オリ主で振り返る平成仮面ライダー一期(統合版) 作:ぐにょり
この国の治安はとても良い方だ。
キツめの戒律やきっちり世界観がまとまった宗教が流行っている国などでは、ちょっと前にマッドアークが大量発生してしまった時に色々とアポカる寸前にまでなってしまったらしい。
下手をすれば核兵器の撃ち合いが始まったかもしれないというのだから恐ろしいものだ。
今更日本に核ミサイルが飛んできても、ミラーワールド側の海岸線に配置した迎撃用の大型荷電粒子連装砲ちゃん達が海面を鏡面として迎撃してくれるから良いとしても、海外が滅んでしまえばそこを活動区域にしていた何らかの組織が残った日本を標的にしかねないので困ってしまうところだ。
ろくに日本に戻らず世界平和に貢献してらっしゃる方々には頑張って貰いたい。
俺はVシネ特有の加害者側ではなく助けられなかったヒーローの方を責めてくるクソヒロインとは違って守るために戦った戦士を責めるような真似はしないが、そんな人間ばかりではないのが世界というものである。
核戦争で無事焼け野原になった世界で何故かクソみたいな性格の癖に上手いこと生き延びたクソヒロインに謂れのない批難を受ける必要もあるまい。
そもそも核戦争を防ぐなんてのは個人の仕事でなく国家の仕事なのだから。
まぁこの世界、仮に核を用いた第三次世界大戦が起こったとして、その次は石の投げあいではなくミュータント同士の超能力合戦が始まるタイプの世界ではあると思うのだが。
核戦争の影響で人類が全員ハルクになる、みたいなルートにならないかは心配ではあるが。
ともかく、日本は宗教に関して緩めだからこそ、ああいう終末を連想させるような出来事があっても大混乱には至らなかったし、近い時代で怪人の大量出現が起きた事で耐性ができていた、というのもあるだろう。
異形へ変ずる人間、というのは、既にこの世界、特にこの日本においてはフィクションの存在ではない。
今や警察の広告塔と言えば、G1装着者、最高の装甲服搭乗員である一条さんに加え、配備されていた東京都でのマッドアークによる被害を最小限に抑えた装甲服部隊。
そして、それらと連携を組む警察アギト部隊だ。
先の警察官採用試験の特別応募枠に、超能力者の募集があった事は記憶に新しい。
今やテレビのドキュメンタリーでアギト部隊の訓練風景などが映されたりもするのだから、人間の慣れというのは恐ろしい(G3Xの頃のカメラなどを見ればわかると思うが映る時は映るのだ)。
ともかく、人間は何かの拍子で人間以外のものに変身できるし、変身しさえすれば、人間を襲う恐ろしい怪物にも対抗できる、という理屈は広まりつつある。
ここに来て四号の正体もアギトだったのでは、とかいうデマまで生まれつつあるのも面白いところだ。
まぁ、人間に味方する存在で正体が人間であるならなんでも構わない、というところなのだろう。
ラーメン詳しくない人間が二郎系ラーメンと家系ラーメンをごっちゃにしているようなものだ。
もっとも、ごっちゃにしているのは一般の人だけで、警察とか警察に繋がりがある組織はちゃんと区別できている筈だ。
なにせ五代さんは自分の生体データの提供を惜しまなかったし、なんなら警察には爆散せずに残された幾つかのグロンギの肉体が存在する筈だ。
肝心要の力の源とも言える魔石は一つ残らず俺が偽物とすり替えてしまったが、それでも遺体には五代さんの肉体の中にもあった強化神経や変質した諸々の部位が残されている。
脳細胞のサンプル、なんて話になると難しいかもしれないが、それでもあれらにはしっかりとした死体が残っている。
今後も医療と科学が発展して、なおかつアギトのサンプル数が増えれば、体内に分子レベルで分解されて格納されたオルタリングを発見できる日も遠くはないのかもしれないし、それがわかれば明確な違いになるだろう。
今更ながらの四号再評価の波なんてものを横目に感じるのは、世界の変化、いや、住人のものの見方の変化か。
怪物が現れたとして、それが残らず敵、化け物として扱われるというわけではなくなりつつある。
