試作品集   作:ひきがやもとまち

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半ドンだったため新しいタイプの主人公にも挑戦したくなり、遊び半分で書いてみました。『ハーメルンのバイオリン弾き』がモデルになってます。

作中で別作品の誰かさんを彷彿とさせるような技の使い手が出てきますけど、別に意味はありません。遊びで書いた作品のため深く考えるのが面倒くさかっただけです。


なお、ギャグRPG風オリジナル作品のダイジェストを『自作予告』と題して話の最後に付け足してあります。良ければそちらもお読みいただけたら光栄です。


魔族と人間が戦うファンタジー世界に《ビッグバン・インパクト》使いが乱入する話。

 遙か昔。人と魔族による戦いは、魔族の王たる大魔王が勇者の命を触媒とした使用された最高レベルの封印術式によって千年の眠りにつかされたことにより、人間側の勝利で幕を閉じた。

 

 魔族軍の多くは大魔王とともに時空を隔てた異なる世界に閉じこめられ、現世へと介入する術を失ってしまった彼らの脅威から人々と世界は救われた。

 

 しかし、その封印は万能ではなかった。千年という時間制限がある故に強力な効果を発揮していられる類の欠陥術式に過ぎなかったのである。

 

 千年の時を待たずして綻びが生じ始めた封印の隙間から魔族軍のほぼ全ては現世へと舞い戻ることに成功し、自分たちの盟主である大魔王を早期に復活させるため人間側が持つ封印の鍵がある聖王国フォルトゥナに向けて大軍勢を出撃させた。

 

 途上にある町や村をアリの巣のように踏みつぶしながら聖王都へ迫る魔族軍『竜王軍団』と『獣人兵団』。

 

 対する聖王国側は持ちうる戦力の全てをつぎ込み迎撃する準備を整えてはいたものの、本命となるべき主力は軍の指揮系統とは異なる別勢力として少数が各所に配されていた。

 

 

 彼らはそれぞれの理由と目的のもと、聖王都にて魔王軍が押し寄せてくるのを今や遅しと待ちかまえていた・・・・・・。

 

 

 

 

「魔族軍、聖王都北門より襲来! その数不明! とんでもない数です!」

「Aブロック、難民の収容を完了しました! 続いてBブロックの管制に移ります!」

「魔法兵団が敵の主力と戦闘を開始しました! 押してはいますが、弾数に限りがあるので魔竜軍団の後方に控えた後詰めの獣人兵団が心配です」

 

「おのれ・・・魔族め・・・! なんという数を一国相手に投入してきたのだ! 本気で人類すべてに『千億年分の絶望』を味あわせねば気が済まぬと言うことなのか・・・っ!!」

 

 ーー聖王都城内にある司令室から総指揮を取っていた大臣兼大将軍の老臣は歯噛みする。

 魔族軍は大まかに分けて四つの軍団に分かれており、それぞれが南北西東にある各大陸へと侵攻していたはずだ。

 それが今この聖王都に迫ってきている軍勢だけで二個軍団だなどと笑えない冗談だった。どう考えても国が相手に出来る数の限界を超え過ぎている。

 

「!! 大臣閣下! 南より巨大な魔族が単体で侵攻を開始しました! 守備隊は壊滅させられた模様!」

「なんだと!?」

 

 驚愕の報告内容に大臣は唖然とさせられる。ありえないはずの内容だった。南に配置された魔族軍数が少なく、つい先ほどまで比較的おとなしくしていたはずだ。それが侵攻を開始した途端、ものの数分と待たずに守備隊を壊滅? ・・・ありえない!

 

「・・・いや、まさか。まさか奴ら、軍団長まで投入してきたというのか!? たったひとつの街を落とすために種族全体の中で四人しかいない最精鋭を開戦初期から投入するなど非常識きわまりない! どうかしている!」

 

 激高しながらも大臣の頭の中では記憶巣が警告を発し続けていた。

 魔王軍への対抗策を練らなくてはならなかった彼には必然的に他者より多くの魔族に関する資料が集められてくる。その中には確かに記されていたのだ。今回のケースに該当している軍団長の名と特徴が。

 

「まさか・・・まさかまさかまさか! 奴か!? 奴がきたのか!? 魔族軍きっての猛将にして、大元帥にも膝を屈したことがないと言われる『大魔王、真の後継者』!

