試作品集   作:ひきがやもとまち

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エロ作を含めて色々考えて思いついてはみたものの、『コレ』と言えるほどのものが思いつかなくて仕方なしに途中まで出来てた今作を完成させて更新してみました。
最近ネタは思いつけるのに、話全体を考えると思考が止まってしまう事が多くて困り気味な作者な次第です…。


他称魔王様、自称凡人さん。リスタート第9章

 ――聖光国、神都への道中にある水かさの悪い荒れ地にて聖女ルナ・エレガントの襲撃を受けて撃退した魔王もどきなエルフと現地人少女のアクたち二人は、

 

「ごろじでやるぅぅぅ! アンタいつか絶対に殺してやるため討伐してやるんだからねぇぇ!!」

「はっはっはっは。弱い負け犬が吠えていますよ、アクさん。かわいい見世物ですねぇ~、アッハッハ」

「ま、魔王様! 聖女様に悪いですからそんなこと言っちゃダメですよ! あと、いい加減そろそろ先へ行ってあげましょうよー!?」

 

 ・・・・・・まだ同じところにいて、真っ赤に腫れ上がった尻を天に掲げたまま涙ながらに帽子を噛みしめ、屈辱と苦痛に耐え忍びながらも悔しさを紛らわせるため叫びまくっている聖女様の醜態を見物しながらケラケラと楽しそうに笑い続けていた。

 

 いやまぁ、実際には今さっきルーレットから出てきていた熊のオモチャが消えてなくなってくれて、ルナが地面に腹と顔面から落下してきて「ふべしっ!?」とか世紀末覇者世界のやられ悪役みたいな負けセリフを吐いた直後で、実時間的には戦闘終了から大して経ってないというだけの話なんだけれども。

 

 それでも聖女ルナとしては、一刻も早く憎むべき敵の魔王にはこの場を離れていってほしかっただろうし、こんな醜態を敵に見られたままとか恥ずかしすぎるだろうし、信心深くて真面目そうな優しい少女のアクちゃんとしては素直な気持ちで『聖女様に悪いことしちゃってるなぁ・・・』と罪悪感に苛まれていたのだろうが、しかし。

 

 ――ナベ次郎には、まだやるべき事が残っていた。それをするまで彼女たちは、この地を離れるわけにはいかなかったのである。絶対にだ。

 

「ハッハッハ、愉快愉快。・・・・・・さて、冗談はこのぐらいにして、そろそろ本題に入らせてもらうとしましょうかね。

 貴女たち―――今回の一件で、どう落とし前をつけていただけるつもりなのでしょうか・・・?」

『・・・・え・・・?』

 

 笑いを納めたロリネタエルフに、いきなり真顔で聞かれて騎士団一同&ルナがぽかーんとなった顔で(騎士たちは兜で表情わからんけれども)ナベ次郎を見つめ返す。

 相手の表情はガラリと変わり、先ほどまでしていた大笑いは一切なくなって、気味悪いほどの薄ら笑いと、欲しいものを手に入れるためには手段を選ぶ気のない酷薄な謀略家めいた怖さを感じさせる冷たい瞳で自分たちを見下ろしてきており、正直マジでビビらされまくって声も出ない。

 

 まるで“先ほどまでとは違う人格が乗り移ったかのように”、幼いエルフ少女の内側から怪しげな妖気を噴出させて、口調まで打って変わって冷淡で淡泊ながらも礼儀正しい喋り方で容赦なく自分に襲いかかってきて失敗した者達に要求を申し述べる。

 

「――今の卿らは私にとっての人質だ。生死の限りは運次第、差し出す身の代の品の宝次第・・・・・・。

 命が惜しければ、諸君らの有り金すべてと、その身に纏いし白き楯無の鎧を差し出したまえ。さすれば命だけは見逃してやってもいい」

『なっ!? なんだとぉッ!?』

 

 騎士たち仰天。アクちゃんも仰天してるし、聖女ルナだって驚いてはいる。

 ただし聖女様の場合は驚きよりも恐怖心よりも、プライドと怒りを刺激されまくられちゃう性格だったから、みんなとは反応する方向性が違ってただけである。

 

「ち、ちょっとアンタ! あんだけ私からお金取り上げておいて、まだ盗っていく気だっていうの!? あれは私が貯めてきたお小遣いなのよ!? それなのにまだ盗ろうなんて、この守銭奴! 鬼! 悪魔! 人でなしの悪辣反逆者魔王―――ッ!!!」

 

 言いたい放題、聖女なのに口の悪さ全快しまくりなルナ・エレガント。

 ・・・だが今回は相手が悪い。ナベ次郎が“今さっき思いついた誤魔化し作戦”を実行するためロールすることにしたキャラクターは魔王キャラではないけど、ある意味では魔王よりももっと性質の悪い『欲深な男キャラ』

 そして、正義の味方な感情論絶対主義者たちとは相性最悪すぎる超ド正論家な『愉悦の戦国梟雄キャラ』であったのだから―――

 

「・・・ふむ? たしか、私の命を奪うために遙々この地まできて返り討ちにあい、逆に脅迫される側になってしまう原因を作ったのは他ならぬ卿ら騎士団と、天使に愛されし聖女殿ではなかったかね?」

「うっ!? そ、それは・・・・・・だけど、それでも私は聖女でアンタは魔お――!!」

「それとも、己が他者を殺めようとして失敗しただけという悪行を都合良く忘れ、命は奪わず物でしかない金のみを持ち去るだけで見逃してやろうとしている私をこそ悪と断ずるのかね?

