デート・ア・ライブ 黄金の精霊   作:紀野感無

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7話で次で神夏についての話は終わるといいました。

すいません。嘘です。

予想以上に長くなりました。
多分あと1話くらい続きます。

このダメ作者に祝福を……。

と、それではどうぞ。


8話

「ギル様……いったい、何してたんですか……」

 

と、精霊化した私が泊まっていたであろう部屋に来ると、そこには

 

ゲーム、雑誌、パズル etc……

 

とにかく娯楽物で満載だった。

 

「いや、ギル様のことだから気にすることもないんだけど……。はぁ、私ってあんな性格だっけ?」

 

と、五河士道とのやりとりを思い出しながらまたもや羞恥心に悶えてしまう。

 

……なんで、話をするだけでもしよう、なんて思ったんだろうね。ギル様の決定に従っただけ。うん、そうだよね、きっと。

 

 

 

…………

 

 

 

いや、違う。本当は、わかっている。私の『心』はわかってるのに、私の『意識』がそれを認めようとしない。

 

けど、あいつも……五河士道も、結局は偽りだ。

こんな『私』が、ただの女の子に見えるなんて、そんなものは偽りに決まっている。

 

だって、唯一の肉親ですら、私を異物であると認識をしたんだから。

 

「〜〜〜………!ああ!もう!また私らしからぬ方向に!こんなのは私じゃない!私は、オタクでバカでギル様に忠誠誓った身の中二病だっつーの!」

 

なんか、自分で自分に瀕死級のダメージを負わせているのは気のせい?

自分で言ってて泣きたくなってきた。

 

「…まあ、言っちゃったものはしょうがないし…諦めますか」

 

そう、別に約束をしたと言っても、ただ話をするだけだ。それをなぜ不安がる必要がある。

 

「まあ、とりあえずは………寝よう」

 

 

 

 

 

〜五河家〜

 

「………」

 

羞恥に悶えている神夏と同様、士道もまた、羞恥に悶えていた。

 

「しっかも……インカムをつけたまんま言っちゃったから、全部筒抜けだっていうし……」

 

あの後、いろんな意味を含んだ視線が突き刺さったのは、いろんな意味で忘れることができなかった。

 

しかも、十香も聞いていたらしく、顔を合わせた瞬間に、赤面しながら逃げられた。

 

「……けど、やるって決めたからには……腹をくくれ、五河士道!」

 

そうだ、精霊を救えるなら、この程度の羞恥は我慢しよう。

 

………いや、前言撤回。また琴里たちに色々されたら社会的に抹殺されかねない。

 

 

 

 

 

 

 

〜一週間後〜

 

さて、皆さんにクイズです。

いま現在、時刻は夕方6時半。

場所は公園。

 

この場所には、五河士道がいます。

 

では、神夏ギルはいるでしょうか、いないでしょうか?

 

 

・・・・・

 

 

はい、みんなわかってるよね?正解は

 

 

 

 

「ちょっと待てやナレーション!なんで私がいないみたいな事を言おうとしてんの⁉︎」

 

あ、はい。ごめんなさい。いつものノリです。さくs…いえ、なんでもありませんが、いつもの悪ふざけです。お気になさらず。

 

「か、神夏……?」

「あー、ほっといて…。気にしないで……。帰って……」

「なんで⁉︎」

 

さて、そろそろ神夏ギル(オタクばか)の視点に変更しよう。

 

「オタクバカは余計やい!」

 

いちいち、ナレーションにツッコむアホは放っておきましょうね。

 

「アホも余計だ!はぁ……まさか、こんなに疲れることになるとは……」

 

「神夏さーん?」

 

「お願いだから、変な人を見るような目で見ないで……」

 

ああ、ほら、変な人を見る目で五河士道に見られてるじゃないですか。

 

「んじゃあ、大事(?)な話を外でするのもなんだし、ついてきて」

 

「あ、ああ。ていうか、なんで疑問系なんだ?」

 

「五河君にとっては大事かもしれないけど私にとっては至極どうでもいいことだから」

 

なんか、落胆したような感じがしたのは気のせいだろう。

 

「あ、そうそう」

 

「?」

 

一つ思い出し、私は五河君の右耳に指を近づける。

 

バギャッ!

