からだろうね。私にはわかるよ、うんうん。

 

子を愛しているというのなら、子に絶望を与えないものな。

 

子を愛していると言うのなら、その在り方を尊重するものな。

 

 

だけど、君の親は君に絶望を与えた。

我が宿主の親は、在り方を否定した。

 

それが全てを物語っているんじゃないのか?なぁ?」

 

つい衝動に駆られ、人間の首を乱雑に掴み、締めてしまう。

 

が、急に力がうまく入らなくなった。動きが鈍くなる。それ以外も、うまく体が動かせない。思うように行動ができない。

 

「おっと、急にどうした」

 

どうやら神夏ギルの意識が止めようとしているらしい。

いつの間にか意識を取り戻していたか。最古の王のせいかな?もう暫くは眠っていると思っていたが。

 

「今更君が何を止めるというんだい神夏ギル。我が宿主。何か気に障ったかな?

 

……『私のお母さんやお父さんを馬鹿にするな』だって?

 

だが、事実だろう?君の親の行いにより、君は今の現状に成り果てた。全ての元凶を辿れば、君の親が原因さ。

 

それに、だ。

 

今更君がなぜ止める?

 

散々自分勝手に引き籠っておいて勝手な。

 

私に表のイザコザを任せたのは君だ。

マガイモノ達に裏切られ、悲観し、引き籠り、何もせずここまできた。

 

この体は元は君のものだが所有権はもう私にある。

これ以上勝手なことをするなら、私も少し考えがあるぞ?」

 

少し手に霊力を集中させた時、今度は周囲によく見たことのある黄金の波紋が数個浮き出た。そこから黄金の鎖が射出され私の腕と脚に巻き付く。数メートルの鎖は私の右腕と右脚にキツく巻きつき、先端と末端が体に突き刺さり固定された。

 

すると霊力がほとんど扱えなくなったと同時、体を乗っ取られるような感覚がした。

が、強引に所有権を奪い取る。

こんな芸当、神夏ギルができるわけがない。となれば、犯人は一人しかいない。

 

「でしゃばるなよ英雄王。これは私と宿主との問題だ。関係ない人間の王風情が入ってくるな」

『霊力もぞんざいに扱えぬ立場で偉そうな口を』

「そりゃあ、今の君は本来の力の100分の1すら扱えないからね。態度もでかくなるさ。

 

……でだ、我が宿主。神夏ギル。

 

君も所詮、あの女にとっては道具に過ぎない。唯一道具でないのは、私ともう一人くらいさ

叛逆の意思を持った存在は、ね

さて、私らしからぬ物言いだった。この辺で終いだ。

 

さてさて!五河士道はやるべきことは終わったようだし、これから私とデートの続きと行こうじゃないか!私はアレが気になっているんだよ。後夜祭、キャンプファイヤー、だったかな?ついでに君の手料理なんかも食べれたら最高だ。さあさあ、こんな辛気臭いところに留まらず私たちの時間を過ごそう」

 

 

その時の五河士道の目は

 

 

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一体何がそこまで士気をあげたのか分からないが、君がその気なら私も乗っかるとしよう。

 

 

 

ごく僅かな現世を楽しませてくれよ。運命人よ。

 

きっと、これが終わる頃には私は……。

 

 

 

 

いや、それを考えることこそ野暮というものだ。

私は私の命を謳歌させてもらおう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……何の用だ。今更捨てた力が惜しくなったか?」

 

せっかく、五河士道とデートができ、気持ちよく1日が終われそうだったというのに見たくもない感じたくもないモノが背後に現れた。

 

「好き勝手するな?みんなそう言うね。でも私は私の心に正直に生きているだけだ。お前と一緒でね」

 

今更、どのツラ下げて親ヅラをするのか。使えそうになったから手元に残しておきたくなったか?

 

「はっ?実の親?笑わせてくれる。お前が私へした仕打ちは一生忘れはしないさ。

 

 

だが、今となってはお前の感情も理解できるのもまた事実。

 

 

好いたモノの為ならば、どんな事だって、世界の(ことわり)を壊してでも成し遂げるその気持ちだけは、他の誰よりも理解できる。

 

だが……それだと一つ、問題がある」

 

ソイツは、わからないと首を傾げているが本当はわかっている筈だ。

だからこそ、今さら私の前へ姿を現したんだから。

 

 

「アイツは、私のものだ。

生き遅れの母君は、とっとと隠居しろ。

 

 

私はアイツを私のものにする為なら手段は選ばないことにした。

お前と一緒でね。

 

 

それを承知しないなら、心征く迄、殺し合おう。原初の精霊。腹違いの母君よ」




もう暫くは突っ走りたい……

がんばりゅ……

リアル忙しいけど頑張ります……



読んでくださりありがとうございました

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