 いやはや・・・・・・実に興味深い論理だ」

「ぐっ!? ぐぅぅぅうううぅぅううぅぅぅぅッ!!!!」

 

 聖女様、超悔しそう。悔しすぎるけど本当に相手の方が超ド正論言ってるだけだから反論しまくりたいけど絶対できない、できる立場じゃ絶対にない。

 割と本気で今回ばかりは相手が悪かった、って言うか状況と相性が悪すぎていた。他の悪キャラをロールしてくれるんだったらやり用はあったんだろうけれど、コイツだけは今の聖女ルナの立場から見ると本気で相性悪すぎていたから。

 

 あるいは相手が今まで犯してきた所業を聖女様らしい神通力かなにかで知っていたなら状況は変わっていたかもしれない。

 だが、それを出来ない今の聖女ルナ・エレガントでは“この男キャラ”には太刀打ちできない。多分ナベ次郎だって出来なかっただろう。

 その甘さこそが、戦国の梟雄相手に勝つことのできない理由なのだよ聖女殿―――。

 

「一興を喫するが・・・卿の論理、嫌いではないよ? 傲慢な生臭坊主どもが支配する宗教国家の暴君らしい力と収奪の論理は嫌いではない・・・」

「ぐ、ぐぬぬぬぬぅぅぅぅッ!!! キィィィィィ―――――ッ!!!!」

 

 ついに血涙まで流して悔しまくり始めた聖女様のお姿に、彼女の国の信心深い国民A子ちゃんであるアクちゃんは気が気でない心理状態になっちゃってアワアワしっぱなしになってきたけど、逆にナベ次郎は心の中でガッツポーズを浮かべて『計画通り♪』とほくそ笑む。

 

 今回、この自爆特攻エルフが考えついて行った作戦は、何時ものように何時ものごとく、またしてもシンプルイズザベストな代物。要するに単純明快であんまり深く考えてない超大雑把思考によるバカ作戦。

 

 名付けて、【自分の恥ずかしい秘密をバラされないため、相手にも恥をかかせて弱味を握ろう作戦】である。

 

 詳しい作戦内容は・・・名前だけ見ればバカでも一目瞭然だろうけど、騎士達と聖女様を恥ずかしい格好で帰還させることで、自分の秘密を誰にも知られないため自主的に今回の件をなかったことにさせてしまおうという、ハッキリ言って共倒れ作戦である。

 ある意味では自爆特攻が得意な彼女らしいと言えなくもないが、巻き込まれる方はNPCではなく自我を持つ聖女様達なので本気で堪ったものではない。

 

「無論、天使の敵たる憎むべき魔王を相手に我が身惜しさの命乞いから恥をかくを潔しとせず、この場で私を相手に名誉の戦死を遂げる道を選ぶも卿らの自由・・・・・・。

 この地にて勇敢に戦い討ち取られ、骸となった卿らの頭蓋を持って一献傾けてみるのも悪くない・・・。

 それが天使信仰の大号令の元、踏みにじられ、生きたまま焼き尽くされた亡者達には幾ばくかの供養にもなろう。――そうは思わないかね?

 諸君ら天使を信奉しているらしい騎士の諸君も――」

『全部脱いで差し出させていただきます!! ええもう本当、今すぐに!!!』

 

 文字通り、誰か一人の大号令の元、一斉に着ていた鎧甲冑を脱衣し始めて鎧を外して兜を脱いで、ズボンにまで手をかけて「きゃっ!?」とアクちゃんに両手で両目を隠させてチラチラちら見させてしまっている見苦しい醜態さらしまくり始める騎士団達。

 

 ・・・うんまぁ、キャラの性格とは合わないけれども、武士の情けでパンツは脱がなくていいことは付け加えておくとしよう。さすがに絵面が悪すぎて気持ち悪くなってきてたから。

 

「・・・さて、家臣達は皆、私に降伏したようだが・・・・・・君はどうする気かな? 聖光国の聖女殿よ」

「くっ・・・! バカにしないで頂戴! 私は智天使様に愛された聖女三姉妹の一人、ルナ・エレガントなのよ! 魔王なんかに命惜しさで降伏するなんて死んでもあり得ないわ!! 絶対によ!!」