 

「っ⁉︎」

インカム(これ)は禁止ね。カメラで見るのは10,000歩くらい譲っていいけどいちいち指示をされながら話してもらうのは嫌なので」

 

「あ、ああ……」

 

インカムにちょっと強めの電気を流して破壊した。

もちろん、ゲートの中にある道具を使いましたよ。

 

にしても、五河君なのかラタトスクなのか知らないけど、懲りないね。

いい加減、私の性格をわかってきてると思うんだけど。

 

 

 

 

 

 

 

〜神夏家〜

 

「………」

「ほら、唖然とせずにさっさと入って」

「あ、ああ」

 

そんなに驚くことかな?一人暮らししてるだけなのに。

いや、自分で家を借りたりとかしたっていうのは話したけどさ。

 

「……なぁ、神夏。これ……」

 

「?」

 

「全部、1人で集めたのか…?」

 

「?そうだけど、何?」

 

「いや……なんでもない」

 

「??」

 

変なところに疑問を持たなくていいからさ、さっさと玄関から上がってくれない?

 

 

 

いや、五河士道が唖然とするのは当たり前だ。

なんせ、神夏の家が、すでにオタグッズ満載なんだから。

いたるところに壁紙、グッズ、抱き枕、フィギュアなんかが飾られている。

むしろ、これで唖然とするなという方が無理だ。

それに、腐っても神夏ギルは精霊ということもある。

 

 

 

「ほら、あと5秒以内にこないと外に放り出すよ」

「わ、わかった、わかったから追い出そうとすんな!」

「チッ」

「舌打ちした⁉︎」

「してないよ。さっさと上がって」

 

と、未だに玄関にいる五河君を無理やり引っ張り上げ居間へ連れていく。

 

「………」

「ねえ、一応乙女の部屋だからそんなじろじろ見ないでくれない?」

「あ、ああ…」

 

おい、乙女(笑)って思ったやつ、何もしないから出てきなさい。

大丈夫、ちょっと乖離剣エアの風圧を当てるだけだから。

 

「で、話をしたい、だっけ?」

 

「ああ」

 

「どんなことを?」

 

「俺は、神夏について知りたい。…けど、その前にひとついいか?」

 

「?」

 

 

「神夏、この間はすまなかった」

 

 

と、突然頭を下げられた。

 

「何を、どうすまなかったのか、具体的に言ってくれない?」

 

「前に、神夏と秋葉原に行った時のことだ。あの時は、神夏に隠し事をしていて、すまなかった」

 

「別に、気にしなくていいよ。あの件に関しては……というか、そんな自己満足の行いに私を巻き込もうというのに関しては許すつもりなんか毛頭ないけどね。ま、そんなことを持ち出してたら話をするものもできないから、今は気にしなくていいよ。それはそうと…」

 

と、私は五河君にプ○ステ4のコントローラーを渡す。

 

「?」

「あれ?やったことない?」

「あ、ああ…」

「あそ、まあ大丈夫でしょ。考えずに感じてやればいいんだよ」

 

と、私は五河君の意見も聞かずにゲームを始める。

 

 

 

〜数十分後〜

 

「ぎゃー!!ぎゃー!!」

「あはははっ!」

 

やっべー、ホラゲー初心者に初見でやらせんのすっごい面白い。

五河士道君、リアクション芸人向いてるんじゃない?

もうお腹いっぱいですわ。

 

ちなみに、VR対応ゲームなんで余計怖い。

 

「はー、はー、はー」

「五河くん、今度ホラーゲーム作ってる会社のテスターに推薦しといてあげるよ」

「やめて⁉︎」

 

こんなおもちゃ欲しいなー。

 

「おかしい、話をするという趣旨から思いっきりズレてる……」

「あ」

 

……いえ、忘れてたわけじゃありませんよ。ほんとですよ。信じて。

 

「あ、あははー。ま、まぁ、面白実験台……じゃなくて、面白かったから、お礼に昔話をしてあげよう」

 

「なんかバカにしてないか⁉︎あと面白実験台って何⁉︎」

 

そんな抗議は受け付けません。んじゃ、話すからしっかりと聞いてね。

 

「むかーしむかし、イギリスに、12歳までは、ちゃんと親の愛情たっぷりで育った人間の女の子がいました

 

その女の子は、12歳の時に自分の中に特別な力が欲しい、と思うようになりました。それと同時に、ある作品のキャラクターにとても惹かれました。いわゆる、画面の中にしかいるはずのない人間に恋をしました。そして、同時に思いました。

