アテナ「短時間で克服出来るとは流石フォスフォフィライトですね。」
ツルギ「なあアテナ、これからあんたはどうすんだ?」
アテナ「私も、ここで月人達と戦います。」
ツルギ「良いのか?」
アテナ「ええ。ゼウス様からその使命を与えられました。私達女神も、月人に対抗する為に行動していますから。」
ツルギ「そうか。心強い。」
すると鐘の音が鳴り響いた。
ツルギ「っ!?」
アテナ「月人の襲来の様ですね。」
ツルギ「その様だな。アテナ、行けるか?」
アテナ「すみません、回復魔法を使ってましたので・・・」
ツルギ「そうか分かった。行って来る。」
全速力で走り出した。
アテナ「気を付けて下さい。」
その頃イエローダイヤモンドは、月人と対峙していた。月人達が矢を射るが、イエローダイヤモンドに当たらなかった。その後も矢を次々と避け続ける。すると1本の矢がイエローダイヤモンドの腕に当たった。
イエローダイヤモンド「あ、エッチ・・・」
ツルギ「はぁっ!!」
真横からツルギが現れ、ジュエルブレードを投げて矢を砕いた。イエローダイヤモンドの横を走る。
ツルギ「イエローダイヤモンド!手伝うぞ!」
イエローダイヤモンド「助かるよツルギ。」
月人達が矢を放つ。2人が左右に避けた。
ジルコン「イエロー!報告して来ました!」
報告しに行ったジルコンが戻って来た。
イエローダイヤモンド「おおジルコン!ご苦労さん。ん?」
宝石達と金剛先生が駆け付けた。
ツルギ「金剛さん。」
イエローダイヤモンド「先生、お早い。」
すると再び月人達が矢を放った。
ツルギ「来るぞ!」
しかし。
ジルコンがイエローダイヤモンドを庇った。彼の首が矢に当たって取れてしまった。
ツルギ「なっ!!」
戦い後の学校、ルチルが起きた。ベッドの上には首が取れてしまったジルコンが眠っていた。
イエローダイヤモンド「良いぞルチル。」
ルチル「すみません、ご苦労様でした。イエローダイヤモンド。」
イエローダイヤモンド「良いって。フォスの大改造で徹夜だろ?寝てろよ。」
ルチル「十分です。」
ツルギ「ルチル、起きたか。」
そこにツルギが様子を見に来た。
ルチル「ツルギ。」
ツルギ「ジルコンの容体は?」
ルチル「ジルコン、首は矢で、腿はイエローダイヤモンドにぶつかりました。」
イエローダイヤモンド「ああ。流石の診察だな。」
ルチル「流石はジルコンですよ。最小の傷です。フォスの次に若いのに、本当に優秀ですね。」
イエローダイヤモンド「いいや、バカだよ。俺を庇うなんて。」
ルチル「あなたを、とても尊敬していますから。」
ツルギ「ジルコン・・・お前・・・」
イエローダイヤモンド「ツルギ、そう落ち込むなよ。お前はジルコンと同じようによくやってる。元気出せよ。」
ツルギ「ありがとう、イエローダイヤモンド。」
外では雷が鳴った。
イエローダイヤモンド「俺は、組んだ奴を皆月に行かせてしまった。グリーンダイヤモンドもルビーもサファイアもピンクドパーズも。尊敬する所なんて無いよ。」