「それは、残念・・・・・・では君の望むままに、結末を与えよう・・・」

「え? あ、あの、ちょっと、聖女である私になにを―――」

「案ずることはない。死にはしない。私は君ら、世を知らぬ子供達に対して大人の務めを果たそうとしているだけなのだからな・・・・・・」

「え、あ、いや、ちょ、ちょっとやめてちょうだ―――い、いやぁぁぁぁぁぁぁぁッ!?」

 

 

 

 そして、無様に負けた聖女様が泣く頃になってからようやく出発して、神都へと続く道中を抜け、貧しい辺境地域では唯一栄えた異世界転移後最初の大都会に到着することがやっとできたのは昼過ぎになってからのことであった。

 

 その町の名は――交易の街『ヤホー』

 

「・・・相っ変わらず、この国のネーミングセンスは色々とひど―――むっ、ぐ・・・」

 

 町の名前を聞かされた直後に思わず言ってしまいそうになった言葉の途中で慌てて遮り、自分で自分のお口にチャックをかける、変な名前では中々勝てる人がいてくれないネタアバターのPC名『ナベ次郎』

 アクの話ではファンタジー世界観の癖して、日本と同じでカタカナと漢字が使える転移先の異世界だけど、今のところ漢字とカタカナのごった煮ネーミングの人にも場所にも出会えたことはなく、男性名の『次郎』と名のつく女の子にも出会えたことない。・・・つか、『鍋』って・・・。

 

 色々とネーミングセンスが酷い異世界なので、ナベ次郎的には自分にも名前の酷さを罵倒できるようになるため、自分より酷い名前の人でも物でも常時絶賛募集中な方針で異世界旅を進める予定でいるんだけど・・・・・・いるのかな? 本当にそんな人か物が、この世界にも・・・。

 

「ま、まぁ名前の話はいったん脇に置いとくとしまして。お金はあるんですし、何かテキトーにお買い物でもしていきましょうかね。ちょうど臨時収入も入ったばかりですしタイミング的にも非常によろしい」

「でも魔王様・・・それ、聖女様のお金ですよね?」

「え? なんでです? 私のお金でしょ?」

「・・・・・・え? え? あれれ・・・?」

 

 なぜかいきなり町の入り口で顔を付き合わせて、小首をかしげ合う二人の美少女達。

 見た目的には絵になる光景ではあったが、互いに内情はあんまし美しくもなかったのはご愛敬と言うところだろうか。

 

 いや、アクちゃんはいいのだ。清く正しく美しく、信仰心厚い聖光国の国民らしい『聖女様は特別でスゴくて偉い人だから』という純朴で無知な故の権力者だけが持つ特権を肯定してあげられる優しさで満ちているから許容範囲内である。

 問題なのは、この外面だけしか美しくない特攻ネタエルフ馬鹿モンクの方だけである。

 

「えっと・・・だってそれ、さっき聖女様から盗ってきてしまったお金なんじゃ・・・」

「違いますよ、アクさん。いいですか? 彼女たちは私を問答無用で襲って殺して命を奪おうとしてきたのです。

 つまり彼女は聖女ルナではなく――ルナ盗賊団の首領ルナ・エレガントなのですよ」

「は、はぁ・・・・・・って、え!? と、盗賊!? 聖女様がですか!?」

「そうです」

 

 堂々と断言して頷いて見せて、しかもそこに誤魔化しや自己正当化の匂いを一切感じさせない、本気で自分が言ってることが正しいのだと信じ切っている正しさがあるから余計に性質が悪すぎる風になってしまった現代日本人が中の人にいるナベ次郎。

 

「神や天使の名を唱えて人を襲い、自らの信仰する宗教こそが正しいのだからと略奪や暴行を正当化してやまない者達・・・・・・彼女たちはそんな宗教を利用して自分たちの欲望と野心を満たそうとしている盗賊集団の一員たち。

 そんな彼女たちが他人から奪ってきた金を私が奪い返し、この街で使って民間に還元してあげる。これこそが正義であり正しさであり、彼女たち略奪未遂と殺人未遂を犯した自分たちを正当化しようとした者達こそが悪であり盗賊。ドゥーユーアンダスタン?」

「え、えぇぇー・・・・・・?」

 

 腕組みながら、確信を持って断言してくるロリエルフを前にして、さすがに今回ばかりは魔王様だからで賛成できない正しいアクちゃん。

 

 実際問題、ナベ次郎が言っていることも間違いではないのだが、想像としてイメージしているモチーフ達が些かおかしいのも事実であり。

 

モチーフ①:一向一揆と、比叡山延暦寺の生臭坊主達。

モチーフ②:十字軍&魔女狩りの異端審問官たち。

モチーフ③:アルスラーン戦記に出てきたルシタニア王国とイアルダボート教の狂信者ども。

モチーフ④:FFタクティクスのグレバドス教会、Tオウガの暗黒騎士団ロスローリアンとローディス教国。

モチーフ⑤:他色々なゲームの中で教化政策の名のもと武力侵攻しまくっていた宗教軍事国家群たち。

 