無論、アギトを危険視する思想が無い訳でもない。
そういう団体だって存在するにはするし、なんなら朝まで行われる生のテレビなどではアギトは人類の味方足り得るのか、みたいな不毛な討論をしていた。
その時はグジルが深夜の散歩に誘ってきたので少ししか見ていなかったのだが、不毛な話だと思う。
現状では絶対数が少ない上に、警察アギトが目立っているからこそ理解されないが、敵か味方か、なんて話ではない。
超常の能力を備えてこそいるが、アギトは所詮人間の延長線上の存在でしかない。
敵か味方か、正義か悪か、そんなものは変身する人間によるとしか言いようがない。
将来的に数が増えて人種の一つとして数えられる時、かつて人類の祖先が自分たちに似た類人猿達をどうしたかを思い出すことにはなると思うが、現状でしっかりとした結論を出せるような話ではない。
アギトの力を行使するにあたって免許制が必要という話もあるが、それを取り締まるのは極めて難しい。
アギトにアギトを見分ける能力が存在しない以上、しっかりと自らの能力を制御したアギトは容易に力を隠したまま現行人類の中に潜み続ける事ができる。
そして、命の危機に瀕した時に法律を気にする人は居ないし、力を悪用しようと思う人間などは言わずもがなだ。
そして、自然発生的にアギトが生まれてくる、あるいは人間がアギトに進化する以上、これを法律で過剰に締め付けるのも難しい。
人類はアギトを、人間が異形へと変じていく現象を受け入れるしかない。
そして、今の所それは極めて前向きに受け止められている。
怪我の功名……いや、予防接種の成果が出た、と言っても良いだろう。
現在表立って活動するアギトの多くが警察所属かつ、あれだけの大規模戦闘で民衆を守るために戦ったのだから、いくら頭の悪い団体でも派手に排斥運動を行う事はできない。
そしてアギトもまた、一律で同じ姿、という訳でもない。
大体のベースの形はあるが、警察に存在する使徒再生アギトですら基本フォームが異なるし、そこから時間を掛けて進化していけば更に姿形は分岐していくだろう。
あるいはどこかでミラージュアギトなども生まれてきているかもしれないし、俺の様に他の力と融合していくなんて事もあるだろう。
自然発生的に生まれるだろうアギト混じりの戦士の候補としては鬼が真っ先に思いつくが、いにゅいの様なオリジナルオルフェノクの性質を色濃く受け継いだアギトもまた候補の一つか。
これから生まれるオルフェノク達がどれほど自らの本能を制御できるかが、これら交雑種の立場を決定づける事となる。
極論だが、人類全てにアギトの力が行き渡る時代になれば、オルフェノクという種族は事実上滅亡した、と言えるようになるだろう。
それがどれほど未来の話であるかは知らないが、決して希望がないわけではないのだ。
まぁ、人類全てがアギトの力を持つ世界が今の世界と同じ風景であるとは決して思えないが。
ちょっとした感傷のお話になるのだが、この世界であれば、剣崎一真が仮にもうひとりのジョーカーに変異したとしても、決して不幸と我慢だけの余生にはならなかっただろう。
世界は異形を受け入れ始めている。
なんとなれば、アギトの定義が雑な地域にでも向かえば、元の場所の生活は完全に捨てる事になるが、なんとか地元に馴染んで生きていく事ができたかもしれない。
将来的に魔王の手で救われるのだ、という意見もあるだろうが、あの歴史すら数ある可能性世界の一つに過ぎないのだ。
あるいは地球人類が滅亡寸前まで減る世界、あるいは栗原天音すら老衰しようという時代にまで橘さんが平気で生きている世界……。
不都合を一身に背負って生きていこう、という善良な人間が救われる可能性はあっても良い筈だ。
まぁこの世界では剣崎さんはそもそもジョーカーになれないので救いもクソも無いのだが。
対抗するカリスですらワイルドカリスになっていないのだ(戦力的になる必要も無いだろうが)から、彼の最終フォームはジャックフォームという事になる。
