2話分まとめて描いたので今回は2〜3話ほどを早いうちに投稿できると思います
それではどうぞ
「ルナさん、お待たせ致しましたわ」
士道と別れた後、自分の部屋ではなく山の上の自然公園へ足を運ぶ。士道から渡された紙を見ながらとある準備を進めていた,。
「ありがと。コレで手札は揃った」
「質問に答えはしましたが、これで何をなさるおつもりですか?」
「ナイショ。と言いたいけどどうせすぐ分かるし、どうせなら見ていく?」
「ええ」
狂三の返事を聞き、メモを見ながら必要なモノをその辺にテキトーに放り投げる。えーと…狂三の場合は…。
「へぇ…。んじゃあ必要なのは…コイツかな」
手に霊力を集中させ、必要なモノを魔法陣の中に投げ込む。
「…?何をなさるおつもりですか?」
「まあ見てなよ。まずは狂三のからいこうか。ほら、手貸して」
戸惑っている狂三の手を掴み、意識を集中させる。
「っ…?霊力が?」
「悪いけど
狂三から霊力を吸い、その力を元に今度は自分の力を顕現させる。そのすぐ後に地面にあらかじめ描いておいた魔法陣に霊力を込めると、魔法陣が光りだす。
「……おっ、成功だ」
「一体何が…っ⁉︎」
そこに居たのは1人の人間らしきもの。純白のフードと所々に近の装飾などを施された巫女のような服装をしており、顔は見えないが体つきから女性ということはわかる。
これどの個体名だろ。
「……」
「や。目覚めの気分はどうかな?」
「良好です。問題ありません」
「そりゃよかった。ひとまず私たちの話が終わった後はこの子と一緒に話でもしてて。それまでは適当に休んでて貰っていいかな?」
「畏まりましたマスター」
「そんで明日には死ぬほど働いて貰うからよろしくね」
「承知しております。それでは」
そうして純白のフードを被った女性は光の粒子になってどこかに消えた。
「ルナさん、今の方は?」
「神話上だと確か……大神オーディンから作られた存在、かな。半分人間で半分神様。詳しい伝承はあんまり覚えてない」
「いえそう言う意味ではなくてですね……あの方が切り札ですの?精霊…のように見えましたが」
「精霊かどうかと言われるとなんとも言えないけど切り札のうちの一つ。狂三ともすこぶる相性いいはずだよ」
「と言うと?」
「あの子の象徴とも言えるべき能力が関連しててね。自分の分身体を、霊力の尽きない限り無尽蔵に生み出せる。つまり狂三の分身体と2人1組にすれば?」
「ですが、使えますの?」
「少なくともラフム程度ならどうとでもなる」
「…なるほど」
「んじゃ続きやるとしますか」
狂三からのリクエストは「目的のために合理的」
十香は「剣に通じている」
四糸乃は「人形を持ってる」
琴里は「知恵勝負に長けている」
耶倶矢と夕弦は「疾い」
美九は「音楽に通じてる」
うん、おおかた決まったかな。
「よし、分かりやすいのからやっていこ。狂三はどうする?最後まで見ていく?」
「ええ。是非」
「オーケー」
〜同時刻 ラタトスク会議室〜
「「っ⁉︎」」
会議をしていた士道達は得体の知れない感覚を覚えた。
まず初めに士道と十香が。次に四糸乃、琴里、耶倶矢、夕弦、美九と順番に感じていた。
「ね、ねえ。今のって」
「…なんというか、その」
「なんというか…力を吸い取られた、ような?」
精霊の皆が言わんとしていることを士道が喋り、だけど確信を持てずにいた。
「…コレってもしかして」
「ルナが何かしたのでしょう。だれか、ルナの居場所わかる?」
琴里がモニター越しにクルーの人たちへ指示を出して行き、十分くらい経った頃、結果がきた。
『どうやら自然公園にいるようです。霊力反応から時崎狂三も近くにいます』
「それ以外には?」
『複数の霊力反応を感知しました。ですが…未確認の精霊です』
「なんですって?」
「ッ⁉︎」
そして最後に先ほどと同じ感覚がもう一度士道を襲った。
琴里は横目でそれを見ながらルナを問い詰めておくべきだと判断し連絡を取る。
「……」
『あーはい、もしもし?何の用?』
「ルナ、貴女いまどこで何をしてるの?」
『観測してるのにわざわざ聞いてくるわけ?』
「念の為よ」
『あっそう。やることはやったからそっちに戻って説明するよ』
「電話じゃ言えないことをやってたの?」
『説明が複雑だから直接会ってから話すよ。それに…そっちの方が都合がいいし。てことで私だけ拾ってもらえる?狂三は拾わなくていい』
「わかったわ」
もう明日にはルシフェルと対峙すると言うのにこの波乱劇…。本当に大丈夫なのか?