 

 ・・・・・・酷すぎるイメージであり、モチーフ達ばかりだった。

 さすがに聖光国の教会や聖職者達もソイツらほどは腐ってないっつーか大量殺戮や虐殺は行ったことないはずなんだけども、この異世界に来て初めて出会った聖職者に神の名のもと襲撃されて魔王と決めつけられた負の実績しか知らない今のナベ次郎にはその程度しか相手のことを想像できるだけの知識もなく、田舎村育ちのアクちゃんにだって当然ない。

 

「・・・・・・?」

「・・・・・・??」

 

 無知な者同士が、互いに知らない事柄について是非を問う議題を話し合ったために、互いの意見がすれ違ったまま外野までフェアボールが飛んで行き過ぎてしまう結果に終わり、何の実りもないまま有耶無耶のうちに結論は先延ばしにするしかないパターンができあがってしまうことになる・・・・・・。

 

「ま、いいです。間違ってたら追々直していくとしまして、今はご飯を優先しましょう。お腹空きましたからね」

「は、はぁ・・・・・・まぁ、はい。そうですね・・・・・・」

 

 お互いに相手を納得させて翻意させるだけの論拠も証拠も持ち合わせてない、未成年者の証言者資格ない者同士で仲良く街の中へと入っていく。

 

 ―――周囲からの、色々と含むところのある視線が片方の銀髪頭から飛び出している二つの部位に集中していることにも気づかないまま歩を進め、一軒の屋台の前まできて立ち止まり。

 

「すいません、オジサン。その串焼きください。幾らになりますかね?」

「へい、らっしゃ―――チッ。亜人かよ・・・・・・」

 

 愛想良く振り返ったと思ったら、露骨にイヤそうな顔して表情しかめてきた店主の反応に不自然なものを感じて「私の顔に何か?」と聞いてみたが「・・・なにも」と素っ気なく返されるだけ。

 挙げ句の果てには、

 

「・・・串三本で銅貨5枚だ。もっとも、アンタが人間だったらの値段でだがね」

「?? エルフだとダメなのですか?」

「・・・ああ、決まりでね。この街に限らず、この国全体で亜人たち相手には通常の値段でものを売ってはいけないことになっている。

 この街は交易都市だからまぁ、他よりかは亜人にも甘いぶん売ってはやれるが値段はアンタの分だけ二倍だ。それがイヤなら悪いが他の店に行ってくれ」

「なるほど。では、どうぞ」

「・・・毎度」

 

 イヤそうな表情をしながら代金を受け取り、イヤそうな表情のまま串に刺さっている肉を渡してくれた店主に礼を言って屋台から遠ざかり、軽く周囲を眺め回してみると―――なるほど。たしかにどこもかしこからも自分の方へ向けて白い視線が突き刺してきている。特に耳。

 

「す、すみません魔王様・・・」

 

 ふと、視線の下の方から申し訳なさそうな声が聞こえたから見下ろしてみると、アクが只でさえ小さな体をもっと小さくしながら、罪悪感で消え入りそうになってる声量で自分たちの国である聖光国が持つ『光と闇』について知っている範囲内で教えてくれたのだった。

 

 この国では、獣人をはじめとして、エルフやドワーフなどの“亜人”と呼ばれる人間以外の種族に対して非常に厳しい制度が敷かれているらしいのである。

 

「厳しいとは・・・・・・どのくらいのものですので?」

「僕もあまり詳しくは知らないんですけど・・・・・・決められた職業にしか就いちゃいけない法律があるって死んでしまったお父さんから聞かされたことがあります・・・・・・」

「なるほど」

 

 ナベ次郎は頷いて首肯する。そりゃ厳しいと。

 用意された職業の中からしか自分が将来就くべき仕事を選べないなんてそんなのは・・・・・・あれ? 意外と普通なような気がしなくもない・・・? むしろ現代日本もあんま変わりなかったような気が――まぁ、それは置いておくとして。

 

「人々の対応も非常に冷淡で、中にはハッキリと敵対視している人も多いんだって、お父さんは言ってました・・・」

「ふ~~ん?」

「すいません、魔王様・・・本当はもっと早くお伝えすべきだったのに、僕なんだか魔王様がスッゴく身近にいてくれたおかげで亜人っていう意識がまるでなくなっちゃってて、そのせいで魔王様が色々な人たちから変な目で見られてイヤな気持ちにさせてしまって本当にごめんなさ――」

「では、折角ですしアクさん一人が先行して歩いて行って、私が少し離れてついて行って別々に行動しているって風に見せかけません? 私は―――周りから白い目で見られまくる異端者プレイを久々にやって満喫したい気分に今なってます故に!」

「僕の話聞いていましたか魔王様!? ねぇ!?」

 

