東方幻憶変 ~Fantasy of Gaia Memory~ 作:秋塚翔
あの人気キャラがぼかし登場します。
エンパイアドーパント「何ビビってんだ!コッチの方が数は多い!俺達の崇高な目的を邪魔するソイツらを叩き潰せェッ!」
駆け付けてきた滝と慧音(そして何故か小鈴)、拘束を解かれた霊夢(と諏訪子)に動揺したドーパント達。しかしエンパイアの一喝で再び士気を取り戻すとガイアメモリの力による慢心も相まり霊夢達に牙を剥いて向かい合う。
慧音「滝、お前は霊夢と共に親玉を頼む。取り巻きは任せろ」
滝「了解だ慧音先生。嬢ちゃんもそれで良いか?」
霊夢「構わないわ。さっさと片付けられれば何でもね」
そう役割を決めて霊夢と滝は一直線にエンパイアへと突撃。妨害しようとする部下のドーパントらを慧音が引き受けた一方で二人はエンパイアを巻き込み場所を離れる。残されたドーパント10体と慧音、小鈴に諏訪子はその場で向かい合った。そんな中で慧音は諏訪子に話し掛ける。
慧音「貴女は山の神様ですね?お力をお借りしたい」
諏訪子「言われなくても流石の私でもこの状況で傍観してる程じゃないよ。たまには体を動かそうかね」
慧音「小鈴、君は言った通り後方支援を頼む」
小鈴「は、はいっ!」
更に小鈴へも言葉を掛けた慧音は率先してメモリを取り出す。続けて諏訪子も帽子から“隠し持っていた”、小鈴は袖からメモリを出して起動ボタンを押した。
《ダイアモンド》!《マグマ》!《ブック》!
「「「「「!」」」」」
そうして3人はそれぞれの刻まれた生体コネクタに自身と適合したソレらのメモリを挿入。少女達が恐ろしき異形のドーパントらに対抗できうる姿に変わる。『ダイアモンドの記憶』ダイアモンドメモリを額へ挿した慧音は各所間接部と額に輝く宝石の装甲を着ける“ダイアモンド慧音”に、『本の記憶』ブックメモリを右手に挿した小鈴は周囲に本が何冊も浮かぶ“ブック小鈴”に、そして『マグマの記憶』マグマメモリを舌に挿した諏訪子は火山岩を纏い炎に巻かれた“マグマ諏訪子”になって向かってきたドーパントらとぶつかり合う。
諏訪子「怠惰に定評ある祟り神と戦えるんだ。幸運に思って燃えろ!」
慧音「お前らの性根を叩き直してやる!掛かってこい!」
数多く襲い来るドーパントに諏訪子が焼き尽くさんばかりの高熱や溶岩弾を放ち、慧音は接近し頭突きを食らわせて戦う。そんな前線で挑んでくる少女二人にドーパントらは数で圧さんと迎撃する。
トライセラトップスドーパント「ウオオオオオォォォッ!」
ビーンドーパント「それそれそれぇッ!」
諏訪子「おっと、喰らうか!開宴『二拝二拍一拝』!」
慧音「産霊『ファーストピラミッド』!」
───ドガガガガガァァァッ!
「「ぐはあああっ!?」」
だがこの通り逆に圧されてしまう。数でこそ上で常人とは比べ物にならない強さを持つ彼らだが、いかんせん変身者は村の青年だ。適合してない上に能力も上手く使いこなせておらず連携なんてものも考慮してなかったのでは多勢に無勢は意味を成さなかった。更に、
小鈴「えーっと……あった!慧音先生、そのエレファントドーパントは鼻が弱点です!踏みつけに気を付けて斬ってください!」
慧音「解った!宝石『三種の神器 金剛剣』!」
───ズザアァンッ!
エレファントドーパント「グギャアアアアアッ!?」
後方で何やら本を広げていた小鈴の指示で慧音はエレファントにダイアの輝きを示した剣を振るう。エレファントは弱点の鼻を断たれて悶絶。続けて小鈴は諏訪子にクインビーの弱点を教え、諏訪子は溶岩弾の弾幕でビードーパントもろともクインビーを撃破する。いかに数が多くとも、それを生かせてなければ諏訪子達の敵では無かった。
アンモナイトドーパント「ひいぃッ!ま、待て!俺達はアイツに唆されて……!」
エイプドーパント「脅されて仕方無くなんだ!だから許してくれ!」
諏訪子「いやいや、幾ら何でもその弁解は無いよ。神様に嘘は効かないよ」
慧音「危なくなれば仲間を売るか……ますます説教の余地があるな」
《マグマ》!
