宝石の国 Jewel the Land   作:naogran

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自分が月人の裏切り者、『反月人』である真実を知ったツルギ。

ツルギ「・・・いや!俺は約束したんだ!家族や仲間や故郷の仇を取る為、宝石達を守る為、お前達を全て倒すと約束したんだ!俺がお前達月人の裏切り者であっても、こんな真似をし続けるお前達を、俺は絶対に許さない!」

ウェントリコスス「そうか。なら仕方あるまい。」

すると再び月人達が槍を投げた。

ツルギ「はあああああああ!!!」

ジュエルブレードを回して槍を砕く。

ツルギ「絶対にフォスは渡さない!」

すると1本の槍が高速で迫って来た。

ツルギ「何!?」

間一髪ジュエルブレードで防いだが。

ツルギ「っ!!」

すると無数の槍がフォス迫って来た。

フォス「あっ!!」

ツルギ「フォス!!」

フォスの前に立って、無数の槍を受けた。

ツルギ「ぐあああああ!!!」

フォス「ツルギ!!!」

槍がツルギの身体中を引き裂いた。傷だらけになり、膝を付いた。

ツルギ「っ・・・!!!」

すると今度は鎖が海上から迫って、ツルギを拘束した。

ツルギ「何・・・!?」






一方外では、モルガナイトが緒の浜を捜索している。




学校では。

ジェード「少し前からフォスとツルギの姿が見えなくなり、現在捜索中です。」

ユークレース「緒の浜周辺をモルガナイトとゴーシェナイトが。西の高原をネプチュナイトとベニトアイトが。」






西の高原では、ベニトアイトとネプチュナイトが捜索中。

ベニトアイト「フォスーーーー!!!ツルギーーーーー!!!」






ユークレース「白の丘をイエローダイヤモンドとジルコンが。」






白の丘では、イエローダイヤモンドとジルコンが捜索中。

ジルコン「見当たりません・・・」






そして学校では。

ユークレース「東の草原を、ヘミモルファイトとウォーターメロンが捜索中です。」

金剛先生「うむ。」

レッドベリル「フォスったら、僕の新作の制服着たままだよ!?」

ルチル「まさか・・・本当に海?」

ユークレース「そう決めるのは早いよ?」

ジェード「もしかしたら、心を入れ替えて真面目に博物誌をコツコツやって・・・」

ユークレース・ルチル「あの子に限ってそれは無い!」

ジェード「っ!!」

ルチル「あなたは純粋過ぎです!」

ジェード「お前は性格悪過ぎだ!」

ユークレース「・・・でもツルギまで居なくなるなんて、どうしたのかしら?」

ダイヤモンド「外行って来る!」

ユークレース「ダイヤ!?」

ダイヤモンド「心当たりがあるの!」






虚の岬に居るシンシャに尋ねるが。

シンシャ「知らんし、俺は彼奴が居ない方が良いと言ったろ!あの人間も何処に行ったのかも知らん。」

ダイヤモンド「でも・・・変なのよ!どうして急に海に行きたくなったのかしら・・・」

シンシャ「知らん。」

ダイヤモンド「何か・・・そうね・・・どうしても丘には無い物を探しに行ったとか?」

シンシャ「っ!?」

ダイヤモンド「シンシャのハートとか。」

シンシャ「・・・お前本当にいい加減にしろよ・・・」

ダイヤモンド「兎に角シンシャも探して!ね?」

そう頼んでフォスとツルギを探しに行った。シンシャはあの言葉を思い出した。




フォス『じゃあ夜の見回りよりずっと楽しくてキミにしか出来ない仕事を!僕が必ず見付けてみせるから!』




シンシャ「・・・頼んでないし!!」






遠くの場所では、ある女性が何かを感じ取った。

???「この気配、まさか。」






一方ツルギとフォスは月人に捕まってしまった。

ツルギ「くそ・・・!!離せ・・・!!」

フォスは網に掛けられ、ツルギは鎖で両手足を縛られ、海上に引き上げられた。

ツルギ「くっ・・・!」


第5章「帰還」

モルガナイト「ジェード!こっち!」

 

