他にも『魔王学園』とかも書き途中のがあったので、とりあえずソレ等だけでも完成させて更新する予定。
他にも、続きを読んでみたい作品があった方は仰ってくださいませ。…正直、多く出しすぎて今のニーズがさっぱり分からなくなってる作者ゆえに…(反省)
これは私が、メイビスお兄姉様たちと一緒にハンター養成学校へ入学してから、しばらく経った、ある夜のこと。本当にあった出来事です・・・・・・。
「眠れないな・・・・・・そして、暇だ」
たまたまルームメイト4人全員が夜眠れなくて、暇な時間をベッドに入ってるだけの状態で過ごしてました。
特に理由もないのに何故か眠れなくて、「眠れないよ~眠れないよ~」ってグダグダ言いながら寝返り打ち続けるのは、学生時代の夜にはよくある青春の1シーンですよね? だから私たちだけが特殊な訳では御座いません。
「じゃあ、なにか話でもする?」
「あ、いいですね。それじゃあ――」
そんなメイビスお兄姉様の眠れないストレスに応えるようにレーナさんが言うのが聞こえ、私も頭の中で検討。
まぁ、女子たちだけが数人そろって同じ部屋で寝泊まりしてるときに、何故か眠れなくなったから女子トークっていうのは定番ではありますしね。シャバっぽい所も悪くありません。
女囚刑務所内の独房に複数人で入れられてるときに許される行為じゃなさそうなので、夜中の女子だけ女子トークは自由の象徴! 特に恩赦を得られるまで自由の乏しい私にとっては貴重な息抜きの休息時間ですよ。
ここはやはり、女子たちだけで過ごす夜の定番をやって、日頃のストレスを解消して明日からの生活に備えるのが妥当でしょう。
「女子が集まって話す話題と言ったら、やはり女子らしく――
【クラスの嫌いな女子の悪口言い合い】でもしましょうか!?」
『『『嫌よ!?(ですよ!?) それのどこが女子トークなの!?』』』
全会一致で拒否されました!? 私アウェー!
何故に一体どうして、こんな結果が!? 十代女子として女子らしく、女子だけが夜中に集まったときの妥当な提案をしたはずなのにーっ!
「なんで夜中に他人から他人の悪口なんか聞かされなくちゃならないのよ!? ソイツが嫌いだって言ってた相手と朝会った時とか超気まずくなるだけでしょーが!」
「くッ・・・! なんて優等生な反論しづらい正論をぉ・・・! じ、じゃあ次点として『嫌いな先生の悪口を皆で言い合う』で――」
「だ・か・ら! ダメだっつってんでしょうが!? アンタ馬鹿なの!? 死ぬの!? もっと普通の話題よ普通の! はい、次のにチェンジ!」
「えぇ~・・・・・・じゃあ話題ないです」
「無いんかい!? アンタの夜に皆で話し合う話題、他人の悪口しかホントになかったの!? どんだけ暗い青春送ってきてんのよアンタって子は!」
う、ぐ・・・・・・まさかのレーナさんから言われた全力ツッコミ指摘・・・っ。
言われてることは尤もだと自分でも思わなくもないですし、リア充共とは格差社会で育ったボッチ難民の一員である自覚もなくはなかった私ですが―――レイナさんだけは理解してくれると感じてたのに!
根拠は何もないんですけど! 感覚的に何となく思ってただけでしたけども!
それでも同士であり仲間であり戦友であり、同類と書いて『心の友』と読む人なんじゃないかなって、そんな風に信じてましたのに! なんとなく感覚的に直感として!!
くそゥッ! 裏切りましたね!? お父さんやシンジ君と同じで、レーナさんも私の気持ちを裏切ったんです!
ボッチっぽい雰囲気だしといて、美人の奥さんやクールorグラマー外人美少女2人とアダム&イヴするリア充学生共なんかサードインパクトで爆発しちゃえー!!(血涙)
「・・・・・・はぁ、はぁ・・・む、無駄に疲れたわね、まったく・・・。
まぁ、こんな為体のマールを見ても分かった通り、この学校に入学してる女子に、その手の話題豊富になれるほどの余裕はないってことなんでしょうね」
「えぇ!? 私もマールと同類扱いなんだ!?」
「私はマールちゃんほど酷くはないつもりですよ!?」
そしてレーナさんの呟きに対する否定のフリして始まる、私への間接的な攻撃と非難。全寮制の学校にある自分たちの共同部屋でアウェーです。
子供電話相談室は、この異世界のどこの国なら産まれてますか・・・?
