東方 ~少年の見た幻想~   作:クロス・アラベル

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第一異世界人発見。


瑠奈とルーミア

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの裂け目の中を歩き始めて1分後。僕は森の中に出た。

 

「……ここが、幻想郷……?」

 

僕の住んでいた街には広い森はなかったので、そうなのかもしれないが、僕はまだ、信じられないな……

 

「………博麗神社……に行けばいいんだよね。」

 

そういえば、あの女性の名前も聞いてなかったし、博麗神社へどう行くかも聞いてなかった……しまったな……

 

「とにかく、森を抜けようか……」

 

僕は森を抜けるために歩き始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

○○○○○○○○○○○○○○○○○○○

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

歩き始めて、30分。全く森を抜ける気配がない。

 

「………うーん……もしかして、逆だった?」

 

だとしたら最悪だ。引き返すしかない。と思った矢先、草むらがガサガサと音を立てた。

 

「……!もしかして、妖怪……?」

 

警戒して、ポケットに入れておいたサバイバルナイフを取り出そうとした。が、そこから出てきたのは妖怪とは程遠い存在だった。

 

 

『わはー……』

 

 

ドサッと仰向けに倒れこむ人間と思しき、金髪で黒いワンピースに赤い髪留めをつけた、

 

「……女の子?」

 

『…うー……お腹が空いたのだー………』

 

「大丈夫?」

 

『わはー……お腹が空いて死にそうなのだー……』

 

お腹が空いて死にそうっていうのは比喩じゃないのかな?まあ、幻想郷に来て初めて会ったのが人間の女の子だったっていうことが幸運だね……あの女性の言っていた『妖怪』が来ると思ってたけど……

 

『うー…わは?人間がいるのだー……』

 

「うん、人間だよ。それより君、お腹が空いたって言ってるけど……」

 

僕のおにぎりをあげようか?と聞こうとした時、その女の子は変なことを言い出した。

 

 

『……ねぇ、あなたは食べていい人類?』

 

 

その時、その目から殺気に近いものが感じられた。声音が変わったような気もしたけど……

 

「違うよ。その前に、食べていい人類なんていないと思うけど……」

 

いきなり、僕を食べていいか?なんて聞いて来るなんて……天然なのかな?それとも、この子は人を食う妖怪なのか……

 

だとしたら、警戒しとかないと……と思ったけど、その子は

 

『わはー……そうなのかー……』

 

と、そのまま納得したようだ。

 

「……お腹空いてるんだったら、コンビニのおにぎり食べる?」

 

『…いいのか⁉︎』

 

「うん、いいよ。今はそこまでお腹空いてないから…………はい、おにぎり。」

 

『やったのだー!おにぎりなのだー!』

 

キラキラと目を輝かせて、パッケージから出したおにぎりを見て興奮する女の子。そして、受け取ったおにぎりを美味しそうに、一口。

 

『はむっ……んー!美味しいのだー!』

 

「喜んでもらえてよかったよ。えっと…君の名前は?」

 

『ルーミアなの、だー!』

 

ご飯粒を口の周りにたくさんつけて、おにぎりを頬張りながら、自己紹介する、ルーミア。

 

「……ルーミア、だね。僕は霜咲瑠奈、よろしくねルーミア。」

 

「よろしくなのだー」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

○○○○○○○○○○○○○○○○○○○

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ルーミアがおにぎりを食べ終わった。

 

「それで、ルーミア。博麗神社って分かる?」

 

ここの地形はあんまりわからないから、やっぱり知ってる人に聞いておかないとね……

 

「博麗神社かー?知ってるのだー。」

 

「博麗神社までの道って分かる?」

 

「分かるのだー。」

 

「そーなのかー……あっ、言い方うつった……博麗神社まで案内してくれない?してくれたらおにぎりもう一つあげるよ。

 

「ホントなのかー!道案内なのかー、わかったのだー!」

 

「ありがとね、ルーミア。」

 

よし、地の利をゲット。これでスムーズに博麗神社に行けるといいんだけど……

 

ルーミア、のほほんとしてる子みたいだし……少しばかり不安かな……

 

「今すぐでもいい、ルーミア?」

 

「今からなのかー?」

 

「うん。早めに行っておきたいからね……博麗神社に着いたらもう一個おにぎりをあげるからね?」

 

「おー!わかったのだー!」

 

「よろしくね、ルーミア。」

 

「わはー!」

 

こうして、僕はルーミアと共に博麗神社へ行くことになった。

 

 

 

 

 

 





次回『瑠奈と博麗の巫女』
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