テイルズオブシンフォニア ~悠久なる輝き~   作:星紡 粋蓮

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遅くなりました。
ちょっとボータさんがかわいそうになる回です。


第2話 脱出、そして再会

道中にあった救いの小屋に泊まり、砂漠に入る準備をしてから砂漠の花と呼ばれるトリエットへやって来た。が、何やらディザイアンが集まっていた。

 

 

「……あれは」

 

 

俺の呟きにロイドとジーニアスがディザイアンに気づき、ノイシュの後ろに隠れつつ、馬小屋らしきところへ行く。俺も、とりあえずそこに入る。

 

 

「フォシテスさまからのご命令だ! ロイドという人間がエクスフィアを持って逃走中。認証番号は不明。至急全土に非常線をはれ」

 

「ロイドとはどんな奴だ」

 

「手配書に似顔絵と詳細がある。みんな頼んだぞ」

 

「おおっ!」

 

 

ディザイアンは四散して、一人は掲示板に手配書は張り付けてからどこかへ行った。

 

 

「くっ……手配書か。相手も本気だな」

 

「早くコレットたちに合流しないと」

 

「おかしいなぁ。コレットを守るために追いかけてる筈なのに、これじゃまるで助けを求めているような……」

 

「そんなこと言ってる場合か」

 

 

俺たちはまず、手配書を確認することになった。

 

手配書の似顔絵はかなり本物とは違っていた。

 

 

「手配書ってこれかな?」

 

「これで捕まえる気あるのか?」

 

「……俺、こんなに不細工か?」

 

「良かったね。これなら見つからないよ。……きっと」

 

「だといいけど……」

 

 

その後、ロイドとジーニアスは情報収集、俺は買い出しとなった。

 

ーーーー

 

買った物を俺の武器が入っていた“アレ”にしまい、トリエットの宿屋に向かうべく、通り道である入り口にやって来たのだが……。

 

 

「……なにやってるんだ」

 

 

ロイドたちと倒されたディザイアンがいた。どうやら戦闘した直後のようだ。

 

 

「レン! 実はディザイアンに見つかっちまってよ。ま、楽勝だったけどな!」

 

「ロイド。油断は──」

 

「っ! ロイド!」

 

 

視界の端に見えたロイドを狙った魔術と思われる攻撃をロイドを突き飛ばして避けさせる。だが、

 

 

「がっ!」

 

 

その魔術は突き飛ばた俺に直撃し、俺は意識を失った。

 

ーーーー

 

「……ん……。……いってぇ! ここはどこだ……?」

 

「やっとお目覚めかい。たっく、庇った意味がねぇ」

 

「その声は……レンか。どこにいるんだ」

 

「隣だよ。ちなみに装備はとられてるし、奴らの話だとお前、処刑らしいぞ」

 

「マジかよ! くそ、どうすれば……そうだ!」

 

「……?」

 

 

ロイドが何やら思いつたらしい。なので信じて待つこと数秒後、

 

 

「うわちち!」

 

 

牢を警備していた男が軽く服を燃やしながら走り去っていった。そして、外からロイドが顔を出した。

 

 

「おまっ! どうやって」

 

「話は後だ」

 

 

ロイドはそう言って俺の牢を開け、俺は牢から出る。俺たちは頷き合い、すぐ近くの箱に入ってた武器をとり、男が走り去っていった方へ走った。

 

その後、妙な仕掛けをアホなディザイアンの情報とロイドの閃き、俺の勘で解きつつ、基地内を走り回った。そして、

 

 

「うわっ!?」

 

「きさまら! こんなところに!」

 

「やべっ!」

 

「こっちだ!」

 

 

ディザイアンに見つかり、とっさに手近な部屋に駆け込んだ。

 

 

「ふー、危なかった」

 

そこにはマントを羽織った青髪の男性がいた。

 

 

「何者だ!」

 

「一難さってまた一難ってかこんちくしょう!」

 

「……人に名前を尋ねるときは、まず自分から名乗るモンだぜ」

 

「ははは! いい度胸だな。しかしきさまのような下賤のものに名乗る名前は、あいにく持ち合わせていない」

「奇遇だな。俺もあいにくと、自分がいやしいってことを知らないような能なしに名乗る名前はないぜ」

 

