IS〜蒼き鬼神ケンプファー〜   作:種電

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原作崩壊するな……ふっ、無理ダナ。


第一話 その男は三度目。

ー満足街商店街付近ー

 

「あちーあちー、炎天下なのかー?」

 

「絶賛炎天下中だ、健一」

 

何人もの犠牲を出した終業式を終えた神楽坂は幼馴染みの鈴木 健一と共に帰り道を歩いていた。

炎天下の中、行われた終業式は何人もの犠牲を出し、最後は校長も倒れ、なあなあで終業式は終わった。ちなみにだが、校庭に出ていたのは、男子生徒と男性職員だけである。

 

「しかし、なんで、俺らだけ、校庭なんだ?」

 

健一の当たり前の疑問に、神楽坂は嫌な顔をしながら、答えた。

 

「偉い偉い女PTA様が、男子生徒と男性職員は校庭にて、終業式を行えって、命令したらしい」

 

「は……PTAが?」

 

「そ、PTAが」

 

健一はいくら自分が馬鹿だと認識しているが、PTAごときが学校に命令などできるはずがないと考えたが、神楽坂がクイッと顎である紙を指した。

健一は神楽坂が指した紙を見て、あぁと納得した。

 

『福岡にて、IS博覧会開催決定!』

 

「女だからか」

 

「そ、偉い偉い女様だからだ」

 

ISーーー正式名称『インフィニット・ストラトス』。

ある天才……天災が作り上げたパワードスーツ、兵器である。その性能は現代兵器を圧倒し、凌駕した。元来は宇宙用のパワードスーツだったが、ある事件をきっかけに兵器へと転じた。

 

ーーー『白騎士事件』。

西暦2012年。何者かによるハッキングにより各国軍事ネットワークは一時的に国家の制御下を離れてしまい、2300発以上の戦略ミサイルを日本へ発射。これを兵器として転用されたと思しき一機の未確認ISが迎撃、全ミサイルを破壊せしめた。

この行動によって、兵器にへと転じたISに危機感を抱いた各国は、アメリカ・ロシアを中心とした多国籍軍を結成、また未確認ISは日本から現れたため、日本も防衛という名目の元に、多国籍軍に参加した。

日本も加わり、対IS軍を臨時に結成、その戦力は一国の海軍を上回るとすらされた。

対IS軍の目標は当然ながら件のISであり、多国籍軍のリーダー格である合衆国大統領は“先発部隊は二時間以内に展開を終え、さらに二時間後には全部隊による包囲作戦が開始される。作戦に参加する全部隊の要員は、明日の夜明けにはそれぞれの故郷の土を踏むだろう”との見解を発表した。

結果から言えばこの発表は別の意味で現実のものとなってしまう。対IS軍はたった一機のISにより壊滅、公式記録では一人の”戦死者”も出すことなく終結している。一夜にして世界を変える総力戦は、白騎士事件の名で知られ、ISというパワードスーツは史上最悪の機動兵器として生まれ変わった瞬間である。

 

そして、世界はISという兵器に目をつけ、つい先日まで作っていた兵器をほとんど凍結。全ての兵器研究をISに費やすことにした。

……だが、だがだ。世界中の天才や技術者などを集めても、ISの外装は出来たが、肝心のISコアだけが制作できなかった。

いくら時間をかけても、いくら金をかけても……すると、ISを作った天災が各国にISコアを突如提供した……集まった天才や技術者を貶しながら。結局、世界中から集めた天才達はたった一人の天災には勝てなかった。

 

「しかし、女尊男卑の世界は生きづらいよな〜」

 

「当たり前だ」

 

女尊男卑、今世界中は圧倒的なまでに女性の地位が高い。

その理由はISだ、ISは女性にしか使えない。

 

「あんな欠陥品を扱えて、何が嬉しいんだか」

 

「何だろう、お前が言うか?って、ツッコミをいれたくなった」

 

ISは女性にしか、使えない。

すると質然的に女性の価値が上がり、地位も上がる。

まるで、ニュータイプだなと神楽坂は考えたときに思い出した。

それはある日、ギレン総帥に呼び出されたときのこと。

 

 

 

 

 

 

ージオン軍本部 応接室ー

 