「お、どうも。さてはて何度目のラタトスクやら」
「貴女が変なことをしなければ一回で済んだのだけどね」
「ちょっと何言ってるかわからない」
ルナを迎えに行った琴里は2人で士道たちの元へ向かう。その間に説教されていたが素知らぬ顔で聞き流していた。
「それで、何してたのよ」
「だから説明するって。急かさないでよ」
前回いた会議室にまたもや全員集合する。
全員がルナへ怪訝な目を向けている中、一人だけ様子が違った。
「っ!誰だ!」
「十香?」
「疑問。どうしたのですか」
「どこからどう見ても黄金のだろう?」
十香だけはルナを-正確にはルナの右後ろを-見て、警戒する。
ルナはそんな十香を見て機嫌を悪くするどころか驚きの表情と共に感嘆の息を漏らしていた。
「バレるの早かったなぁ。じゃあ、もう顔見せていいよ」
そして、ルナ以外の全員は本日何度目かの驚愕の顔になった。
〜決戦当日〜
士道の家には精霊が全員集合していた。
だが和気藹々とした雰囲気はなく、全員がピリピリしていた。
「ルナ、本当に来るのか?」
「無駄な嘘はつかないから来るだろうね。……お、噂をすれば、だ」
ルナがそう言うと同時にインターホンが鳴り響く。
士道は一瞬ためらいはするが直ぐに持ち直し、玄関へ向かう。精霊たちも士道の後を追う。
「やぁ、士道。おはよう」
扉を開けた先にいたのはルシフェルで、来禅高校の制服を身に付けていた。
「おはようルシフェル。わざわざ迎えに来てくれたんだな。言ってくれたら俺から迎えに行ったんだけど」
「あはっ。そうだね。そうすればよかった。さて…やぁ我が宿主。元気そうで何よりだ。霊力も…まだ万全ではないようだが、それで私と殺し合うつもりかい?」
ルナのことを値踏みするように、そしてバカにするように言い放つ。だがルナは何も気にしていないようでルシフェルを見て満面の笑みを見せていた。
「まあね。お前ごとき万全じゃなくてもどうとでもなる。それに…悪いけどこっちには秘密兵器もあるんでね。負ける気はさらさらないよ。たとえラフムの大群が相手でもね」
「ふーん…」
その様子が気に入らなかったのかルシフェルはつまらなさそうな顔になる。
「ま、いいや。それじゃいこうか。断るなんて選択肢はないだろうけど、もし拒否したら…わかってるよね?その代わりにラタトスクの観測機とかも好きなようにしてくれて結構。君らの好きなようにするといい」
最後に念のためなのか「それで、来るかい?」と問いかける。
だが士道は不敵に笑う。
覚悟などとうに決まっている。
「もちろんだ。見てろよ。お前を救ってやるからなルシフェル」
その言葉にルシフェルはニヤリと妖艶な笑みを浮かべていた。
ルシフェルについていくと数台の車が用意されていた。
DEMの用意したものらしく、乗るのに躊躇したがルナはなんの遠慮もなしに乗り込んで行く。それに釣られて士道と琴里、狂三が乗り込んでいく。
ただしそれも最初の一台だけでそれ以外のみんなはラタトスクに連れて行って貰うことになったが。
「そんなに信用ないかねぇ」
「当たり前だろ」
「まあまあ…」
車の中ではルナとルシフェルは一触即発になり、士道がその間に挟まれていた。共に乗り込んだ琴里に怒られながらも警戒を一瞬たりとも解いたりはしていない。
「ここではやる気はないって言ってるだろ?せっかく準備したものを使わずに終わらせるなんて、そんな無粋なことはしないさ」
それを合図に二人して口を閉ざしてしまい、士道も琴里も冷や汗を垂らしていた。何かきっかけがあれば、空間震どころではない被害が出るのは目に見えていたからだった。
「…お、ついたよ士道」
「……?ここは…」
「ひとまずは降りてから説明するさ」
車から降りて行き、全員が降りると車はどこかへ行ってしまった。
それにしても…どこかで見たことあるような。
そしてその違和感はとある場所を見て確信に変わる。
士道も同じようで息が詰まっていた。
「……おい、ルシフェル」
「どうした?何か見覚えでもあるのかな?」
「お前、絶対殺してやる」
「おー怖い怖い」
「お、おい。落ち着けってルナ」
「離して士道。絶対にこいつ殺す」