尾の浜で捜索してたモルガナイトがジェードを呼んだ。

 

ジェード「なっ!これは・・・」

 

砂に足跡が残されてあった。

 

 

 

 

 

 

一方フォスは拘束されてた。

 

フォス「んん!!」

 

そしてツルギは鎖で拘束され、磔にされてた。そして身体中から流血が溢れ出てる。

 

ツルギ「・・・」

 

ジュエルブレードは月人に奪われてしまった。ジュエルブレードはフォスの横にある。

 

ツルギ(くそ・・・あれさえあれば・・・)

 

ウェントリコスス「バカな!次を連れて来いだと?約束と違う!まずその同胞を正気に戻せ!フォスフォフィライトとツルギなら十分な価値だ!」

 

ツルギ「お前・・・」

 

しかし1人の月人が炎の槍をウェントリコススに投げた。ウェントリコススは槍を避けた。

 

ウェントリコスス「分かった分かった・・・だが向こうもバカではない。フォスとツルギを餌にするなら、そうだな・・・孤立していて察しの良い・・・シンシャなら。」

 

ツルギ「シンシャだと・・・!?」

 

フォスがウェントリコススに向かって首を横に振る。

 

ウェントリコスス「・・・やはりフォスフォフィライトが限界だ。私はもう怪しまれてる。」

 

すると月人達が炎の槍でウェントリコススを突く。

 

ウェントリコスス「ああ!!」

 

フォス「っ・・・!!」

 

ツルギ「ウェントリコスス・・・!!」

 

ウェントリコススの右腕が失ってしまった。フォスは首を大きく振って口を縛ってる布を外した。

 

フォス「王!!」

 

すると強い風が吹き荒れ始め、ヤドカリの殻から巨大な黒い物体が現れた。

 

ツルギ「何だ此奴は・・・!?」

 

黒い物体は月人達を飲み込んだ。

 

フォス「っ!!」

 

黒い物体が姿を現した。かなり可愛い姿をしている。

 

フォス「か・・・可愛い。」

 

ツルギ「え?」

 

ウェントリコスス「アクレアツス・・・」

 

すると黒い物体がピクッと反応した。月人達は炎の槍で黒い物体を突く。するとその時。

 

 

 

 

 

 

黒い物体「ウワアアアアアアアアアア!!!!」

 

 

 

 

 

 

突然叫び声を上げて暴れ始めた。フォスを持ってる月人の首を霧散させた。暴れ続けた黒い物体は、バランスを崩して海に落ちてしまった。

 

ウェントリコスス「アクレアツス・・・アクレアツス!!!」

 

後ろから月人がウェントリコススを処刑しようとしたその時。

 

???「はっ!!」

 

何処からか衝撃波が放たれ、ウェントリコススを処刑しようとしてる月人を霧散させた。

 

フォス「え!?」

 

ツルギ「何だ・・・!?」

 

すると上空から1つの光が舞い降りた。その光はフォスの横に止まった。

 

???「大丈夫ですか?」

 

光が強く発光した。

 

フォス「っ!!・・・え?」

 

光の中から現れたのは・・・

 

 

 

 

 

 

女神アテナだった。

 

 

 

 

 

 

アテナ「フォスフォフィライト、大丈夫ですか?」

 

フォス「き、キミは?」

 

ツルギ「アテナ・・・!!」

 

するとアテナがフォスを拘束してる布を切って、フォスを解放させた。

 

フォス「僕を助けてくれたの?」

 

足が砕かれたフォスを支えるアテナ。

 

アテナ「フォスフォフィライト、ジュエルブレードを。」

 

フォス「あ、うん。・・・重い・・・!!」

 