「コホン。―――ま、まぁ冗談は今までのぐらいでいいとしまして。
リアルな話じゃないですけど、寝る前の寝物語として皆さんが誰も知らない、遠い国に伝わる古いお話なんて如何でしょう? 聞いてみません?」
「・・・・・・苦しい逃げ方するわねアンタ・・・。まぁでも、そういう話題だったら問題ないし、いいんじゃない?
“私たちが誰も知らない国の物語”っていうのも興味あるし」
「確かに、ロマンを感じさせる響きだよね。できればハラハラドキドキするようなのがいいかな」
「そうですね。私は実際に、ためにもなる教訓が混じっている物語なんかが良いんじゃないかと思います」
そんな流れで上手く誤魔化すことに成功した私。・・・フッフッフ・・・しょせん十代半ば女子など転生女子にとっては容易いものよのう越後屋よ、ホッホッホ。
しかも話題的にもラクショー楽勝♪
では、コホン。
「・・・・・・この伝説は昔々、とある東の国で起きた本当のお話。
私も子供の頃に父から聞かされた、奇妙な伝説・・・・・・そう。世にも奇妙な伝説です――」
そう・・・・・・私は転生者。
今いる転生先の、中世ヨーロッパ風ファンタジー異世界にはない、自分の世界で聞かされた東洋風の話をアレンジするだけで、誰も聞いたことがない話になるのは決まってますからねぇ~。考えることが少なくて誤魔化せるって楽でイイ~♪
というノリで話した結果として、翌日。
「スゴく面白かったわね、《アンデッド・バイブル》!!
『見せてやるわ、この私の百パーセントを! 真の力をッ!!』」
「格好良さもあったのはサイコーだったね!
『正義がなければ、創ってしまえばいいのだよフェニックス!!』」
「本当にそうですねっ。特に為になる話があるところが素晴らしかったです!
『人生楽好き苦はイヤだ、夢幻の如く咲き誇って散るのみッ!!』」
そんな感じで好評を博してくれたわけですが・・・・・・あ、アレ? なんか解釈違ってません?
元ネタが悪役のセリフばっかり高評価されてるような気が・・・・・・まるで私が危険思想を広めた罪により、恩赦と減刑による呪いからの解放がまた遠ざかったような気がビンビンと~~~~っ!?
――と言うような、些細や行き違いや誤解から、問題視するまでもない小さな事故が起きなかったことも無くはなかったりしながら、ハンター養成学校に入学した私たち仲良し少女4人組は大過なく過ごしていた、ある日のこと。
「今日の授業では、フィールドでの力を見せてもらう事になる。
掲示板に、お前たちでもクリアーできるクエスト依頼を貼っておいたので、パーティーを組んで一週間以内に達成して欲しい」
という学園長先生でありクラスの担任でもあるっぽい、オッサン剣士な見た目のエルバート先生から直々に有り難~い実戦向け授業を与えてもらえることになってた訳でありましたとさ。僕たちの学校は先生が少ない。貧乏そうですからね。
しかし、それにしても・・・・・・。
「う~ん、パーティーを組んでのクエスト依頼が授業かぁ~。さすがは冒険者学校だなぁー」
学園長先生の話を聞かされて、いたく感心して何度も何度も頷かざるを得ない内容でしたよねっ。
授業のために用意する機材はなく、将来の人材育成のため『国が認可した国営学校』からハンターギルドへの協力を要請できて、失敗したときには『実力に見合わないクエストを選んだ』として本人たちの自己責任になる説明の仕方。成功した時には『当校の生徒が成した実績』になる。
どう転んでも学校側にはデメリット少なく、メリットの方が多くなる授業内容の内訳は、さすがは貧乏学校ならではの知恵と工夫が感じさせられ脱帽の極みというもの。
私も早く呪いから釈放されて、シャバで思い切りチート使って、こういう自分たちだけ得して損は他人に押しつける運営してみた~いと、平凡な日本の学生らしい細やかなるユメを声には出さずに馳せていた私の幻想の中の理想郷で――
「・・・・・・ん?」
『『『ジ~~~~・・・・・・』』』
え?え? なに? なんですか? このクラス中から針山に放り投げられたように刺さりまくってくる視線の嵐は!?
