IS〜蒼き鬼神ケンプファー〜   作:種電

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今日、バトオペで凄い強いケンプファーに会えました。
私はズゴックEでした。


第三話 その日、通常。

ー10月 神楽坂家 居間ー

 

「おはよう、ジジィ」

 

「かっ、起きたか、寝坊助」

 

シャルロットに起こされたコウは軽く身支度を済ませ、朝食を食べるために居間に来て、シャルロットは祖母の絹世と朝食を作るために台所に向かった。居間には既に祖父の豪がいて、新聞紙をテーブルの広げ、虫眼鏡で見ていた。

何故、虫眼鏡かというと豪が意地でも老眼鏡を買おうとしないのだ。自分はまだ歳をとっていない、まだ若いと叫ぶ、元気ハツラツの75歳である。

 

「月曜の朝はキツイんだよ」

 

「かっ、情けねぇ」

 

「ばちゃに起こされないと起きれないジジィに言われたくねぇよ」

 

コウはそう言いながら、TVをつけ、朝のニュースを見る。図星を刺された豪は、悔しそうに新聞紙を見る。

 

『今週から、ついに始まったIS博覧会は熱狂の渦につつまれーーー』

 

コウは無言でチャンネルを変える。

 

『IS博覧会でーーー』

 

『ISーーー』

 

『博ーーー』

 

『藍様ー‼』

 

『我が世の春がきたー‼』

 

「さっきから、チャンネル変えすぎじゃ」

 

「ロクなのがねぇんだよ」

 

コウは朝からTVを見るのを諦め、TVの電源を落とし、ポケットに入れてある携帯電話を取り出し、メールなどを確認する。

すると、昨晩健一から『助けて、宿題が』とメールがきていたが無視、次にネットゲーム”装甲結核”のネトゲ友達からも、メールがきていた内容は

 

『日本に行く。会いたい。』

 

と簡素に書いてあった。

 

「会いたい……ねぇ」

 

このネトゲ友達とは、かなり仲がいい、何せ音声チャットするぐらいだ。ネトゲで音声チャットなど、物好きか相手がリアル友人以外でやることなど、普通はない。

ちなみに相手は女性だとわかっている。

 

「会いたい、ねぇ?」

 

「何が?」

 

「ん?」

 

気付くとシャルロットが朝食を運んでいた。

ちょうど、コウが声に出したところを聞いたらしく、可愛らしく首を傾げながら、聞いてきた。

 

「ネトゲ友達が会いたいって」

 

「そのネトゲ友達って、ドイツの娘だったよね?」

 

コウのネトゲ友達はドイツに住んでいるらしく、また日本に興味があり、今年の受験はIS学園に決めているらしい。

 

ーーーIS学園。

将来のISのパイロットを育成するために、日本人の血税の元に作られた国際教育機関。

世界各国から、毎年数多くの受験生が受ける学園であり、世界唯一のISパイロット育成学校でもある。

 

コウにとってはある意味懐かしい感じがするが、以前TVでIS学園の特集を組まれた時にIS学園内を紹介されたが……MSのパイロット育成所はあんなに綺麗ではなかった。かなり、泥臭く男達がくんずほぐれつしまくっていた場所だ。

コウは何回貞操の危機になったことか……と懐かしんだ。

 

「なんじゃ、浮気か、コウ?」

 

「コウくん、浮気はダメよ?」

 

「は?なんで?」

 

「だって、コウくんにはシャルロットちゃんがいるじゃない」

 

「き、絹世さん⁉」

 

絹世の発言に茹で蛸のように、顔を真っ赤にするシャルロットは、コウの顔をチラチラと見て、恥かしそうに指をクルクルと回す。

 

「意味わからん、何故、シャルが出るんだ?」

 

コウは冗談抜きで意味わからんと言いたげに三人を見た。

すると、先程まで真っ赤に染まっていたシャルロットの顔は普通に戻り、ガクリと肩を落とす。

 

「「「……はぁ」」」

 

三人は飽きれたかのように、ため息を吐き、いつ通りに朝食の準備をする。

 

「???」

 

何故ため息をつかれたのか、皆目検討がつかないコウは終始首を傾げていた。

 

 

 

 

 

朝食を終え、制服に着替えた二人は玄関で靴に履き替えた。

ギルティが亡くなったあと、シャルロットはフランスに戻る選択があったが、それを選ばず、日本に住むことにし、夏休みが終えたあと、シャルロットはコウと同じ中学に通うようになった。

 

「いってきまーす」

 

「いってくる」

 

「いってらっしゃい」

 

そして、二人を見送る絹世。

これが神楽坂家の日常となっている。しかし、今日は珍しく豪も一緒に玄関まで来ていた。

 

「コウ、シャル、途中まで送っていくぞ?」

 

「どったの、ジジィ?」

 

「将棋友達の中山が用事があるんだから、来いって言われてよ」

 

将棋友達の中山とは、豪の数多い趣味の一つの将棋で知り合った元プロの将棋友達である。伊達に元プロなだけあって、豪は全戦全敗中である。ちなみに、コウは一度だけ、中山と将棋を打ったことがあるが、なんとか勝利をした。

 

「んー、別にいいや、健一を無視すると後からうるさいし」

 

「あっははは、前無視したら、泣きついてきたもんね」

 

あれはウザかったなーとコウは苦笑いをしがら、玄関の戸を開く。

 

「ま、そーいうことだから、いいよ」

 

「つまらんのー」

 

「あっははは、じゃ、改めて」

 

「「いってきます」」

 

「「いってらっしゃい」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いつも通りの登校の道。

いつも通りの日常。

 

「ねぇ、コウ」

 

「ん?」

 

「あのさ……今度のIS博覧会さ……一緒に行かない?」

 

きっと、変わらないと思っていた。

 

そんなこと、ありないのに。

 

「いいぜ」

 

「ほ、ほんと⁉」

 

世界は変わり続ける。

 

それが良いものとは言えない。

 

「嘘だとか、言ったら許さないよ」

 

だが

 

「言うわけねぇよ」

 

ーーー悪いモノとも言えないかもしれない。




次回予告…

IS。
それは力。
IS。
それは象徴。
男は、象徴に触れ、知る。
自分に安堵などないことに…。

次回、第四話
復活の鬼神

君は生き残ることができるのか?
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