一般人の自称おっさん、アイドル助けたら生活が変わった?   作:Aりーす

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会社辞めたけどアイドル助けました

何故か色々大変な事があった。とりあえず説明しないとな。

 

初めまして…とかまぁ堅苦しいのは無しにしようと思う。いや、挨拶に堅苦しいも何も無いと思う訳だが。

 

俺は普通に働いているサラリーマンだ。…いや、元だ。取り柄は少しパソコンが上手いとか、交渉が上手かったり…まぁ小さな、ほんと小さな誇れる所だと思う。別にイケメンでも無いし、金を持ってたりするわけでも無い。スポーツ万能だとか頭が良いとかでも無い。唯一誇れる所がないわけではない。

 

だから社会の荒波に揉まれ、厳しい判断を受けたばかりなのだ。…まだ三十路前なんだがなぁ、目立った働きをしてないとこういうもんか。…まぁ仕方ないと言えば仕方ないのだろう。なんて、大人びた事を言うとまた切られたりするのかもなぁ。

 

とりあえず働き場所を探さないとな…とは思っていた。だがそれなりに俺も失意に飲まれていたのだろう。だからなぜか迷い込んでいた。知らない倉庫に。

 

そしてそこには、誘拐とやらの現場を見てしまったのだ。…これが俺の人生最大の不幸と言わんばかりだよ、ほんと。

 

「おい、折角金になる材料捕まえたんだ。俺は電話をする。てめぇらはまだ手は出すなよ?折角のアイドル様なんだからなぁ」

 

「ひひっ、うぃーっす!」

 

「んんーっ!」

 

「ひひひ、暴れんなって!どーせ後で良くしてやるからよ!」

 

「今はやんなっつってんだろ!今から346プロとやらに電話するんだからなぁ!」

 

…んな展開は望んでないなぁおじさん。…んー、しかしどうするか。このまま行った所で人質に取られちゃ叶わないし…

 

というか『アイドル』って言ったか?…346って確かアイドル事務所だよなぁ。相当な数を要する事務所って聞いたなぁ。プロデューサーがいる事務所を見た事がある。テレビでだけど。アイドルも美少女ばかりだった記憶がある。

 

…別に俺はアイドルオタクって訳じゃないし、にわかのレベルにも達してはいないだろう。名前も知らない訳だしな。…まぁ、助けるとしよう。リストラされたばかりの八つ当たりも、うん。そっちは言っちゃダメだったかな?

 

 

 

「失礼しまーす、よっと」

 

ひとまず名前は知らないが、起きてる子の周りにいた2人を蹴り飛ばす。周りがざわめく。…ま、それなりに喧嘩が強いってのが自慢なんだ。やめろ、不良じゃねぇぞ?

 

「な、なんだてめぇ!?」

 

「ヒーロー気取りか!?何のつもりだ!!」

 

「若いんだから人生棒に振るような真似するなよー…人に変なのやるとか、リストラじゃすまねぇぞー?」

 

「あぁ!?黙れおっさん!さっさといなく、なれやっ!!」

 

少年が…いや、年が分からないが年下そうだから少年と言ってるだけだが。鉄パイプを持って殴りかかってくる。ひとまず俺はそれを素手で掴む。

 

「おーおー、あぶねーな。ガキが振り回して良いもんじゃねぇぞ?…あ、大人でもダメか」

 

まぁ最悪捕まっても良いか。一文無しだし。暴行罪とかでなっても仕方ねぇや。人生甘くないのは分かったしなー、嫌になる程。悪いが少年の鳩尾に蹴りを入れる。

 

「…あー、ほれほれ、さっさとやめるならやめてくれ。おじさん手加減出来ないんだ。ブタ箱行きになる前に帰ってくれるなら許してやるからさ」

 

「ふざけんな!!!ぶっつぶす!!!」

 

リーダーっぽい男は電話をしないで戻ってきたようだ。…若気の至りって奴は怖いねぇ。俺もその一員だからなぁ、間違って欲しいはないねぇ…

とは言え、向かってくるなら落とさせてもらおう。

 

 

 

 

 

…あ、終わってました。てか数分くらいで終わってた。…さて、少女を助けようかな。…あーあー、怯えちゃってる、いや、俺にだよねそうだよね…おじさん凹む…

 

「通りかかりのおじさんだから、まぁ気にしないでね。テープ、取るよ」

 

口に付いてたガムテープを剥がす。少し痛そうだったが我慢我慢。…ていうか、やっぱり美少女だねぇ。

 

「…ありがとう、ございます……」

 

「礼は良いよ。というより…えーと、アイドルなんだっけ?心配してる人とかいるでしょ?戻ったら…って戻れるかな?」

 

「…大丈夫、だと思います……」

 

「んー、なら良かった。…っと、服が大変だな。悪いね、おじさんのスーツだけど我慢してくれ」

 

とりあえず破れてる部分を隠すように、スーツの上を彼女に渡す。加齢臭とか大丈夫かなぁ…?

 

「……あの、貴方は…」

 

「ん?…あー、相沢(あいさわ)蓮二(れんじ)って言うんだ。…ま、会う事はないと思うから覚えなくて良いけどさ」

 

「……覚えます……私、鷺沢文香と申します。……本当に、ありがとうございました……」

 

「ん、あ、スーツは返さなくても良いからな?捨ててもらって構わない。着ることはないと思うしな」

 

「……え…?どういう……」

 

「ま、俺の事は良いだろ?今度は巻き込まれないようになー?」

 

年下の子を撫でてしまう。手が勝手に動いちまうのはなんでだろうなぁ、やばいな通報されちゃうかもなぁ…イケメンならされないのかもな?

 

「…あ、あの……」

 

「悪い…それじゃあな。今度は悪い奴にもおじさんにも絡まれないようにしてくれー」

 

俺はさっさと立ち去る事にした。多分だけど彼女…鷺沢文香…だったかな?その子のプロデューサーだったり、同期のアイドルとかが来てもおかしくない。

 

…そして俺が警察に連れ込まれてもおかしくないという訳だな。…あー、久しぶりにあの子に会えば笑えそうー…またはあの子に会うかなー…

 

…あ、リストラされたって言われたらなんて言われるかな…毒舌吐かれたりしそうだなぁ、おじさんメンタル壊れちゃいそ…

 

よくわからない人助け…いや、アイドル助けをした1日だった。リストラされたけど。

でも、ここから俺の毎日が変わるとは、この時の俺には想像もしてなかったのだった。

 

 




初めまして、Aりーすと申します!アイドルマスターに関してとてもにわかですが、ゆったり緩めのラブコメ作品にしたいと思います。ヒロインとかは特に決めてる訳じゃなく、結構ヒロインも緩めなので、誰がオススメみたいなのあったら教えてくれると嬉しいです!
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