士道に止められるけど、それ以上の殺意が湧いてくる。
今すぐ殺してやりたい。
「どうしたのよルナ。ここがどうしたのよ」
「…………。私の、故郷」
なんとか絞り出すように琴里からの質問に答える。
その瞬間にルシフェルが歪んだ笑みを見せてきたのを見逃さなかった。
「せいかーい。いやぁよくわかったね。ちゃんと我が宿主が精霊と成り果てる前の街を再現した甲斐があったぜ?」
「……」
「怖いねぇ。少しくらい笑ったらどうだい?それよりも早く他のマガイモノ共を降ろしてくれないかな。ゲームの説明ができないだろ?」
ルシフェルに言われ、琴里が連絡を取る。すると十香を始め次々と精霊たちが現れる。
「うん、揃ったね。それじゃあ…ゲームの説明といこう」
バチンと手を叩き全員の視線がルシフェルに集まる。
「ルールは簡単だ。
君たちの誰かが私の元に辿り着き、負けを認めさせることができたなら君たちの勝ち。無論士道のキスでも構わない。
逆に君たちはとあるエリアに設置されている
単純だろう?
マガイモノと我が宿主に関してだが、スタート時は各自単独で居てもらう。そこからは自由だ。合流してもいいし単独で突き進んでも構わない。ああ、全戦力を一点集中させるって言うのも面白いかもね。士道は…そうだね、ラフムのいないエリアからスタートにでもしておこうかな。
このゲームに君たちが勝てば、懸念しているであろうラフムどもは全員消すし、君たちの気の済むまで士道とデートをしてあげよう。そしてその間一切手を出さないと誓おう。もちろん封印を最後の最後に拒否して暴れる、なんて真似はしない。
私が勝てば…そうだな。士道は私がもらう。ついでにマガイモノは全員殺し尽くす。特にサドギエルとガブリエル。君たちは念入りに絶望させた上で殺してあげよう。
さて、何か質問は?」
「辿り着く、なんて抽象的だけど具体的にどこにいるわけ?まさかこの広大な土地からがむしゃらに探せって言うわけじゃないでしょうね」
「いい質問だカマエル。実は、この街は透明な壁で仕切られている。立方体の箱が敷き詰められている、とでも言えばいいのかな。コレがマップだ。無論仕掛けなんぞ施してないし私の方も同じものを使っている」
そう言われ全員に一台ずつタブレットを渡される。そこに表示されていたのは15×15に区切られているマップだった。例えるならオセロの盤上だろうか。
そしてご丁寧にルシフェルのいる場所、自分たちのエリアが表示されており、左端の中央がルシフェル、右端の中央が私たちのエリアだった。
「場所によっては増減するが、1ブロックあたり大体500×500メートル程度だ。そして、別のブロックに移動するには何かしらの条件が必要となる。その条件は探索してればすぐにわかる。無論、私側も条件は同じだ。さて、他に質問は?」
「…仮に私が士道より先にお前にたどり着いたらどうする」
「その時は心ゆくまで殺し合おうじゃないか我が宿主、神夏ギル」
「……」
「その前に俺がお前を救うさ。ルシフェル、今回のお前は俺にとって囚われのお姫様みたいなものだ。だから…お姫様はお姫様らしく俺を待っててくれよ?」
士道の宣戦布告とも取れる言葉にルシフェルは目が点になっていた。
かくいう私も目が点になり、他の精霊たちは当然とでも言うように頷いていた。
「ぶはっ!あはははは!」
だが当人は不快になるでも怒るでもなく、盛大に笑っていた。
「はー、面白いねぇ士道は。流石は我が運命人だ。ガブリエルまで懐柔できたから、更に自信ができたと見える。だけど悪いね。それは出来ない相談だ」
「?」
「なぜなら私自身も
ルシフェルが「他に質問は?」と問うが特に何もない。他のみんなも同様だった。
「それじゃあゲーム開始は1時間後だ。最後になるかもしれない言葉を交わしてるといい」
そう言いルシフェルはどこかへ消えた。
「それじゃあ対ルシフェル攻略、最後の作戦会議よ。まず大前提として私たちは最初分断された状態から始まるわ。でも他の人たちに関しては特に言及していなかったから同じエリアに居てもいいはずよ。士道は…そうね、できうる限り私たちの近くにいてもらうわ。それが1番安全だし、向こうもこちらを目指してくるのだから下手に動き回る必要がないもの。
