烏なき島の蝙蝠─長宗我部元親(ただし妹)のやっぱりわたしが最強★れじぇんど!   作:ぴんぽんだっしゅ

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14.隣の芝は青い

「あーここまで焼いてるのね…これは怒っていいよ」

 

「ですから、戦になっておるのですぞ?」

 

あ、どーも小昼です。騒ぎになった西内の挑発具合を見ているわけなんですが、焼き畑になってました。

今、初夏なので農家の被害は甚大です。農家の方々の心中を思うと、これは怒っていいよと口からするりと声が漏れるのを止めることができませんでしたね。

後ろで爺がぽつりと、何いってんだ口調でそれに返してきますが、それは無視しときましょう。

 

ここで長宗我部と山田とついでに天竺の位置関係をば。今足元は目の前に見える田園地帯は植田と言って、岡豊から大体歩いて2〜3時間位で着く。で、この植田から30分も歩かないで山田さんが治める土地。……岡豊から山田さんの拠点まで半日で往復出来ます。もし車が有れば1時間で往復出来なくもない立地なので仕方無いなと。なんせ、10キロ圏内なのですよ。10キロ無いのかな?岡豊と山田って隣町みたいなものですから。ただ、そこには山だったり川だったりが有って進むのに時間が掛かるだけで、駅で言うなら2駅位の距離だったような?確か……ね?ついでにってつけた、大津城の天竺さんは車あれば10分で行って帰れる。

距離が近すぎるせいで何が何でも長宗我部家はここの天竺さんを倒すか服従させて大津を奪う必要があったんだろうね。本来ならば、とっくに大津夜戦があってて然るべきなんだけど……。

攻めるだけの戦力が無い…。今の長宗我部が天竺を攻めると、細川、池、千箭、蚊位田な連合軍が出来上がってしまう、何故なら天竺は細川京兆家なのですから……ここで、細川家と池家を降し、縁戚に迎えられてない今の長宗我部ってゆー弱さが利いてくる。

 

小昼が嫁入りして香長を支配下に置けてない今だからこそ、細川の持ってる戦力は無く、かわりにその細川の持ってる千いくらの戦力がじわじわと長宗我部の首を絞めてくるわけだったりする。

天竺を攻めるのに見てみぬ振りをしてくれるといいけど、そんなわけないだろうし。細川家の動きを気にしないといけないから、どうしても……天竺を攻めて奪うって事が出来ないのだけど、もうひとつ、理由があって。それと言うのも……死んでいるはずの一条房基が生きていることで、その威光が十分に効くことだ。房基の父、房冬は朝倉の辺りまで攻め込んでいたはずだから……吉良家や大平家を無視してまで本山と戦ったまである。んで、その一条の威光に天竺が転んだわけで、天竺と戦を重ねるたびに長宗我部は一条に逆らってると周囲に見られることになるわけだ。これは不味い。非常に不味い。

で、一応先に小昼が一条に頭下げて長宗我部としても一条には逆らいませんて示したから、それで一条とは関係修復したと、周辺の勢力つまり細川や山田も思ってくれてるわけだ。

で、そうなると今どーして山田は長宗我部に挑発してんのってなる、だとしたらその理由は簡単でした。小昼だよ!寺子屋もどきとか、毎日のように城下町で舞踊披露なんてやって、岡豊が賑わって人が流れてくるから、周辺の勢力も気が気でないんだよ。周辺の領民から真っ先に流れてくからね。




短くても続けることに意味はあると思うの。

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