痛いんですけど!? 地味に痛いんですけど心が! この『コイツはこんな奴だから感』を感じさせられてしまう、ボッチに対しての排他的な異端者うっとうしいの視線はマジで地味に痛いんですけれども!!
『・・・・・・・・・・・・はぁ~~~・・・・・・』
しかも、諦めたように溜息吐かれた!? 今度は、諦めて見限られた感がスゴい仕草と印象が!
いや多分、自意識過剰な誤解だろうなって思ってはいるんです! いるんですけど、それでも妄想しちゃうんですよ!
この視線向けられまくると、なんか自分のこと変に思われてるんじゃないか恐怖心に襲われずにはいられない、現代日本のボッチ学生心理にもっと配慮して優しくして下さい!
視線は痛い! 視線は怖い! 現代日本からの転生者に、無言の視線集中は辞めて~!?――とか思っていたところ、
「じゃあ、行こうかマール」
「え? あ、あれ? メイビス・・・・・・お兄姉様たち?」
「だから、その呼び方はやめようねって言ったよね!? 特に学校内では! 人の目!!」
声をかけられたので振り向いたら、お兄姉様とレーナさんとポーリンさんが完全武装姿で立っていました。行く準備万端です。
他のクラスメイト達が見てたのは、コッチだったわけですねぇ~納得です。私たち4人は仲良しコンビで、いつも一緒♪
いつも、振り返れば奴らがいる。後ろから刺し殺されるENDはノーセンキュー。
と言うわけで、やってきました。
素材になるモンスターの部位集めのため、だだっ広い平原でモンスター討伐クエストに。
「早くしないとイイ依頼取られちゃうものね。だからまず【ホーンラビット】10匹討伐するクエストを受けてきたってわけ」
「この4人でパーティーを結成して、初めての依頼ですからね。最低ランクのモンスターが相手ですから、私たちでも達成可能な安全パイだと思います」
レーナさんとポーリンさんから、気楽そうな口調で改めて語られるクエスト内容。
ですがまぁ・・・・・・う~ん・・・。
お二人の意見と感想には特に異論あるわけでもないですし、『言ってる内容的には』間違いもないと思うんですが・・・・・・
「まっ、なんでも物は試しって言いますしね。とりあえず、あの茂みに一匹いますけど倒してみます?」
「え? 本当に・・・・・・って、ホントにいた!?」
「な、なんで分かったのよアンタ!?」
「それより今はクエストを! このままだと逃げちゃいます!」
『ああっ!? そうだった!(わ!)』
そして始まる私たちパーティーにとっての初戦闘。
ここに来るまで一定数は戦闘とクエストこなして、そこそこの経験と実績ある私としては、とりあえず実力を拝見――するつもりだったんですけれども。
「まずは一匹目の討伐成こ――速いッ!?
あんなに速いなんて・・・・・・」
「なら私の魔法で――狙いが間に合わないっ!?
こんなの十匹なんて無理よぉ~・・・・・・」
「正面から私が行きま――あら~ンっ!?
