今回はほとんどオリジナルなので、おそらくキャラがブレております。
それと、ヒロインは原作パーティーメンバーにはしない予定です。
プロローグ
「あのー、大丈夫ですか?」
「っ!」
俺はその声に僅かに意識を取り戻す。が、目は開かず、口も開かなかった。
「神子よ、海に浸かったままではこの者の体温が奪われる。一先ず村に運ぶことにしよう」
「はい」
そして俺は再び意識を失った。
ーーーー
俺が次に意識を覚醒させたのは、誰かのベッドだった。とりあえずこのベッドの主に申し訳ないのでベッドから出る。
ふと窓を見ると星空だった。
「夜……か。とりあえず家の主に会いに行こう」
そう呟き、近くにあった階段を降りる。そこにはお婆さんと男性がいた。
「おお、起きたか」
「はい。ありがとうございました」
「礼はコレットに言ってあげな。君を連れてきたのはコレットだ」
「わかりました。そのコレットって人に会ったらお礼を言います」
「コレットならもうじき帰ってくるよ」
男性がそう言うのと同時に玄関と思われる扉が開き、金髪の少女と茶髪の男性が入ってきた。
「ただいま戻りました。あ、良かった~。目覚めたんですね」
「あ、ああ」
「私、コレット・ブルーネルって言います。あなたは?」
俺の名前……あれ? 何も思い出せない。僅かに残ってる“レン”が俺の名前か?
「俺は……レン……だった筈」
「筈? 記憶がないのか」
「ああ。覚えてるのはレンという名だけだ。自分が何者さえわからない」
「記憶喪失、というものかのう」
「おそらくそうであろう。すまないが彼を一晩預かりたい」
「ああ、構わないよ。ただし、夜更かしだけはさせないでくれ」
「了解した」
茶髪の男性はそう言うと家から出ていく。
「俺もあなたたちに迷惑をかける訳にも行かないので、失礼します」
と、お辞儀をしてから男性の後を追って家から出る。
男性はコレットさんの家の前で待っていた。そして俺が歩み寄ると何かを渡してきた。
「これは?」
「お前を見つけたとき、お前が身に付けていた物だ。念のために預かっておいた」
「それは俺が怪しいからですよね? なのに返してもいいんですか?」
「お前は名乗るときに戸惑っていた。私はそれが演技には見えなかった。それだけだ」
「そうですか。ありがとうございます……えーと」
「私はクラトス・アウリオン。傭兵だ。詳しい話は宿でするとしよう」
「はい!」
そう言って俺とクラトスさんは宿へ向かった。
ーーーー
宿の部屋で、俺とクラトスさんは向き合って座っていた。
「さて、何から話すべきか……」
「あの、この世界についてもわからないのでそこから説明を」
「……よかろう。まずは──」
俺はクラトスさんから様々な事を聞いた。世界の事、マナの事、世界再生の事等々。
「──と、いうような感じだ」
「なるほど、理解しました」
「ふむ。ところで、お前はこれからどうするつもりだ?」
「明日の昼頃にはこの村を出るつもりです、自分探しの旅に」
「そうか。ではもう寝るとしよう」
「はい。お休みなさい」
俺はそう言ってベッドに横になり眠りにつく。
だからか、このときは気づかなかった。クラトスさんが寝ようとしてない事に。そして、真実は語られてないことに。
俺が真実を知るのは、まだ先の事。
原作のイセリアに宿はありません。それだとクラトスは一晩何処にいたのかわからないので……。
レンがクラトスから聞いた内容は原作開始時にリフィルが語っている物とほぼ同じです。
そして、レンがクラトスから渡されたものは武器です。
どんなのかは次回。