 

『いつか、私もこの人と肩を並べたい。この人のすっごい能力を使いたい』

 

少し大人になって思い返すと、その少女はその自分を殴りたくなったそう。

しかし、この時の少女は本気でそう思っていました。

 

まず、少女は『形から入ろう』と思い、できるかぎり、真似をしました。

いつかはできると信じていたため、少女は両親に気づかれないよう、それでもいっぱい真似をしました。

 

それと同時に、もっと知りたい、もっと近くにいて欲しいと願うようになり、フィギュア、壁紙などそのキャラクターが写っているものをとにかく集めました。

 

当然、両親は思います。

 

『このままだと、この子は大変なことになる』と。

 

なので、現実を見させるため、両親は少女にとってとても残酷な言葉を口にします。

 

『そんなことができるはずがない、そんな能力があるわけがない』

 

しかし、少女は反抗しました。

 

『いいや!いつかできる!絶対にできます!』

 

少女は頑固でした。

そのため、両親は苦渋の決断を下します。

 

『そのことを認めるまでは、家には入れない。しっかりと現実を見てこい』

 

と、両親は少女を家の外に放り出します。

もちろん、認めるまで家に入れないなんてものは、嘘です。

 

しかし、少女にとってそれは絶望の淵に立たせるに十分でした。

 

少女は泣きました。最愛の両親にすら見放されてしまったのだから。

少女は、両親ならきっと理解してくれる、と信じていました。しかし、両親には理解されませんでした。

 

少女は泣きながらも、自分の信念を貫こうとし、自分の好きなキャラクターの真似をしました。

しかし、それと同時に涙がどんどん溢れてきます。

 

周りの人に、異物を見る目で見られます。気持ち悪いと言われます。

 

とうとう、少女は泣くことも、好きなキャラクターの真似をすることもやめ、虚ろな目で公園のブランコに座りました。

既に夜の8時を回っていました。

 

家に帰って許してもらおうにも、辺りは真っ暗です。泣きながら無闇に歩いていたため帰り道もわかりません。

そのことが余計に少女を悲しくさせました。

 

尽きていたと思っていた涙がまた溢れてきます。

 

そんな時でした。

 

少女に、神様の声が聞こえました。

 

神様は言います。

 

【ねえ、何を泣いているの?】

 

少女は突然のことに顔を上げます。

しかし、言葉はわかるのにどんな声かわからない、そこにいるのはわかるのに、どんな姿をしているのかわからない。

けど、神様なんだ、と無意識に納得していたため、特に気にしていませんでした。

 

【へぇ、両親に見放されちゃったんだ。唯一の肉親に理解されないなんて、悲しいね】

 

言ってもないのに神様は少女の今の状況を理解しました。

 

【君が今よりも強くなれたのなら、もし君が望むような『力』を手にしたとしたら、両親も理解して、認めてくれるのにね】

 

少女は思います。そんなことができたら苦労しないと。

 

【ねえ、力が欲しい?】

 

少女は唐突なことに対して返答できず、考え込みました。

そして、心を決めて頷くと神様は手を差し出してきました。

そこには、金色に光る小さな宝石のようなものが現れました。

そして、神様は続けて言います。

 

【もし、力を望むというのならこれに触れるといい。そうすれば、君は、きっと君の望む力を手に入れることができる。君のご両親もきっと認めてくれる】

 

そして、神様の言葉を聞いた後、少女は改めて決意をして宝石に触れました。

その瞬間、少女の体を激痛が襲いました。

それと同時に、やるべきことが頭の中に浮かんできました。

 

激痛に体を強張らせ、顔を歪めながらも少女は言葉を発します。

それは、少女がキャラクターに一目惚れしてから最初に覚えた召喚呪文(もの)でした。もちろん、今の今までそんなものは効果を持っていませんでした。

しかし、そんなことを知っていながらも少女は言います。

 

 

少しの改良を加えて。

 

 

()()()()()()()()()()()宿()()という一文を加えてしまいました。

 

 

すると、少女の体が光ります。光が収まっていくと、下半身と右腕に黄金の甲冑が。上の服は黒のシャツ一枚になっており、何故か少し大きくなった胸が強調されている。そんな姿に。

 

少女は、喜びを隠せずにはいられませんでした。

なぜなら、欲しかったものが手に入ったのですから。

 

嬉々として、まずは力を試しました。

すると、数分と立たず公園はめちゃくちゃになりました。

 