ジュエルブレードを持ったが、かなり重かった。

 

フォス「ツルギ!!」

 

両腕でジュエルブレードを投げ、ツルギを拘束してる右腕の鎖を斬って自由にさせた。

 

ツルギ「っ・・・!!」

 

力を振り絞ってジュエルブレードを持って鎖を斬り裂いた。

 

フォス「ツルギ!お願い!」

 

ツルギ「分かった・・・!」

 

ジュエルブレードを投げて、月人達を霧散させた。そしてブーメランのように戻って来た。

 

ツルギ(くっ・・・この傷だらけじゃ・・・)

 

すると後ろから月人達が炎の槍を投げてツルギを突き刺した。

 

ツルギ「ぐあっ!!」

 

フォス「ツルギ!!」

 

傷口が更に増え、膝を付いてしまった。

 

ツルギ「っ!!」

 

するとその時。黒い触手が月人達を霧散させた。

 

アテナ「はっ!」

 

バリアを張ってフォスを守った。

 

ツルギ「何だ・・・!?」

 

ウェントリコスス「アクレアツス・・・」

 

アクレアツス「はぁ〜い。」

 

海から黒い身体を持つアクレアツスが現れた。

 

アクレアツス「ご飯の良い匂いで起きたら、家の近くに姉上も居るなんて、超ラッキー。」

 

ツルギ「彼奴は・・・」

 

アクレアツスはウェントリコススに手を差し伸べる。

 

ウェントリコスス「この、食うと戦うしか脳の無いバカ弟が。」

 

アクレアツス「おやまあ、随分と逞しくなられて。何がどうしたのかは分かりませんが、急ぎここを離れましょう。月人は脆いな。素早く小賢しい。僕らが逃げ出した知らせがもう月に届く頃でしょう。きっとすぐ・・・」

 

ツルギ「おい・・・」

 

アクレアツス「ん?君が噂の月の裏切り者か。」

 

ツルギ「その言葉は止めろ・・・!っ・・・!!」

 

傷口が痛む。その横にアテナがフォスと一緒に降りた。

 

アクレアツス「随分と気の良い人間だな。そして不思議な力を使う女に、綺麗な西の浅瀬色な骨も居るじゃないか。月人が好きそうな。そうか、彼らを使って僕を助けてくれたのですね。しかも月人の手に渡らず残ったとは素晴らしい幸運だ。父や母や仲間を家畜の境遇から助け出す。きっと最後のチャンスです。思えば月で正気なのはあなただけでした・・・良くぞここまでお1人で・・・」

 

ツルギ「・・・」

 

フォス「ズルい・・・」

 

ツルギ「フォス・・・?」

 

フォス「そんな事聞いたら王の事怒れないじゃない・・・」

 

アクレアツス「交渉の道具になっても良いと言う事か?不死の余裕か?帰れないかも知れないぞ?」

 

フォス「良いよ・・・」

 

アテナ「フォスフォフィライト?」

 

アクレアツス「ほう?」

 

フォス「その変わり・・・シンシャは見逃して・・・」

 

アクレアツス「よし、約束だ。」

 

密かに微笑んでツルギ達の方へ歩くが、ウェントリコススに触手を掴まれ止められた。ウェントリコススが立ち上がり、ツルギ達の方へ歩み寄る。

 

ツルギ「ウェントリコスス・・・」

 

ウェントリコスス「良いの?」

 

フォス「良いよ・・・許してあげる・・・って言うか僕にはキミを懲らしめる力も無いし、キミみたいな仲間を上手く助ける方法も思い付かないから仕方無い・・・今まで何して来たんだろう・・・僕、今日で300歳なんだ・・・キミは僕より、きっとずっと若いのに偉いね・・・」

 

するとウェントリコススがフォスの頭を触る。

 

フォス「・・・あれ?柔らかい・・・僕を融かさない事も出来るんだ・・・」

 