ツルギ「でもお前は宝石達の兄貴分だろ?誰からも尊敬されるのは当たり前だと俺は思うが。」
イエローダイヤモンド「いや、俺は逃げ足が速いだけで、気付けば最年長。3597歳だ。」
ジルコンの首に糊を塗る。
イエローダイヤモンド「もう・・・もう、何で戦ってるのかも思い出せないな・・・」
ツルギ「イエローダイヤモンド・・・」
ルチル「一休み出来そうですね。」
イエローダイヤモンド「そろそろ冬眠の準備をしないとな。」
ルチル「ええ。」
外にある椅子を見て思い出した。
ルチル「フォスが・・・」
ツルギ「フォス?・・・そう言えば彼奴・・・」
その後ツルギとイエローダイヤモンドは、雨の中を走ってフォスを探しに行く。
ツルギ「フォス・・・何処行ったんだ?」
その道中、ダイヤモンドが走ってる2人を発見した。
ダイヤモンド「あら、イエローお兄様!ツルギ!」
イエローダイヤモンド「ん?おお!ダイヤ、ボルツ!」
ツルギ「お前ら。」
ダイヤモンド「稲妻かと思いましたわ。」
腰をフリフリしてる。
イエローダイヤモンド「よしよし。」
ダイヤモンドの頭と首を撫でる。
ツルギ(猫かよ・・・)
ボルツ「急いでるな。」
ツルギ「ああ、実はフォスを探してるんだ。足が治った後、何処かへ行ったっきり帰って来てないんだ。」
ボルツ「またか!」
イエローダイヤモンド「悪いが手伝ってくれ。雨で月人が出ない内に見付けたい。」
枯れた木の上に立ってフォスを探す。
ツルギ「フォス・・・何処だ・・・?」
するとその時。
イエローダイヤモンド「ん?ツルギ、あれを見ろ。」
ツルギ「どうした?」
巨大な水溜り付近を見ると、緑色に光ってるのが見えた。
ツルギ「あの光は・・・行こう。」
イエローダイヤモンド「ああ。」
2人はジャンプして光ってる場所へ走った。
緑色の光の正体はフォスだった。彼は雨雲を眺めてる。
イエローダイヤモンド「フォス!」
ツルギ「フォス!」
フォス「・・・イエロー?ツルギ?」
2人の声を聞いて、こっちに振り向いた。
ツルギ「探したぞフォス。」
イエローダイヤモンド「やれやれ。心配して・・・っ!?」
しかしフォスがありえない速さで2人の横を通過した。そしてすぐに止まった。
イエローダイヤモンド「速っ!って言うか何で逃げる!?」
ツルギ「お前、まさか俺達の記憶も消えたのか!?」
フォス「違う違う!足変えたらさ・・・全然速く動いて、思った所で止まれないんだよぉ〜!!」
イエローダイヤモンド「えぇ?」
フォス「どうしよおおおお!!」
ツルギ(あのアゲートの力なのか?)
イエローダイヤモンド「バカな・・・っ!?」
しかしまた超高速で通過した。
フォス「ああああ・・・」
今度は停止する所か転んでしまった。
イエローダイヤモンド「・・・よぉし!もう1回だ!次は絶対に止める!」
ツルギ「イエローダイヤモンド!?」
フォス「ええぇ?でもイエローにぶつかったら・・・」
イエローダイヤモンド「上手くやる!信じろ!」
ツルギ(こっちから近寄れば良いんじゃないのか?)