私たちには、まだ早かったんでしょうか・・・? グスン・・・・・・」
うん、まぁ。よくある展開として普通に全員ソッコーで失敗して終わるだけでしたね~。ファンブルです。
もともと【ホーンラビット】は、小回りが効いてすばしっこくて数が多いのが厄介なタイプの雑魚モンスター。
戦って倒す『強さ』としての基準だったら『最低ランク』でしかないんですけど、そもそも打ち合うことを避けたがる。負けるの承知で正面決戦に応じるバカな敵は多くなし。
魔法での攻撃も同様で、最低ランクの雑魚モンスターに威力高過ぎなレイナさんの魔法は、『金魚鉢の金魚を巨腕で掴み取る』みたいなものと化す。
すばしっこいザコ敵グループ全滅用には、【バギ】とか【イオ】みたいなので充分なんですけど、【メラミ】から入ってそうなポップ的レイナさんにはちょっと。一発屋なイメージ凄いですし。
「何というか、テンプレな展開になる気がビンビンしますけど・・・・・・念のため聞いておきますね。
こういうクエストって皆さん、初めてだったんですか?」
「てんぷ・・・? よく分からないけど、私は剣の訓練ばかりしてきたから、クエストそのものが初めてなんだ・・・」
「私も家の事情で治癒魔法を使えるように努力はしたんですけど、誰かを倒したり捕まえたりとかまではやってる時間がなくて・・・・・・」
「私はチョコマカしてるのは苦手なのよ。まったく、正面からドカンと一発やらせてくれたら即かたが付くって言うのに忌々しい・・・・・・」
「なるほど。皆さんの事情と理由はよく分かりました」
私は何度もうなずきを帰して納得を表します。
特にレーナさんの想いには凄く納得できるものがありましたね。魔法使いなのに正面から力押しなのは炎属性レッドのお約束ということなのか・・・・・・。
「う~ん、今回のクエストだけで良ければ私一人で肩代わりしてもいいですし、別にそれで意味ないとか言うつもりも私の場合はないんですが・・・・・・う~ん・・・・・・」
腕組みして苦悩しながら、思案せざるを得なくなる私の事情。
よくある転生者設定としては、『全部やってあげると相手の成長する機会を奪ってしまう』とかの理由で現地世界人の仲間たちに試練を与えて強くなってもらったり。
あるいは、『どんなに強くても自分一人で全部できる訳じゃないから』とかの東洋人好みで反キリスト教的な『完全な人間を目指すのは無理なので諦めよう説』でやったりとか。
もしくは、『自分が全部やるの面倒くさいから他の仲間にも強くなってもらおう』とかいう不敗の提督もいるにはいるけど、転生者じゃないからね~。
どれだったとしても、『飢える者に魚を与えるより魚の捕り方を教える』とかな奉仕部的ボランティア精神に基づく手法が、現代日本からの転生者事情ではメジャーな流れってもの。
ですが私は、転生者は転生者でも佐に非ず。メジャーでも非ず。メジャーほど呪われてない状態になれてもいない。
私にとっては学校教育最初の実戦授業で、最初の討伐クエストぐらい肩代わりしちゃっても別によくね?とか思ってしまう程度のもの。
ついでに言えば、入学したばっかの冒険者育成学校でルームメイトになっただけの繋がり薄すぎメンバーで、しかも冒険初めて最初に組んだパーティーメンバーですしね。
・・・・・・絶対に中盤までには解散してね? この設定持ちパーティー編成って・・・。
だいたい今時、冒険者学校が舞台で、同級生同士でパーティー組んでダンジョン探索するって言ったら『ダンジョンRPG』こそが定番の設定。
ダンジョンRPGで最初に組んだパーティーのまま最後までいく人少ないですしね~。大抵は馬小屋か二軍パーティー落ちが基本。
転生させる場合もあり。しかも異世界転生じゃなくて、異種族転生。
ドラゴンに生まれ変わった最初の仲間の戦士のことを、私は決して忘れない・・・・・・【ディスガイア】
そんなのが私ですからねー。
正直、仲間とはいえ赤の他人たちのパワーアップで修行とか特訓とか無理無理不可能ガラじゃな~いと、適当に切り捨ててお約束ガン無視して我が道を行く方が絶対的にも性にも合ってるわけですけれども。
・・・・・・大前提として、贖罪がね。
あと、無いこと願ってるけど呪いが―――って、ああァァァッしまった!?
意識しちゃったら意識が! せっかく意識的に目を背けて自分の本質を誤魔化すのに成功してたの・・・に・・・・・・グフゥ~~~~――――
「はぁ~~・・・・・・こんなの一体どうすればいいのよ・・・今からでもクエスト変更した方がいいかも――って、どうしたのマール? 急に背筋良く立ち上がったりして・・・」
「フフフ・・・仕方ないですな。しかし、あなた方はとても運がいい。
今年は私の冒険者さん学校入学一周年目記念キャンペーンで、特別セールを実施中である。身内ということで今回だけは無料で、教育して差し上げましょう。
本来なら私の仕事量は法外なのですがな・・・・・・ふっふっふ」
――そう言って私は、後ろ手を背中で両手とも組んで、ツインテールの先っちょをお下げ髪みたいにバサッと靡かせるよう顔を動かして後ろへ飛ばし、片足をゆっくりと持ち上げる。
『鶴仙流』の教育法に基づき、「気孔砲」とか使えるようになるための特訓を教えるために・・・・・・世界一の師匠としてッ!!
