臆病な兄と奇天烈集団 作:椿姫
☆4の ひまり当たって 大☆発☆狂!!
そんなわけで始まります。
自己紹介を終えて俺は席に座る。すると先生が奥沢にみんな自己紹介をしろと言い出す。そしてクラス全員が自己紹介を終える頃俺は恐怖しか感じなかった。震えが止まらない。
(俺のいるクラスって変人しかいないのか…!?……いやまともな奴はいるけども!)
だってさあ、自己紹介の中で「好きなことは罵られる事と鞭で叩かれる事、踏まれることです!」とか言ってるヤツがいたししマジック始めたりとかオネェとかいるし!しかも最初にドM発言した男子が白鷺っていう女子に鞭で叩かれて歓喜してたし!ってか鞭を常備してる時点で怖いわ!!…他も個性豊かなキャラがってレベルじゃないほどやばかったな…ここって花咲川学園だよね?キチガイ育成専門学校じゃないよね?唯一マシだったのは水色の髪した臆病そうな人だったな…
色々な事があったせいで1時間目の授業に集中する事が出来なかったのは言うまでもないだろう。1時間目が終わってからは質問攻めだった。
「奥沢君どこから来たの?」
「前の学校って可愛い娘いた?いたら俺に紹介して欲しいんだが…」
「運動部に入らないか?運動できそうじゃん?」
「廻寧だから廻ちゃんでどうかしら?」
「ハァハァ…きっキミは鞭で叩かれるのと亀甲縛りだったらどっちがいい?僕はどっちも好きだ!ハァハァ」
質問は一人ずつにして欲しいんだが…俺は聖徳太子じゃねーしドMは帰れ!!ってか女子がこっち見てヒソヒソしてるし!これはきっとあれだ、俺が死んだ魚みたいな目してるから「キモイ」とか「死ね」とか思ってるんだろうなぁ…編入初日から嫌な思いしかしないな…嫌われるのはいつもの事だしもう慣れたよ。でも頼むから俺のことは放って置いてくれよ!もう俺のライフはとっくに0だよ!俺なんてダニとかそこら辺の草と少々の小石に見られてるんだからさ!関わらないでよぉ!
(美咲……お前こんな学校に通ってたのか!?すごいな…俺はお前のことを尊敬するよ…!)
美咲side
お兄ちゃん大丈夫かな…うちの学校は共学になったと言ってもかなり女子いるからなぁ…
(もしお兄ちゃんがやばくなったら妹の私が何とかしないと…それと学校じゃお兄ちゃんていうのは恥ずかしいからな、なんて呼べば……普通に兄さんでいいかな?)
そんなことを考えながら私はノートに方程式やらなんやらを書き出した。
廻寧side
よ、ようやく放課後になった…久々の学校に来たからなのか疲れた…帰ってゲームでもやるか…そう思って荷物を纏めてクラスを出た。あ〜廊下ながったるい!歩くのも面倒だ。エレベーターとかないのかな…あれ?美咲から着信だ。
「もしもし?」
『あ、もしもし兄さん?』
「あれ?いつも見たくお兄ちゃんって呼ばないんだな?」
『学校だと恥ずかしいからこれで通す』
「お、おう……んで、なんか用か?」
『今日はバンドの集まりが18時からあるから帰り遅くなるって伝えたかっただけなの』
「そう言えばバンド組んだって言ってたな?」
『ま、まぁ半ば強制的にだけど…』
「ドンマイ…まぁりょーかい。バンド組んだんならちゃんとやり切れよ?……少なくとも俺みたいにはならないでほしい…」
『もしかしてあの事…やっぱり無理だよね…忘れるなんて』
「あの日からちょうど1年だしな…長々と喋って悪かった。じゃあな…頑張れよ」
そう言って俺は美咲との電話を終えた。さて、スーパー行ってカ●リーメイトでも買ってくかな。あとカップ麺も。一応夕飯としてな。
スーパーで買い物を済ませてからは寄り道することなく真っ直ぐと家に帰った。帰ってくると家にはもう1人の妹、奥沢美葉がお出迎えしてくれた。
「おかえりお兄ちゃん!」
「ただいま美葉」
「美葉お腹空いちゃったよぉ、ご飯作ってぇー」