他のみんなはどう?考えがあるなら遠慮なく言ってちょうだい」
最初はザワザワしていたがやがて1人が手を挙げる。
「改めて言うけど、全員ラフムが出てきたら殺すのに躊躇ったらダメ。必ず、絶対に、何があろうともね。例えラフムから命乞いされたとしても殺すこと。いい?」
手を挙げたのは神夏ギルで、ラフムについて念押しをする。全員が苦い表情になるが構わず話を続ける。
その陰でとある暗示を全員にかけながら
「それと
そう言われた者全員が頷く。だがそれ以外は理由と意味を理解できてはいなかったが。
「以上。私から言うことはもうないよ。あとは司令塔に従うから随時指示を飛ばして。…だけど王様は多分好き勝手に動くだろうからそれも考慮した上で指示を出してね」
「わかったわ。それじゃあ他には誰かある?」
次に手を挙げたのは士道。
「俺は---」
「っ…許可できるわけないでしょ!」
「そ、そうだぞシドー!」
士道の提案を聞いた琴里、十香が荒ぶった声で拒否する。口には出していないが他のみんなも同じような思いを抱いていた。
それほどまでに士道のした提案は飲み難いものだった。
「でもそれが1番確実だろ?ルシフェルがなにをしでかすか分からないのはこの数日でよく分かったつもりだ。だから…ルシフェルが執着している俺が一番の適任じゃないか?それに俺なら間違ってもラフムに殺されることもないと思うんだ」
「確かに…そうかもしれないけど!わかってるの?ソレ失敗したらこの辺が更地になるどころの被害じゃ収まらないのよ!士道自身も死ぬ可能性が限りなく高い作戦なんてホイホイ許可できるわけないでしょ!」
「ゴメンけど士道、これは妹さんに賛成。それを分かった上で言ってるの?」
「わかってる」
神夏ギルから、さらには他の精霊たちからも心配の声が上がるが士道の決意は堅く、説得できないと悟ったのか神夏ギルは深くため息をつく。
「……はぁ。琴里、あとは任せた。私はどうなろうが君たちの決定に従う」
だが決して士道を見捨てるわけではなくその覚悟を尊重してのことであり、それが分かっていたからこそ、投げやりにも見えた神夏ギルを誰も咎めることができなかった。
「ねえ、すこし予定変更」
「はい」
「私じゃなくて士道についててもらえる?」
「宜しいのですか?それでは…」
「うん。最終的に士道から離れてルシフェルと二人きりにすれば問題はないから。それまでラフムから守ってあげて」
「…畏まりました。ですがマスター、お気をつけて。不穏な気配を複数感じますので」
「わかってる。それじゃみんなの作戦会議が終わったら…最後の段取りをやりにいこう」
「さて、お前たちには私から最後のプレゼントだ。派手に、楽しく、そして…人類の敵らしく暴れよう」
ルシフェルが指を鳴らすと、眼前に揃った8人の体が淡く光る。
「それじゃ、指示は任せたよ【犯罪界のナポレオン】さん。せっかく無理して受肉させたんだ。興醒めさせないでくれよ?」
「無論だとも。マスターのお眼鏡に叶うだけの働きをすると約束しよう。ああそれと…なんて言ったかな。あの黄金の髪の少女。アレに関してはどうすれば良いのかね?」
「とことん心をへし折ればいいのさ。得意だろう?」
「無論だとも。承った」
ギルガメッシュが受肉をし
狂三の霊力で○○○を顕現させ
さらには神夏ギルの持っていたあの全員が答えた質問の用紙。
これで誰がどうなるか当てれるかな?(割とヒント多いけど)
元々考えてた構成なので描き初めは早かったけど、そこから設定がおかしくねと自分で気づき、改めて描き直し……
プロット書けや貴様(
そして神夏ギルがかけた暗示とは…一体なんなのでしょうねぇ
それでは読んでくださりありがとうございます
感想や評価をくださると嬉しいです
サブタイトルあったほうがいい?
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あったほうがいい
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無くてもいい