 竜魔王ドライグがこの城目指して押し寄せてきていると言うことなのか!?」

 

 悲鳴にも似た彼の叫びは、直後に聞こえてきた竜魔王本人からの『人類抹殺宣告』によって全面的に肯定されてしまう。

 

「・・・悪魔どもめっ!!」

 

 悔し紛れに吐き出されたつぶやきは、言葉で罵ることしかできない己の無力さと敵への恐怖に満ち満ちた悲鳴でもあった・・・。

 

 

 

『ヒャーッハッハッハァ!! ぶっ潰せー! 潰してしまえーっ!! 人間どもを皆殺しにしろォォっ!!』

 

 巨人族の胴体に、竜の四肢と双頭がついた邪悪なる一族の正当なる末裔『魔竜王ドライグ』。

 凶暴さと残忍さで知られる彼だが、それと同じくらいに強さにおいても比類無きと証されている剛の者。

 強靱な鱗に覆われた肉体は半端な飛び道具では掠り傷ひとつつけられず、魔族軍随一と言われるタフな生命力は心臓を貫かれたぐらいではビクともしない。攻撃力に至っては吐く息だけで一軍を焼き尽くす程度は他愛もない、まさに最強種族ドラゴンの王に相応しい偉容を力でもって示しながら彼は征く。聖王城へ。

 

「野郎ども! 聖王城だ! ザコは無視して聖王城へ向かえ! そこに大魔王様を復活させる鍵が眠っているはずだ! それさえ手に入れたら俺たちの勝ちだ! 圧勝だ!」

 

 殺戮に酔って、分散しがちになっていた部下たちの統制を怒鳴り声をあげて命令することで取り戻し、自分たち魔族すべての悲願である大魔王復活のために必要な鍵の重要性を強調する。

 

 

「いいか!? 絶大なる力を持つ我ら魔族の偉大なる長『大魔王様』さえ復活すれば、その力を以て人間どもを根絶やしにし、魔の国家を築くことが出来るのだ!

 俺たちすべての未来のためにも死ぬ気で突っ込め雑兵どもよ!」

『お、オオオオオオオオオオオオオオオオオっっっ!!!!!!!』

 

 

 行き上がる魔族軍、魔竜軍団。

 そうだ、それでいい。自分の率いる軍が大魔王様を復活させるのに成功したならば、大元帥を倒すまでもなく大魔王様の後継者はこの俺! ドライグ様で決定するのだ!

 

「俺様は! 大魔王様の次に全魔族の王となり、世界の覇者となる男! 大魔王ドライグ様になるべき男だ! テメェ等ザコどもが幾ら束になったところで敵う相手じゃねぇんだよ! 弱ぇ奴らは死に絶えろ!」

 

 己こそが最強と高らかに宣言し、殺戮を楽しみながらも真っ直ぐに王城へと突き進んでゆく魔竜王ドライグ。

 最強王者の行進を止められる者など一人もいない・・・・・・誰もがそのように思ったとき、反問の声は意外な方向性を以て訪れる。

 

 

「・・・なんだ、竜族の王がくると聞かされたからわざわざ出張って来てやったというのに、簒奪も志せないヘタレではないか。つまらん。実につまらん。雑魚トカゲを切ったところで何の自慢にもならん。

 せめて散り際にあげる悲鳴で余の無聊を慰める程度はしてみせろよ? 大魔王の腰巾着ザコ蜥蜴めが」

 

 

 

 無礼不遜見下し侮蔑。世界中のあらゆる悪意を詰め込んだかのような声で告げられた、魔竜王ドライグが一番触れてほしくないと願い続けてきた唯一の弱点。

 

