「私の邪魔をするなぁあああ!!」
やはり、切るだけでは、オルフェノクあいてにはそこまでダメージは無いようだ。しかし、吹っ飛ばされたのは予想外だったようで、怒り狂っている。
「遅いな。」
もう一歩の腕を斧に形態変化させ、斬りかかるが、ハヤトはそれを軽く身体を捻って回避する。
普段から、千冬の地獄の特訓により鍛えられているためか、それともこのオルフェノクがあまり戦いに慣れてないだけか……どちらにしろ、DECADEの力を経たハヤテには手の余る敵だった。
「取り敢えず、吹っ飛べ!」
『ATTACK RIDE ……BLAST!!」
カードを差し込むと同時に、ライドブッカーをガンモードに切り替え
ると、銃口が複数に分散していくつもの銃弾がオルフェノクに放たれた。
「ぐぁ!?」
一発が戦車の砲弾の威力と同等の破壊力を持ち、それが複数になれば
当たった相手はひとたまりもないだろう。
「やりますね……でも、それではない私は倒せませんよ!!!!」
流石は、オルフェノク。戦車の砲弾が数発当たったくらいじゃ、怯まない。自慢の装甲はハヤトが思ったよりも硬く厚いようだ。
ともかく、このままだとジリ貧なのは間違いない。
「オルフェノク相手には、こいつかな。」
ハヤトはライドブッカーから、一枚のカードを取りだす。
『KAMEN RIDE………FAIZ!!」
バックルにカードを差し込むと、マゼンタ色の装甲が携帯電話のプッシュ音とともに機械的な装甲へと変化した。
「姿が変わった!?何なの!?」
後ろで、束が何やら叫んでるみたいだが、今は構っている余裕なんてない。
555に変身すると、何やら、男の目が更に険しいものとなり何かを確信したようにやりと笑ったように見えた。
「そうか、貴様がディケイドだな!」
「ーーーーッ!」
攻撃をしようとしたハヤトの手が止まった。
「貴様の事は聞いている、この世界を破壊する悪魔だとな!」
そう、仮面ライダーディケイドは行く世界の先々で悪魔だと恐れられて、その世界の仮面ライダーに攻撃されるなんて珍しいことではなかった。
そして、悪魔だと他の仮面ライダー達を騙して、唆した元凶こそ、「おのれ、ディケイド!」で有名な鳴滝である。
もしかして、“あの男,,とは鳴滝の事なのだろうか。
ありえなくは無い。
目の前にいるオルフェノク、そして、ディケイド。鳴滝が存在していてもおかしくは無い。
だが、それならなぜ彼は束を真っ先に殺そうとしたのか。奴が彼を唆したなら優先的に俺を殺すよう命じるはず。
「あの男から、出会ったら直ぐに逃げるようにと言われましたが……まさか、こんな小さいお子さんだとは思いもしませんでしたよ。」
若干、馬鹿にされたような気がする。
「そういえば、仮面ライダーとか言うのは正義の味方?って言われてるみたいですね。どうです?私と一緒に正義の為に世界を変えませんか?」
突然、オルフェノクから普通の人間の体型へと変わり何を思ったのかと思うと、此方に手を差し伸べて、笑顔で勧誘された。
僕はその手を……
「ふざけるな!」
弾き返して、男の画面にパンチを食らわした。
「ぐぅ、貴様!」
殴られた顔からは血がにじみ出ていたが、直ぐにオルフェノクに姿を変えた攻撃を仕掛けてきた。
先ほどよりも、洗礼され素早い打撃と突きがハヤトを襲う。
「く!?」
腹のあたりから衝撃が伝わる。どうやら、脇腹を掠めたようだ。
「ふははは! 避けてばかりでは、私は倒せませんよ!!!!!」
「うぉ!?」
更に、スピードが上がり、渾身の突きをモロに食らい、ハヤトはその衝撃に耐えきれず吹き飛ばされてしまう。
このオルフェノク、見た目に反して動きが速い。恐らく、まだ序ノ口。実力な半分も出してないとみえる。
「ふふ、私のスピードについてこれませんか?」
いつの間にか、目の前に移動していた。
「ぐぁ!?」
起き上がり、距離を引こうとした瞬間、腹を蹴られて、再び吹き飛ばされた。
「遅い貴方など、私の敵ではありません。」
ゲラゲラと笑っている。だけど、それは大きな間違いだった。
「そうかな、そうとも限らないぜ?」
ライドブッカーから、カードを一枚取り出す。
「付き合ってやる、10秒間だけな!」
『FORM RIDE……FAIZ AXEL!!」
装甲の胸部が展開し、肩の位置に固定されるの、全体がシルバーと黒のの装甲に統一され、目の部分が赤色に染まる。
ハヤトが取り出したのは555の高速強化形態のカードである。アクセルフォームは10秒間だけ通常の1000倍の高速移動が可能になり、その間はどんな敵も寄せ付けない。
『START UP』
ファイズアクセルのスイッチを押すと、画面に99の文字が出現し、、カウントダウンが始まる。
「ふん!」
前傾姿勢になり、一気に加速すると目に見えるものが全て止まったかのようになった。
先程まで、自分のこと速さについて自慢していたが、こうなってしまえば、もう相手ではない。
「はぁ!」
その間に、オルフェノクを蹴りで吹き飛ばす。そして、裏に回って追撃。殴る、蹴る、殴る、蹴り飛ばす、殴り飛ばす、とにかく攻撃を繰り返し、地面につく暇すら与えない。
「そろそろ決める!」
カウントが残り4になった瞬間、ライドブッカーから黄色のカードを取り出し、バックルに差し込んで回転させる。
『FINAL ATTACK RIDE……FA FA FA FAIZ !!』
右足足にファイズポインターが接続され、普通でも十分な威力を出すクリムゾンスマッシュがアクセルフォームによって更に強化される。
空中に浮かんでいるオルフェノクの周りに無数の赤い円錐が浮かんでいるのに気づいた時には、逃げ場など存在しなかった。
「てりゃややや!!」
そして、それらがオルフェノクめがけて突き刺さり、爆発が起こる。
そこに、残ったのは白い灰と空中に描かれたΦのマークだけであった。
『3、2.、1……TIME OUT』
アクセルフォームの効果がきれ、元の姿へと戻った。
ハヤトはカードを抜くと、その場で変身を解除。
「ふぅ……」
それと同時に疲労感が全身を駆け巡る。高速系カードを使った代償なのだろうか、全身の筋肉が悲鳴をあげている。
そのため、動かなかった。
そんな、ハヤトに出来ることはただ一つ。
「………ZZZZ」
ただ、眠ることだけ。
そして、戦闘から怪人を倒すところまでバッチリとその目で焼き付けてしまった某天災は……
「えっと、どうすればいいのかな?」
まだ、事態を把握できていなかった。
ぐぬぬ、戦闘描写はやはり難しいです。