 目をキラキラと輝かせて、瞳に無数の星を浮かべて相手の話無視して自分の話だけ進めていくKY亜人エルフなTS美少女ナベ次郎。

 種族差別については「最近の異世界転移ラノベではよくあること」と割り切っているため別段気にするほどのこととは思っていないし、今まではエルフ種族って存在について『ロードス島戦記のディードリット的な立ち位置』を連想しちゃってたから色々と萎縮しちゃってただけだったし。

 

 差別されてる種族なのが当たり前な世界観だったら遠慮することは何も無し。気にせず好きなようにパァーッと生きましょう。嫌われ者はなにやってもやらなくても「嫌われるかもしれない可能性」だけは心配しなくていいから楽でいい。

 自分を嫌いな奴らに好かれたいと思う理由もないし、差別されてる側が差別してきてる側に反逆するのは歴史上でもよくあることだし。

 いんじゃね? 別に。気楽に好きにやっとけ、自由気ままにさ~。

 

 ・・・というのがナベ次郎が持つ、自爆特攻ネタアバターとしての本質だった。

 周囲からの言われない蔑視や、誹謗中傷に萎縮しまくり耐えながら生きてきたアクちゃんみたいな虐められっ子からして見ればトンデモナイ屁理屈のようにしか聞こえなくてもおかしくない暴論だったけど、あいにくと彼女にとってナベ次郎は既に魔王であり超常現象であり、なんか自分たちにはよくわからない存在の代表格みたいなものにまで格上げされてしまっている。

 

「まぁまぁ、とりあえず物は試しと言うことで。宿屋に着くまでやってみてから次も続けるかどうかを決めましょうよ。一回だけでいいですから、ね? ね?」

「う・・・ううぅぅ・・・・・・わかりました・・・。本当に一回だけですからね? 約束ですよ?」

「わ~い♪ ヤッターわ~ん☆」

 

 と、渋々ながら納得して受けいらざるを得ない展開にされてしまった。・・・ガキか? こいつらは・・・。いやまぁ、片方は正真正銘ガキで合ってる年齢なんだけれども。

 

 ――ただ一応、二人に関して弁護もしておくとするならば。

 もともとナベ次郎は、ゾンビアタック上等で自爆特攻して、殺されたら復活魔法かけてもらってまた特攻して死んでをエンドレスで勝つまで繰り返すネタキャラであり、そのネタキャラが具現化した存在がこの異世界におけるナベ次郎という名を持った異端のエルフモンクなのである。

 

 ネタキャラは、周囲から笑われなければ意味がないのだ。白い目で見られてナンボな存在なのだ。

 笑われたい! 周囲から白い目で見られたい! バカにされたい! 歌い!・・・たくまではならないけれども、前三つぐらいは久々にされてみたくなってしまってきたナベ次郎の肉体が持つネタアバターとしての芸人本能。

 

 なんかもう、魔王とかどうとか全然異なるレベルで場違いすぎるにも程があるヤツ呼ばれて来ちまってる気がするけど、召喚されてしまった以上は消えるか消すまで影響受けさせられざるを得ないのが魔術儀式で超強い存在を現界させちまった奴らがいる世界の宿命である。タイプムーン時空とか。

 

 

 一方で、アクちゃんの方はというと、どう対応すればいいのかよく解らない状況に陥りかけてしまっているため判断に迷いはじめている。

 なにしろ異例尽くし、お約束無視尽くし、自分の今までの常識ガン無視存在が目の前に顕現してきて、なんかよく解らない理屈で色々引っ張り回されたかと思うと、やっぱりよく解らない展開に巻き込まれているだけの身の上なのである。

 まだしも真面目そうな大人の日本人男性が来てくれた方が、彼女の常識的にはマシだったかもしれないほど、この世界の常識が通じない上に斜め上のギャグ方向に天元突破してしまっている存在を前にして、正気を保ち続けていられてるだけ大したものと言っていいほどに。

 

 ――実際、彼女が生まれた故郷の村の住人達は今日も熱心に、第六天魔王様から与えられた総督閣下に敬礼して、魔王様万歳の歌をみんなで歌うことから一日の生活をスタートさせる日々を送っている。

 アレと比べりゃ、アクちゃんの対応と反応は常識の範疇に留まっており、良識的行動と言って差し支えないほど善良そのものとさえ言えるだろう。・・・比べる対象が異常すぎることに目を瞑れればの話だけれども。

 

「じゃ、じゃあ僕、先いきますね・・・? ――ちゃんと後ろから着いてきてくださいますよね・・・? 置いていったりしたらイヤ・・・ですよ・・・?」

「ほ~い。ダイジョブダイジョブですから、ご心配な~く~♪」

 

