グレモリー家の次男 リメイク版   作:EGO

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Extra life07 団体種目 玉入れ 騎馬戦

各陣営全員参加の団体種目。その一つ目が玉入れだ。

背の高い棒の先端にかごが付けられており、そこに各陣営カラーの玉を投げ込んでいくものだ。

選手たちが位置につき、開始の合図を待つ。

そんな中、俺━━ロイは周囲を見渡していた。各陣営の選手たちが殺気立っている気がする。これは波乱の予感だな。

 

『それでは、玉入れ競技のスタートです!』

 

アナウンスと共に俺は赤い玉を拾い上げてかごに放り込んでいく!俺に続くように一誠やリアスも玉を投げようもすると━━━、

 

「悪魔どもに光を投げろォォォッ!」

 

怒号と共に天使陣営から光の玉が飛んで来る!それは地面に当たると同時に大爆発を起こし、近くの堕天使と悪魔を負傷させていく。

 

「あの時の恨みっ!」

 

それに反撃するように堕天使陣営からも光の玉が投げつけられた!天使と悪魔を巻き込みながら大爆発をする。

 

「ハルマゲドンじゃっ!」

 

「こんちくしょうがぁぁぁぁっ!」

 

負けじと悪魔陣営からも攻撃が放たれていく!って、これ、玉入れだよな!?投げているのは玉だけど!

 

『皆さん、攻撃しないでくださいッ!消滅してしまいます!ほら、そこ!槍を投げるんじゃないよ!それだと槍投げ競技になっちゃうだろうが!てか、攻撃を止めなさい!バカか、てめぇら!バカなのか!』

 

実況もやけくそのような雰囲気になり始めていた。やっぱりこうなるんだな!

俺が回避に専念し始めると、セラの声が届く。

 

「ロイ!あなたは護衛について!私が玉を投げるわ!」

 

「了解だ!ったく、面倒なことになりやがったな!」

 

俺は銃剣を取り出して光の玉や槍を弾いていく。後ろではセラとリアスたちが玉を投げ入れている。

そんな俺の視界にある二人が映り込んだ。

 

「よー、ミカエル。ここで会ったが万年めってやつだな」

 

「ふふふ、いつぞやの戦役時のような目つきですね。邪悪極まりない」

 

アザゼルとミカエルだ!アザゼルの顔色は若干悪く見えるが、あのパンのダメージが残っているようだ。

それはともかく、あいつら睨みあいながら一触即発って感じだな!

 

「ああ、あの時を思い出すぜ。てめぇ、よくもあのレポートを発表しやがったな」

 

そう言いながらミカエルに玉を投げるアザゼル。それはヒトじゃなくてかごに投げるものだ。

それを避けたミカエルはあごに手をやりながら意味深に笑む。

 

「ああ、あれのことですか。『ぼくが考えた最強の神器(セイクリッド・ギア)資料集』ってタイトルでしたね。イラスト付きで長々と設定が書かれていて、ついビラとして撒いてしまいましたね。ぜひとも皆さんに見ていただきたかったのです。━━━『閃光と(ブレイザー・)暗黒(シャイニング・)(オア)龍絶剣(・ダークネス・ブレード)』でしたっけ?あれ、秀逸(しゅういつ)でしたよ」

 

「ぶっ!あ、あれか………!あれは面白かったぜ……!」

 

「ロイ、てめぇ!?」

 

思わず吹き出した俺をアザゼルが睨んでくる。俺は声を震わせながらアザゼルに言う。

 

「コカビエルの一件で入院中は暇だったからな。セラと一緒に暇潰しに読ませてもらったぜ」

 

「なかなかいいと思ったわよ☆」

 

後ろからセラの声。聞こえていたようだ。

そんな俺たちの方にも玉を投げてくるアザゼル。俺はそれを避けながら言う。

 

「ま、童心を捨てないことは大事だと思うぜ?やり過ぎはどうかと思うがな。『閃光と(ブレイザー・)暗黒(シャイニング・)(オア)龍絶剣(・ダークネス・ブレード)総督(そうとく)』」

 

俺の言葉にアザゼルは顔を真っ赤にしながら玉を投げてくる。再びそれを避ける。

 

「なんでおまえがそれを知っているんだよ!?」

 

「コカビエルの野郎が、戦場で暴れるおまえを見て言ってたんだよ。その長ったらしい呼び名をな!」

 

「あのやろぉぉぉぉぉうッ!」

 

アザゼルはコキュートスにいるコカビエルに叫ぶ。絶対に届かないだろうが、叫ばずにはいられなかったんだろう。

俺はアザゼルの投げてくる玉を避けていると、対峙する朱乃とバラキエルの姿が映った。久しぶりの親子の対面だが、大丈夫だろうか?

