東方幻憶変 ~Fantasy of Gaia Memory~ 作:秋塚翔
ジョーカー霊夢と自称・風の騎士が拳と刃を交えている頃に魔理沙達は白玉楼の門前に着いていた。
早苗「霊夢さん大丈夫ですかね?」
魔理沙「アイツは只じゃ死なない。絶対に勝って追い付いてくるぜ♪」
会話しながら門を潜り抜ける二人。邸内に入ると何処からか微かな音が彼女達の耳に届いた。
魔理沙「お、誰か居る」
早苗「裏庭から聞こえる様ですね。行ってみましょう」スタスタ
音が聞こえる方向へ歩み行く早苗。釣られて魔理沙も後を追った───
??「はあぁぁぁぁぁッ!」ザシュッ!
?「その調子だ!相手を休ませずに攻撃する隙を見出だせ!」
白玉楼裏庭。そこで屋敷の庭師こと魂魄妖夢が男と手合わせしていた。銃を構えているその男は妖夢の刀を捌きながら彼女を鍛練している。
魔理沙「おう妖夢。精が出るな」
早苗「こんにちは妖夢さん♪」
妖夢「! ああ、どうも」
声を掛けて近寄る二人。それに対し一瞬刀を向けたが客人だと気付くや納めて妖夢は挨拶を返す。
?「ああ、妖夢ちゃんの友達だね。なら今日は終わりにしよう」
妖夢「有り難う御座います橘さん♪また明日もお付き合いくださいね」
?「お安いご用だ。それじゃあ俺は幽々子さんの所に居るよ」
そう言い交わすと男は屋敷の中へと姿を消した。それを見届けた妖夢は改めて魔理沙達に向き直る。
妖夢「すみませんお待たせをして。今日はどうしたんですか?」
早苗「その前に今の方は……?」
妖夢「ああ、橘さんですか?冥界に迷い込んで居候した私の先生です」
早苗「そうですか……(゜Д゜;)」
魔理沙「まぁそんな事は置いといて今日はお前に用があって来たぜ!」
何かに唖然とする早苗を放っといて早速魔理沙が本題へと入る。妖夢は首を傾げて聞き返す。
妖夢「私にですか?何でしょう?」
魔理沙「幽々子かお前のどちらかがガイアメモリを持ってるなら渡せ。さもなきゃ実力行使だぜ?」
妖夢「───ッ!」ピシッ
彼女らしい威勢の良さで尋問した。すると妖夢は一瞬体を強張らせると目付きを仕事モードにして睨んだ。
妖夢「貴女達……幽々子様のアレを奪う為に来たんですか?」チャキッ
早苗「えっ?よ、妖夢さん!?」アセアセ
顔色と声色を変えて刀を抜く妖夢。そんな反応と『アレ』と言う単語が何を指すのかに気が付いた魔理沙は追い討ち宜しく言った。
魔理沙「だとしたらどうすんだ?」
妖夢「斬るッ!」スチャッ!
《ナスカ》!
怒声と共に妖夢はメモリを取り出し起動ボタンを押す。そうして右腕に出現したコネクタに吸収させた。
一陣の青い風が吹き、妖夢の身体を覆い隠す。暫く身体中を巡った風が収まると一人の剣士が姿を現した。
青い服と左手に同色の剣、首からは橙色のマフラーを巻いたナスカ妖夢は両手に白楼剣とナスカブレードを構えて魔理沙達に対峙する。
魔理沙「斬る気満々と言う訳だな。やっぱり素直に渡してくれるよりも勝負する方が面白いZE♪」
《アクセル》!
対する魔理沙も楽し気に笑いながらメモリを挿して姿を変える。背中のエンジンブレードを構えて妖夢へとその切っ先を向けた。
妖夢「この姿の私に斬れないものは何も無い!覚悟ッ!」ダッ!
魔理沙「なら斬られなきゃ良いか。お前の刀も振り切るZE!」ブォンッ!
走るナスカ妖夢とアクセル魔理沙。両者の剣がぶつかる時、白玉楼でのメモリ勝負が狼煙を上げる……!
ギィンッ!
霊夢「くうっ……!」ズザザーッ!
白玉楼で戦いが始まった頃、霊夢は風の騎士に圧倒され始めていた。
男「女性には優しく接する主義だが僕も冥界を護る役目があるからね。悪いけど容赦しないよ?」ジャキッ
刀剣を霊夢に向ける男。その手から繰り出される剣技は装甲の隙を突きシャフトの猛攻撃も華麗な足捌きで掠りすらも叶わない。
霊夢「……なら私も容赦しないわ。面倒な戦いは嫌いだしね」
しかし、それでも霊夢は諦めない。寧ろ仕方無いと言いたそうな表情で懐から別のメモリを取り出した。
《サイクロン》!
起動させて囁かれるは疾風の記憶。先程冥界を目指す道中で力の躍動を感じたメモリを自身に挿し込んだ。
途端に身体中を渦巻く激しき突風と湧き出す力。腕や脚に新たな装甲が装着されると渦巻く風を吹き飛ばし黒と緑の装甲の巫女が現れた。
《サイクロンジョーカー》!
霊夢「風には疾風よ。どちらの風が勝つのか勝負と行きましょう?」
男「……!懐かしい。誰の事なのか判らないが見覚えのある雰囲気だ。面白くなってきたぞ!」
妖夢がナスカ。説明不要ですよね?
そしてサイクロンジョーカー霊夢の遅い登場でございます。正直言ってアドリブ出しなんですが上手い登場の仕方かなと思っていたり。
次回はエンジンブレードの活躍みたいな回でしょうかね。最強フォームになれるけど本編で登場できるる日はいつになるのやら……(苦笑)