 相手からの意味ありげな視線や声音に全然気づくこともなく、久々にみんなに笑い物にされながらナベ次郎をプレイできる懐かしのロールプレイに心弾ませ、心ここにあらず状態になってる魔王エルフ。・・・アクちゃんにとっては本気で堪ったものではないなコイツ・・・。

 

 オマケに、そこまでやってもらって実行してみた『周囲から白い目で見られて笑い物になるロールプレイ』の感想はと言うと―――

 

 

「う~~~~~ん・・・・・・・・・・・・いまいちビミョーかな~?」

 

 

 コレなのだから、本気でアクちゃんとしては堪ったものではないだろうなぁー。本来だったら本当に。

 

「確かに四方八方から白い目で見られてますし、あちらこちらからヒソヒソ陰口叩かれてるのも聞こえてくるんですけど・・・・・・それだけだとちょっと、すぐ慣れちゃって飽きるんですよなぁ~」

 

 ――本気でコイツは、全国各地の虐められっ子さん達に土下座してきた方がいいと思うネタキャラ中身野郎な美幼女エルフアバターだったころが一目瞭然な暴言呟きながら、ノンビリと白眼視される中を宿屋に向かってまっすぐ欠伸しながら歩いて行って。

 到着した場所こそが、この街屈指の最高級宿。

 その宿の名は――『ググレ』

 

「本当に酷いなま―――クソゥ! 言いたいことも言えない、こんな異世界の世の中なんてポイズンで消毒したくなってきちゃいますよね本当に!!」

「え? え? あ、あの・・・そうなんですか・・・? 僕は可愛い名前が多いと思ってるんですが・・・」

 

 交わらない線と線。種族と種族。生真面目とギャグ。

 そんな凸凹コンビだったが、庶民だと敷居を跨ぐのにも中々クソ度胸がいる高級宿に子供二人だけの見た目でで堂々と入っていくのには役立ってくれたらしく、気後れしがちなアクを気にしない性格のナベ次郎が引っ張っていくように暖簾をくぐって扉を開けて。

 

「店主、この店で一番良い部屋を頼む」

 

 と、どっかで聞いたことある死亡フラグ台詞を格好つけながら言い切って見せて、話しかけられた相手の青年の眉を思い切り顰めさせることに意図してないけど成功してしまう。

 

「・・・申し訳ございませんが、お客様。当宿は品質サービスなどの都合上、宿泊費が他より多少高くなってしまわざるを得ず、一番良い部屋と申されますと金貨一枚になってしまうのですが・・・」

「き、金貨一枚ですかぁッ!?」

 

 露骨なまでに『お前みたいな差別種族を泊めてやる部屋はねぇ。礼儀だけ守って追っ払ってやるからブブ漬け出されてとっとと帰れ』と、高級宿の店員らしい態度と口調で礼儀正しく、貧乏人の亜人ごときには払えるはずもない宿泊費用を提示して宿の看板に傷をつけることなく面倒な客に自分からお引き取り願おうとする青年店員。

 

 実のところ彼は、この高級宿『ググレ』の店主ではなく副店主――地球風に表現すれば「副支配人」とも呼ぶべき地位にある。

 副支配人がいるのだから当然、一つ上の地位には年長者の支配人がいて、若者と年寄りらしい経営方針の違いで意見対立が激しくなっているのも当たり前のように起きている事案であった。

 

 年かさの老支配人の方は年寄りらしい保守派に属しており、種族差別思想は持ちつつも交易の町が持つ雰囲気に合わせて他国の人間や多種族に対しては比較的寛容であり、金さえ払ってくれれば誰だろうと『お客様という名の神様です』という伝統的な商道徳の精神に基づいた経営をよしとしている。

 

 逆に副支配人である青年の方は、ヤホーの街がある北部国境地帯に近い辺境がもつ将来性に見切りをつけて、中央へ乗り換えての支店進出こそがググレを最高級宿として生き残らせ続ける唯一の道だと確信している改革派のリーダー格になっていた。

 

 宿に限らず高級店の経営には、馴染みの固定客である『お得意様』を確保することが絶対の必須条件となるのは常識でしかない。

 そして、それは他の高級宿も変わることはない絶対原則と呼べるだろう。歴史と伝統と格式あふれる高級宿が古くから存在してきた中央へ進出するには、彼らから馴染み客を奪い取るしか道はないのだ。

 そして聖光国中央における高級宿の馴染み客とは、貴族たちこそ上客の最高峰と呼べる存在。彼らからの歓心を買うことこそが、来たるべきググレの中央進出において必須の条件となるであろうと予測している副支配人の彼としては、貴族たちが忌み嫌っている亜人のエルフなど、たとえ見目麗しい美少女の外見をしていたとしても決して泊めたくはなかったのが正直すぎる本音だったのである。

 

 ・・・だが一方で彼は、交易の町ヤホーにある最高級の宿『ググレ』がもつ看板にケチをつけられるような言質も取られたくはなかった。

 だからこそ、礼儀正しく正直に宿に泊まるために必要な宿泊費をお答えすることで、払えるはずもない金を持たざる者の貧乏人亜人どもの方から自主的に退出したくなるよう仕向けたのだったが・・・・・・。