一度変身して貰う、という案は無くなった。
安定を考えれば実験するにしても外見を弄ったクローンで事足りるし、精神性が融合係数に関係するなら剣崎さんの記憶をこっそりコピーしてしまえば良い。
彼はBOARDのライダーでは無くなった後、清掃員をやっても良いし、より良い待遇を用意できる素晴らしき青空の会に入会して表向きの職業でVチューバーをやっても良い。
表向きの職業Vチューバーが社会的にどういう立ち位置なのかまでは知らない。
ともかく、美しくも悲劇的な結末、なんてものはこの世界では成立しないし、そもそも剣崎さんの我慢力に全てを預けるような状況を作る訳にはいかない。
たった一人の英雄が全てを背負わなければ救われない世界など、どうせ遠からず滅びてしまう。
負担は分散する。
切り札は自分だけ、なんて危険は賭けでしかない。
だからこそ、ちょっとした感傷のお話なのだ。
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「それで」
対面に座る仲村くんが、メニューに目を落としながら。
「上手く行っているのか」
「順調かな。残りのアンデッドは自分から人間に危害を加えない程度には頭のあるやつだけになった」
たぶん、ジョーカーを除き残りはコソコソしているギラファ、ネコネコしているタイガーだけ。
タイガーアンデッドに関しては、たぶん接敵する事も無い。
あるいは今、この瞬間にも封印されているか、既に封印されている可能性もある。
「逆に、魔化魍とかはどうなん? 変に活性化しているとか無い?」
技術提携……というか、装備の卸売契約を交わした時に貰ったデータを見たところ、旧グロンギが暴れていた時期は魔化魍の発生率が増加していた。
穢、というものが正確に何を指しているかわからないが、何かしら変化はあるのではないだろうか。
俺の問いに、仲村くんはメニューに目を滑らせながら首を捻った。
「いや、ここ三年は被害が多かったらしいが、最近ではむしろ減りつつある。……本当に全てが魔化魍の被害だったのか、というのも最近では怪しいところだが」
「ふん」
その場で接敵して音撃で撃破できたものならともかく、歩による目撃情報だけで捕捉しきれなかったものの中には、小型魔化魍と誤認されたアンデッドやオルフェノク、あるいはファンガイアなども含まれている可能性だってある。
無論、猛士には数百年分の対魔化魍のデータがあるので、それを利用して詳しく精査すれば判別はできるのだろうが、別に魔化魍でないから戦わない、という事も無いのだから、歩の調査はその程度で良いのだが。
去年には材料になってもらった企業所属のオルフェノク分だけ被害は減っただろうし、アンデッドも並行して封印され続けていたのだから、その分全体の被害者は減るだろう。
人の死、あるいはマイナス感情が魔化魍に齎す影響などがどれほどのものか、というのも、バトルファイトが一区切りついたら調査する必要があるだろう。
「それと、先日の試供品の新しい鎧」
「
各技術複合型のゼクターの正式名称だ。
俺の訂正に仲村くんは眉根を寄せる。
「鎧で良いではないか」
そんなゲームを全部ファミコンとかピコピコとかいう
勿論、モデルにした元ネタから拝借した名前ではあるが、機種名として採用させて貰った理由だってきちんとあるのだ。
「人を守る盾ではなくて、人類の敵を切り裂く為の刃だからね。だから、
「もう大学生だろう」
なんでいきなり言葉のナイフで刺してくるの?
「まっとうな大学生はそもそも兵器開発……装備開発もしないし変身して怪物と戦ったりもしないからいいの」
大体、武器の名前なんていつの時代もそんなものだ。
アルファベットと数字の羅列だろうとそれとは別に名前があったりするし、漢字の羅列の日本製の武器もそれはそれでかっこいいだろう。
「そういうものか? ……すいません! この特製リゾットを大盛りで!」
「こっちは月見うどんと雪虎、あと豆かん、デザートは後から持ってきて」
──ニャーン!
