ようこそAクラスへ   作:かるな

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 この他にも連載中の作品がありますが、書きたいので書いちゃいました。
 最近アニメを見始めたばかりなので、まだ原作に手をつけられていません......。

 何かおかしなところがあれば、指摘してくださると嬉しいです!




新入生

 

「新入生諸君。まずは入学おめでとう。私はAクラスを担当することになった真島智也だ。これからこの学校について説明していく。この学校には学年ごとのクラス替えは存在しない。卒業までの3年間、私が担任として諸君と学ぶことになると思う。よろしく頼む。今から1時間後に入学式が体育館で行われるが、その前にこの学校の特殊なルールについて書かれた資料を配布させてもらう。以前にも入学案内と共に配布してはいるが、持参しているものも全員ではないだろう。念のためだ。」

 

 

 

 俺達は今、高度育成高等学校の1年Aクラスの教室で、担任である真島先生からの挨拶を聞いている。この学校は最新設備を備え、卒業生は希望する進路をほぼ100%認められるというふれこみで有名である。また、事前の学力テストや面接によって、生徒をA~Dクラスに分けているらしい。これは先程真島先生が言っていた通り、入学案内時に配られた資料を見た時に得た知識である。

 

 同じ内容を説明されてはいるが、流石に先生の言うことを聞かずに居眠りをしている生徒は居ないようだ。流石はAクラスということか。まあ、クラス分けの基準なんて知らないが、響きが良いので俺は気に入っている。

 

 とは言え、流石に眠い。俺の席は一番後ろの窓側というベストポジションだ。しかも季節は春。居眠りにはぴったりの条件が揃っている。

 

 真島先生には悪いが、ひと眠りさせてもらおう。

 そう思いながら両腕を組み、机の上に伏せる。

 温かい日差しと、静かな空間のおかげですぐに眠りに着けそうだ。

 

 ほんの少しの罪悪感を感じつつ意識を手放そうとした俺に、割と鋭い衝撃が右脇腹に襲い掛かる。

 

 

 

 「ぐっ......い、いってぇ...」

 

 

 

 痛む脇腹を抑えながら、犯人がいると思われる方向を向くと、そこには微笑みながら先程の資料を見ている銀髪の少女がいた。彼女の机には、凶器と思われる杖が置かれている。普通の人なら杖なんかは使わないが、この少女に至っては別だ。理由としては、見た目通り銀髪だから老いているというわけではなく、先天性疾患だからである。

 

 そんな彼女に恨みの籠った視線を向けながら抗議の意を示す。

 

 が、そんな視線もむなしく、彼女はこちらを見ようともしない。抗議しても無駄だと感じた俺は、真島先生の話をまた聞くべく体を起こした。先程までの眠気と、彼女とのやり取りのせいで、かなり説明が終わっているらしく、俺が再度聞き始めた時には「最後に...」と言っていた。

 

 

 

「先程配った学生証カードにあるポイントは、説明した通りクレジットカードのようなものだ。学校内においてこのポイントで買えないものは無い。学校の敷地内にある物なら何でも購入可能だ。では以上で私からの話は終わりだ。では諸君、入学式に遅れることの無いように。私は職員室にいるが、何か質問があるなら遠慮せず聞きに来るように。」

 

 

 

真島先生はそう言うと、荷物をまとめて教室から出ていった。

 

成程。学生証で買えないものは無い、か。取り敢えず紛失しないようにしまっておかない......と......あれ?