 

 ――今回ばかりは、彼の高級志向の金持ち用マナーは逆効果しかもたらしてくれなかったようである。

 

「金貨一枚ですね? ん~と、じゃあコレかな。はい」

「ちょっ!? ええぇぇぇッ! ダメですよ魔王様ぁ!」

「ま、魔王様・・・ッ!?」

 

 あまりの値段に驚いてたら、ポンと払われてしまって更に驚き、もっと大声を上げてしまったアクちゃんの叫び声に魔王という単語が混じっていたことから、副店主の青年が訝しげと呼ぶには物騒すぎる視線を差別種族たる亜人エルフの小娘に向けざるを得なくなるのだが。

 

「あー、気にしないでください。ギャグですよギャグ。世間知らずな子供らしい魔王ジョ~クって奴ですので、年長者の大人らしく聞き流してあげて頂戴ませな」

「は、はぁ・・・・・・」

 

 アッサリと流されて煙に巻かれて、訝しさはますます盛り上がらせてしまってる事に気づいていないナベ次郎。

 逆に青年としては、彼女たちを泊めたくない理由が更に増える結果になってしまっていることに気づけてるはずもない。

 

 辺境では唯一栄えている交易の町とはいえ、同じ北部地域内で起きているらしい『悪魔王グレオール復活の噂』は彼の耳にも入ってきてはいる。

 目の前の小娘は、どう見たってただの亜人エルフであって、伝承に語られた悪魔王の姿では絶対ないし、こんなアホっぽい奴が魔王だなんて死んでも思うことはあり得ないとはいえ、それでも時期が時期であり相手種族が相手種族である。

 

(ググレに厄介ごとを持ち込まてはかなわない・・・ッ! なんとか詭弁を駆使して断ってしまうことが、こういう手合いを相手にするホテルマンとしての最善手だッ!)

 

 ・・・・・・こうして、また一人魔王の手による犠牲者が生み出される原因を自ら作る羽目になってしまうのだった・・・・・・

 

 

「――申し訳ありません、お客様。今確認しましたところ、一番良い部屋はたしかに空いているのですが、先日一部に不備が発生していることが判明しましたため確認作業中でありまして。いえ、確認作業自体は今朝のうちに完了しているのですが、オーナーが視察旅行からの帰りが遅れておりまして、まだお客様にご提供しても良いという許可が出ていないのです。経営者であるオーナーが許可されていないことを私ごとき一店員が手前勝手に忖度してお客様をお泊めしてしまい何か事がありましたときには大問題。当宿だけでなく、お客様ご自身にまで迷惑が及んでしまうかもしれません。こちらの不手際が原因でご迷惑をおかけしてしまい誠に申し訳ございませんが、どうか今回は当方がご用意させていただいた別の宿にご宿泊いただいても構いませんでしょうか? 無論、宿泊費は当方が負担させていただきます。――え? オーナーがお帰りになられる日時でございますか? さて、確かなことまでは保証できかねますが、一日二日先の短期間でお帰りになられることはないかと思われます」

 

「ふ~~~~~~~~~~ん??」

 

 

 こうして、中身が現代日本の男子高校生な異世界だと差別種族の亜人エルフ美幼女モンクなナベ次郎と、現地異世界人で差別主義者の青年副店主との間で交渉が始まり。

 

 

 ドカッ! バキッ! ゴガキッ!! ボコボコボコンッッ!!!

 

 

「さ、さような事情どば知らず失礼いだぢまじだ・・・・・・ただいま一番良い部屋を用意ざぜでいだだぎますぅぅ・・・・・・」

「超特急でお願いしま~す♪」

 

 

 自分は亜人だけど悪人ではないことを誠心誠意思いを込めて『拳で』語って聞かせることで解ってもらい、『パンチで始まってキックでつなぎ、最後にプロレス技で締めて快く了解を得る交渉術』は平和的に成功を収めて無事に宿を確保することができたのであった。

 手順を守り、マナーを守り、正しく対応して礼儀正し接してあげた成果である。やはり正義は正しい、野蛮はいけない。平和と共存こそが繁栄に繋がる唯一の道なのだとロリネタエルフのナベ次郎は改めて確信をし直した出来事であった。

 

「いやあの、魔王様? 今のって誰がどう見ても交渉ではなくて脅迫だったのでは・・・?」

「交渉であり、語り合いです。ぶつかることで深く結びつくのが友情であると、愛と友情と絆で悪魔を倒して世界を救ったファイターさんたちも言ってましたから間違いありません。傷ついたことは無駄にならないものなのです。

 ちゃんと急所の心臓部は狙わずに頭だけ狙ってダメージを与えておきましたから傷つけ合う戦争にはカウントされませんでしょうしね」

 