ウェントリコスス「うん。ツルギ、フォスフォフィライトを頼んでも良いか?」

 

ツルギ「ああ・・・」

 

ウェントリコスス「アテナも頼めるか?」

 

アテナ「はい。」

 

アクレアツス「姉上?」

 

ウェントリコスス「私達も変わらなければ、月人と同じね・・・」

 

アテナ「ツルギ、フォスフォフィライト、帰りましょう。」

 

ツルギ「ああ、ウェントリコスス・・・アクレアツス・・・達者でな・・・」

 

ウェントリコスス「うん。」

 

アクレアツス「ああ。」

 

ツルギとフォスを持ってるアテナが海に降りる。

 

アクレアツス「ツルギ、これを持って行け。」

 

触手で割った殻の棘をツルギに投げ渡した。ツルギがキャッチしたが、傷口に痛みが走る。

 

ツルギ「っ・・・・」

 

そしてツルギとアテナとフォスは海の中へ入って行き、ウェントリコススとアクレアツスは姿を消した。

 

 

 

 

 

 

その頃浜辺では、ルチルが宝石達に耐塩樹脂を塗ってる。

 

ジェード「先生、準備出来ました。」

 

金剛先生「潮の変わり目に注意しろ。2人1組で決して離れぬように。」

 

宝石達「はい!」

 

そして海の中へゆっくりと入る。その様子をシンシャがこっそり見てる。

 

シンシャ「・・・関係無い・・・知らない・・・」

 

海に沈んでしまったフォスとツルギを想像する。

 

シンシャ(一層、あんな奴居ない方が良い。煩わしい・・・面倒臭い・・・気紛れで、稚拙な思い付きしか持ってない。愚論で何も出来ない癖に・・・大嫌い!)

 

自分で言ってしまった言葉を思い出して涙を浮かべた。

 

シンシャ「俺のせいじゃ・・・」

 

 

 

 

 

 

ツルギ「シンシャ・・・!」

 

 

 

 

 

 

シンシャ「っ!?」

 

後ろに振り向くと、傷だらけのツルギと足が砕かれたフォスとアテナが居た。

 

フォス「海に・・・海に・・・キミに似合う仕事は無かった・・・ごめん・・・」

 

シンシャ「っ・・・!」

 

フォス「明日は・・・明日は・・・もっと頑張るから・・・許して・・・」

 

シンシャ「・・・嫌だ・・・」

 

ツルギ「シンシャ・・・」

 

フォス「キミは強いからなぁ・・・そう言うと思った・・・」

 

 

 

 

 

 

ツルギとフォスの捜索を開始して数時間が経過した。

 

ルチル「はぁ・・・もう真夜中だと言うのに・・・まだ・・・」

 

 

 

 

海の中では、宝石達が懸命に2人を探してる。

 

ダイヤモンド「フォスーーー!!ツルギーーー!!出て来てーーー!!」

 

 

 

 

 

 

浜辺では。

 

ルチル「慣れない海の捜索で、皆疲れ果ててる・・・明日も月人が来るかも知れないのに、もう限界では・・・再び海に入るにはもっと樹脂が必要です。」

 

金剛先生「・・・頼む。」

 

ルチル「はぁ・・・」

 

 

 

 

 

 

学校では、ツルギとフォスとアテナとシンシャが居た。

 

アテナ「ツルギ、大丈夫ですか?」

 

ツルギ「ああ・・・アテナ、俺の傷は治せるのか・・・?」

 

アテナ「可能ですけど、先程魔力を多く使ってしまったので今は不可能です。翌朝には治療出来ます。」

 

ツルギ「そうか・・・魔法もそれ程便利じゃねえな・・・」

 

アテナ「ツルギ、少し見回りをして来ます。ここに居て下さい。」

 

ツルギ「ああ・・・頼む・・・」

 