《マキシマムドライブ》!
《ダイアモンド》!
《マキシマムドライブ》!
ナイトメアドーパント「! あ、あわわわっ!?ま、待って……!」
再度士気を削がれて命乞いするもマグマの祟り神と金剛石の石頭教師には通じない。揃って右腰を叩きメモリをマキシマムさせると、ドーパントらが狼狽する一方でトドメを繰り出した。
諏訪子「『超マグマの両生類』!」
慧音「『ダイアモンドヘッドバット』!」
「「「「「う、う、うわあああああァァァーーーッ!!」」」」」
赤くたぎる弾幕と眩く輝かしい弾幕がドーパントらを襲う。ドガアアアアアンッ!と言う爆発音にドーパントらの悲鳴が相まって決着のゴングとして発せられるのだった───
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エンパイアドーパント「そらっ!サイクロンサイクロンサイクロンンンンンンッ!」
「「くっ……!?」」
時は戻りこちらはエンパイアと交戦する霊夢と滝。元居た小屋から離れた拓けた場所でエンパイアの猛攻撃が霊夢達を叩き潰さんとする。取り込んだサイクロンメモリによる竜巻に攻めあぐねていた。
エンパイアドーパント「ハハハハハッ!どうだ、この力は?これこそ幻想郷を救う力だ!この力で巫女であるお前を倒して妖怪共も根絶やしにしたら幻想郷を人間の帝国に変えてやるよォッ!」
滝「チッ!あんまふざけた夢を語ってんじゃ……ねぇッ!」
───ドバァンッ!
エンパイアドーパント「っ!」
業を煮やした滝は高笑いするエンパイアにライフルをぶっ放す。油断していた様で銃弾は見事、額に着弾した。しかし……
エンパイアドーパント「…………メタルぅ~♪」
滝「……ドーパントとか言うのは改造人間より厄介だな」
取り込んでいたメタルメモリの力で咄嗟に鋼鉄化させていた事により全くの無傷。更に調子乗った声色で笑みを浮かべる。
が、エンパイアの見詰める先には滝しか居ない。そこでふと背後に気配を感じた。
《ファングジョーカー》!
《アームファング》!
霊夢「たあああああッ!」
エンパイアドーパント「甘い甘い甘いィィィッ!」
瞬間移動して素早くファングジョーカーになった霊夢は手首のブレードを振り下ろす。対してエンパイアはエターナルエッジを具現化、叫びながら霊夢に向き直る。ぶつかり合ったブレードとエッジは火花を散らせた。
奇襲に失敗した霊夢。そんな彼女をエンパイアはエッジで弾き返すと同時に蹴り飛ばす。
霊夢「うくッ……!」
エンパイアドーパント「博麗の巫女にすらこの楽勝ぶり……やっぱり俺こそが幻想郷の英雄だな♪そう、俺が幻想郷の仮面ライダー!これからは俺が人間の平和の為に妖怪を滅ぼすぞ!ハハハハハァーーーッ!」
高笑いを上げるエンパイア。どうやらメモリの毒が回りテンションが可笑しくなってる様だ。こうなった以上、エンパイアは本当にこのまま霊夢を倒し、妖怪を滅ぼして『仮面ライダー』になるつもりだろう。
しかし、それに異を唱える者がココに居た。その者は高らかに笑うエンパイアに怒りを入り混ぜた声を投げ掛ける。
滝「……お前が仮面ライダーだと?それこそふざけんじゃねぇよ」
エンパイアドーパント「あァ?」
滝「テメェみたいのがライダーを名乗るなんざ、本郷や一文字達は認めねぇ。勿論この俺もだ」
エンパイアドーパント「名乗って何が悪いんだ。仮面ライダーは人間の脅威になる存在を打ち倒す英雄だろ?なら幻想郷を救う俺もライダーだ」
滝「いいや違うな、テメェのは単なる独善。そんなもんはショッカーやBADANとかと同じ……怪人の思想だ!」
エンパイアドーパント「!」
ハッキリと滝は言い放つ。仮面ライダーの相棒として共に戦ってきた滝和也。そのライダーを知ったる者からの言葉にエンパイアは怯む。怯んで……嘲笑う。
エンパイアドーパント「……クククッ、俺が怪人だと?それならその本当のライダーだと名乗るソイツらも巫女もろとも倒せば俺が唯一にして本当のライダーに───」
《ショルダーファング》!