カウンターの奥、厨房から返事が聞こえてくる。
聞こえてきた明らかに人間のものではない声に首を傾げた。
「今日は猫のコスプレでもテーマにしているのか……?」
「別にここはコスプレ喫茶ではないよ」
そして仮に猫耳喫茶だとしても人間はあそこまでしっかり猫の声をトレースできないよ。
「何? では前に来た時に見たあお殿のフレンチメイド服は」
「あー、あれ用意してくれって言われたの仲村くんのせいかぁ……」
ニーくんの何回目かの再改造手術の直後に、どっかから持ってきたカタログを見せてきて、ちょっと私的に使うから用意して!とか言われたんだよな。
確かに標的を狙うために使うんだから、店で使っていても私的な運用ではあるんだけど。
一般客に見られると変なお店だって思われるから、そういうのは他所でやってくんないかな!
ウチの制服は誇り高いヴィクトリアンスタイルって決まってるんだから。
まぁもともと変なことに使うために手に入れたお店だから別に良いんだけど。
「待て待て、そこで俺のせいにされても困るぞ」
「俺だって同性で一番の友人にお父さん呼びされる心の準備はまだできてないからあと何年かは待ってくれないと困るぞ」
「??!!??」
「じゃあ注文来るまで練習でもしてみる? コホン……七王ちゃん、パパだよ。そしてこれはパルパレーパ・プラジュナー」
「誰がパパだ気色悪い!」
テーブル越しにDXパルパレーパ・プラジュナーをはたきおとされた。
前の貧相な腕力の仲村くんではできない腰の入った切れのある叩き落としだ。
成長を感じるが、あおを嫁にやるにはまだ俺の心の準備とこの世界の平和さが足りん。
せめてワームとファンガイアは始末してからでないとめでたいイベントはやりにくい。
「ええいまったく。久しぶりに会ったかと思えば、なんだその奇妙なテンションは」
「ああいや、今年は色々想定外が起こったけど、結果的には良い方向に転がりつつあるから。もしかしたら調子に乗ってるのかもしれんね。セルフコントロールせねばとは思うのだが」
「セルフコントロールするにも素の部分が……ではない。劒冑の話だ」
「良い出来だったでしょ」
待機状態はオートバランサー付きの原動機付き一輪車にしてある、普及版の先行量産型だ。
魔化魍と閉所で戦う事は想定しなくて良いし、アクティブ式のクロックアップ機能や時間制御関連のアドベントカードも殆どオミットしたものだが、現時点の量産前提の装甲服の中では最高峰の出来だと自負している。
クロックアップシステムも、周囲でタキオン粒子の操作が行われたのを感知した瞬間に自動発動するパッシブ式にして搭載している為、不意のワームとの遭遇にも対応できる優れものだ。
「あれはスタンダードにはできん」
「どっちかって言えば人間向きの装備じゃないしね。もしかして生身で装備しようとした?」
人間が装備する装甲服であるが、十全に運用しようと思ったら鬼に変身した状態であるのが望ましい。
生身の人間が運用しようとすればオプションの多いちょっと性能の良い頑丈なゼクターでしかないのだ。
防火防刃絶縁加工が施されているので、装備した状態で変身すれば全裸を恐れずに戦うことができる点は鬼向けではある。
魔石の戦士やアクガタの拳士以外が運用する場合、どっちかって言うと鬼の強化パーツのような扱いになるだろうか。
「いや、裁鬼さんが装着したが……腰をやってな」
「普段の過剰労働まで俺のせいにされても困るわ」
今はウルトラギアの量産型のおかげで戦闘要員が増えて一つ一つの魔化魍との戦いの負担は減ったが、先日見せてもらった各鬼のシフト表はまだ真っ黒な有様だった。
まぁ、ウルトラギアでは魔化魍を浄化しきる事はできないので、結局一つ一つの現場には鬼が必要になってしまうのでこれは仕方がないのだが。
というか、万能選手に仕事を押し付けるのはいい加減やめよう。
鬼は物理的に強くはあるが、相手は巨大質量を誇る魔化魍な上に再生能力の類は無いのだ。
と、鬼の労働問題に苦言を呈する俺に仲村くんは首を横にふる。
「俺も装備してみたが、あれは普段遣いするにはちと負担が大きい」
「むむむ……人間の強度ってそんなもんじゃないと思うんだが」
「限界を見極め過ぎだ。上限を目指すだけが人間ではない」
「そりゃ、俺だってそれくらいわかってるけども」
「わかっているなら、難波殿の事ももう少しデートに誘ってやれ」
