試作品集   作:ひきがやもとまち

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『海賊の正義の名のもとに』の2話目を書いてみたんですけども…どうも上手く出来ませんでした。
やはり汚職海兵相手でないとネオ海軍的正義は描きにくいみたいですね。原作準拠でバギーの占領していた街を次の舞台に選んでみたんですけど、そうすると海軍が入り込む理由がなくなっちゃいまして…。
やはり半分ぐらいはオリジナルストーリーにしなきゃダメなシリーズなのかな~と、ちょっとだけ悩んでしまいながら眠ろうとしているひきがやもとまちです。おやすみなさい。


海賊の正義の名のもとに 第2話

 大海賊時代―――。

 史上に唯一人“海賊王”と呼ばれた男、ゴールド・ロジャーの遺した大秘宝『ワンピース』を手に入れるため、幾人もの海賊たちが己の旗を掲げて戦い、名を上げてゆく熱く壮絶な時代。

 

 ・・・そんな時代に、タモン・ストフィード『元』海軍中佐は、名があるんだかないんだか判然としない海軍基地のある町で航海に必要な物資を購入してから出航し、現在は『海軍の正義の旗』を掲げながら最弱の海イースト・ブルーに船を進めていた。

 

 海図は手に入れた。船もそこそこの大きさがある。

 ――だが、彼女は重大なミスに気づいてはいたのだが、対処するための準備をしてはいなかったのだった・・・・・・。

 

 

 

「うぅ~む・・・・・・わからん。やはり海図だけ手に入れて地名だけ知っても、知らん町は知らないままだし、いまいち役に立たせられんなぁー」

 

 海上に船を行かせながら、タモン中佐は海図を眺めながら軽い口調でボヤキ捨てていた。

 もともと彼女がイースト・ブルーに来たのは完全無欠に偶然の産物で、たまたま海軍を脱走しようと決めたその日に海軍本部を出航する船があったから密航して着いたら、そこはイースト・ブルーだっただけである。

 イースト・ブルーに来る予定なんかなかったから、地理など全く習っていない。一応、海軍将校として有名どころと軍事的に重要な拠点などは一通り押さえてあるのだが、逆に言えば軍事面と無関係な平和な村や町の名前など聞かされたところで全く判らない。

 

「生まれ故郷のサウス・ブルーなら、ある程度は判るのだがなぁー。イースト・ブルーには訓練生時代に研修で一度訪れただけで、それ以来来たことないから本気でなにもわからん。

 ・・・もしかしなくても、全く知らない未知の土地で海図だけ手に入れても意味はあまりなかったのだろうか・・・?」

 

 今更過ぎる疑問にようやく気づいたタモン中佐が首をひねるが、今更過ぎるので後の祭りである。

 ついでに言うと、彼女が研修期間でイースト・ブルーにやって来たとき何人かの悪徳海軍将校が血祭りに上げられて、一部の木っ端役人どもが安全な辺境まで逃げるために左遷を志願したとかいう伝説を築き上げた実績があるのだが、伝説の主たる彼女自身は全く知らされていない。

 

 このとき逃げ延びた士官の一人に『ネズミ少尉』という、取るに足らない小物士官がいたらしいという噂話を後に一度だけ耳にしたことがあり、その卑劣さと汚職官吏ぶりが気にくわなかった彼女は仕留め損ねたその男を偶然だろうと何だろうとイースト・ブルーで見つけたときには問答無用で斬り殺すことを心に決めていたのであるが、斬られることを決められた当人はそのことを未だ知らされていない・・・。

 

「海賊王が処刑された始まりと終わりの町ローグタウンなら当然知っているのだがな・・・なんなのだ? この、“フーシャ村”とかいう風変わりな名前の場所は・・・。

 のどかな田園地帯に風車が立ち並んでいる田舎村だったりするのだろうか? だとしたらものすごく行ってみたいのだがな。平和な時代になったら観光してみたい場所ナンバー1として記憶に明記しておくことにしよう―――んん?」

 