 

 おかしい。先程配られたらしい学生証が見当たらない。一体どういうことだ? もしかして落としたのか? まあ俺が伏せてた時に配っていたらしいからそれも十分あり得るか。

 

そう思いつつ自分の机の周りを探すが、全く見当たらない。これは入学早々やらかしたか? 俺は担任の先生との初会話が「学生証を無くしてしまったので再発行をしてください。」なんて絶対に嫌だ。

 

俺が落胆している中、クラスの皆は早速友達やらグループやらを作っているが、早速出遅れてしまったらしい。しかも先程俺を殴った少女の周りには既に何人か生徒が集まっており、彼女も友達を作っていた。

 

 

 

「改めまして、私は坂柳有栖です。これからよろしくお願いしますね、皆さん。」

 

 

「うん! じゃあ私たちはちょっと外に行ってくるね。」

 

 

「はい。皆さん入学式には間に合うようにしてくださいね。」

 

 

 

 彼女の周りから生徒達が居なくなったのと同時に、俺は席から立ち上がり彼女の、坂柳さんの元に向かう。

 

 

 

「坂柳さん、俺の学生証返してください。」

 

 

「あら、なぜ私だと思ったんですか?」

 

 

「一秒たりとも関わっていない人の学生証をパクる人がいると思いますか?」

 

 

「その答えではまだ不十分ですね。ですが、今回は特別に良しとします。」

 

 

 

 坂柳さんはそう言うと、スカートのポケットから学生証を取り出して俺に差し出す。

 受け取っと俺は、自分の名前と学生証のを照らし合わせて確認する。正真正銘俺の物であったため、無くさない(奪われない)ようにサイフへとしまう。

 

 

 

 

「入学早々クラスメイトから苛めを受けるとは思いませんでしたよ......」

 

 

 

 ため息をつきつつ彼女にジト目を送るが、そんな視線に全く悪びれた様子も無く微笑む彼女。ほんとにこのクラスで俺はやってけるのだろうか......。

 

 

 

「そんなことよりも、あなたはやるべき事を早く済ませなさい。」

 

 

 

 突然彼女の目が細められ、声のトーンも気にはならないほどだがかすかに下がった。

 そこですべてを察した俺は、「はいはい」と答えつつ、誰かから声をかけられるのを避けるように、足早に教室を出ていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「本当にこれを買うつもりかね?」

 

 

「はい。問題は無いはずですよ。先程真島先生が説明してくださったばかりじゃないですか」

 

 

「確かにそうだが......。これを買うのは、今までの生徒の中でも君が初めてだよ。だがポイントは十分に足りている。では、受け取ってくれ。」

 

 

「ありがとうございます。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後入学式を終えた俺たちは、教室に戻って点呼を取り解散となった。

 時間的には随分と早いが、入学初日だからこのぐらいが妥当だろう。

 

 帰りに必要なものを買うためのメモを書いていると、ふとあることを思い出す。これは今後この学校で生活していくうえで大変重要な問題だ。この問題をおろそかにするわけにはいかない。さいわい、先程喋っていた坂柳さんもまだ隣の席で荷物をまとめている。解決するのなら今が絶好のタイミングだ。

 

 

 

「坂柳さん、今いいかな? ちょっとお願いしたいことがあって......」

 

 

「先生の話を聞き忘れていたから内容を教えて欲しい、ということでなければ構いませんよ?」

 

 

「.........。」

 

 

「図星でしたか。ですが同じクラスメイト。簡単に見捨てるわけにはいきませんね。後でアドレスと電話番号を教えてください。遅くても夜までには内容を送っておきます。」

 

 

 

 助かった......。これで何とか過ごせるぞ......! それにしても、なぜこんなにも面倒なやり取りをしなければいけないんだ。素直に言ってくれればいいのに。

 

 

 

「そう言えば、まだあなたの名前を聞いていませんでした。よろしければ教えてください。」

 

 

「......槙野優璃です。これから3年間、よろしくお願いします。」

 

 

 

 俺の名前を聞いた坂柳さんはニッコリと微笑むと、荷物をもち、杖を突きながら教室を出ていった。

 

 

 

 





 いかがでしたでしょうか?
 短いですよね...はい。

 まだ1話目ですが、あまり間隔を開けないように投稿していけたらと思います。

 あと、途中違和感を感じたと思いますが、気にしないでください。仕様です。


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