試作品集   作:ひきがやもとまち

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サブタイトル通り、先週の『絶対魔獣戦線バビロニア』を見たときに衝動書きしてしまったお話です。作品と呼べるほどのものではありませんが、最近上手く書き進められてなかったので場繋ぎとして楽しんで頂けたら光栄です。

なお、原作はユーチューブで飛び飛びで見たことあるだけで詳細などは知っておりません。あくまで『先週のグランドオーダー“だけ”を見て思いついた話』と解釈してくださいませ。


Fate×言霊「11月16日のバビロニアを見て思いついた話」

マシュ

「魔術王ソロモン! あなたには、あらゆる生命への感謝がない! 人間・・・星の命をもてあそんで楽しんでいる!」

 

魔術王ソロモン(?)

『・・・娘、人の分際で生を語るな。死を前提とする時点で、その視点に価値はない。いずれ終わる命、もう終わった命と知って何故まだ生き続けようとすがる?』

 

英霊セレニア

「いつか死ぬ人間だからこそ、生について語るのではないですかね?」

 

マシュ

「!! セレニアさん!?」

 

英霊セレニア

「先ほどの言い様から察するに、あなたは死ぬことを前提としなくていい存在のようですが・・・・・・死なないゾンビ風情が偉そうに生を語るな。死の恐怖から一秒でも長く遠ざかるため努力する必要もない楽な生を前提としている時点で、貴方の視点に聞くべき価値など微塵もありません。今を生きるのに忙しい者がゾンビの語る生の価値など聞いたところで何の意味もないことぐらい馬鹿でも解りますよ。貴方にはその程度の常識も解らないのですか?」

 

魔術王ソロモン(?)

『・・・・・・』

 

英霊セレニア

「笑い続けるだけで何もしなくても生きていける怠惰な特権階級は今のまま他人を見下し、ただ笑っていればそれでいい。何でも出来るのに笑うことしかしない、したがらない役立たずの神輿王など今のまま何もしないで笑っているだけなのが誰にとっても一番いい。何もしなければ『何もせずに笑っているだけだった』という批判だけで済むのですからね。私のような小物に罵倒されて不愉快な気分になる可能性はないのです。よい人生じゃないですか? 貴方にとっても、私にとっても、おそらくは世界中の誰にとっても絶対に・・・・・・ね」

 

 

 

アナ

「・・・セレニアは・・・人間を愛しているのですか?」

 

セレニア

「とんでもありません。『人間』なんて名前の方とはお会いしたことがありませんからね。会ったこともない人を愛する事なんてできるはずがないでしょう?」

 

アナ

「・・・え?」

 

セレニア

「私に語ることできるのは無数に存在する人間たちの中で、今までに会って話をしたことがある超少数の人たちだけです。その中には好きな人もいれば嫌いな人もいましたし、死んだ方がいいと感じたクズもいれば、尊敬して敬愛すべき英雄たちも沢山いましたよ」

 

アナ

「・・・・・・」

 

セレニア

「私が愛することが出来るとしたら、その人たちの内で多くても半数ぐらいじゃないですかね? ただ少なくとも、人間なんていう大きすぎる括り方だと解釈の幅が広すぎて誰のことを言っているのだかサッパリになってしまうことだけは確かですけれども」

 

アナ

「・・・人は、一人一人が違う生き物で、同じ人間は一人としていない・・・そういう事ですか?」

 

セレニア

「さぁ? 存外、同じ方もいるかもしれませんし、同じになりたいと願っている方だっている可能性は結構高いのかもしれません。単に私がその人たちについて語れる方々は皆一人一人に別の個性があって、同じ方は一人も覚えていないですし区別もつかなかった。それだけです。参考になりそうもない極端すぎる私見で申し訳ないですけどね」

 

アナ

「・・・いえ。それなりには参考になりました。それなりには、ですけども・・・」

 

セレニア

「それは良かったです。私は貴女という人が好きでしたので、褒めていただけるのは素直に嬉しいですからね」

 

アナ

「・・・うれしい? 私から褒められることがですか?」

 

セレニア

「はい。少なくとも嫌われたり貶されたりするよりは、ずっとね」

 

アナ

「・・・別に褒めたつもりはありませんし、好きになったつもりもありません。自分勝手な解釈をする人は嫌いです・・・」

 

セレニア

「それは残念です。では、これから好かれるよう努力してみることに致しましょう」

 

アナ

「・・・・・・(ギュッと自分で自分を抱きしめる)」

 

 

 

 

魔術師マーリン

「う~ん・・・これはアレだね。藤丸君たちがきた時代の言葉で表現するなら、『薄い本が書きたくなる光景』っていうヤツだろうね。いやはや夜風に当たりに来たら良いものを見せてもらってしまった。やはり人の感情というのは実にいいものだねぇ~♪」

 

フォウ

「フォ~ウ?」

 

 

補足:セレニアが妙にアナに対して優しいのは、お子様ラウラとの影響という設定です。


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