───ズバァッ!
エンパイアドーパント「ぐふぅっ!?」
言葉終わらぬ内に攻撃を受けてエンパイアはまた怯んだ。飛ばしたショルダーファングを手元に戻した霊夢は溜め息を吐きつつ言う。
霊夢「“楽勝”?それはアンタが一応人間だから手加減してたのよ……だけど幻想郷を本気で乱す気なら話は別ね。妖怪、改め怪人としてアンタを退治するわ」
エンパイアドーパント「な、何ッ……!」
霊夢「私は仮面ライダーなんて良く知らないけど、要するにアンタみたいのをブッ飛ばす奴がそう呼ばれるのかしら?どうなのソコの骸骨マスク」
滝「骸骨マスク……まぁ、ザックリ言やあそうかもな」
霊夢「だそうよ。つまりアンタはいきなりアウトって訳」
エンパイアドーパント「ッ……!ほ、ほざくなァァァァァッ!」
怒りを露にしたエンパイアは霊夢へ滅茶苦茶に竜巻を繰り出す。狙いも滅茶苦茶なその攻撃を霊夢は軽々避けて更に苛立つエンパイア。そこへ滝が応戦する。
滝「おらァッ!」
───バリバリバリィィィッ!
エンパイアドーパント「があっ!?し、痺れ……!」
滝「確か体が鋼鉄なんだよな?さぞかし電気が良く通るだろうぜ!」
スタンガンを仕込んだメリケンを食らいエンパイアは感電する。メタルメタルによる鋼鉄化は苛立って余裕を無くしたエンパイアの首を絞めた。そうして動きを封じられた所に霊夢が間合いを詰める。
《ジョーカー》!
《マキシマムドライブ》!
エンパイアドーパント「な、やめ、そんな……!」
滝「行け嬢ちゃん!そのまま“ライダーキック”だ!」
狼狽するエンパイアと叫ぶ滝。その声を聞き入れて霊夢はキックの態勢になる。ジョーカーメモリに内包された記憶からか、姿勢は滝が見慣れた形に。そして霊夢は自然と技名を口にする。
霊夢「ライダー……キック!」
───ドガアアアンッ!
エンパイアドーパント「ぐあ、がッ……グハアアアアアーーーっ!」
咄嗟に滝が離れたエンパイアに霊夢の『ライダーキック』が炸裂。エンパイアは断末魔を上げて爆発する。メモリが排出され、男は元の姿に戻って倒れ込んだ。
男「がはっ……!クッ、こ、こんな所で……!」
滝「! おい、待て!」
しかしエンパイアドーパントだった男は意外にタフだった。ふらつく体を無理に動かすとエンパイアメモリを回収。脱兎の如く逃げ出したのだった───
~~~~~~~~~~
男「くっ!」
「「「!」」」
逃げた男がやって来たのは根城にしていた小屋。そこには諏訪子に慧音に小鈴、そして倒された末に縛られた男の部下達が居る。そんな所に来た男は部下達……では無く小鈴の持つガイアメモリの入った袋目掛けて飛び掛かった。
小鈴「きゃあっ!」
慧音「小鈴!」
部下1「お、おい!逃げるのか!」
部下2「俺達を助けろよ!」
男「知るか!テメェらはもう用済みだ役立たず共!」
部下3「そんな……!」
袋を奪った男は部下達を置いて一人また逃げる。繁みに入って姿を消すと入れ替わる様に男がやって来た方から霊夢と滝が戻ってきた。
滝「慧音先生!アイツ何処行った!?」
慧音「ああ、メモリを入れた袋を手にアッチへ逃げた」
霊夢「小鈴ちゃん、大丈夫?」
小鈴「はい、取られて驚いただけです……」
滝「野郎……仲間捨てて逃げたのか。メモリを持ってだから早く捕まえねぇとマズいな」
慧音「いいや、恐らく暫くは奴も悪巧みはしないだろう。アイツは昔から取り巻きが居ないと内向的だったからな」
元教え子で性格は良く知ってる慧音はそう分析。実際一人になった男は少しの間は逃げるのに必死だろう。そう聞いて滝は後日自警団で探そうと決める。
その後、かくして幻想郷に革命を起こす目論みを防いだ霊夢と諏訪子は小鈴からブックメモリを回収(慧音は男の件もあり所持を認可)。取り敢えず慧音達に別れを告げてメモリ回収の旅を続けるのだった───