 位置と場所はわかるようになったが、そもそも何処に向かえばいいのか決めてなかったから適当に海の上を漂ってるのに等しい状態で船を進めさせていたところ、何やら前方から救助を求める声が聞こえてきたような気がして舵を切ると・・・いた。

 遭難者とおぼしき男たちが三人、溺れかかって助けを求めている。

 

「お―――い! 止まってくれェ!!」

「そこの船、止まれェ!!」

「・・・ふむ・・・」

 

 タモンは難しい表情で一声うなる。元とはいえ海兵として、海で溺れることの恐怖と絶望は熟知しているつもりであったし、遭難者を見つけた際には救助するのが海軍にとっての常識であり務めでもある。

 

 が、しかし。今の彼女にはそれが出来ない。したくても出来ない理由があるからだ。

 

「助けてやりたいのは山々なのだが、船は止められん。自力でなんとか乗り込んできてくれないか?」

「な、なにぃっ!? て、テメェ! テメェまで“アイツら”と同じ扱いをオレ達にするっていうのかよ!?」

「・・・?? アイツらというのが誰かはわからんが、おそらくは別の理由によるモノだろう。なにしろ私は―――単に止め方が判らないだけなのだからな」

『・・・・・・はぁっ!?』

「いや、すまない。思い出してみれば操船技術など初歩的なことを研修時代に習っただけで長いこと舵ひとつ満足に握ったことがなかった過去を今更になって思い出していてな。大まかに止めたり進めたりとかはできるのだが、途中で止めて再び走り出させるか、やり方が全く判らなくて・・・だから自分たちでなんとかしてくれ。幸運を祈る。グッドラック!」

『ちょっ、まっ!? ちょっと待てぃぃぃぃぃぃッい!?』

 

 直進していくことしかさせてやれない操船技術しか持たないタモンの操る中型ボートが、遭難者三人の脇をかすめて通り過ぎ瞬間に、なんとか三人は轢き殺されるのを避けて船にしがみつき、乗り込むことに成功することがギリギリで出来た。

 

「殺す気か!? テメェもあいつも他の奴らもみんなオレ達を轢き殺す気まんまんなのか!?」

「助けてやりたい気持ちはあったと言うに。・・・あと、先ほどから言っている“アイツら”とは誰なのだ? いったい・・・」

「まったく! なんて乱暴な奴らばっかりなんだ・・・っ!!」

 

 肩で息をしながら呼吸を整え終え、ようやく満足に動けるようになったらしい三人の男たちは鋭い目で鋭い刃物を抜き放つと、

 

「おい、船を止めろ。オレ達ァ、あの海賊“道化のバギー”様の一味のモンだ」

 

 鋭い口調で助けてもらった命の恩人であるタモン元中佐に対して横柄な口調で要求を突きつけてきたのだった。

 

「ふむ・・・?」

 

 タモンは、彼らの一人が抜き放ってきた刃を見て疑問を抱き、小首をかしげる。

 

 ・・・どう見ても訓練でさえ使い物にならなそうな刃引きされたサーベル以下の粗悪品にしか見えない代物だったが・・・これを使って脅迫というのは新手のコントなのだろうか? それともイースト・ブルーは最弱の海にふさわしく平和すぎる余り町の不良少年と海賊とがゴッチャニなってしまっている場所なのだろうか?

 

 ――と・・・海軍本部の化け物たちを身近に見て過ごす時間の方が長すぎた元海軍本部中佐タモン・ストフィードは本気でそういう疑問を抱いて不思議に思っていたのであった。

 

 まぁ海軍本部には、片手で氷山生み出したりする大将とか、マグマを大量発射したりとかする大将とかの化け物じみた能力を持つ悪魔の実の能力者ばかりが将官になって駐留しているから感覚が狂ってしまっていても不思議でないって言えばないのかもしれないのだが・・・それで彼らが納得すべき理由もあるまい。

 

 どうすべきなのか結論がなかなか出せなかったので、とりあえずは近くを偶然通りかかって自分たちを丸呑みして食べてしまおうとしてきた海王類をブッた切って昼食をゲットしておいた。腹も減ってきていたしちょうど良かろう。