姿を消して見回りへ向かった。そしてシンシャがその場から去って行く。

 

フォス「次は・・・僕が助けるから・・・」

 

ツルギ「っ・・・!」

 

傷口が痛むツルギ。フォスが持ってる殻の棘を落とした。

 

 

 

 

その後ルチルが学校に戻って来た。

 

ルチル「はぁ・・・フォス・・・ツルギ・・・本当、何処へ行っちゃったのでしょう・・・」

 

すると落ちてる角に右足が躓いた。

 

ルチル「あっ!!」

 

しかし左足を使ってジャンプして着地して、手放したカゴをキャッチした。

 

ルチル「・・・ぶない!誰です!?」

 

フォス「ごめんごめん・・・」

 

ツルギ「悪いな・・・」

 

ルチル「医務室は整理整頓!もう、何なんですかこれ!」

 

フォス「多分、王がくれたと思うけど・・・」

 

ルチル「王ってあのナメクジが?どうして?」

 

ツルギ「彼奴からの手土産だ・・・」

 

ルチル「え?・・・はっ!」

 

横を見ると、傷だらけのツルギと足が砕かれたフォスが居た。

 

ツルギ「ようルチル・・・心配掛けてすまなかった・・・」

 

フォス「ルチル・・・足、無くなっちゃった・・・どうにかなる・・・?」

 

ジェード「樹脂はまだか!?」

 

そこにジェードが駆け付けた。

 

ジェード「急いでくれ!ルチル!」

 

ルチル「・・・居ました。」

 

ジェード「え?」

 

横を見ると、傷だらけのツルギと足が砕かれたフォスが居た。

 

ツルギ「ジェード・・・心配掛けたな・・・」

 

それを見たジェードが唖然とした。

 

 

 

 

 

 

その知らせを聞いた金剛先生は、物凄い足音をたてながら医務室へ向かってる。

 

 

 

 

 

 

医務室では、傷だらけのツルギと治療中のフォスがベッドに寝かされてる。

 

ユークレース「先生・・・」

 

ジェード「ああぁぁ・・・」

 

そして金剛先生が医務室に到着した。

 

ルチル「先生・・・今糊を塗った所なのに・・・ちょ、ちょっとジェード!何とかなさい!」

 

ジェード「全員退避ーーーー!!」

 

レッドベリル「隠れろーーー!!」

 

オブシディアンとレッドベリルが逃げた。

 

ルチル「この防御力野郎!!」

 

ジェード「先生に報告しない訳にはいかないだろ!お前も退避!」

 

ルチル「しかし!」

 

ジェード「お前が開いたら誰が治すんだ!」

 

するとツルギとフォスにこの言葉を残した。

 

ルチル「・・・こうなったらフォス、ツルギ、しっかり怒られなさい。」

 

ツルギ「ああ・・・・」

 

フォス「はぁぁぁぁ・・・」

 

ジェード達は隠れ、残ったのはツルギとフォスと金剛先生だけになった。金剛先生の目が開き、ツルギは無表情、フォスが苦笑いした。

 

金剛先生「この・・・・」

 

 

 

 

 

 

「大バカ者!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

ツルギ「っ!!!」

 

フォス「ごめんなさい!!!」

 

怒鳴り声で吹き飛ばされたツルギとフォス。

 

ジェード・ユークレース・ルチル「あっ!!」

 

フォスが床に落ちると思ったその時。

 

 

 

 

 

 

金剛先生が優しく受け止めた。

 

 

 

 

 

 

フォス「海・・・怖かったです・・・」

 

金剛先生「報告は明日聞こう。」

 

フォス「明日からは、もっと頑張りま・・・」

 

金剛先生「それを持って、博物誌制作は中止とする。」

 

ジェード・ユークレース・ルチル「え!?」

 

そしてツルギは床に落とされたが。

 

ツルギ「間一髪助かったぜ・・・アテナ・・・」

 