「……きさま!」

 

 

ロイドと男性が言い争いを初め、蚊帳の外になった俺はバレないように離れ、部屋を観察する。

 

あまり物は置いてなく、イスとテーブル、そして本棚ぐらいしかなかった。

 

俺が本棚に近づこうとすると警報が鳴り響く。振り向くとロイドと男性の位置は入れ替わっており、ディザイアンの増援がやって来ていた。

 

 

「リーダー! 神子たちが侵入してきたもようですぞ!」

 

「おまえは……イセリアを襲ったディザイアン!」

 

「おまえがロイドだったのか。……これは傑作だ!」

 

「ボータ! 私はいったん退く。奴に私のことを知られては、計画が水の泡だ」

 

「(奴?)逃がすかよ」

 

 

俺は青髪の男性に切りかかるが、ボータと呼ばれた男性に割り込まれてしまった。

 

 

「くっ!」

 

「神子の処理はおまえに任せる」

 

「了解しましたぞ」

 

 

ボータは青髪の男性に返事をしながら、俺を弾き飛ばす。その隙に青髪の男性は部屋から出ていってしまった。そしてボータたちディザイアンが俺たちへとにじり寄ってくる。すると、見覚えのある人物が入って来た。

 

 

「ロイド! レン! 生きてる?」

 

「だいじょうぶ? 怪我はない?」

 

「無事のようだな」

 

「ジーニアス、コレット、クラトスさん!」

 

「みんな、来てくれたのか」

 

「ちょうどいい。ここで神子もろとも始末してくれようぞ!」

 

「……来るぞ」

 

 

クラトスさんがそう言うのとほぼ同時にディザイアンたちが襲いかかってくる。一般兵は三人、ならば!

 

 

「ロイド、コレット、クラトスさんは敵の数を減らしてくれ! ジーニアスは3人の援護! ボータは俺が引き受ける!」

 

「な、何言って……おあ!?」

 

 

ロイドは俺の言葉に驚いた隙をディザイアンにつかれるも、なんとかかわす。

 

 

「……やれるのか」

 

「……時間なら稼げる」

 

「ふっ了解した」

 

 

そう言ってクラトスさんはディザイアンへ切りかかる。

 

 

「でもクラトスさん!」

 

「神子よ。彼を信じてやれ」

 

「……はい」

 

「くそ!」

 

 

ロイドとコレットもディザイアンへ攻撃を開始する。

 

 

「岩砕陣!」

 

「うお!」

 

 

ボータが床に大刀を突き立てると、そこから岩が飛んできた。俺は横に飛んで回避し、瞬迅剣を放つ。が、

 

「効かぬわ!」

 

「いっ!?」

 

 

簡単に止められたことに驚きつつ、距離をとるために後ろへ軽く飛ぶ。そしてボータはその距離をつめて攻撃してくる。

 

 

「(今は時間を稼ぐことだけを考えろ。下手な攻撃は死を招く。攻撃を見ろ! 見ろ!)」

 

「(コヤツ、良い目をしている)」

 

 

俺がボータの攻撃を避けたり、大刀の腹に剣を当てて弾いたりしていると、ボータに火球が当たる。

 

 

「お待たせ!」

 

「一気に片をつけるぜ!」

 

 

一般兵を倒し終わったのか、ロイドたちがボータへ攻撃を開始する。さすがに魔術やチャクラムが飛んでくるなか、剣士3人の攻撃は防ぎきれず、ボータの体に傷が付いていく。そして、クラトスさんによってボータの大刀が折られた。

 

 

「……ぬぅやはりきさまに対して私一人では荷が勝ちすぎたか」

 

 

ボータはそう言って折れた大刀を捨てて、青髪の男性と同じ扉から撤退する。後を追おうとするが、クラトスさんに「深追いは止めておけ」と止められた。

すると一人の女性が入って来て、ボータの大刀を拾い上げる。

 

 

「これは……確か……」

 

「先生!」

 

 

どうやら彼女はロイドの教師のようだ。よくよく考えればコレット一行の中にいた気がする。

 

 

「ああ、ロイド。ジーニアスから色々聞いているわ。この子が迷惑をかけたわね。ごめんなさい」

 