 そう思っていたところ、なぜだか目の前の三人ともが武器を投げ出し全力で低頭して土下座して許しを請うている。なんかよくわからない者たちだが、どうやら新手のコメディアンたちであることだけは間違いようもない確かな事実であるようだった。

 

『いやー、あっはっはっはーっ! まさか、あなたまでもが“あの有名なタモン・ストフィード”さんだとは露知らずっ! しつれいしましたっ』

「ん。まぁ、気にするな。誰にでも未熟な時期はあるものだからな。

 お前たちも漫才の腕を磨き続けていれば、先ほどのようにギャグかどうか判りづらく観客が悩んでしまうようなコントをしなくても良くなる日がきっと来るはずだ。精進するのだぞ?」

『・・・え? あの、なにかオレ達のことで勘違いされてるような気がするんですけども・・・?』

「まったく。このようなナイフを抜いて脅迫してくるものだからな、判別に困ってしまったぞ? たかがナマクラのナイフごときで人が死ぬわけもあるまいに・・・」

『いや、あの・・・普通に死ぬと思うんですけども・・・・・・?』

 

 なにやら咬み合ってない会話を交わし合いながら、彼らは自分たちの境遇についてタモンに語って聞かせてくれた。

 

 彼らは先日まで、イースト・ブルーではちょっと名の知れた海賊“道化のバギー”が率いる一味の一員だったらしい。

 それがある日、一人の少女が遭難しているところを助けてやったところ、少女は泥棒で自分たちは騙され宝も奪われ海へと転覆させられてしまった。

 その後に、自分たちが溺れているところに通りかかった船に乗り込んだら、今度は悪名高い賞金稼ぎ“海賊狩りのロロノア・ゾロ”が一人で乗っていてボコボコにされ、しばらくして港に着くと今度は少女に盗まれた自分たちの宝を積んだ船が停泊していたのを見つけ、少女を待ち伏せて懲らしめてやろうとしていたところ何故だか一緒に着いてきていた男の肩にロロノア・ゾロが担がれていて恐怖の余り海へと逃走したところ、力尽きて先ほどの場所で溺れていた・・・・・・そんな苦労話であった。

 

「なんというか・・・絵に描いたように運のない男たちだな、お前らは本当に・・・」

『・・・ウィッス・・・・・・』

 

 割と自覚があったためなのか、意外なほど殊勝にうなだれて肩をすぼめる三人組。

 オマケに彼らの話には続きがあって、一味を率いていたキャプテンである“道化のバギー”船長がどうやら敗北させられてしまったらしいというのである。

 海を泳いで逃げ回ってる最中に偶然小耳に挟んでいた情報を、冷静になった今になって思い出すことが出来ただけなのだけれども、それでも彼らの乗っていた船が港町に停泊し続けたままで無いことだけは明白だと断言できた。

 

「なぜだ? 何故そこまで自信満々に断言できる? その根拠は?」

「根拠って言いますか・・・・・・今、到着したばかりの港町がそうなもんでして・・・」

「む?」

 

 言われて指さされた先を見てみると・・・たしかに大きな海賊船が停泊している気配がどこにもない港町の港が視界の先には広がっている。

 どうやら行き先を適当に決めて進んでいった先にあった港町が、彼らの言うところの“道化のバギー”海賊団が居座っていた場所だったらしい。

 

 ヒドい壊されようだが、少なくともこの被害をもたらしたのは彼ら三人でないことだけは確かだ。彼らにこれが出来るのなら、もう少し自分に対しても脅迫らしい脅迫のコントが出来なければおかしいのだから。

 

 むしろ、可能性があるとすれば“コイツら”の方だろう・・・・・・

 

 

「・・・で? 貴様らなにか私に用事でもあるのか? 見たところ町の人間には見えぬ風体の持ち主ばかりのようだが・・・」

 

 タモンが声をかけた先から姿を現してきたのは、目付きが悪い若者たちが二十名ばかり。

 一様に背が高くて大柄な体格をしている男たちと、その男たちには媚びるようにシナを作り、不健康なまでに肌の青白すぎる女たちの群れ。

 