そんなことは御構い無しに少女は喜びます。

 

『これでお父さんもお母さんも認めてくれる!』と。

 

しかし、少女は気づいていませんでした。

 

めちゃくちゃになったのは()()()()()()()()ということに。

既に、数十人の単位で人が死んでいることに気づいていませんでした。

 

それに気づく様子もなく少女は宝具と呼ばれる特別な道具を使って空を飛び家を探して帰りました。

 

先ほどまでいた公園が大騒ぎになっているというのに、少女は笑顔で家に帰ります。

 

しかし、現実は残酷でした。

 

両親は、より一層少女を恐ろしいものを見る目で見ます。

近づかないで、と叫びます。

 

少女は必死に叫びます。

ほら、できたよ!と。

 

だが、それでも両親は少女を拒絶します。

その現実に、とうとう少女の心は瓦解しました。

同時に、力が暴走しました。

 

少女でない、別の人格が少女を支配しました。そして、まずは両親を殺してしまいました。

しかし深い深い絶望に囚われてしまった少女はさらに力を暴走させます。

いや、別の人格が私の心を汲み取って暴れてくれた、の方が正しいのかもしれません。

 

力の暴走は、両親を殺しただけでは止まりません。家を壊し、周りの家を壊し、それを見にきた人を壊し、さらにそれを見にきた人を壊しました。

 

少女に力を与えた神様は、さすがに見ていられなくなったのか少女を止めに入ります。

 

けど、力の暴走は、今度は神様に向きました。

神様は驚きながらも、逃げたりしませんでした。

 

そして、何をどうやったのかわかりませんが、少女を止めました。

 

少女は、しばらくして親戚の家で目を覚ましました。

その後、親戚の人たちの説明により、自分のやったことを改めて自覚します。

しかし、親戚の人たちは災害により両親を失った、と思っていますから、両親を殺したのが少女だと知りません。

 

少女は、自分のやったことに吐き気をもよおしました。

誰とも会いたくないと、部屋から一歩も出ませんでした。

食事をとることも、ほとんど拒否しました。

 

けど、親戚の熱心な説得により、辛いものとはいえ、向き合うことにしました。

その上で、自分の過ちに対して、両親に対して償いをしていこう、そう考えました。

 

ですが、そんな少女を、さらに別の事件が襲います。

 

見知らぬ人に、襲われます。

 

とても、強い女の人が2人と、その人が付き従っている男が、少女を襲います。

少女は慌てて逃げます。しかし、力を使っていないためすぐに限界はきました。

そこで少女の意識は途切れます。

 

数日後、少女は目を覚まします。

 

そして、何が起こったかその数瞬後に思い出しました。

いつまた襲ってくるか分からず、警戒する日々が続きました。

2度目はすぐでした。二日とかからず襲われました。しかし、今度は『力』を使うことを望み、その『力』により退けることができました。

それと同時に『力』の使い方をしっかりと少女は理解しました。

けど、4回目の襲撃されたのをきっかけに、なぜか襲ってこなくなりました。

 

そんな頃です。

 

親戚に、日本に行かないか、と持ちかけられました。

 

少女は少し驚きながらもそれを了承しました。

なぜなら、もう襲われたりせずにすみ、しかも自分を知らない土地に行くことができ、少女にとって聖地である場所に行くことができるのですから。

 

そして、しっかりと準備をしました。その頃には、少女は14歳になっていました。

 

親戚との別れを惜しみながらも、少女は日本へ旅立ちました。きっと、そこでは普通に、1人で過ごせると信じて」

 

 

 

………めちゃくちゃ話したなぁ……。喉いたい。

 

案の定、五河君はどう反応したらいいのか分からないような顔してるし。

 

「さ、話はこれで終わり。時間的にももう帰ってちょうだいな」

 

「へ?…あっ!やばい!」

 

時間は、既に8時を回ろうとしていた。

 

「ご、ごめん神夏。またこんど!」

 

「また今度、は無いと思うけど、気をつけて帰りなー」

 

そして、五河君は帰った。




多分、ほとんどの人がわかっていると思いますがこの昔話はこの実話です。

最初は、Fateにある召喚呪文も全部入れようと思ったのですが、さすがにやめました。
なぜなら、長くなるから。

さて、次にどうやって繋げましょうかネェ……


読んでくださりありがとうございます

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