「俺の方こそ、ジーニアスまで巻き込んじゃって……ごめん」

 

「つもる話は後だ。ここにいつまでもとどまるのはよくない」

 

「その通りだわ。今、脱出口を開いてきたの。行きましょう」

 

 

俺たちは彼女が用意した脱出口からディザイアンの基地から脱出する。そして、外で待ってたノイシュと合流し、トリエットへと戻ってきた。

 

そして彼女ーリフィルさんが取っておいた宿の一室。ロイド・コレット・ジーニアスはベッドに腰掛け、クラトスさんは壁に寄りかかり、リフィルさんはボータが置いていった大刀を見つめていた。俺? 俺は窓際の壁に寄りかかってるよ。

 

 

「これを見て。ここのところについている結晶のようなもの……これがエクスフィアというものなのかしら」

 

 

ロイドはベッドから立ち上がると、リフィルさんから折れた大刀を受け取り、確認する。

 

 

「ああ、間違いない。さっきは全然気がつかなったけど……」

 

「やっぱりね……。ジーニアスに聞いたところによると、このエクスフィアは私たちの潜在能力を引き出す増幅器なのね。私も……使えるだろうか♥」

 

 

なんだろう。リフィルさんの頭からハートが出てる気がする。

 

 

「難しいだろう。エクスフィアは要の紋がなければ人体に有害なだけだ」

 

「なぁ、要の紋を作れないのか? ロイド辺り」

 

「いや、要の紋は抑制鉱石を加工して、表面にエクスフィアを制御するためのまじない……っいうか紋章を刻んだ装備品なんだ。……その紋章は俺でも掘れるんだけど、抑制鉱石の加工は親父にしかできないんだよ」

 

「ねぇ? 抑制鉱石というのはこの中にないのかしら」

 

 

いつの間にか床に遺物が並んでいた。そしてリフィルはその遺物を次々説明していった。

 

 

「何だよ。がらくたばっかりじゃん!」

 

「何ですって……?」

 

「……ん? これは……」

 

 

クラトスさんが遺物の1つを持ち上げる。

 

 

「ああ、それは人間牧場の前で拾ったのよ。天使言語が掘られていたから持ち帰ったの」

 

「先生! これ、要の紋だよ!」

 

「しかし途中で紋章がすり切れている。このままでは使えないぞ」

 

「……これぐらいなら俺が直せるよ。大丈夫、明日には先生もエクスフィアを装備できるよ」

 

「本当!? ありがとう、ロイド! じゃあ悪いけど、お願いするわね」

 

「ああ!」

 

 

話が終わり、お開きかな。と思った矢先、コレットの純粋な質問が飛んできた。

 

 

「そういえばレンもエクスフィアを装備してるんだよね」

 

「……さあ? それっぽいのはあるけど」

 

「ちょっと見せてくれ」

 

「ああ。……ここだ」

 

 

俺はそう言って右手の手袋を外し、手の甲を見せる。

 

 

「ん? んん? なんか“白く”ね」

 

「確かに“白い”な」

 

 

ロイドとクラトスさん、エクスフィアに関する知識を持つ二人からの意見はどちらも“白い”だった。

 

 

「なんというか……封印されている感じかしら」

 

「リフィルさんわかるんですか」

 

「私たちエルフはマナの流れが見えるの。そしてあなたのソレね、ロイドやクラトスのエクスフィアより効力が低いのよね。まるで蛇口を弱めているような……、そんな感じなのよ」

 

「封印……か。ありがとうございます、リフィルさん」

 

「いいえ。では、お開きにしましょうか。全員、寝坊しないように!」

 

「「「はーい」」」

 

 

その後、夜風にあたってくると言って俺は部屋を出て、オアシスへやって来た。

 

 

「……俺は、何者なんだろうな」

 

 

夜空を見上げながらそう呟いた。




スキット[無茶]

クラトス「レン」

レン「ん? なんだ」

クラトス「先ほどの戦い、立ち回りが良かったぞ」

レン「そ、そうか」

クラトス「だが、無茶はしすぎるなよ」

レン「ああ、どうしてもって時以外はしないよ」

クラトス「フ……。なら、いいのだかな」
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