あれからも俺━━ロイはプルートは戦っていたんだが、その後も続いたイッセーの砲撃でそれどころではなくなってしまった。
すると、プルートが俺から距離を取り、ジークフリートたちのほうに着地する。それを確認して俺もイッセーたちのほうに着地する。
それと同時に気付いたことがある。
リアスの胸が小さくなっている!
いや、今までそこを気にしたことは無かったんだが、ここまで小さくなると、少し考えるものがある。まるで小猫みたいだ。
ゴンッ!
後衛のいるところからコンクリート片が飛んできたんだが、それを避けてジークフリートたちに言う。
「とりあえず、ゲオルグ、ジークフリート、チェックメイトだな」
俺は直刀の切っ先を奴らに向ける。
「…………バカげた攻撃力だな。赤龍帝」
そう言いながら肩で息をするゲオルグ。
例の装置はまだ健在あり、それはゲオルグがありったけを魔法力を防御に使ったからだろう。
このまま押していけば勝てるか………。
さすがのジークフリートも少し焦りの表情になってきていた。それを確認したその時、
バチッ!バチッ!
この空間に聞き覚えのある音が響いた。空間に穴が空くときに聞くこの音、上を見ると空間に穴が空き始めていた。
まさかこのタイミングで増援か!状況的に来ても向こう側だろうが、今来るのか!?
俺は困惑しながらもジークフリートたちの方を見るが、あちらも予想外の出来事なのか怪訝そうにその穴を見ていた。
そして穴から
あいつは………!あの顔は顔は忘れるはずがねぇ!
その男は俺たちとジークフリートの間に降り立つ。
「久しいな、赤龍帝、ヴァーリ。そして『ジャック』いや、ロイ・グレモリー!!」
横にいたイッセー、後衛のヴァーリと睨んで、その後に殺気のこもった目で俺を睨んできた。
「シャルバか。久しぶりだな…………」
俺も憎々しげに言うが二度と会いたくなかったよ。生きてたのか、まったく。
するとジークフリートが前に出る。
「シャルバ、報告は受けていたけど、本当に独断で動いているとはね」
「貴公らには世話になった。礼を言おう。おかげで傷も癒えた。『蛇』を失い、多少パワーダウンしてしまったがな」
「それで、ここに来た理由は?」
「なーに、宣戦布告をと思ってね」
シャルバが言うと醜悪な笑みを浮かべてマントを翻すと……そこに一人の少年が出てきた。
虚ろな瞳に感情を感じない表情。見た感じだと、操られているようだな。
その少年を見てジークフリートとゲオルグが驚愕していた。
「レオナルド!」
「シャルバ、その子をなぜここに?いや、なぜ貴様と一緒にいるのだ!?連れ出してきたのか!?」
レオナルドって誰だったか………。報告を聞いた限り、確か『
俺が思い出そうと必死の中で、シャルバは大胆不敵に言い放った。
「少し協力してもらおうと思ったのだよ。………こんな風にね!」
ブゥゥゥン!
シャルバが手元に小型魔方陣を展開させ、レオナルドとか言う少年に近づける。
魔方陣の悪魔文字が高速で動き始めると、途端にレオナルドが叫んだ!
「うわぁぁぁぁぁあああああ!」
絶叫しながら苦悶の表情を浮かべる!
それと同時にフィールド全体を包むほどの影が広がり始める。
あの野郎!何をする気だ!
空中に浮き始めたシャルバが哄笑をあげる。
「ふはははは!『
ズオォォォォォ…………。
影から何かが生まれてくる。影を大きく波立たせて巨大なものが頭部から姿を現していく!
デカイ頭、デカイ胴体、太い腕、それを支える圧倒的な脚!
少年の影から生まれてきたもの………。それは、
『ゴガァァァアアア!』
鼓膜が破れそうなほどの咆哮を上げる超巨大なモンスターだった!
デカイ、何もかもがデカすぎるだろこれは!?
レオナルドって少年が、この百メートル以上のデカブツを何体も生みだしたのか!
すると、そのモンスターたちの足元に巨大な転移魔方陣が出現した!
シャルバはそれを見て哄笑しながら叫んだ!
「ふはははは!今からこの魔獣たちを冥界に転移させて、暴れてもらう予定なのだよ!」
魔方陣が輝き、そのモンスターどもが転移の光に包まれていく!
このままだと、ヤバイ!
「「とめろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉッ!」」
俺とアザぜルの指示で全員が攻撃していくが効果無しか!
