一行は魔物と戦いながら森を進み、ついに霊脈にたどり着いた。
「ふぃー。なぁなぁ、ここが霊脈なのか」
「そうよビィさん。魔力の高まりを感じるでしょう?」
「ん?そうか?オイラにはさっぱりわからねぇぜ」
「いいえ、大丈夫よ!ここでこれからきっちり特訓すれば、必ず分かるようになるわ!」
「へへ、楽しみだぜ!」
「では、早速特訓を始めるわよ。まずは腕立て伏せ100回!」
「ええー!せんせー、そりゃ無理だぜ…オイラ手はあっても…」
「いいえ、ビィさん。あなたなら必ずできるわ。まず地面に立って…」
言われるがままに、なんとか腕立て伏せをする体勢になるビィ。
「こ、これで本当にできるのか?」
「ええ、できるわ。それじゃあ行くわよ。1、2、3…」
「ちょ、ちょっと待ってくれ!オイラできてるか分かんねぇぜ」
「ラカムさん、どう思ったかしら」
「いきなり振るのか!?」
「で、どうかしら」
「ったく…。ビィは体を上げようとしたときに腕の力ではなく、羽の力で上がってるだろう」
「うん?そうなのか。腕立て伏せって難しいんだな」
「そこで、だ。おいノア」
「僕かな」
「お前しかいねえだろ」
「ふふふ、ちょっと待ってね。ラカムの考えていることは分かるよ。こうすればいいんだろう?」
「うぎゃー!いきなり何するんだよー!」
「あ、ああ。ノア、正解だ。お前が抑えて置いてやってくれ。だが、その前に――」
「さすがラカムさんね。特訓の前に魔物のお出ましだわ」
「ふふふ、ラカムが褒められると僕もうれしいよ」
「ええい、いいからさっさと片づけるぞ」
戦闘
「なぁなぁ、倒してもきりがないみたいだぜ?」
「そう言われるとそうだな…」
「ラカムさん!きっとあそこが魔物の巣になっているのよ」
「おいおい、それじゃあ俺たちの特訓で魔物を起こしちまったってことか」
「ラカム、よそ見してると危ないよ?」
ラカムを襲う魔物を、間一髪のところでノアが払いのける。
「わりぃな…」
「気にしないでよ、ラカム」
「2人は本当に仲良しなのね。さて、このままだと練習にならないから場所を動こうと思うのだけど、いいかしら」
「オイラはせんせーに賛成だぜ。魔物に襲われたら特訓に集中できねえもんな」
「ああ、そうだな。俺も賛成だ」
「ラカムが賛成なら僕も賛成するよ」
「では、向こうの方へ行きましょう。きっと――」
「ぎゃーーー!」
「!?今の声は?」
「向こうからだ。子どもが魔物に襲われてるかもしれねえ、急ぐぞ!」
一行は子どもを助けるために駆け出した。
更新かなりとてもすごく空いてしまってごめんなさい。
FGOのイベントが忙しくて、気付いたら古戦場始まっていて…。
これからもまったり更新します。