フォス「ほ、本当?そんな事言って・・・割らないでよ!」
超高速でダッシュする。
イエローダイヤモンド「フッ!!」
フォス「え!?」
激突寸前でイエローダイヤモンドがジャンプした。ジャンプしたと同時にフォスの服を掴んだ。
フォス「え!?」
イエローダイヤモンド「お兄様を・・・舐めるな〜?」
そして見事フォスを止めれた。
ツルギ「す、凄ぇ・・・」
イエローダイヤモンド「ん?いやぁ、斬新な足だなぁ。この模様アゲートか。」
ツルギ「そうだ。ちょっとした手土産だ。」
イエローダイヤモンド「クォーツアゲートは劈開が無くて丈夫だ。良かったな。」
フォスを降ろした瞬間。
ツルギ「おいそこで降ろすな・・・」
”ガキン”
割れる音が響いて、フォスが固まった。
ツルギ「あ。」
イエローダイヤモンド「あ、ヤベェ、岩があるとは・・・」
うっかりして岩がある所に降ろしてしまったのだった。
ツルギ「言わんこっちゃない・・・ってかフォス、岩より脆いのか。」
その後学校に戻って金剛先生に報告しに行った。
ルチル「と言う荒療治のせいか、多少制御が利くようになったのですが、足が猛烈に速くなっております。」
金剛先生「ふむ。」
イエローダイヤモンド「どう言う事でしょうか?」
金剛先生「恐らく、宿主の脆弱な身体のせいで、力はあるが、本領発揮出来ずに居たインクルージョンの鬱屈が爆発したのだろう。」
ツルギ「鬱屈が?」
フォス「はっ!ほら聞いた?僕の可能性。」
ルチル「可能性と言うか何と言うか・・・」
ツルギ「ただの自慢にしか聞こえねえ。」
イエローダイヤモンド「お前は本当、強運だな。」
フォス「そこで先生!僕はこの脚力を使い、戦いたいのです!」
ツルギ「え!?フォスお前本気か・・・?」
フォス「新しい力を無駄にする気ですか!?」
ルチル「勢いで無茶言わな〜い。逃げられるだけでは勝てませんよ。」
ツルギ「そんな事で許可出来るとでも思ってるのか?」
イエローダイヤモンド「そうだなぁ・・・戦うなら誰かと組む必要があるが、フォスをカバーするのは大変そうだな。」
ツルギ「はぁ・・・だったら俺が・・・」
フォス「イエロ〜、栄光のダイヤモンド族よ〜。」
イエローダイヤモンド「ほえ?」
フォス「その輝きで、僕をカバー・・・」
イエローダイヤモンド「俺にはジルコンが居る。」
フォス「なっ!ジルコンより僕の方が若くてピチピチだよ!」
イエローダイヤモンド「しおしおで悪かったな・・・」
ツルギ「戦うなら俺と組むか?」
フォス「嫌だ、ツルギは冷たいから嫌だ。」
ツルギ「っ!・・・お前本当に我儘だな・・・」
ルチル「ツルギ、落ち着きなさい。」
ツルギ「すまない。」
イエローダイヤモンド「て言うか、俺とてお前さんを請け負う自信無いよ。」
フォス「なら、ジルコンと3人でも良いよ!どうだ!」
イエローダイヤモンド「3人は意思疎通が難しいんだよ。せめて同属でないと。」
フォス「そこを何とか〜〜!!」
ツルギ「いい加減にしろフォス!」
金剛先生「オブシディアン!」
オブシディアン「はぁ〜い!」
武器制作の「オブシディアン」が返事をした。
金剛先生「1番軽い剣を。」
ルチル「せ、先生、本気ですか?」
ツルギ「金剛さんあんた・・・」
オブシディアン「こちらでぇ〜す。」
1番軽い剣を持って来た。
金剛先生「ツルギ、持ってみろ。」
ツルギ「俺が?」
軽い剣を持って振り回す。
金剛先生「どうだ?」
ツルギ「宝石達が持ってる剣より結構軽いし、使い勝手も良いな。」
金剛先生「それをフォスフォフィライトに。」
ツルギ「ああ。フォス、持ってみろ。」