落ちる寸前にアテナに受け止められた。

 

アテナ「すみません、ツルギに辛い思いをさせてしまって。」

 

ツルギ「気にするな・・・宝石達がどんなに大変か改めて分かったからな・・・っ!!」

 

傷口に再び痛みが走った。

 

アテナ「ツルギ。傷口が・・・」

 

金剛先生「ツルギ、戻って来てくれて良かった。」

 

ツルギ「金剛さん・・・心配掛けてすまなかった・・・」

 

金剛先生「明日に報告を聞こう。ツルギ、その者は?」

 

ツルギ「俺の恩人、戦いと知恵を司る女神アテナだ・・・」

 

アテナ「初めまして、アテナです。以後お見知り置きを。」

 

 

 

 

 

 

翌朝の医務室。アテナが魔法でツルギの傷を癒してる。

 

アテナ「ツルギ、傷は完治出来ました。」

 

身体中の傷口と血痕が全て消え、服が元通りになった。

 

ツルギ「助かったぜアテナ。」

 

ルチル「さて、やっとここまで戻った所で、足どうしましょうか。」

 

上半身が治療出来たが、足が失ったままだった。

 

ルチル「まっ、結論から言うとこれを付けるしか無いんですけどね。」

 

アクレアツスから貰った棘を見る。

 

ルチル「身体の一部を失った場合、微小生物、インクルージョンが棲んでない同質の物で補います。ですが、あなたに近い素材を両足分用意出来ませんでした。これ、外側はあなた以上に脆いのですが、中にはクォーツの変種であるアゲートが詰まってあります。」

 

ツルギ「アゲート?」

 

アテナ「縞状の玉髄の一種で、オパール、石英、玉髄が、火成岩或いは堆積岩の空洞中に層状に沈殿して出来た、鉱物の変種ですね。」

 

ルチル「そうです。硬度は七、あなたは三半。雑ですが、足して割って組み上げれば、あなたの硬度にそこそこ近付くので負担も少ないのでは・・・聞いてます?フォス。」

 

フォス「聞いてるけど・・・」

 

ツルギ「お前上の空になってただろ?」

 

フォス「聞いてるよ・・・ちょっと職を失ったショックで聞こえなかったが・・・」

 

ルチル「聞いて下さい!」

 

ツルギ「下らねえ洒落を言ってる場合かよ。」

 

ルチル「博物誌の中止は、先生が末っ子のあなたを心配しての事ですよ?」

 

フォス「むっ。」

 

ルチル「それに、あなたが何かをする度、皆の磨耗が大き過ぎます。と言うか、多分そっちが主な理由でしす。」

 

フォス「だろうね・・・申し訳なさ過ぎて開き直るしか無いわ・・・」

 

ルチル「ほら!博物誌最後の仕事ですよ!」

 

棘の断面を見せる。

 

ルチル「あなたとツルギと一緒に流れ着いたこれの正体、思い出して下さい。付けるにしては少し不安なんですよ。」

 

フォス「おお・・・」

 

ルチル「おお?」

 

フォス「おお・・・」

 

ルチル「おお?」

 

フォス「・・・きな貝?」

 

ルチル「ああ、言われてみれば・・・貝殻はアゲートに変化する事がありますね。」

 

ツルギ「貝殻がアゲートに?」

 

ルチル「それなら・・・」

 

フォス「それ、本当に足になるのぉ?動くの?」

 

ルチル「着くと動くは別の問題。動くかは、あなたに宿るインクルージョンがこの新しい住まいを気に入ってくれれば、です。」

 

 

 

 

 

 

そして数時間後、アゲートをフォスの足にくっ着けた。

 

ルチル「ゆっくり。」

 

フォスをゆっくりと立たせる。

 

ルチル「そう。そのまま。」

 

ツルギ「良いか持つぞ?」

 

両腕をツルギとジェードが持つが。

 

フォス「うわあ!!」

 