「難波さんとのデートって絶対最終的に一泊する事になるからなぁ……今はちょっとむずかしい」
「不健全な」
「性衝動の無い生き物ほど不健全なものは無いと思うけどね。程度によるけど」
──るろろろろろろろろ……おあん。
話を打ち切る様に、人ならざる鳴き声と共にテーブルに注文したリゾットが、月見うどんと雪虎が運ばれてくる。
ホカホカと湯気を立てる月見うどんは夏の暑さが遠ざかり寒くなり始めたこの季節にはぴったりだ。
こんがりと焼き目の付いた雪虎も、たっぷりとかかったおろしに醤油を吸わせて……。
「待て待て待て、待て、おい」
「え、何かあったか無かった? 注文したのは全部来たと思うけど……」
「なんだあれは」
そう言って仲村くんはメニューを運んできたニャンニャンアーミーを指差す。
「もしかして猫アレルギーだった?」
「っだ違う!」
ショチョォ!
も捕まえないといけないが……まぁそれはそれとして。
仲村くんは偶にこうして昭和の人みたいな古典リアクションをしがちだが、俺達はこの凸凹でも一瞬一瞬を必死にみんなが生きている平成を生きているのだから、それでは困る。
時代はいつも前に向かって進んでいるし、そうなれば流行り廃りというものがあるのだ。
既に君の大好きな長めのルーズソックスだって最先端ではなく選択肢の一つでしかなくなっているのだからして。
「新サービスの一貫でさ。アニマルセラピーってあるだろ? あれをカフェーで食事と共に楽しむ事ができれば、新しいビジネスになるんじゃないかなって思って」
人員不足、という訳でもないけど、休みは多く取らせたいし、FAGの本来の運用目的を考えたら常にカフェに詰めとくのも違うしな。
何か失敗があっても各猫が全力で客に媚びることで色々とごまかせるのではないか、という期待もある。
特にホモが居る日は占いで煽られて激高する人も居ると聞くしな。
「保健所の指導が入るし事情を知らない猫アレルギーの人が入ってきたらどうする!」
「あれらは猫を始めとしたアレルギー性物質を含まない猫だから大丈夫だよ」
正確には猫どころか複数のアレルギー性物質を含むんだけど、表面に微弱なバリアを纏わせて飛沫や毛が飛ばない様にしているのだ。
厨房を任せたニーくんに至っては白衣と帽子、マスクまで完備している。
安全対策のためにニャンニャンアーミーによる三重チェックも義務付けているからご安心だ。
そんな表向きの理由を聞き、それでもなお仲村くんはジト目を向けてきた。
「生き物を改造する是非は一先ず置いておくとして……それを保健所の人間に説明するのか? 秘密主義のお前が?」
「ああ……それはそうか、うっかりしていた」
やっぱり、店員全員をニャンニャンアーミーに代替させるのは無理があるか。
客から見えない厨房の中の人員だけニャンニャンアーミーに替えるのが無難だろう。
そうすれば最悪レジ一人ウェイトレス一人で済むし。
「まったく……難波さんも苦労するだろう、これでは」
「そうでないようにしていければいいのだけど」
「そうして反省できるのがお前の良いところだ」
「じゃあ悪いところは?」
「反省の結果、それとは別の反省点が増えていくところだろうな」
「真摯に受け止めようとは思うよ」
「そうしておけ。それで? わざわざこの店で話すというのなら、何かあるのではないか?」
流石仲村くん。
察しが良くて助かる。
「もうそろそろ最終局面なんだけど、もしかしたら、こないだの事件の焼き直しみたいな事が起きるかもしれない」
「防げないのか?」
「やりようによるし、起きても数は多くても個体ごとの戦力はそんなでも無いから、なんか適当に言いくるめて、広範囲に戦力を配置しておいて欲しい。必要ならギアの追加も卸す」
「任せろ」
うむ。
……こうして、積み重ねてきた技術や交流が実を結んで行くのは、喜ばしい事だ。
彼らも長生きできるように、どうにかやってみよう。
時代は移り変わっていく。
人は、既に人の形に強くこだわる必要は無いのだから。
前準備回
第五回最終決戦に向けての会話シーンその2って感じ
ヒロインズとかとの会話を思いついたら次回はヒロイン回
思いつかなかったらそのままブレイド編ラストバトルへとなだれこみます
☆色々とイレギュラーはあったけどアンデッドが相手ならそうそう不備も起きないな、戦力の拡充もできたし吸引用猫も手に入ったし今年は当たり年なのでは?