『大魔王相手に這い蹲って許しを乞い、それ以来頭が上がらなくなってしまった過去の記憶』

 

 それを的確に抉り突いてくる声の主へと視線を向けながらドライグは、自分のすべきことは鍵の奪取よりも先にこいつを殺すことだと決意していた。

 

 自分の一番イヤな思い出を思い出させてくる輩は殺す。絶対に殺す。死んでも殺す。絶対にだ。

 

 

「・・・・・・・・・誰だお前は?」

 

 ギロリ。壮絶な憎しみを込めて睨みつけられ、黒ずくめの少女はせせら笑う。

 そして告げる。ーー無様だな。・・・と。

 

 

「・・・なにぃ?」

「ほう? 返事までに一拍置いたか。結構、自覚できる程度には知能があるらしい。まんざらバカでもなさそうで安心したよ。バカを斬るのは楽すぎてつまらないからな」

 

 くっくっくと、嫌味たっぷりに嗤って返す黒服の少女。ドライグの堪忍袋はとっくの昔に切れてはいたものの、渾身の一撃で跡形も残さず消し飛ばしてやりたいという願望の方が強かったため、今は力をためている。

 そのため反論することが出来ない。言われ放題だ。その悔しさまでもを上乗せしてドライグは、一世一代の攻撃を放つ覚悟を決めていた。

 

 

「そもそもだ。お前ら魔族の悲願自体が他力本願過ぎるのだよ。偉大なる大魔王様の絶大なる力を以て人類を滅ぼす? 魔の国家を築くだぁ? はっ!

 自分たちだけでは出来ない無能集団ですので、どうかお願い助けて大魔オエも~ん、と泣き叫ぶに等しい無能宣言を大声でのたまりまくってよく恥ずかしさを感じずにすむよなトカゲ。さすがは負け犬根性が染み着いた腰巾着は違うと言ったところか。

 挙げ句が自分より弱い奴ら相手に「弱い奴は死ね」・・・? ーーぷっ、ははははっ!

 負け犬の遠吠えは実に見苦しいよなぁ? なぁ? なぁ? お前もそう思うだろう? 敗け蜥蜴のドライグちゃ~ん? ひゃはははははははっ!!!!」

 

 

 ーーーーエネルギー重点完了。己が持つすべての力を込めて、この一撃でケリを付ける!

 

 

「吹っ飛べ、クソ人間野郎めがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!!!!!!!!」

 

 

 

 ド

 ゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッッン!!!!!!!

 

 

 

 ・・・大地を割り、街を半壊させ、自分の部下たちをも巻き込みながら放たれたドライグ必殺の一撃は、まさに会心の一撃と呼ぶに相応しい威力を持っていた。

 

 それもそのはず、彼の特技は数を打たずに溜めることで威力を倍増ししていく『エネルギー蓄積能力』。

 単体でも威力の高い攻撃を理論上は無限に溜め込むことが可能なこの攻撃方法は、溜めている間は動くことが出来ない反面、長広舌で余裕をかましたがる相手には最高によく利く攻撃方法だったのだ。

 

 反面、溜め込んだ力を一度に放出してしまうため次弾はなく、文字通り一撃必殺でなくては意味がない最強にして最大の一撃。

 

 それこそがーーー

 

 

「この魔竜王ドライグ様だけが使える究極の必殺技! 《アルティメット・バースト》だ!

 どうだ! 思い知ったか!? 思い知れ無かっただろう? だって死んじまったもんなぁ? 死んだら何も思えない語れない反論すらもできないもんなぁ? ・・・地獄へ堕ちろクソちびガキ! 二度と這い上がってくるんじゃねぇ! 死ね! 死ね! 死ね!

