グレモリー家の次男 リメイク版   作:EGO

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life09 脱出

あれからも俺━━ロイはプルートは戦っていたんだが、その後も続いたイッセーの砲撃でそれどころではなくなってしまった。

すると、プルートが俺から距離を取り、ジークフリートたちのほうに着地する。それを確認して俺もイッセーたちのほうに着地する。

それと同時に気付いたことがある。

リアスの胸が小さくなっている!

いや、今までそこを気にしたことは無かったんだが、ここまで小さくなると、少し考えるものがある。まるで小猫みたいだ。

 

ゴンッ!

 

後衛のいるところからコンクリート片が飛んできたんだが、それを避けてジークフリートたちに言う。

 

「とりあえず、ゲオルグ、ジークフリート、チェックメイトだな」

 

俺は直刀の切っ先を奴らに向ける。

 

「…………バカげた攻撃力だな。赤龍帝」

 

そう言いながら肩で息をするゲオルグ。

例の装置はまだ健在あり、それはゲオルグがありったけを魔法力を防御に使ったからだろう。

このまま押していけば勝てるか………。

さすがのジークフリートも少し焦りの表情になってきていた。それを確認したその時、

 

バチッ!バチッ!

 

この空間に聞き覚えのある音が響いた。空間に穴が空くときに聞くこの音、上を見ると空間に穴が空き始めていた。

まさかこのタイミングで増援か!状況的に来ても向こう側だろうが、今来るのか!?

俺は困惑しながらもジークフリートたちの方を見るが、あちらも予想外の出来事なのか怪訝そうにその穴を見ていた。

そして穴から軽鎧(ライト・アーマー)にマントという出で立ちの男が出てきた。

あいつは………!あの顔は顔は忘れるはずがねぇ!

その男は俺たちとジークフリートの間に降り立つ。

 

「久しいな、赤龍帝、ヴァーリ。そして『ジャック』いや、ロイ・グレモリー!!」

 

横にいたイッセー、後衛のヴァーリと睨んで、その後に殺気のこもった目で俺を睨んできた。

 

「シャルバか。久しぶりだな…………」

 

俺も憎々しげに言うが二度と会いたくなかったよ。生きてたのか、まったく。

するとジークフリートが前に出る。

 

「シャルバ、報告は受けていたけど、本当に独断で動いているとはね」

 

「貴公らには世話になった。礼を言おう。おかげで傷も癒えた。『蛇』を失い、多少パワーダウンしてしまったがな」

 

「それで、ここに来た理由は?」

 

「なーに、宣戦布告をと思ってね」

 

シャルバが言うと醜悪な笑みを浮かべてマントを翻すと……そこに一人の少年が出てきた。

虚ろな瞳に感情を感じない表情。見た感じだと、操られているようだな。

その少年を見てジークフリートとゲオルグが驚愕していた。

 

「レオナルド!」

 

「シャルバ、その子をなぜここに?いや、なぜ貴様と一緒にいるのだ!?連れ出してきたのか!?」

 

レオナルドって誰だったか………。報告を聞いた限り、確か『魔獣創造(アナイアレイション・メーカー)』の持ち主だったはずだ。

俺が思い出そうと必死の中で、シャルバは大胆不敵に言い放った。

 

「少し協力してもらおうと思ったのだよ。………こんな風にね!」

 

ブゥゥゥン!

 

シャルバが手元に小型魔方陣を展開させ、レオナルドとか言う少年に近づける。

魔方陣の悪魔文字が高速で動き始めると、途端にレオナルドが叫んだ!

 

「うわぁぁぁぁぁあああああ!」

 

絶叫しながら苦悶の表情を浮かべる!

それと同時にフィールド全体を包むほどの影が広がり始める。

あの野郎!何をする気だ!

空中に浮き始めたシャルバが哄笑をあげる。

 

「ふはははは!『魔獣創造(アナイアレイション・メーカー)』とはとても素晴らしい!しかも彼はアンチモンスターを作るのに特化していると言うではないか!英雄派の行動を調べあげ彼を拉致してきたのだよ!抵抗してきた奴らは殺してしまったがね!それでは作ってもらおうか!現悪魔どもを滅ぼせるだけの怪物を!」

 

ズオォォォォォ…………。

 

影から何かが生まれてくる。影を大きく波立たせて巨大なものが頭部から姿を現していく!

デカイ頭、デカイ胴体、太い腕、それを支える圧倒的な脚!

少年の影から生まれてきたもの………。それは、

 

『ゴガァァァアアア!』

 

鼓膜が破れそうなほどの咆哮を上げる超巨大なモンスターだった!

デカイ、何もかもがデカすぎるだろこれは!?

レオナルドって少年が、この百メートル以上のデカブツを何体も生みだしたのか!

すると、そのモンスターたちの足元に巨大な転移魔方陣が出現した!

シャルバはそれを見て哄笑しながら叫んだ!

 

「ふはははは!今からこの魔獣たちを冥界に転移させて、暴れてもらう予定なのだよ!」

 

魔方陣が輝き、そのモンスターどもが転移の光に包まれていく!

 

このままだと、ヤバイ!