軽い剣をフォスに差し出す。恐る恐る手を伸ばして剣を握る。
フォス「っ!!」
ツルギ「ほい。」
手を離した瞬間、フォスが転んでしまった。
ルチル「ほら言わんこっちゃない。」
金剛先生「やはり、足以外は変わってないな。」
ツルギ「軽い剣すら持てねえのかよ・・・どんだけ脆いんだお前・・・」
フォス「・・・毎日・・・訓練しますので・・・とっとっと!」
軽い剣を力いっぱい振り絞って持ち上げるが、途中でバランスが崩れそうになった。
ルチル「毎日粉になっては困ります!」
ツルギ「負担を掛けさせるつもりかお前!」
フォス「なぁ・・・にぃ・・・とぉ・・・ぞぉ・・・!!」
剣を上まで持ち上げる。
金剛先生「前々から不思議なのだが、向いてないと分かってて何故そうも戦いたがる?」
疲れて剣を降ろしたフォス。
ツルギ「もし俺がお前だったら戦闘は諦めるけどな。」
フォス「え?そんなの・・・・・・」
「先生が大好きだから助けたいんです。」
まさかの衝撃告白。全員が唖然とした。
フォス「・・・え?皆そうでしょ!?他に理由あんの!?ちょっと!ルチル!イエロー!」
ツルギ「それだけの理由で戦いたいのか・・・?」
フォス「当たり前だよ!」
イエローダイヤモンド「プッ!ふははは、はははは!・・・いや、そうだ・・・そうだった確かに・・・な、ルチル?」
ルチル「・・・」
しかし外方向いた。
イエローダイヤモンド「照れてやんの。今は月に居る奴らも皆ずっと先生が好きだ。その分も戦わなくちゃな。」
フォス「ヌフフフフフ、でしょ〜?お兄様〜。」
イエローダイヤモンド「お前と組んだら面白そうだな。」
フォス「ならば!」
イエローダイヤモンド「無理だって。」
金剛先生「兎も角戦闘は無理だが。」
ツルギ「だろうな。」
フォス「あぁぁ・・・」
金剛先生「1度、アメシストの見回りを補佐してみなさい。」
ツルギ「アメシスト?彼奴か。」
フォス「え?見回り・・・っ!!本当ですか!?」
イエローダイヤモンド「成る程。それは良いですね。アメシストには俺が話そう。」
フォス「わぁ〜い!」
金剛先生「それと。」
4人「ん?」
外が一瞬にして夕方になった。
金剛先生「序でに今、海の報告をしなさい。」
ツルギ「っ!」
フォス「あ、はい。えっと、海は・・・広くて・・・おっきくて・・・その・・・」
ルチル「先生、フォスの足の紛失分、3分の1程記憶を失っていますので。」
金剛先生「分かった。思い出した事から随時に。」
フォス「えっと・・・海は・・・広くて・・・大きくて・・・」
「人間・・・」
金剛先生「っ!?」
人間と言う言葉を聞いた金剛先生の表情が変わった。
ツルギ「・・・」
イエローダイヤモンド「人間・・・?ツルギと同じの?」
フォス「そう・・・人間が・・・」
”ベキッ”
報告してる途中、金剛先生がテーブルに罅を入れた。
フォス「あぁごめんなさい・・・それしか、思い出せません・・・」
金剛先生「宜しい。」
ツルギ「・・・・・・」
ウェントリコスス『お前は月から逃げ延びた・・・反月人だ。』
彼はあの時の言葉を思い出した。
その日の夜。
イエローダイヤモンド「先生、ちょっと変だったな。」
ルチル「ああ、フォスがあまりに海での出来事を覚えてないから、イラッとしただけでしょう。」
イエローダイヤモンド「そうかなぁ?」
ルチル「そんなもんですよ。兎に角、足が動くようになって、しかも速くなるなんて幸運でした。元に戻れない以上、より良くなるしか許せないでしょうから。」
そして外では、宝石達が見回りから帰って来た。
ユークレース「お疲れ様。」
ツルギ「宝石達が戻って来たか。」
イエローダイヤモンド「あ、居た居た!アメシスト!」