 遙か未来を舞台にした別世界の常識だと、理想的な戦争とされている代表選手同士のファイトにおいて心臓部はコックピットと呼ばれて攻撃してはならないことになっており、勝敗の判定は頭部を破壊することで決すると定められているため合法的で平和的なやりとりだったとナベ次郎は確信している。

 モンク(格闘家)であるネタエルフのナベ次郎だからこそ確信できた平和的で理想的な戦い合う以外の、自分と異なる者達と解り合うための交渉手順は中世ヨーロッパ風っぽい文化レベルの異世界だと先進的すぎてしまって、全く未知の思想であり、既存の思想に当てはめて考えるなら『野蛮』の二文字に尽きてしまうことを時代感覚が異なる現代日本から中世っぽい異世界に来たばかりのナベ次郎は気づいているのか、いないのやら。

 

 

 兎にも角にも、こうして一人のロリネタエルフと現地人少女は長い一日の“半分と少し”を終わって、あとは夜だけ残す時間にまで至ることができたのであった。――長いな! 教の特別な一日っていう日は、あまりにも長すぎる!!

 

 

 

 

 ・・・・・・そして、彼女たちの気づかぬところで魔王が与えた影響は僅かずつ、だが確実に異世界の人々と全体に対して悪影響を及ぼし始めていたことを、彼ら二人はまだ知らない・・・・・・。

 

 

 

 

 

「タイコ・モッチー君、私は君を高く評価しているのだよ。だがどうも今の君は、疲れているようなのでね。休暇を与えることにした。しばらくの間、制服を脱いでバカンスでも楽しんできてくれたまえ、遠慮はいらん」

「お、オーナー! お言葉ですが私は疲れてなどおりません! まだまだこのググレの為に働けますから大丈夫です!!」

「・・・隠喩の通じん奴だな・・・。言わねば分からんと言うならハッキリと言ってやる。タイコ・モッチー、お前はクビだ。とっとと制服を脱いで我が宿を出て行くがいい。金の成木かも知れないお客様を見る目がない無能者など、私のググレには必要ない」

「お、オーナー!? オォォォォォナァァァァァァ―――――――――ッッ!?」

 

 ズルズルズル・・・バタン。

 

「――と、言うわけだ。先代の副店主が自主退職したため、次の副店主は君ということになった。店主を補佐してググレのために頑張ってくれたまえ、リゾッチャ・リッチモンド君。期待しているよ?」

「はい、必ず。志半ばで職を捨てざるを得なくなりました先代に代わって、彼の分までググレの発展のため、お客様方に良いサービスと宿泊の際の満足をもたらしてご覧に入れましょう。

 お客様方のお金が続く限り、お客様は誰であろうとも、お金様でございます」

 

 

 他人から分捕った金なら、幾ら使っても自分の懐が痛むわけではないので遠慮なく使い切る方針の魔王もどきエルフが落とす金に群がり始めてきた、『金貨に国旗の色はついてない』をモットーとする商人どもが蠢きだし。

 

 

 

 それと時を同じくするようにして、

 

 

 

「馬がないから遅い! 鎧ないから恥ずかしくて主要街道通れない! 神都に帰り着くのが遅すぎるのよ―――ッ!?」

『・・・・・・・・・(シュン・・・)』

 

 魔王に恥かかされるためにと、鎧を奪われ、馬まで奪われ(明日にでも売り払う予定)騎士の癖して徒歩で神都まで帰るしかなくなってしまった部下たちをつれ、自分が引き連れてきたしまった連中だからと置いていくわけにもいかずに自分だけ馬車が無事だったからと先行することすらできやしない聖女ルナ・エレガント様は、亀よりも遅い部下たちの歩みに合わせてやりながらトボトボトボトボ、新都へ向かう道中を超鈍足で進んでおりましたとさ。

 

 

 魔王と呼ばれるネタエルフが、異世界にもたらす悪影響と笑いの渦は、まだ始まったばかりである。

 

 

「お―――そ――――い――――――――ッッ!!!!!!!!」

『・・・・・・すいませんです、ハイ・・・・・・』

 

つづく

 

 

*アニメ版と原作で、ルナが部下たちだけを先に帰らせた理由は今作だと上記のものに変更してみました。

*また、ルナがされた敗北ペナルティが、次回のレストランでの再会イベントに影響を与える“予定”でいます。




*すいません。書き遅れてしまいましたが、今話の中で主人公のセリフ中に不当な差別の視線を浴びせられて苦しんでおられる方々への配慮が抜けている点がありましたことを深く謝罪いたします。申し訳ございませんでした。

ネタとはいえ、書いていい内容かどうか散々悩んだ部分だったのですが、キャラの性格上どうしても他にやりようが思いつかなかった故の結果だったことの説明も含めて、明言するのが遅れたことを深くお詫びし、反省もし、今後の改善に活かせるよう努力しますね。

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