 

「「とめろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉッ!」」

 

俺とアザぜルの指示で全員が攻撃していくが効果無しか!

俺が直刀を大剣に変え、魔力を込めていこうとした瞬間、

 

ドォォォォン!

 

俺を魔力弾が襲った!

それはどうにか避けたが、追撃するようにその後も魔力弾が飛んでくる!

リアスたちに攻撃がいかないように離れ、魔力弾を打ち出してくる奴を睨む!

 

「ジャックゥゥゥゥッ!貴様がいなければぁぁぁぁぁぁぁッ!」

 

「くそ!シャルバ、テメェ!」

 

俺はそのままシャルバと戦闘をしていくなか、モンスターの転移が完了してしまう!

それを確認すると、シャルバはオーフィスのほうに手を向ける。すると、オーフィスの体に悪魔文字を表した螺旋状の魔力が浮かび、オーフィスを縄のように縛る。

シャルバ邪悪に笑みながら、そのオーフィスに近づいていく。

あいつ、オーフィスも狙いなのか!

 

「情報通りだ!今のオーフィスなら私でも捕らえられると!パワーダウンした私に再び『蛇』を与えてもらおうか!」

 

「やらせるかよ!」

 

俺は奴を追うが、シャルバは言い放った!

 

「これは呪いだ!私自身が毒となって冥界を覆い尽くしてやる!私を拒絶したものなどに用はない!このシャルバ・ベルゼブブ、最後の力を持って、魔獣たちと共にこの冥界を滅ぼす!」

 

…………狂ってやがる!復讐に憑かれやがって!

シャルバはイッセーに指を突きつける!

 

「貴殿が大切にしている冥界の子供も我が呪いで全滅だよ、赤龍帝!苦しめ!もがけ!ふはははは!傑作だな!階級関係なく平等に死んでいく!これがお前たちの(のたま)う『差別のない冥界』なのだろう?ふはははは!」

 

なんて野郎だ!イカれてやがる!

俺が舌打ちをしていると、フィールドの崩壊が急速に進みはじめる。あのデカブツの出現がトドメになったようだ。

俺がそんな事を考えていると黒歌が叫ぶ!

 

「もう限界にゃん!今なら転移も可能だろうから、ここからおさらばするよ!」

 

それを聞いて素早く黒歌の元に集合するが、

 

「ふはははは!」

 

オーフィスも捕らえたシャルバはただ笑っていた。

どうにかしたいが、あのデカブツどもをどうにかしないといけない!てか、次元の狭間じゃまともに行動できねぇ!

 

「俺、オーフィスを救います。ついでにシャルバもぶっ倒します」

 

イッセーが笑顔で告げてくる。

 

「だったら僕も!」

 

「私も戦いますわ!」

 

木場と朱乃がそう言うがイッセーは首を横に振る。

 

「いや、俺だけで十分だ。皆はあの魔獣どものことを伝えてくれ。この鎧があれば次元の狭間でも活動できるはずだ。今シャルバを見逃すことも、オーフィスを誰かに渡すわけにもいきません」

 

イッセー、お前は本当にお人好しだよ………。

 

「もう限界にゃん!今転移しないとチャンスはないわ!」

 

黒歌がそう叫ぶと、限界を迎えたヴァーリに肩を貸すアザゼルが言う。

 

「イッセー!後で龍門(ドラゴン・ゲート)を開き、お前とオーフィスを召喚するつもりだ!それでいいんだな?」

 

アザぜルの言葉にイッセーは頷く。

 

「イッセー!」

 

そして、リアスも話しかける。

 

「必ず私のところに戻ってきなさい」

 

「ええ、必ず戻ります!」

 

それを告げてイッセーは飛び出していった。それと同時に俺たちを転移の光に包まれていく。

イッセー、死ぬなよ…………!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれから無事転移は成功。

先程俺は兄さんたちに今の状況を伝えた。

そして、今はアザぜルがイッセーたちの召喚の準備を始めているところだ。

タイニーンに協力を仰ぎ、中級悪魔の昇格試験センターの転移魔方陣を借りて龍門(ドラゴン・ゲート)の魔方陣を展開させていく。

あのデカブツたちは現在進行形で進撃してきている。

同盟関係の勢力から救援部隊が派遣されているようだ。だが神クラスが動けない。

曹操が、聖槍の存在が邪魔すぎる!あのとき、刺し違え覚悟で殺ればよかったのか?いや、過ぎたことは考えてもしかたねぇ。今は…………!

 

「よし、繋がった!」

 

アザぜルが叫んだ!魔方陣が輝き、その閃光がフロア全体を包みこんでいく。

強烈な光を手で遮り、止むのを待った。

そして光が止んだ瞬間出現したのは、紅い八つの『兵士(ポーン)』の駒だけだった…………。

 

「バカ野郎が……………!」

 

それを見て、俺は壁を殴る。乾いた音がフロアに響いた。

それに続くように、状況を理解できてしまった誰かの嗚咽が聞こえてくる。

駒だけが帰ってくる。これは、その駒を使われた者の『死』を意味する。

つまり俺たちはイッセーを失った………。

 

 

 

 




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