ジェード「うわ!」

 

ツルギ「フォス大丈夫か?」

 

フォス「ぼ・・・棒だ!お洒落な木の棒を着けてるようだ・・・」

 

ルチル「石ですけどね。ダメですか・・・」

 

ツルギ「アテナ、フォスは歩けるのか?」

 

アテナ「歩けるようになるのは、やはりインクルージョン次第ですね。」

 

レッドベリル「まあ気長にリハビリろう?その内動くから大丈夫大丈夫。」

 

ユークレース「仕事の合間に手伝うから。」

 

ジェード「焦っても仕方無いな。」

 

ツルギ「俺も協力するからな。」

 

アテナ「勿論私もご協力いたします。」

 

フォス「ありがとう。レッドベリル、ユークレース、ツルギ、アテナ。あっ・・・」

 

ジェードを見た瞬間フォスに異変が起こった。

 

フォス「えっと・・・」

 

ユークレース「え?まさか・・・」

 

ツルギ「・・・ルチル、これは・・・」

 

ルチル「ああ、当然ですが、足と共に大量の記憶も失ってるはずです。何せ、全体の3分の1ですから。」

 

ツルギ「ジェードの記憶は足に蓄積してたのか。」

 

 

 

 

 

 

その後フォスを外に連れて行った。

 

レッドベリル「フォス、ちょっとお日様を食べればインクルージョンも元気出すって。そうだ!可愛いパジャマ作ってあげる!」

 

フォス「ありがとう。」

 

ユークレース「ここならルチルもすぐ呼べるし、お疲れ・・・」

 

ルチルは疲れて寝てる。

 

フォス「ごめん、えっと・・・」

 

ジェード「じ、ジェードだ。気にするな。」

 

???「月人の事覚えてる?」

 

そこに1人の宝石がフォスに質問する。

 

ツルギ「アレキサンドライト。」

 

月人マニアの「アレキサンドライト」だ。

 

アレキサンドライト「ねぇ、間近で見た月人はどんなだった?ねぇねぇ!」

 

レッドベリル「アレキ!今はちょっと・・・後でね。」

 

アレキサンドライト「月人・・・」

 

ジェード、ユークレース、レッドベリル、アレキサンドライトはその場を後にした。

 

 

 

 

ツルギ「・・・・」

 

アテナ「ツルギ?」

 

ツルギ「・・・アテナ、本当に俺は月人の裏切り者なのか?」

 

アテナ「はい。間違いありません。ウェントリコススの言う通り、あなたは月人の裏切り者の反月人の1人です。」

 

ツルギ「やはり、この事を金剛さんに言った方が良いのか・・・?」

 

アテナ「それはあなた次第です。」

 

フォス「・・・」

 

ツルギ「ん?どうしたフォス?」

 

自分の足を見て悲しむフォス。

 

フォス「よく見ると変な柄・・・」

 

するとフォスの顔が変わり。

 

フォス「動けええええええ!!!!」

 

左足を強引に引っ張る。

 

ツルギ「フォス止めろ!」

 

アテナ「取れたりしたら危ないですよ!」

 

フォス「どわああ!?」

 

バランスを崩して椅子から落ちてしまった。

 

ツルギ「はぁ・・・」

 

アテナ「フォスフォフィライト、大丈夫ですか?」

 

フォス「降り出しより・・・悪いなんて・・・はっ!ダメダメダメ!弱気はダメ!!」

 

ツルギ「・・・フォス。」

 

フォス「何?」

 

ツルギ「お前、足見ろ。」

 

フォス「足?」

 

自分の足を見ると・・・

 

 

 

 

 

 

何と立っていた。

 

 

 

 

 

 

ツルギ「アテナ、治療してからどれくらい経った?」

 

アテナ「ざっと1時間ですね。」

 

自分の足を見たフォスは、足を大いに動かしてポーズを取る。最初は疑ったが、これは本当だと確信した。

 