俺が直刀を大剣に変え、魔力を込めていこうとした瞬間、
ドォォォォン!
俺を魔力弾が襲った!
それはどうにか避けたが、追撃するようにその後も魔力弾が飛んでくる!
リアスたちに攻撃がいかないように離れ、魔力弾を打ち出してくる奴を睨む!
「ジャックゥゥゥゥッ!貴様がいなければぁぁぁぁぁぁぁッ!」
「くそ!シャルバ、テメェ!」
俺はそのままシャルバと戦闘をしていくなか、モンスターの転移が完了してしまう!
それを確認すると、シャルバはオーフィスのほうに手を向ける。すると、オーフィスの体に悪魔文字を表した螺旋状の魔力が浮かび、オーフィスを縄のように縛る。
シャルバ邪悪に笑みながら、そのオーフィスに近づいていく。
あいつ、オーフィスも狙いなのか!
「情報通りだ!今のオーフィスなら私でも捕らえられると!パワーダウンした私に再び『蛇』を与えてもらおうか!」
「やらせるかよ!」
俺は奴を追うが、シャルバは言い放った!
「これは呪いだ!私自身が毒となって冥界を覆い尽くしてやる!私を拒絶したものなどに用はない!このシャルバ・ベルゼブブ、最後の力を持って、魔獣たちと共にこの冥界を滅ぼす!」
…………狂ってやがる!復讐に憑かれやがって!
シャルバはイッセーに指を突きつける!
「貴殿が大切にしている冥界の子供も我が呪いで全滅だよ、赤龍帝!苦しめ!もがけ!ふはははは!傑作だな!階級関係なく平等に死んでいく!これがお前たちの
なんて野郎だ!イカれてやがる!
俺が舌打ちをしていると、フィールドの崩壊が急速に進みはじめる。あのデカブツの出現がトドメになったようだ。
俺がそんな事を考えていると黒歌が叫ぶ!
「もう限界にゃん!今なら転移も可能だろうから、ここからおさらばするよ!」
それを聞いて素早く黒歌の元に集合するが、
「ふはははは!」
オーフィスも捕らえたシャルバはただ笑っていた。
どうにかしたいが、あのデカブツどもをどうにかしないといけない!てか、次元の狭間じゃまともに行動できねぇ!
「俺、オーフィスを救います。ついでにシャルバもぶっ倒します」
イッセーが笑顔で告げてくる。
「だったら僕も!」
「私も戦いますわ!」
木場と朱乃がそう言うがイッセーは首を横に振る。
「いや、俺だけで十分だ。皆はあの魔獣どものことを伝えてくれ。この鎧があれば次元の狭間でも活動できるはずだ。今シャルバを見逃すことも、オーフィスを誰かに渡すわけにもいきません」
イッセー、お前は本当にお人好しだよ………。
「もう限界にゃん!今転移しないとチャンスはないわ!」
黒歌がそう叫ぶと、限界を迎えたヴァーリに肩を貸すアザゼルが言う。
「イッセー!後で
アザぜルの言葉にイッセーは頷く。
「イッセー!」
そして、リアスも話しかける。
「必ず私のところに戻ってきなさい」
「ええ、必ず戻ります!」
それを告げてイッセーは飛び出していった。それと同時に俺たちを転移の光に包まれていく。
イッセー、死ぬなよ…………!
あれから無事転移は成功。
先程俺は兄さんたちに今の状況を伝えた。
そして、今はアザぜルがイッセーたちの召喚の準備を始めているところだ。
タイニーンに協力を仰ぎ、中級悪魔の昇格試験センターの転移魔方陣を借りて
あのデカブツたちは現在進行形で進撃してきている。
同盟関係の勢力から救援部隊が派遣されているようだ。だが神クラスが動けない。
曹操が、聖槍の存在が邪魔すぎる!あのとき、刺し違え覚悟で殺ればよかったのか?いや、過ぎたことは考えてもしかたねぇ。今は…………!
「よし、繋がった!」
アザぜルが叫んだ!魔方陣が輝き、その閃光がフロア全体を包みこんでいく。
強烈な光を手で遮り、止むのを待った。
そして光が止んだ瞬間出現したのは、紅い八つの『
「バカ野郎が……………!」
それを見て、俺は壁を殴る。乾いた音がフロアに響いた。
それに続くように、状況を理解できてしまった誰かの嗚咽が聞こえてくる。
駒だけが帰ってくる。これは、その駒を使われた者の『死』を意味する。
つまり俺たちはイッセーを失った………。
誤字脱字、アドバイス、感想など、よろしくお願いします。