 野に住む獣の毛皮を多くあしらった服装は山賊に多く見られる特徴だが、一方でこの距離まで足音を立てずに大人数で接近していた事実から察するに、靴の裏に獣の皮を剥いで張り付けた滑り止めと音殺しの処置が施されているのだろう。

 

 その二つの要素を兼ね備えた職業が一つだけ存在している。『盗賊』である。

 

「へっへっへ・・・、見りゃわかるんじゃねぇのかい? オレ達は盗賊よ。この辺りじゃ、ちったぁ名の知れた盗賊団で『山狼のベラルージ』って呼ばれてる」

「盗賊団ベラルージか・・・。その割には、貴様の着ている服装は盗賊を続ける意思があるようには到底見えんのだがね?」

「へへへ・・・わかってくれてるみたいで有り難い限りだぜ・・・っ」

 

 舌なめずりする猫のような口調と視線でタモンの言葉に応じる盗賊団のリーダーとおぼしき男、ベラルージはたしかに盗賊風の身なりをしているが、たった二点。致命的な差異と呼べるものが見て取れていた。

 それは盗賊とは絶対に二足のわらじが出来ぬはずの存在を示すもの・・・・・・『キャプテンハット』と、『キャプテン用のコート』の二つを服の上から羽織った服飾品。

 

 すなわち―――盗賊から海賊への転職希望者たち。

 

「本当は道化のバギーがやられたって話を聞いて、残していったお宝を掻っ攫おうって腹でやってきただけだったんだが・・・アンタらに出会って気が変わったぜ。

 ああ、まったく俺はなんて付いてる男なんだ・・・。まさかグランド・ラインへ乗り出すための準備が他人の金で達成できちまった状態で鉢合わせすることができるなんてなぁ!? これをラッキーと呼ばずになんて言えばいいんだよ!? ええ、オイ!!」

「・・・」

「俺さまはなぁ、こんな辺鄙な田舎の海で一生を盗賊暮らしして終わるつもりなんざ少しもなかったのだ。

 この家業で稼いでる金も、すべては海賊になってグランド・ラインで一旗揚げるためッ!! 一攫千金の夢を叶えるためさァッ!! その為の準備が今この場で、ぜんぶ他人の手で完了されちまっている!!」

「・・・・・・」

「あんたの乗ってきた中型ボート! それに、一緒につれてるピエロみたいな化粧している三人組はバギー海賊団の船員だった証!

 そいつらに案内させて負けて逃げ出したバギーの宝の隠し場所を吐かせちまえばコッチのもんだ! それでグランド・ラインへ船出する準備はすべて整う! 海図だけはどうしようもねぇが、それさえ金さえ積めばいくらでもどうとでもなっちまう! それが今の世の中ってもんじゃねぇか! ええ!?」

「・・・・・・・・・」

「オレはよォ、今話題の大型ルーキー“ハイエナのベラミー”さんに憧れて、海賊になろうって決めた新時代のクルーに相応しい男になるのさ。だから、その為の手段なんざどうだっていいし、なんだっていいのよ。

 他人の貯めた金で自分の航海費を稼いでなにが悪い? 他人が買った他人の船に乗ってグランド・ラインを目指すことの何がいけない?

 夢だの、浪漫だの幻想だのと、ありもしねぇバカ話に振り回されて死んでったバカな負け犬の戯言なんざ聞く気はねぇ!!

 今日がオレの! 盗賊“山狼のベラルージ”の命日だ! この町が“山狼のベラルージ”の墓場になる場所だ!

 そして! 今ここからオレの新たな伝説が始まる! これから始まる新時代にもついて来れる海賊“ジャッカルのベラルージ”様が今この戦いの勝利によって誕生するのさッ!! はーっはっはっh」

 

 

 

 

「ふぅんッ!!!!!!」

 

 

 

 

 ドゴォォォォォォォッン!!!