アメシスト「ん?」
ツルギ「アメシスト!」
イエローダイヤモンド「ストップ!」
アメシスト「イエロー?ツルギ?何か用・・・」
すると次の瞬間、フォスが超高速で駆け寄って来た。
ツルギ「うお!?」
フォス「お世話になります!」
イエローダイヤモンド「と言う訳で、足が速くなったフォスとちょっと組んでみ!っとの先生のご判断だ。」
アメシスト「えぇ?足が速いのは分かったけど、他は?」
ツルギ「変わり無い。」
アメシスト「あぁ・・・厳しい・・・」
イエローダイヤモンド「アメちゃんは剣の凄腕だ。序でに習え。」
フォス「うっす!」
アメシスト「あぁ、う〜ん・・・まぁそうかぁ。いきなりフォスと2人は危ないし、3人組は息を合わせるのが難しいから。」
突然アメシストが2人に増えた。
ツルギ「っ!?」
アメシスト「2人でも1人の・・・」
アメシスト2人「僕ら、双晶アメシストで、テストって訳だね。」
ツルギ「此奴、双子なのか?」
”ゴンッ”
ツルギ・イエローダイヤモンド「っ!!」
フォス「ヒィッ!」
アメシストがお互いの頭をぶつけ合って重い音が響いた。
イエローダイヤモンド「双晶は素手で触れても割れないと分かっていても、ゾッとするなぁ・・・」
アメシスト「フォスとはあまり話した事無いね。僕はアメシスト84。」
アメシスト「僕はアメシスト33。」
アメシスト84・33「宜しくね。」
”ゴンッ”
またぶつけ合って重い音を出した。フォスが耳を塞いでる。
フォス「あの音はストレスです・・・職場変えてもらえませんか・・・?」
イエローダイヤモンド「贅沢言うな新入り。」
その日の深夜の本堂。
ツルギ「金剛さん。」
金剛先生「ん?」
そこにツルギが立っていた。
金剛先生「ツルギ、眠れないのか?」
ツルギ「俺、あんたに伝えなきゃならない事がある。」
金剛先生「何だ?」
ツルギ「実は俺・・・元々人間じゃないんだ・・・」
金剛先生「何?」
ツルギ「俺は・・・反月人。月人の裏切り者だ。」
金剛先生「っ!?」
ツルギ「フォスと海へ行って、貝の王、ウェントリコススからそう告げられたんだ。500年前、この国に存在する宝石達を自分達の装飾品にする事に反発した月人達が反旗を翻して、月からこの地上へ逃げた。その月人達は、アテナ達女神によって今の俺と同じ人間の姿に変えたんだ。そして5年前、月人が襲来した理由は、俺達裏切り者を始末する為だったんだ。そして俺はその反月人の最後の生き残りになった。」
金剛先生「・・・・」
ツルギ「そしてアテナが俺を助けた理由は、月人達に対抗する為の希望だと言ったんだ。」
金剛先生「それを、言いたかったのか?」
ツルギ「ああ。早く言いたかったんだ・・・・金剛さん、俺を追放、もしくは殺してくれるか?」
金剛先生「何故だ?」
ツルギ「今の俺は人間。けど、元々は月人。月人の俺がこの国に居たら周りの迷惑になってしまう・・・だから・・・」
金剛先生「その必要無い。」
ツルギ「え?」
金剛先生「お前は月人の裏切り者かも知れない。だが、お前は私達と共に戦ってくれてる。お前はもう、私達の仲間だ。殺す事も必要無い。追放する事も必要無い。」
ツルギ「金剛さん・・・」
金剛先生「ツルギ、これからも奴らと対等に戦える勇気はあるか?」
ツルギ「あるさ。俺はあんた達と共に月人を全て倒す。それが俺の使命だからな。」
金剛先生「そうか。報告をありがとう。改めて期待しているぞ。」
ツルギ「ああ。ありがとう、金剛さん。」
一方フォスは、部屋のベッドで軽い剣を持ち上げていた。
フォス「遂に・・・戦場に・・・出る・・・きっと・・・近付いてる・・・」