大丈夫! 序盤は強い! 序盤だけは強いから大丈夫だじょーッ!!!(あとスーパーでも復活するし!!)
こうして、呪いが発動して人格交代した私からの教えを受けて、数日前よりかは大分強くなった(と思われる)メビウスお兄姉様とポーリンさんとレーナさんを連れて、クエスト期間最終日を迎えて再挑戦する運びとなり。
「よし、追い詰めたわ! よくも私をバカにして笑ってくれたわねぇぇ・・・・・・ッ!!
食らいなさい!! 《ファイヤー・ドドンパレーザー》ッ!!!」
ビシューンっ!!!
びぎゃーッ!?
レーナさんの指先ならぬ杖先から、細くて早くて威力が乏しい気弾――ではなく、魔力が発射されて最後のホーンラビットを貫きました。
一点に凝縮させて、速度と貫通力だけを重視させることに成功した殺し屋魔法に貫かれた見た目は可愛いモンスターの魂が、天に召されて消えていく幻影が見えた気がします(たぶん)
「やりました! これで10匹目です、ノルマ達成ですねっ」
「ああ、マールのおかげでクリアできたな。ありがとうマール」
「いえいえ、私なんか大したことは何もしてませんし――」
「謙遜も過ぎれば―――殺意沸いてくるから殺っちゃっていい・・・・・・?」
「なんで!? どうしてそんな殺気に満ちた目で私を見てくるんですかレーナさん! ここは困難を仲間同士で力を合わせて乗り越えて、最初は嫌いだったのが仲間になっていく場面のはずでは!?」
「・・・あんな拷問じみた教え方された側が、そんな感情を抱ける可能性あるとでも・・・? むしろこれでノルマ達成という成果が得られなかったら、私はアンタを今の時点で許さない・・・成果でたから絶対に死ぬまで生涯、呪い続けてやるわ・・・・・・」
「なんで!? どうして!? そこは得られた成果によって、“今までのことは忘れる”、“二度と姿を見せないことで妥協する”ぐらいで済ませてあげるのが妥当な判決では!?」
「アホかーッ!!! そんな温情措置がとれるのは、物語や伝説の英雄みたいな偉人だけに決まってんでしょうがーッ!?」
「ええぇぇぇぇぇッ!? 努力と友情と勝利の三原則の嘘つきぃぃ~~~~~ッ!!!」
武人としての心を持っていない魔術師のレーナさんには、後のZ戦士になれる精神は期待しちゃダメだったみたいです!
これでは罪状が! 慰謝料とか請求されて訴えられる精神的被害にまつわる被害届が!!
「しかも! あんたメイビスにだけ、めっちゃ手加減した教え方してたでしょう!
差別待遇されて恨まない教え子なんていない現実を知りなさいよ!! このこのこの~~~~ッ!!」
「ヒィィィッ!? そ、それは女として仕方がない部分がありまして!
いい男を前にするとデヘヘ、うふふ、ウッフン♡とかの対応したい欲望に逆らうことができない女の子の本能というものがヒィィィッッ!?」
「いや待ってマール! 私は女! 私も女の子だからね!? 優しく強くしてもらえたのには感謝してるけど、ちょっとーッ!?」
こうして無事に、入学最初のクエストをクリアした唯一の新入生パーティーとして長く学校の歴史に名を残すことになる、私たちパーティーにとっての冒険は終わりました。
だいぶ後で、国内に名を轟かせるパーティーのリーダーとして取材に応じたとき記者たちに対して、こう答えることになる未来を今の私はまだ知りません。
「まさか本当に、このパーティーのまま今まで続けられるとは、最初に組んだときは考えてなかったですね本当に。
・・・・・・最初から、それを知ることさえ出来たらなぁ・・・・・・」
未来の可能性は、どんな人にとも未知数。
だからこそ皆さん。未来には―――お気を付けて。
奴らはいつも、私たちを破滅させようと狙っている・・・・・・(被害妄想の結果、厨二化する主人公)
つづく