フォス「動くよ!!・・・やったーーーーー!!!!」

 

歩けるようになった自分に感動した。

 

ルチル「・・・五月蝿い・・・」

 

 

 

 

 

 

一方その頃ベニトアイトとネプチュナイトは。

 

ベニトアイト「ふぁ〜・・・もう限界・・・眠いよ・・・」

 

ネプチュナイト「ずっとフォスを探していたんだ。僕だって眠い。」

 

ベニトアイト「ネプちー顔に出ないから・・・」

 

ネプチュナイト「交代で休もう。」

 

ベニトアイト・ネプチュナイト「せっせっほ。」

 

じゃんけんをしたその瞬間、ネプチュナイトが超高速で通過した何かを見て唖然として目が点になった。

 

ベニトアイト「あ、悔しい?」

 

ネプチュナイト「今、誰か通った・・・」

 

ベニトアイト「え?」

 

ネプチュナイト「物凄い速さで・・・」

 

超高速で通過したのは、フォスだった。彼は丘の上から海を眺めてる。

 

 

 

 

 

 

その頃ツルギとアテナは。

 

アテナ「短時間で克服出来るとは流石フォスフォフィライトですね。」

 

ツルギ「なあアテナ、これからあんたはどうすんだ?」

 

アテナ「私も、ここで月人達と戦います。」

 

ツルギ「良いのか?」

 

アテナ「ええ。ゼウス様からその使命を与えられました。私達女神も、月人に対抗する為に行動していますから。」

 

ツルギ「そうか。心強い。」

 

すると鐘の音が鳴り響いた。

 

こうして新たな足を手に入れたフォスと、女神アテナが仲間に加わった。そしてツルギと月人の因縁の対決が切って落とされた。

 

「END」




         キャスト

       ツルギ:岸洋祐

フォスフォフィライト:黒沢ともよ

      シンシャ:小松未可子

    ダイヤモンド:茅野愛衣
       ボルツ:佐倉綾音
    モルガナイト:田村睦心
   ゴーシェナイト:早見沙織
       ルチル:内山夕実
      ジェード:高垣彩陽
    レッドベリル:内田真礼
    ベニトアイト:小澤亜李
イエローダイヤモンド:皆川純子
      ジルコン:茜屋日海夏
 アレキサンドライト:釘宮理恵
    ユークレース:能登麻美子
   ネプチュナイト:種崎敦美

      金剛先生:中田譲治
       アテナ:川澄綾子

  ウェントリコスス:斎藤千和
    アクレアツス:三瓶由布子



ツルギ「俺とフォスを救ったアテナは俺達と共に戦う使命を与えられた。そしてフォスはアゲートのお陰で俊足を手に入れた。彼は金剛さんにあるお願いをするのだった・・・」

次回「初陣」
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反月人(はんつきじん)

500年前、宝石達を自分達の装飾品にする月人達に反発して地上へ逃げた月人。
地上でオリュンポス十二神の女神達と出会い、女神達が生成した宝石の力で人間の姿に変えられた。
宝石達が住む国から遠い国で平和に暮らしていた。
しかし5年前、月人達によってツルギ以外惨殺された。

生き残り・ツルギ
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『アテナ』

身長・158Cm

モデル・DOAシリーズのこころ

性格・冷静

髪型・黒髪ロングヘアー

服装・白いロングドレス

ギリシャ神話のオリュンポス十二神の1柱である戦いと知恵を司る女神でゼウスの娘。
ツルギに宝石の剣「ジュエルブレード」を与えた張本人。
同じオリュンポス十二神の女神達と共に月人と戦ってる。
月人の気配を感じ取り、月人に拘束されたツルギとフォスフォフィライトを助けた。
主神であるゼウスからツルギと宝石達と共に月人と戦う使命を与えられ共に戦う事になった。

イメージCV・川澄綾子
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