滝「嬢ちゃん、さっきのキックは中々さまになってたぜ。その調子で頑張んな」
霊夢「お褒めいただき有り難う。まぁ、頑張るわ」
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男「───クソッ、何で幻想郷の英雄になる俺がこんな無様な目に!」
森の中を奔走している男。もう追っ手は無いだろうが日も暮れ出したココはじきに妖怪の巣窟となる。まずは落ち着ける場所で怪我を癒し、また幻想郷革命の計画を練ろうと考えてひた走っていた。
男「だけど、まだ俺にはメモリがある。コレを集めた同志に配って今度は念入りに計画を立てれば……」
少し息を整えがてら袋にあるメモリとエンパイアメモリを見やる。慧音の分析通り男には一人で事を起こす度胸は無かった。そんな男はメモリと言う折角手に入れた力を見て英雄になる事を夢見る。
男「よし、そうと決まれば隠れ家を探そう。最悪妖怪の家を乗っ取るか……エンパイアなら並の妖怪なんて───」
《やだよ。もう貴方には飽きた》
男「ッ!?」
と、突然発せられた声に男は酷く驚いた。しかし見渡すも周囲には人影は無い。姿の見えない妖怪かとエンパイアメモリを構える……が、当の声は“エンパイアメモリから”再度発せられる。
《多少適合するから使わせてたけど……やっぱりつまんない。もう貴方の力にはならないよ》
男「なっ、メモリが、喋った!」
《まぁ、喋れる様になれたのは貴方が私を使ってくれた賜物かな。お陰様で幻想郷の力で自我を持てた》
まるで幼い少女の様な声で話し出すエンパイアメモリ。驚きが収まらない男にエンパイアメモリは自分のペースで言葉を続ける。
《だけどそれももう終わり。貴方もココで楽にしてあげるよ》
男「えっ……?」
───《ナイトメア》!
ナイトメアドーパント「…………」
男「ヒッ!?な、何でドーパントが……!?」
エンパイアメモリが言うと呼び掛けに応じた様に袋から一つのメモリが飛び出てきて音声を鳴らし、独りでにドーパント化する。変身者無くして現れたナイトメアドーパントに男は腰を抜かす。
《じゃあ、お休み》
男「ま、待てッ!俺はまだこんな所で……!」
ナイトメアドーパント「……」
男「うっ、あ……エ、エン…………リ……!」
───ドサッ
助けの乞いに耳を貸さないエンパイアメモリはナイトメアドーパントに命じて男を眠らす。急激な睡魔に襲われ、尚も元は自分の力として大きな顔を出来たメモリの名を呼びつつ倒れ込む……その舌足らずな言葉にふとエンパイアメモリは反応する。
《? “エンリ”……うん、その名前良いかも。私が付喪神になれたらお礼にその名前を名乗ってあげるよ。有り難うお兄さん♪》
男「Zzzz……」
《ふふふっ、次はこんなつまんない人じゃなくて優しいお姉ちゃんみたいな人に使われたいなぁ~♪》
翌日、滝率いる自警団が眠る男を発見。奪われたエンパイア他のガイアメモリを取り戻して事件は未然に防がれたのであった───
エンパイアドーパントには某ゾルダの言葉を送りたいですね。幻想郷と仮面ライダーを汚す勘違い野郎はこの俺が絶対許さねえ(^ω^#)
実はメモリを隠し持ってた諏訪子はスペカに『マグマの両生類』ってのがあるからマグマ。慧音は石頭と言う事でジュエルの予定だったけど輝夜に持たせてたから劇中に出てたダイアモンド、小鈴は貸本屋だから同じく劇中にあったブックです。
因みに何故小鈴があの場に居たかについてですが実は男達が鈴奈庵で仮面ライダーの本を借りたからと言う裏設定があります。それで責任感じてメモリ持ちと言う事で慧音に着いてきました。
幻想郷の影響力で自我を持ったエンパイアメモリ。もう誰か解りますよね?後に未来で付喪神化して、とある悪の組織に入るあの子です。