外ではシンシャが海を眺めていた。
そして翌日の明朝。
ツルギ「・・・・・」
早起きしたツルギ学校中を回って、何かを探していた。
ツルギ「何処だ・・・?」
???「ツルギ、おはよう。」
ツルギ「あ、おはよう。ユークレース。」
早起きしたユークレースがツルギを見付けて挨拶した。
ユークレース「何か探してるの?」
ツルギ「丁度良かった。アテナ見なかったか?」
ユークレース「アテナ?確か昨日、レッドベリルに付いて行ってたわ。」
ツルギ「レッドベリル?」
アテナ「おはようございます。ツルギ。」
ツルギ「あ、アテナ。探した・・・え?」
何とアテナが、他の宝石達と同じ制服を着ていた。
ツルギ「あ、アテナ・・・お前それ・・・」
アテナ「どうですか?似合ってますか?」
ツルギ「いや、似合ってるって言うか・・・何で宝石達と同じ制服を・・・?」
アテナ「私が着ていたドレスだと、月人と戦う時に少し嵩張るんです。だからレッドベリルに頼んで、同じ制服を作ってもらったんです。」
ツルギ「そ、そうなのか・・・」
ユークレース「とても似合ってるわアテナ。」
アテナ「ありがとうございますユークレース。」
ユークレース「もう少しでミーティングが始まるわ。遅れないでね?」
ツルギ「ああ。・・・アテナ、大丈夫か?」
アテナ「問題ありません。それに、宝石達が着てる制服、1度着てみたかったんです。」
ツルギ「結構な好奇心だなお前・・・」
アテナ「ツルギ、改めて宜しくお願いします。」
ツルギ「あ、ああ。宜しくな。」
一方フォスの部屋では。
アメシスト84・33「朝礼〜。」
フォス「・・・っ!!」
アメシスト84「毎朝あるから〜。」
アメシスト33「急いで〜。」
アメシスト84「ほら服脱いで〜。」
アメシスト33「靴も〜。」
フォス「剣!僕の剣が無い!!剣・・・」
アメシスト84・33「ん。」
腰を見ると、剣があった。
フォス「おぉ〜、格好良い!」
アメシスト84・33「急いで〜。」
朝のミーティング。
ジェード「本日、月人が訪れる確率は11・4%。天候は概ね晴れ。午後、一時的に雲が厚くなる事がありますが、雨は降らない予測です。今日最も確率の高い白の丘には、ボルツ・ダイヤ組。イエローとジルコンとツルギとアテナは周辺を巡回。他は予定通りだ。それと・・・アメシストと、フォスフォフィライトは西の高原の見張りを頼む。」
その後。
ツルギ「じゃあイエローダイヤモンドとジルコンは東から頼む。俺とアテナは西から巡回する。後で合流な。」
イエローダイヤモンド「OK。じゃあ後でな。」
ジルコン「お気を付けて下さいね。」
アテナ「そちらもお気を付けて。」
イエローダイヤモンドとジルコンは東から巡回する。
ツルギ「行こうかアテナ。」
アテナ「はい。」
西の高原では。
アメシスト84「あの雲の辺り、月人の予兆黒点はあの高さに出やすい。」
アメシスト33「よっぽどの事が無い限り見逃さないと思うけど。ん?」
後ろを見ると、フォスが既に構えていた。
アメシスト33「もっと楽にしてて良いよ〜。」
フォス「んんんんんん!!」
首を素早く横に振る。
アメシスト84「あ。」
フォス「っ!!」
アメシスト84「雪蝶。」
アメシスト33「冬も近いね〜。」
フォス「・・・・」
アメシスト33「あ。」
フォス「っ!!!」
アメシスト33「クラゲ〜。海に戻してあげよう。」
クラゲを海に返した。
フォス「・・・・・」
アメシスト84「あ。」
フォス「っ!!」
今度は虫を見付けた。
アメシスト84「待て待て待て〜。」
虫を追い掛ける。
アメシスト84「あ。」