「すぐ作るから待ってて……そ、そう言えばか、母さんは……?」
「お母さんは美葉家に置いたあとまた会社行ったよー今夜は遅いってさ」
「そっか…じゃあお兄ちゃんすぐご飯作っちゃうからな?」
そう言って美葉の分の夕飯を作った。そしてレジ袋を持って自分の部屋に行こうとする。
「あれ?お兄ちゃんの分のご飯は?」
「お兄ちゃんはカップ麺とかあるから。足りなかったら降りてきて食べるからさ」
俺はそう言って部屋に行った。俺の部屋にはお湯の入ったポッドやら色々あるからカップ麺もここで食べれる。……お湯が切れたら流石に補充しに行くけど。俺は買ってきたカップ麺を食べ終えてからは部屋を掃除してゴミ出しして寛いでいた。下の方では母さんと美咲が一緒に帰って来たみたいだ。玄関の方から声がする。俺は自分で言うのもなんだが妹2人以外の女の人とは喋ることが苦手で目も合わせられないし母親ですら怖いと感じてしまうほどだ。クラスの女子に質問攻めされた時も恐怖しか感じなかったのは事実だ。何でそこまで女性不信に陥ったのかは追追話すから首を長くして待っていてくれ。
「美咲がバンド組んだのか(半ば強制的)……どんなメンバーなんだろうな…」
思い出したかのように呟く。するとその発言を待っていたのかと思わんばかりのタイミングで美咲がドアを開けて部屋に入ってきた。
「おかえり美咲」
「ただ今お兄ちゃん。今、時間ある?」
「時間はあるぞ?」
「あ、あのさ、明日私達のバンドがライブをすることになったんだ。場所は駅前のイベント広場なんだけど……」
そう言えば駅前にそんな所あったな…
「それでさ…明日もしよかったら私達の演奏見に来て欲しいなって?」
「明日か…」
「あ、いやっ、その…無理ならいいんだy」
「俺は見るくらいなら構わないぞ?」
「え?いいの?」
「いいよ明日は何もないし。それで、何時から演奏するんだ?」
「明日の15時からだよ。ちゃんと来てね?」
そう言って美咲は俺の部屋から出て俺の方を向いた。
「?」
「ずっと籠ったまんまでもう外に出ることないのかなって思ってたけど、お兄ちゃんが…また外に出るようになって、しかも学校までちゃんと行くようになってくれて私嬉しかったな…ありがと」
美咲はそう言って下に降りてった。最後の方が聞き取れなかったが感謝されたのかな?『嬉しかったな』なんて言われたのはいつ以来だろうな…
この時俺は自分の頬を伝う涙の理由が分からなかった。そして暫く1人で泣いてしまった…
美咲side
あれ?花音さんから電話が…あの人が電話してくるのって珍しいような…
「もしもし花音さん?」
『あ、美咲ちゃん』
「どうしたんですか?」
『あ、あのねっ…今日私のクラスに奥沢廻寧くんって言う男子が編入してきたんだ…美咲ちゃんのお兄さんだよね?』
私はため息を付いた。お兄ちゃん花音さんと同じクラスだったんだ…
「そうですよ…私の兄さんです…なんかあったんですか?」
『放課後に話しかけようとしたらすごく顔真っ青にして帰っちゃってさ…廻寧くんなにかあったのかなって思っちゃったの…美咲ちゃんは何か知らない?』
「いや、私は特に……」
『そっか…だったらいいんだけど…明日のライブ頑張ろうね?』
「まぁそうですね」
『うん。おやすみ美咲ちゃん』
花音さんはそう言って電話を切った。
「ごめんね花音さん。今は話せないよ………今ここでお兄ちゃんの女性不信のことを話すわけには行かない。それを知ったら花音さんもお兄ちゃんも傷付いちゃう…下手したら
私らのバンドが…………」
感想や評価は気軽にどうぞ!2話目からこころを出そうと思ってたのですが都合により出せませんでした。申し訳ありません。次回はちゃんと出てきますので。
※補足事項
美咲は家にいる時は廻寧のことは「お兄ちゃん」、学校だと「兄さん」に変わります。