試作品集   作:ひきがやもとまち

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他の方の作品読んで影響受けて書きました、ただそれだけの会話集です。
テキトーに読んで頂けたら嬉しく思います。


毒舌ファンタジー(会話シーン集)

悪魔と神が戦い合う正統派ファンタジー作品

 

「700年前の大戦で俺たちは忌々しい神によって地獄に封じ込められた。だが、貴様ら人間の愚かさが封印を弱めて俺たちの復活を促してくれたんだ・・・・・・。感謝しているぜ。

 お礼として、ジックリたっぷり念入りに苦しめて絶望を味あわせながら絶滅させてやろう。ありがたく思いやがれよ、下等生物ども」

 

「よく分からんが、700年前に負けて逃げ出した敗残兵の群れが、自分たちより強い敵がいなくなったのを確認して穴から這い出して来たってだけの話だろ?

 自分たちが神より弱い雑魚でゴザイなんて言う情けない事実を、よくお前ら自慢げに話すことが出来るな。マジリスペクトさせられそうだよ」

 

「・・・(ムッ)」

 

「つか、自分たちが負けた話をするのがそんなに楽しいのか? 今あったばかりの負け犬たちから不幸自慢を聞かされても、こっちとしちゃ反応に困るだけなんですけどね~。

 マジでなに言えばいいもんなん? 神に負けた逆恨みで人間に八つ当たりしてる暇あったら天界でも侵略すれば?とでも言えばいいの?」

 

「・・・人間などと言う下等な虫ケラごときが我ら偉大なる魔族に大言壮語を吐いてくれたなぁ!」

「逃げ出した腰抜け兵風情が偉そうにほざくなっつってんだろうがよ! 脳みそ1M頭ヤロウどもが――ッ!!」

 

 

 

 

ダーク言霊戦記

 

「君は! この光景を見てもなんとも思わないのか!? この地獄を見ても! 戦争なんていう権力者の都合で民衆が利用される行為を! 君は! 『軍人の職務だから』の一言で済ませて貫き進むつもりだと、そう言うつもりなのか!?」

 

「はぁ・・・あのですねぇ-。あなたが何を勘違いしているのか知りませんが、貴方の祖国への愛情も同胞の死を悼む悲しみも、戦争で敵を殺す理由として口に出すなら、給料に対する忠誠心で軍人としての職務を全うしようとする私の木っ端役人精神とまったく同じもの。

 結果として他人に与える影響は攻撃と詐術による殺戮しかあり得ず、それによって出来るのは死体で築かれた覇道。その果てにある平和な国という名の血の色をした夢なのもまた同じ。

 戦争や軍人を否定するのは自由ですし、私も決して好きなわけではありませんが、否定している行為を辞めてからの方がよろしいと思いますよ?

 でなければ、敵を否定して、自らの行為は正当化する平凡な戦争行為としか思えませんからね・・・・・・」

 

「そんなことはない! 人の意思を度外視して貫く理屈に何の意味があると言うんだ!?」

 

「そうですか? 殺す側がどう思うかの主観で価値が変わるほど、人の生き死には安いものではないと私は思っているのですけどねー」 

 

 

 

 

魔術師が人ではなく悪とされるファンタジー作品

 

「神の正義と世の秩序に背き、悪魔に魂を売って外法を得た者《魔術師》よ!

 この聖騎士団長ユスティーツァが、正義の名の下《聖剣デュランダル》によって断罪する! 覚悟しろ!!」

 

「やれやれ。神だの悪魔だの、自分が会ったこともない存在のことをよく信じる気になれますねぇ、貴女も」

 

「ふざけるな! 神の加護を受けた我が聖剣がもつ聖なる輝きこそ神の奇跡! 貴様の操る外法の業《魔法》こそは、旧時代の心得違いをした者が悪魔に魂を売って手に入れた、人の身には余る悪魔の業! この期に及んで言い逃れをしようなどとは見苦しいにも程があるというものだ!」

 

「魔法は単なる物理現象。神や悪魔を名乗る者が空想上の存在ではなく、物質界に実在していた場合には単なる生物の一種類に成り下がる。

 もし、神が尊さの象徴で、悪魔が邪悪な意思の顕れだとしても、信じてしまう人間の側が縋り付くことなく自分の意思をシッカリ持ち続ければ済むだけの話でしょう?

 規律に縛られるのが辛いから悪魔は正しく悪は尊く、大事な誰かを殺されたから悪は間違いで正義は正しく神様バンザイ。

 そんな風に都合のいい理屈を以てして罪悪感を簡便化し、思考停止する自分を正当化しようとするから意思も行動も弱きものへと変わっていってしまうのですよ。

 貴女も、いい年した社会人なんですから、これくらいの当たり前すぎる常識くらいは言われるまでもなく承知しておいてくださいよね。面倒くさい」


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