フォス「っ!!」
アメシスト84・33「あ。」
フォス「っ!!」
アメシスト84・33「あ。」
フォス「っ!!」
アメシスト84・33「あ。」
フォス「ヒィッ!!」
夕方になった。この日は月人は現れなかった。
アメシスト84・33「ふわぁ〜・・・」
大欠伸する2人。
アメシスト33「眠くなってきちゃった〜。」
アメシスト84「そろそろ帰ろっか〜。」
しかしフォスは疲れてる。
アメシスト84・33「フォス〜。」
挙げ句の果て、倒れてしまった。そこに帰還中のツルギとアテナと会った。
ツルギ「ん?」
アテナ「フォスフォフィライト?アメシスト?」
アメシスト33「ツルギ〜、アテナ〜。」
アメシスト84「手伝って〜。」
ツルギ「どうしたいきなり?」
その日の夜。5人が帰還した。
アメシスト84「定時帰還〜。」
アメシスト33「異常無し〜。かな?」
疲れてるフォスをアテナが支えてる。
ジェード「かな・・・?」
疲れてるフォスをベンチに座らせる。アメシストは部屋へ戻って行く。
ルチル「初日どうでした?回診です。」
フォス「過度の緊張による精神疲弊で・・・長期休養が必要・・・」
ツルギ「長期休養って・・・」
アテナ「傷は何処にも見当たりませんが。」
ルチル「はい、健康ですね。」
フォス「ヤブ。」
ツルギ「おい。」
アメシスト33「フォス〜。明日の見回りは遠いよ〜。」
アメシスト84「夜更かししないで早く休みなね〜。」
ルチル「・・・」
ツルギ「やはり戦闘には向かないと俺は思うな。」
翌日。ツルギとアテナとアメシストがカゴを持つ。
アメシスト33「今日はルチルから白粉花の実を集めるように頼まれてる。」
フォス「え?見張りしながら?そんな無茶な・・・」
ツルギ「頼まれた仕事をこなすのも大事だ。俺達は臨時で頼まれたからな。」
アテナ「行きましょう?」
フォス「くそ、ヤブって言ってたの聞こえてたか。」
アメシスト84「よくある仕事だよ。」
ツルギ「早く行くぞ。」
外で白粉花の実を集める。
ツルギ「良い感じに実ってるな。」
アテナ「これだけあれば後々困りませんね。」
一方フォスは実を集めながら周りを警戒する。そして実を取った瞬間、茂みが”ガサガサ”と揺れた。
フォス「うわ!?」
茂みの中から虫が飛んで行った。
その日の夜。フォスが疲れてる。
ツルギ「どうだフォス、何か学習出来たか?」
フォス「・・・・・・・・・・・・・・」
アテナ「フォスフォフィライト?」
ツルギ「ダメだ、自暴自棄状態になってるな・・・」
翌日になっても月人は現れなかった。フォスは草木の上で寝転がってる。おでこに蝶々が乗った。
アメシスト84「うん。そのくらいリラックスしてて良いよ〜。」
フォス「だろ〜?見張り3日目にして極めたわ・・・」
アメシスト84・33「はいはい。」
フォス「よしよし。バレてないぞ。疲れて動けないだけなんて。」
声が完全にアメシストに聞かれた。
フォス「ちょっと変わったくらいじゃ・・・上手くいなかいね・・・」
寝転んでるフォスに歩み寄るアメシスト。
アメシスト84「剣の練習、してみる?」
フォス「・・・うん。僕さ、あの剣をサッと抜いて鞘をパッと投げる所を練習したい。格好良いよねぇ〜。」
アメシスト84・33「ん?」
何かに気付いたアメシストが剣を抜いた。
フォス「あ、そうそう。それ・・・」
そして鞘をパッと投げた。フォスは固まった。
黒点が現れたのだった。
周辺を巡回しているツルギとアテナが気配を感じ取った。
ツルギ「この気配・・・!」
アテナ「現れたようですね。行きましょう。」
ツルギ「ああ。」
現れた黒点は徐徐に大きくなっていく。
