あれから歩いて30分ぐらいたった。
森を抜け、少し開けたところに来た。そして、先には山があり、その上には
「……神社?」
その山の上には赤い鳥居があった。その奥には瓦葺きの屋根の建物。それは僕のいた世界にもあった、よく見る神社だった。
「ルーミア、あれが博麗神社?」
「そーなのだー、あれが博麗神社なのだー。」
僕の質問にのほほんとしながら答える赤い髪留めをつけた金髪で黒いワンピースを着た少女、ルーミア。
そして、大量の階段の前に来た。
よし、登らなきゃね……ていうか、階段多過ぎない?
「わはー、おにぎりおにぎりー!」
ルーミアは階段を諸共せず、元気そうだ。
○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
「……ふぅ、やっと着いた……」
本当に階段多過ぎだよ。結構辛かった……
「わはー、博麗神社に到着なのだー!」
「ありがとね、ルーミア。」
ふと前を見ると、現実世界にもよくある神社が建っていた。後ろには鳥居があり、博麗神社と書いてある。
「ここが博麗神社か……」
「瑠奈ー、おにぎりー!」
「あっ、ごめんごめん。………はい、おにぎり。」
「わはー!おにぎりだー!」
「案内ありがとう、ルーミア。」
「わはー、どうい、たし、まして、なのだー!またねなのだー。」
「あ、うん。またね。」
おにぎりを頬張りながらルーミアは階段を降りて行った。
「……よし、あの人に言われた通り博麗神社に来れた……あと、お賽銭もしとかなきゃね。」
あの人が言うには、『お賽銭は多い方がいい』っていうことだし……
財布の中
一万円札×10 五千円札×2 二千円札×5 千円札×8
500円玉×2 100円玉×9 50円玉×1 10円玉×4
5円玉×1 1円玉×5
合計 13万円
うーん…できるだけ多い方がいい、か………じゃあ、思い切って一万円札で行こう!
「どうか、一万個のご縁がありますように……」
お賽銭箱に一万円札を入れ、鈴を鳴らし、手を叩き拝んだ。
「………あの人は博麗神社に行けって言ってたけど、何をするために行ったんだろ……とにかく、幻想郷のことについて色々聞いておきなさいって言ったし、聞いてみよう。」
周りを見渡すけど、誰もいない。神社の中にいるのかな?
「あのー……すいませーん!」
少し大きな声で聞いて見た。
『はぁーい』
女の子の声がした。
『ハイハイ……もう、私がゆっくりお茶を飲んでたっていうのに……誰なのよ……』
愚痴をこぼしながら神社から出て来たのは、巫女服のようなものを着た焦げ茶色の髪をした少女だった。
『……見ない顔ね……』
「……えっと……君が、この博麗神社の巫女?」
『ええ、そうよ。あんたは?』
「…ん、と……参拝者…かな?」
『なんで疑問系なのよ……』
少し気が強いらしい。少し、めんどくさそうにそう言う少女。
『……じゃあ、あんたは賽銭したの?……まあ、してないでしょうけど……』
…失礼な………なんでそんなに諦めたような言い方?
「ちゃんとしましたよ?」
『……は?』
呆けた顔で、聞き返してきた。
『……いくら?』
「……それ言っちゃっていいんですか?」
『い・く・ら?』
こ、この人、威圧しながら賽銭の金額を聞いてきてる……なんかシュールに思えるよ…
「……一万円……」
『⁉︎』ガタッ
驚きながらも猛スピードで賽銭箱に前に直行する巫女(?)少女。……⁉︎さ、賽銭箱を開けた⁉︎
『……嘘じゃない⁉︎……い、い、一万円札……!』
うっとりした顔で一万円札を拝む少女。
「あ、あの……賽銭箱をそんなに人前で開けちゃっていいんですか?」
『別にいいのよっ!』
即答か⁉︎
『……あんた、いい人ね!……まあ、お茶でも飲んで行きなさい!』
「……いいんですか?」
『久しぶりに賽銭してくれたんだから……しかも、一万円よ⁉︎一万円‼︎』
……興奮しすぎでしょ……
『さ、早く早く!』
「うわっとっと……待ってください、自分で行きますよ!」
僕は少女に引っ張られながら神社の縁側に連れて行かれた。
○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
『はい、お茶。』
「あ、ありがとうございます。」
『……それじゃあ、自己紹介でもしましょうか。』
「あっと…霜咲瑠奈です、よろしくお願いします。」
『霜咲瑠奈……女みたいな名前ね。』
「やめてください……一番気にしてるんですから……」
『私は、この博麗神社の巫女、博麗霊夢よ。』
「博麗……か…よろしくね?」
「よろしく、瑠奈。」
「それで、幻想郷について色々と聞きたいんだけど……」
「……は?」
「……?」
「……ああ…そういうことね……あんた、外来人?」
「……強いていうならそうだろうね……信じてくれるの?」
「信じるも何も、もうこの幻想郷には外の世界から来てるやつもいるから……あと、慣れてるし」
「……な、慣れてるの?」
「幻想郷を舐めないことね、外の世界とは全然違うから。」
「……と、言うと…」
「……一つ、”幻想郷では常識は通用しない”」
「……常識、か……異世界に来てる時点で時点で、常識なんか吹き飛ばされてるけどね……」
「…ま、最低限の常識は持ってて欲しいけど……二つ、”この幻想郷では『弾幕ごっこ』と言う遊びがある”」
「だ、弾幕ごっこ?」
「ええ、あんたにも説明しなきゃね……幻想郷には物事を決めるときに勝負、または決闘、他にも遊びとして『弾幕ごっこ』をするの。」
「へぇ……どんなのなの?」
「ルールは、弾幕とスペルカード、それにそれぞれの持っている能力を使って相手を降参させるの。一応、相手を殺すことや戦う気の無い相手に追い打ちをすることは禁止されてるわ。事前にスペルカードの使用数を決めて、そのスペルカードの全てを攻略される、または事前に決めた被弾数に達する、相手を降参した時点で勝利よ。」
「……殺すって……そんなに激しいの?」
「まあ、ね。一応この弾幕ごっこのスペルカードは美しさを競うものだからね。」
「……ふーん……あと、弾幕と能力とスペルカードは?」
「能力は、個人が元々持ってるものよ。先天性と後天性があるんだけど……弾幕とスペルカードは……」
弾幕とスペルカードと言うものについて博麗が説明しようとしたとき
『おーい!霊夢、いるかー⁉︎』
と、上の方から声が聞こえた。
「?」
「はぁ、また来たの?『魔理沙』。」
そう言って空を見る、博麗。
『よっ、霊夢!』
上から降りて来たのは、西洋の魔法使いのような格好をした、金髪の少女だった。
次回『瑠奈と普通の魔法使い』