俺の心配をよそに、朱乃が瞳を潤ませながらバラキエルに懇願した。

 

「……父様!私たちを助けて!」

 

いつもとは違う年相応の表情だ。あれは素なのか、それとも演技なのか………。

考える俺をよそに、娘からの頼みを聞かせれたバラキエルは、

 

「……うぅ、うおおおおおっ!」

 

叫びながら赤い玉をかごに放り込んでいく!これは助かるな!

喜ぶ俺の横でアザゼルは驚く!

 

「バラキエル!?おまえ、なんてことを!黒い玉を投げろって!」

 

「すまん、アザゼル!娘が!朱乃が!これも娘のためなのだァァァァァァッ!」

 

バラキエルは総督の言葉よりも娘への想いを取った!朱乃、愛されているな!

 

「うふふ」

 

当の朱乃は嬉しそうにバラキエルと一緒に玉を投げていた。たぶん、さっきの表情は演技ではあるが、言葉は本物なんだろう。父親と競技と参加できて楽しそうだ。

 

「………三大勢力も大概ですね」

 

ロスヴァイセがため息混じりに呟いていると、背後の堕天使が槍を投げようとしている!ロスヴァイセは気づいていないようだ!

 

「ロスヴァイセッ!」

 

「え?」

 

俺は槍が投げられる前にロスヴァイセに飛び付き、そのまま俺が下になるように一緒に倒れこんだ。

槍は俺たちの体の上を通り過ぎていき、近くに置いてあった段ボール箱を吹き飛ばした!

 

「ギャアアアアアアッ!」

 

吹っ飛んでいく段ボールヴァンパイアことギャスパー!あいつ、また段ボールに入っていたのかよ!?ったく、いい加減、人混みに慣れろよ!それはともかく、

 

「大丈夫だったか!?」

 

「は、はい…………」

 

俺が体を離させながら訊くと、ロスヴァイセは顔を真っ赤にしながら頷く。急に飛びついちまったから驚かれたか。

そんなことを考えた俺にセラからの指示が飛ぶ!

 

「ロイ、防御が薄いわ!早く戻って!」

 

「了解だ!ロスヴァイセ、気をつけろよ」

 

「わ、わかりました!」

 

俺はロスヴァイセの返事を聞くと、そのままセラのの護衛に戻ったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

玉入れが無事(?)に終わり、そのまま次の競技である騎馬戦に移る。

各陣営の選手が馬を組み、騎手を乗せる。さっきの玉入れのせいでテンションがおかしくなり始めている選手たちが睨みあっている。

 

「ロイ先生。下でよかったんですか?」

 

「ああ。怪我したくないからな」

 

俺は今回、一誠を騎手にした騎馬の先頭を務める。後方の二人は木場とゼノヴィアだ。ギャスパーは先程の玉入れでダウンした。

リアスの方は、リアスを騎手にして朱乃を先頭にして、ロスヴァイセと小猫を後方にしていた。

 

『それでは騎馬戦スタートです!』

 

アナウンスと共に各陣営の騎馬が飛び出していく!

 

「おりゃあああっ!死ね、天使どもぉぉぉっ!」

 

「天使を舐めるなぁぁぁぁぁっ!」

 

「天使も堕天使も滅べぇぇぇぇぇっ!」

 

各陣営、光と魔力を放ちながらの総力戦となった!まぁ、こうなるよな!

 

「ロ、ロイ先生、どうしましょう!?」

 

「落ち着けって。このチームの『(キング)』はおまえだ。周りをよく見て、冷静に対応していけ。指示は聞いてやるさ」

 

俺は落ち着かせるように一誠に言うが、内心ハラハラしている。視線の先を飛び交う光の槍とか魔力の炎とかの流れ弾が怖すぎるからな!

 

「ふんっ!天使や堕天使には負けん!」

 

そんなものどこ吹く風と言わんばかりに、豪快に天使、堕天使を吹き飛ばしているのは、紫色の瞳が特徴の大王家の次期当主サイラオーグ・バアルだ。ちなみに俺の母方の従兄弟に当たるヒトだったりする。

 

『皆さーん、ここで戦争の続きを始めないでください!再現されてます!戦争が見事に再現されてますからね!やめろって言ってんだろぉぉぉっ!ひゃっはーっ!』

 

実況も絶叫しながら煽ってくる!存外ノリノリだな!