という、油断
着地点で大災害が起きることを前提に話を進めているので、それの対応をしつつゴルゴムを警戒していけば大丈夫だろうといういつもの判断
その判断去年もしてたけど大丈夫?
でも実際イレギュラーへの対応でその場その場でやってくしかないから仕方ない部分もある
今年も無事対応できるかな?
勝利条件は自分と身内に不幸がない事なので実はマッドアークくらいの被害なら許容していたりする
☆アバタもエクボなヒロイン達と違って正常な突っ込みができる貴重な友人枠
友人枠が貴重って時点で主人公のコミュ力の限界が見える
まぁ言うてヒーロー物の主人公の友人枠なんてシナリオの傾向によってはサメ映画のパリピみたいなもんだし……
七王(なお)とあおで相性もいいよね、とか笑顔で言われても、自分に向けて勘違いしてはいけない……これはよくある勘違い……と言い聞かせたりするけど満更でもないタイプ
次のシナリオでは多めに出張る予定なのに信頼度が高く猛士とのパイプ役でもあるためここにも出た
邪悪なたづなさンの強制サポートで作られたドーピング戦士だがそれを自覚している為に鍛錬を欠かさないストイックさが魅力
☆メイドカフェと猫カフェのリバーシブル
メイドしか居ない日と猫しか居ない日の二択になる未来は突っ込みにより潰えた
実はニャンニャンアーミーもある程度の追加改造を受けているので一般的な料理くらいはできる
ニャンニャンアーミーにも世を忍ぶ仮の姿が必要かな、そういえば今年は猫カフェ日本初の年だったな、という思いつきで仕事を任されたが、よく考えなくても鉄火場で切った張ったするより安全なのでアーミーからの評判は上々
☆ヌマ娘
ガチャでたづなさんが来てくれて育成安定するんだけど、それでもやっぱり評価がAに上がらない……評価のポイント10000とかからなのかなぁ
でもサポカのレベルが上がってくと着実に強くできてくし、編成サポカ全部レベルマックス人気レジェンドにしてURA優勝すると金10000とSP960くらい手に入るから取り敢えずは回ろうってなるし、どんだけ鍛えても負ける時は負けるから勝敗にドキドキできるの凄い
ぶっちゃけ今までプレイしたスマホゲーの中で面白さでは一番……
いや、スマホ振ってチャーハン作るゲームは面白かったけどそれとはまた違う方向性の面白さであってですね……
こういう良作が出ると逆にカロリー低めのフリーソフトが懐かしくなったりする
台風の中でコロッケを配達したくもなる
これ小型AAキャラが好きなだけだな
やっぱ育成ゲーって楽しいわ
デジモンバイタルブレスもなぁ……頻繁に手洗いする仕事で無けりゃ俺もなぁ……
ほんとはクウガ48話の新生グロンギ版みたいな展開をやろうとしたけどどうにもならなかった
最終決戦前の穏やかな各キャラとのやり取りとかいいよねって思ったんだけどなぁ……
だってこの主人公最終決戦前に事情を話せる友人と話すなんてしたら最終決戦時に裏でやっておいて欲しいことしか話さないんだもん
次回にできればジルとかが酒用意して気楽な飲み会とかしてくれれば良いんだけどどうなるかは次回の書き出しを思いつくまではわからに
それでもよろしければ次回も気長にお待ち下さい