 肉片ひとつ残さず死に絶えやがれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっっ!!!!!!」

 

 地団太を踏むかのように先ほどまで少女がいたはずの場所を、何度も何度も踏みまくる。

 子供の癇癪にしか見えないその光景を拍手とともに批評してくる声がかかるまで、彼は延々と同じ行為を繰り返し続けていた。

 

 

 ぱちぱちぱちーーーー。

 

「なかなか見事なものだった。面白い大道芸だったよ、弱虫ドラゴン。ザコが考え出したお約束通りの技としてはまぁ・・・及第点と言ったところだった。満足している」

 

 ドライグの背中をイヤな汗が伝い落ちる。

 ありえない、なぜ生きている? いや、今のは確かに死んだはずだ。助かる見込みなどない。絶対にない。あり得ない。

 

「ふむ? なぜ私が生きているのかがそんなに不思議かね? たんに普段から鍛えているだけなのだがな。

 魔力ブーストによる身体能力強化と己の肉体自身の肉体改造を併走して行い続けることに何の不思議があるというのだ? どちらとものバランスが一番大事だと考えたことはないのかな?」

 

 余裕綽々な態度で背後に回られ、背中を取られ、回し蹴りで《アルティメット・バースト》を放つまでには溜めに今少しの時間が必要だ。そのためにも敵がベラベラしゃべるだけでこちらが沈黙していればいい状況はありがたい。

 

 そうだ。これは勝つための布石だ。必要なことなのだ。断じて敵に言い返せない状況なのではない。自分の方が言い返してやらないだけなのである。

 

 

「さて・・・先ほど見せてくれた大道芸の礼に、こちらもひとつ芸を見せようではないか。ジックリと鑑賞してくれたまえよ。どのみち身動きの出来ない今の状態では暇を持て余しているだろうからね」

 

 !? ば、バレて・・・・・・っ

 

 

「暇つぶしだと思って、ゆっくりどうぞ。ーー《ビッグバン・インパクト》」

 

 瞬時にして目の前まで移動してきた少女が攻撃態勢をとり、ドライグは溜めを捨てて防御を選ぶ。

 

 

 ーー大丈夫だ!イケる! こいつの攻撃内容は態勢を見た瞬間にわかった! ただ『魔力を込めただけの右ストレート』だ!

 なんの能力もスキルも使用していない単純な代物で、俺様だけが持つ特性を鍛えに鍛え続けて完成させた《アルティメット・バースト》を越える威力が出せるわけがない!

 

 

「俺が最強! 俺こそ最強! 最強魔竜王ドライグにして大魔王ドライグ様一世とは、この俺様のことなんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!!!!!!!!」

 

 

 

 

「ふぅんっ!!!!」

 

 

 どごん!

 

 

 

 

 

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

 

 

 

 

 かけ声とともに少女が放った右ストレートがドライグに当たった音が聞こえた次の瞬間。

 鼓膜をつんざく轟音が鳴り響き、この場にある全ての音が消失し、世界そのものを白一色に染め尽くされたように錯覚させられた。

 

 やがて色を取り戻した世界の中央に少女は立ち、ドライグの姿はない。

 

 少女の右拳が向けられた先にあったもの全てが消滅させられ、残されたのは勝者である少女がただ一人だけ。

 

 彼女は自ら仕止めた雑魚ドラゴンに、せめてもの餞として侮蔑の言葉を贈ってやることにする。

 

 

「・・・ただの右ストレートだからと侮ることなく、シンプルな反復とトレーニングを飽きることなく何億回でも繰り返し繰り返しやり続け、突き詰め続けるからこそ技は強くなり続けるんだよ。

 複雑そうな理屈に逃げて、大魔王に勝てぬ己の弱さから目を逸らしたい貴様は己だけが持つ特性に依存して。逃げて、逃げて、逃げ続けた。

 負けたときの言い訳として相性だなんだと述べながら、特性故に自分だけが手に入れられる見かけ倒しの欠陥技に逃避した。

 だからこそ弱い。

 貴様の心は他の誰よりもザコ過ぎる。

 強者に怯え、自分よりも弱い者にしか勝とうと思えなくなった戦士にいったい何の価値がある? シンプルな力の論理を唱えながら自分レベルにあわせた半端な理屈に逃げた技でなにが出来る? 誰が倒せる? 今の自分で倒せる敵にのみ勝ち続けるしかできなくなった最強に、ザコ以外の表現が似合うとでも思っていたのか?