呼び出されたときは、ちょうど地球でのアッグシリーズのテストを終えたあとだった。

アッグシリーズのテストを終え、久しぶりに休暇だと思っていた矢先に呼び出しを食らった、その際にジョニーが「とうとう、左遷か?」なんて、縁起でもないことをほざいたので、飛び蹴りを入れた。そして、足早にジオン軍本部に行くと、眉なしと一緒に応接室に連れて行かれた。

 

「まぁ、座れ、カグラザカ少佐」

 

「はっ、ありがとうございます」

 

相変わらず、存在感がデカい人だ。これなら、あのドズルが兄貴と言って、慕うのもわかる。

俺はゆっくりと座りながら、ギレン総帥の方を見ると、総帥はイスに座らず、近くのコーヒーサバーに手をかける。

 

「コーヒーしかないが、いいか?」

 

「⁉、総帥、自分が」

 

「気にするな、何より最近の俺の趣味はコーヒーを淹れることだ、もちろん豆からだ」

 

お前は何処の虎だ。

 

「ブラックでいいか?」

 

「……はっ、大丈夫であります」

 

 

 

 

 

 

 

しばらく、お茶会をしながら、世間話や仕事の話を総帥閣下とする偉業を俺は成し遂げていると、総帥が俺を見ながら言った。

 

「カグラザカ、お前はニュータイプらしいな」

 

「……部下が言ってるだけです」

 

ニュータイプ。

それは進化した人類、人を超えた力を持つ人類。

部下や同僚達は俺がニュータイプだという。

 

「そう、謙遜するな。貴様の能力の高さはかっている」

 

「ありがとうございます」

 

「だからと言って、特別扱いはする気はない、貴様は貴様だ」

 

ギレンはニヤリと笑う。

 

「キシリアはニュータイプというのを特別だと思っているが、俺はそう思わん」

 

「何故です?」

 

「簡単だ、奴らも人だからだ」

 

ギレンはコーヒーを一口飲み、続ける。

 

「ニュータイプと言っても、所詮は人。頭を撃てば死ぬ、首を切れば死ぬ」

 

「ニュータイプは特別ではないと?」

 

「あぁ、俺にはただ感が鋭い人間にしか、見えん。そんな人間専用の兵器など、興味もない」

 

「ブラウ・ブロは?」

 

「あれはニュータイプでもなくても使える、俺は一定の人間しか、使えない兵器は嫌いだ」

 

「例えば?」

 

「もし、女しか扱えない兵器があったら、俺は作らんし、作らせん」

 

ギレンは不適に笑った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーー眉なし閣下……いえ、ギレン総帥……俺、今その女専用の兵器がある世界にいます。

 

「コウ、何黄昏てるんだ?」

 

「そっとしておけ」

 

「おう」

 

結局、その後は健一といつも通りにくだらない話をしながら帰った。

 

 

 

ー神楽坂農園入口ー

 

俺の家庭は先祖代々農園を営んでおり、出荷量はかなり多い方で、最近では海外に輸出することが増えてきた。そして、俺はそこに住んでいる、親とは別居だ。

だが、そんな農園にはある危機が迫っていた……跡取り問題だ。まず、長男で俺の父”神楽坂 巽”は技術屋でドイツにある”ジオニック・ツィマッド社”の技術顧問をしている……うん、社名に色々とツッコミたい。まぁ、それは置いといて、我が父は農園を継ぐ気など、皆無で、生涯技術屋として生きたいらしい。

で、次は次男坊だが、爺さんが長男以外には継がせたくないと言う。

 

理由?

それは次男坊は農園を潰して、ホテルを建てる気満々だ。時折、勝手に土地の査定とかをしているし、以前その話をしたら、爺さんにラリアットをモロに食らったことがあり、それ以来険悪だ。

で、最後は長女だが、爺さんは最初から頭数に入れていない。

何故なら、長女である叔母はバツ8という猛者だ、しかも、離婚理由が全て叔母の浮気が原因だったり、叔母の旦那へのDVが原因だったりと全面的に叔母が悪く、またその子供も叔母の血を受け継いだのか、かなりのクソ餓鬼だ。

爺さんと婆さんは何処で育て方を間違ったと会うたびに嘆いている……父さんに聞いた話、ある日変な男に捕まって以来、叔母は変わったらしい。

 