 

「おー、イッセー!ってロイもいやがるのか。まあ、それはいい」

 

「げぇ!アザゼル先生!?ロイ先生、逃げましょう!」

 

「ん?了解っと」

 

俺たちが反転して逃げようとすると、アザゼルが回り込んでくる。

 

「待て待て、話をしに来ただけだ。決着は後でだな」

 

俺たちは警戒しながらも、アザゼルの言葉に応じる。アザゼルはそれを確認すると一誠に何かを耳打ちした。

 

「てなわけで、頼むぜ」

 

アザゼルはそう言って離れていく。俺は後ろを向いて一誠に訊く。

 

「一誠、何を言われた」

 

一誠は一瞬だけ俺と目を合わせるが、すぐに正面に向き直って俺に指示を飛ばす!

 

「ロイ先生!全速前進です!」

 

「了解だ!行くぞ、木場!ゼノヴィア!」

 

「はい!」

 

「ああ!」

 

馬を務める俺たち三人は一誠の指示で進撃を始める!進行方向には女性天使と堕天使の集団。ま、まさか………!?

 

「一誠、まさか、おまえ!?」

 

「このまま突っ込んでください!」

 

「ああ、くそっ!後で説教だなこりゃ!」

 

俺は覚悟を決めて前進を続ける。さっき一誠の指示は聞いてやるって言った自分を恨むぞ!

俺の後悔を知らない一誠はすれ違いざまに女性騎手に触れていく!そして、格好つけたポーズをしながら魔力を解放される!

 

「━━━洋服・(ドレス)破壊(ブレイク)!」

 

一誠が触れた女性の服が弾け飛び、全裸となっていく!やっぱりこうなるよな!

 

「きゃああああああっ!」

 

「いやぁぁぁぁぁぁっ!」

 

天使、堕天使の騎手たちが悲鳴を上げて体を腕で隠していく。

後頭部に何かの液体が落ちたような感覚。こ、これはまさか………。

 

「一誠、鼻血が出ているなら止めろ。かかってる」

 

「す、すいません!でも、止めるのは無理です!」

 

「ああ、くそ…………!」

 

男性天使が堕天の危機を示す翼の点滅を起こしていくなか、俺はそう漏らし、視線を感じてそちらに目を向ける。

 

「………………」

 

笑顔のセラが俺を睨んできている。目がまったく笑っていない。まったく、面倒なことになりやがったな…………。

俺が目を閉じて天を扇いでいると、アザゼルの声が届く。

 

「絶景かな、絶景かなってな!イッセー、次はあいつだ!」

 

俺が目を開けてアザゼルの指差す方を見てみると、そこにはガブリエルの姿が!

 

「一誠!あいつは止めとけ!痛い目にあう!主に俺が後で大変なことになる!」

 

「ロイ先生、今は俺が『(キング)』なんですよね?━━━突撃ぃぃぃぃぃぃぃッ!」

 

「このくそ野郎がぁぁぁぁぁぁぁっ!」

 

一誠の言葉に俺は言い返せずにそのまま突撃していく。こいつ、いい(キング)にならねぇぞ!

 

「ロイ先生!これ、大丈夫なんですか!?」

 

「知るか!」

 

「ああ、なんてことだ!アーメン!」

 

「俺も祈れるもんなら祈りてぇよ!」

 

俺と木場、ゼノヴィアがどうこう言い合いながら突撃していくと、ふとガブリエルと目があった。

その瞬間、顔を赤くしたガブリエルが人差し指と中指の間にダーツ針のように小さい光の槍を作り出した。そして、そのまま見た目同様にダーツのように飛ばしてくる!

 

「いってッ!」

 

高速で飛んできたダーツは俺のふくらはぎを掠めるように当たり、俺は一瞬の激痛に足がつんのめってしまう!先頭が急に減速すれば、それに続く後ろのメンバーがどうなるのかはわかりきっている。転倒だ。

 

「うわっ!?」

 

「くっ!?」

 

木場とゼノヴィアはうまく受け身を取るが、

 

「うそーんっ!?」

 

騎手を務めていた一誠がそのまま落下してくる!そして、そのまま転んだ俺の後頭部に頭から落下してきた!

 

「ぐおぉぉぉぉ…………!」

 

「なんて日だ、くそ…………!」

 

頭を押さえて悶える一誠と後頭部を擦りながら吐き捨てる俺。本当に何なんだよ今日は!

こうして、騎馬戦は混沌を極めながら進行していき、怪我人続出のなか終了したのだった。

余談だが、俺はこの後、急遽設定された休憩時間(という名の怪我人治療時間)中にセラにこっぴどく叱られることになった。

今度から一誠の指示には従わないようにしよう。俺の身がもたん。

 

 

 

 

 

 




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