 ・・・貴様は王を名乗りながら大魔王に従うことを選んだ時点で戦いを辞めるべきだったのだ。

 戦場にいる戦士たちは、勝てる相手にしか強さを誇れなくなった臆病なザコを生かしておいてくれる優しい最強志望者ばかりではないのだからな」

 

 

 

自作予告:「オフラインRPGを遊んでたらオンラインの異世界に転生しちゃった話」

 

「この世界はレベルによって強さが決まります。レベルの差は絶対的なもので、レベル20が逆立ちしてもレベル40に敵うことはありません。

 ちなみに私はレベル40の魔術師です(レベル上限が999のオンラインMMOが原作世界の住人思考)」

 

「なんと!? その歳にして既にレベル40なのか! それはスゴい!(レベル上限99しかないオフラインばっかりやってた人の価値基準)」

 

 

「君はおそらく、かなりの高レベルだ。測定器で計れないのは君がいた世界と私たちの住むこの世界とで何かしら強さの基準が違うせいだと思われます。

 そして私はまず間違いなく君よりも弱い。絶対的弱者から上から目線で命令されて従うことが、果たしてあなたに出来ますか・・・?(戦争で負けた亜人種たちが人族に格下として扱われている世界で生きてる人の思考)」

 

「??? そこに何か問題があるのかね?(王様が強いことなど滅多にない王道RPGばかりやってた人の思考)」

 

 

 

「たかだか中級レベルの魔法すら使えない見習い魔術師風情が、俺たち上級魔術師相手に勝てるとでも思っているのか!(使える魔術で階位が決まる魔術師ギルドの人の考え方)」

 

「心配するなぁぁ! 問題ない! 私は初歩中の初歩にすぎない最下級攻撃魔法しか使えない魔術師だからなぁっ!(ビジュアル重視でロールプレイするのが好きな人の思考。具体的には肉弾戦能力しか強化してない魔術師クラス。知力と賢さはスタート時から変わっていない)」

 

 

 

「この世界では人族が獣人たちを奴隷として支配下におく国が多いのです・・・(種族差別が当たり前の世界に生まれて疑問を感じている人の不満)」

 

「ほほう、そうなのかね(似たような設定の国は珍しくないRPGをいっぱいやってきた人の思考)」

 

 

「バカな!? レッサードラゴンでさえ一撃で焼き殺すことができる上級攻撃魔法だぞ!? それを食らって無傷だなどと・・・ありえない! 絶対にあり得てはならない!(レベル差が一定以上でノーダメージになる世界の人の思考)」

 

「いや? ダメージは受けているから無傷というほどではないようだぞ? ほら、ここ。1、2ダメージぐらいの掠り傷がついている。(どんなに弱くてもダメージは受ける仕様のRPGが好きな人の思考法)」

 

 

 

「魔術師ごときが戦士の俺に体力勝負を挑もうとは面白い!(レベル上限は高いけど、その分だけ下の方のレベルは同じ数字のオフラインより遙かに弱い世界の人思考)」

 

「ふっ・・・魔術師である私の右ストレートを受けるがいい!(レベル上限は99で、最大HPが9999なオフラインRPGから来ている人のパンチ)」

 

 

 

「貴様! 私を愚弄するつもりか!? 騎士を相手に鞘も抜かず、剣を構えるなど許し難い侮辱である! 無礼討ちで叩っ切る!(騎士は剣を、魔術師は杖を持つのが当たり前な世界の常識)」

 

「あいにくと私は剣士ではなく魔術師なのでな! 鞘を抜いたままでは剣が装備できないのだよ!

 鞘が付いているなら杖と同じ打撃武器! 魔術師でもギリ装備可能な裏技装備の威力を思い知るがいい!(ビジュアル重視で以下略。武器の名前は《錆びて抜けなくなった日本刀》。通称《クロノ・トリガーのモップ》)」


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