そんなわけで、爺さんと婆さんは跡取りに困っている。

だから、以前俺が名乗りを上げたときは嬉しそうな悲しそうな顔をした。跡取り問題に俺を巻き込みたくないらしい……いや、時間の問題だから、それ。

別段、跡取りになるのには抵抗はない、むしろ、就職先が決まるのはありがたい……何せ、二度目の人生で軍に入ったのは、就職先が決まらなかったからだ。

 

「ただいまー」

 

「おかえり、コウくん」

 

出迎えてくれたのは、優しい顔つきに似合わず、我が家のトップの祖母の”神楽坂 絹世”だ。

我が家は昔ながらの日本建築の家で年齢は今年で80歳、父さんや爺さんより歳上の我が家は未だに現役だ……さすがに水周りを改良しているが。

そんな我が家に帰ると必ず婆さんが最初に出迎えてくれる。

 

「ただいま、ばっちゃ」

 

「今日はどうだったい?」

 

「日射病で死ぬかと思った。」

 

「かっ、博多っ子がそんなことで死ぬわけなかろう」

 

「なら、クーラーつけんな、ジジィ」

 

「ごめん、無理」

 

婆さんの後から出迎えてくれたのは、我が家の大黒柱の祖父”神楽坂 豪”、かなりごっつい顔をしているが、大の子供好きだ、叔母の子供を除く。

と、出迎えてくれた二人にいつも通りにただいまの代わりの挨拶をしているときに気づいた……玄関の靴が多い。

 

「ばっちゃ、来客?」

 

「そうよ、お父さんのお友達」

 

「おう、フランスから来たぞ!」

 

我が祖父神楽坂 豪は異常に顔が広い、何せ、以前アメリカ大統領が挨拶に来たり、我が国の総理大臣が来たり、更に更にイギリスの王家の皆さんや日本のすっごい偉い人がお忍びで来たりと、はっきり言うと会うたびに心臓がヤバイ。

特に日本のすっごい偉い人と会ったとき、なんてあまりの神々しさに目が眩んだ……さすがだわぁ。

 

「次は何だよ、さすがに大統領はなれたぞ」

 

「今回は元社長とその孫じゃよ」

 

「あっそ」

 

「ほれ、行くぞ」

 

爺さんがほれ、行くぞと言ったときはお前も来い、答えは聞いてないと言っているようなもんだ。

爺さんと共に、客人が来ているだろう、居間に移動し、服を軽く整えてから、居間に入る。

 

「ほれ、わしの自慢の孫じゃよ」

 

「こんにちは、神楽坂 幸です」

 

「……ほう、いい目をしとるな」

 

居間に居たのは、白髪で青い瞳の初老の男性と

 

「シャルロット、挨拶しなさい」

 

「ここここんにひゃ⁉」

 

金髪でパープルカラーの瞳をした。

 

「ひぃた、かんだゃぁぁぁ」

 

「はぁ、お前は……」

 

美少女がいた。




小ネタ紹介

満足街
・こんなんじゃ、満足できないぜ!

あちー、炎天下なのかー?
・歌なのかー?

PTA
・我等の宿敵。

天災
・全ての元凶。

女尊男卑
・リアルも女尊男卑。

欠陥品
・元MS乗りから見たら、汎用がないISは欠陥品。

ジョニー
・ジョニー・ライデン、通称真紅の稲妻。
こら、シャアの二番煎じとか言わない!

何処の虎だ
・作者が好きなおっさんキャラ。
片目が見えなくても、杖ついていても、強い。

ニュータイプ
・人類の進化、人類の可能性。
彼らは兵器ではないのに……、ニュータイプに人権はない。

ブラウ・ブロ
・フラ……なんでもない。
ニュータイプ専用機に見えるが、凡人でも三人乗れば大丈夫!

ギレン・ザビ
・眉なし総帥、ある意味ニュータイプ。
キシリアに頭を撃たれ、死亡。

鈴木健一
・コウの悪友で親友。女大好き。

神楽坂農園
・経営者は神楽坂 豪と神楽坂 絹世。

神楽坂家
・長男、技術屋。次男、鬼嫁の奴隷。長女、恥知らず。

博多っ子
・対するは江戸っ子。

日本のすっごい偉い人
・出会ったら、土下座余裕。実際に会ったことがある人に聞くと冗談抜きで別格だと思えるらしい。

美少女
・ヒロイン?

神楽坂 幸
・本作主人公、三度目の人生を歩んでいる。
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