 

 

 

 

『・・・・・・・・・・・・・・・・・・』

 

 

 

 ・・・ベラルージが叫び終わってバカ笑いを始めようとした瞬間、その移り変わる一瞬に見つけた意識の隙間をついて、相手の意識の死角から接近する移動法『流水の動き』を使って一瞬のうちに距離を詰めたタモンは、問答無用で彼の頭をロングソードの腹で殴りつけて地面に沈めさせ、気絶させた。

 

 残った者たちには目もくれず、ただただ目の前で気を失ったまま目を覚まさず、話しかけたところで聞くことなどできはしないベラルージに対してのみ、彼女は自分の信念の一部を披瀝する。

 

「その、“ハイエナのベラミー”という男のことを私は知らないし、そいつが始まると言っている新時代とやらがどういうものかも全くわからないが・・・これだけは確かだと断言できることがある。

 少なくともソイツは、自らの身体と我を張って世界に向けて“新時代がはじまる”と予言してみせた男なのだろう?

 ならば、その男に憧れて新時代に乗っからせてもらおうと考えていただけの貴様には、“ハイエナのベラミー”とやらが語った新時代について他人に語る資格は絶対にない。

 他人の夢や生き方を口汚く罵りたいなら、まず自分が正しいと信じて主張できる夢や生き方を自分自身で作り上げてからにすることだ。

 それまで貴様は陸にいろ。海で貴様のような半端物が海賊行為を行っているのを見つけてしまっては、たとえ相手が拳を振るう価値もないクズとわかっていようとも殺さずにいてやる自信は私には全く無いからな」

 

 

『・・・・・・・・・・・・』

 

 

 誰もが沈黙したまま、海軍を辞めて海賊となり、海賊の正義を掲げて海を行くと決めた美少女海軍元将校の去りゆく後ろ姿を茫然自失の体で眺めながら。

 最初に彼女が拾うことになった三人組の誰かが。もしくは全員が。異口同音にこう呟くのが、その場にいる全員の耳に小さく確かに聞こえてきていた。

 

 

「オレ・・・今日で海賊やめて陸で暮らすことにするわ・・・。あんなのがいる海には、もう二度と出たくないから・・・・・・」

 

 

 そのつぶやきが聞こえてから数瞬の後。

 ――その場にいた全ての男女が老若男女の別なく一人残らず首を縦に振って賛同したことを、タモンは知らない。

 

 それからしばらくして、40年前はちっぽけな民家の集合しかない荒れ地だった土地が立派な港町へと成長して海賊に襲われ被害を受けて、再び再建と成長を始めようとしていたこの町に。

 三人の中年と、二十数名の若者たちと、一人の重傷者が労働力として新たに加入することになるのだが。

 

 それはまた、別の物語で語られるべき事柄だろう・・・・・・。

 

 

つづく




*曖昧な気持ちの間まで書いてたせいか今一わかりにくいテーマとなってしまってましたので一応の補足説明です。

今話でのテーマは、『自分が信じる気持ち』と『他人に押し付ける正義は別物』です。

ゼファー先生が海賊Zとなってネオ海軍への道を選んだのに対して、ゼファー先生に憧れるタモンは『海賊の正義の旗』を掲げて一匹狼の海賊として悪党退治しながら海を適当に旅する道を選択しました。
その為の責任の取り方として、海軍を捨ててお尋ね者となりながらも自分なりの節度は通している。

それに対して対比として出てきた今話のベラルージは、ベラミーの表面だけ見て憧れた、一度の敗北から再起できないタイプのパチモンです。猿真似しているだけで発言に責任がなく、行動には中身がない。

誰かに憧れた自分なりの旗を掲げられていないのですよ。他人の名前と責任で海賊になろうとしている。船一隻だけが自分たちの領土という海に陸の感覚で出港しようとしている。
それでは足りな過ぎるから『自己責任で船出できるまでは陸にいろ』というのがタモンの主張。

――どうしても船出したければ、樽で海を漂流するくらいの度胸がありませんとね♪ 他人の金でおんぶに抱っこの海賊旗じゃカッコがつかない(^^♪そういうお話でした。

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