アメシスト84・33「本番が、先みたい。」
そして黒点から複数の月人が姿を現した。そして巨大な月人も姿を現した。
アメシスト84・33「フォス、見てて。」
2人は飛んで来るやを軽々と避けながら走る。そして同時にジャンプした。月人達が矢を放つ。
アメシスト84・33「っ。」
しかし息の合ったプレイで矢を全て砕いた。そして着地と同時に月人達を斬った。月人達は真っ二つになった。アメシストは走りながら月人達を斬り続ける。そして大ジャンプして、巨大な月人を斬った。
着地したと同時に、巨大な月人が真っ二つになって海に落ちた。
アメシスト84・33「フォス〜。」
フォス「っ!?」
アメシスト84「例の当たりかも。」
アメシスト33「中に何か。」
月人の断面が紫に光っていた。しかし、謎の物体がアメシストの後ろに現れ、4本の巨大な青い棘を出した。その青い棘は、アメシストに噛み付いた。アメシストの手と足が地面に落とされた。フォスは戦慄して見る事しか出来なかった。
アメシスト84「フォス〜、走って。」
棘は1度離して、また噛み付いた。
アメシスト33「どうして・・・いや・・・先生・・・」
アメシスト84・33「いやああああああああああ!!!!」
ツルギ「うおおおおおおおお!!!!!」
真横からツルギが現れ、ジュエルブレードで物体の青い棘を破壊した。青い棘が壊され、アメシストが落下していく。
ツルギ「アテナ!!」
アテナ「はぁっ!!」
魔法を放ち、アメシストを救出してゆっくりと地面に降ろす。
アテナ「ツルギ!アメシスト救出しました!」
ツルギ「よし!」
すると再び物体が現れ、今度はツルギを噛み付こうとした。
ツルギ「っ!!」
するとそこに。
ボルツ「っ!!」
異変に気付いたボルツが青い棘を破壊した。
ツルギ「ボルツ!」
ボルツ「油断するな!!」
ツルギ「分かってる!!」
2人で物体の青い棘を破壊する。地上では、異変に気付いたイエローダイヤモンドとジルコンが到着した。
アテナ「手伝って下さい!」
イエローダイヤモンド「分かった!」
ジルコン「はい!」
3人でアメシストの欠片を集める。そこに金剛先生もやって来た。ツルギとボルツは地上に着地した。金剛先生はボルツの頭を撫でた。
イエローダイヤモンド「フォス!下がれ!」
戦慄してるフォスを下がらせた。
ツルギ「っ!」
ジュエルブレードを天に掲げて光を集める最中、金剛先生がツルギの前に出た。
ツルギ「金剛さん?」
金剛先生は、ツルギの方を見て頷いた。
ツルギ「っ?」
指を鳴らすと、小さな宝石の欠片達が生成された。
金剛先生「哀れな。」
そして宝石の欠片達を月人に向けて放った。宝石を受けた月人達が爆発した。
ツルギ「・・・・!!」
戦慄してるフォスに、激怒したボルツが剣先を向けた。
ボルツ「お前・・・何をしていた!!!!!!」
しかしフォスは答える事すら出来なかった。フォスにトラウマが芽生えてしまった。
「END」
キャスト
ツルギ:岸洋祐
フォスフォフィライト:黒沢ともよ
ダイヤモンド:茅野愛衣
ボルツ:佐倉綾音
ルチル:内山夕実
ジェード:高垣彩陽
アメシスト:伊藤かな恵
イエローダイヤモンド:皆川純子
ジルコン:茜屋日海夏
ユークレース:能登麻美子
ネプチュナイト:種崎敦美
オブシディアン:広橋涼
金剛先生:中田譲治
アテナ;川澄綾子
ウェントリコスス:斎藤千和
ツルギ「双子のアメシストと行動を共にしたフォスだったが、月人と戦う事にトラウマが芽生えてしまった。あれから月日が流れ、季節は冬を迎えた。そこで目覚めた1人の宝石とは・・・」
次回「冬眠」