一般人の自称おっさん、アイドル助けたら生活が変わった? 作:Aりーす
今一体どこにいるのか、と言われれば海と返すしかない。しかもプールではなく海。近くには海の家まであるし、かなりいい場所だと思う。
「お兄さん!海ですよ海っ!」
「うん、言わなくて分かるけど……すごいはしゃいでるね」
「当たり前です!海に来たらカワイイボクがより一層可愛くなるんですから!」
「服のまま海に突撃したらダメだよ?着替えに行こうか。パパ、他の子もいるから覗いちゃダメだよ?」
「まるでいつも俺が覗いてるみたいな言い方はやめて欲しいんだけどねぇ……行ってらっしゃい」
幸子ちゃんに飛鳥、周子ちゃんに楓ちゃんの4人は更衣室の方へ向かった。とりあえず俺はパラソルとシートの準備をしておく。前も言ったけど俺は海の中には行かないし。
まぁせめてビーチバレーでもするならやるけどね。砂浜でやるなら大丈夫、後は浅瀬とかなら。深い所は泳げる自信がない。というより学校での水泳以来しっかり泳いだって記憶がないや。
目ならいつでも泳ぐんだけどねぇ……ポーカーフェイスが向いてない証拠。ただしどれだけ平静を保っても飛鳥にはバレる。飛鳥風に言うならこれが運命の輪で定められた理。
と言うよりほんとに人がいないね。結構いい場所な気はするんだけど……偶にある穴場って奴かな?砂浜とかにゴミが落ちてるわけでもないし、下調べしたけど事件とかが起きてるわけでもなさそう。
近くの民宿になら幽霊的な噂はあるけど。幸子ちゃんや飛鳥は幽霊が苦手そうだから言わないでおく。それに泊まりに来たわけじゃないし……
「パパ、お待たせ」
「意外に早いな…………」
「……む、無言はやめてほしいんだけど」
飛鳥の水着は黒いフリフリがついた水着だった。流石に娘的な存在とは言え、水着姿は見るのも恥ずかしく感じてしまう。
「蓮さーん、お待たせー!」
「……あの、その状態で抱きつかないでくれるかな?」
「ん?なんで〜?」
「自分の格好と性別を5回くらい見直して来た方が良いよ……」
周子ちゃんの水着は白と水色の縞々模様の水着だった。色白な方だとは思ってたけど、水着だとより一層色白なのが分かる。今までほとんど日焼けしてこなかった感じだ。
「蓮さんが食い入るように見てくるー♪」
「これだけ近かったら見ざるを得ないでしょ……楓ちゃんと幸子ちゃんは?」
「もう来てますよ!海に突撃準備完了ですっ!」
幸子ちゃんは実にらしい、って感じのピンクの水着。楓さんは意外にも真っ白な水着だった。楓さんが黒とかを着そうなイメージだったんだけどねぇ……イメージ思うだけなら変態じゃないよね?
「ふふっ、どうですか?私達の水着は」
「……まぁ眼福かなぁ。撮影の時でも水着とかは見た事なかったし、実物を見るのは初めてだからね。しかもプライベートだし」
「パパにしては素直に言ったね?」
「いや、素直に言わなくても伝わるでしょ。目のやり場に困るっちゃ困るけど……まぁ楽しんできてね。しばらくは俺ここにいるし」
「流石お兄さんですね!パパが溢れてます!」
「そうやね〜♪じゃあせっかくだから楽しんでくるねん♪」
「私は少し蓮二さんを手伝いますよ。1人じゃ大変でしょう?この中では蓮二さんと同じ年に近いんですから、保護者側ですし」
「……ならお願いします、1人だと時間かかりそうですし」
「パパ、行ってくるね」
飛鳥と幸子ちゃん、周子ちゃんは海に入っていった。水を掛け合いながら仲睦まじく遊んでいる。……ほんとに保護者の気持ちだねぇ、そんな歳になった自覚がどんどん増えていくよ。
楓ちゃんもわざわざ手伝わなくても良かったんだけどねぇ……まぁアイドルがいきなり日焼けして撮影し始めたりしたら、ファンの人達は何があったんだ?って思いそうだよね。
わざわざ芸能人みたいに1人ずつTwitte○とかやってる訳ではないだろうし……これはプライベートだからね。写真なんて載せようものなら簡単に場所は特定されそうだし。
今のご時世は情報社会だからね。写真がほんの少し背景が写ってれば簡単に分かる人もいるだろうし、過激な人なら本気で調べ回る事もあるでしょ。アイドルをどうにかする、なんて考えの人もいるだろうし。
「蓮二さん、蓮二さんは泳がないんですか?」
「俺はあまり泳げないんですよね……さっき楓ちゃんが言ってた通り、保護者にでも徹しようかと」
「むぅ……私も子供の1人ですよ?」
「そ、そう言う反応しづらいのはやめてほしいんですけど。子供っぽい気はしますけど」
「む!それは私が幼児体型だと言ってるんですか?」
「体型のこと言ってません、そんなデリカシーないつもりはないからねぇ……」
「本当ですか?……あ、私に日焼け止め塗ってくれませんか?」
「……俺が?」
「はい、さっき更衣室で背中を塗り忘れてしまったんです。駄目、ですか?」
「……背中だけなら良いですよ。朝に飛鳥に日焼け止め塗りましたし……」
「……ぶー……」
なんで楓ちゃんは不機嫌になったんだろ?とりあえず心を無心にしながら楓ちゃんの背中に日焼け止めを塗っていった。ちょこちょこからかわれたけど……なんとかぬれたから良かった。
現在、海の家で食事中です。幸子ちゃんや飛鳥らもかなり遊びつくしたらしく結構眠そうだ。周子ちゃんはまだまだ元気そうだけど。
「これ食べ終わったら帰ろっか。飛鳥とか眠そうだし」
「そうやね〜、まぁまだたくさん遊べるけど、お眠がやってきてるもんね〜♪」
「そういう周子ちゃんは元気が有り余ってそうですね?」
「ふふん、折角蓮さんと来れたんだからねっ♪眠さに負けたりはしないよん♪」
「ちなみに明日の仕事は?」
「うっ……やめてよー、それ考えたら急に眠気がやってきちゃうじゃーん!」
「ははっ、あ、荷物は俺が片付けるからさ、そっちの小さな荷物の運び込みはお願いしても良いかな?」
「了解です。ほら、飛鳥ちゃん帰りますよ?歩けますか?」
「……んー、あるけ、る」
荷物を片付け始める。何時間くらいいただろうか?まぁ日が暮れる前には帰らないと、明日の仕事がある子らもいる訳だし。多分俺も明日は相当疲れる気がする。
何故か?見事に明日はフレデリカちゃんの迎えをするからだ。いつもの体力が数倍減らされてゲームオーバーしそうだもんねぇ……今日は早く寝ないと。
運転中に寝るなんて事はしないからね?そしたら事故にしかならないから。しかも同乗者がいるからやばい。
「全員乗った?」
「乗ったよーん♪お眠り中のお姫様2人もちゃんと乗せましたっ!」
「起きてる姫2名も乗ってますよ?」
「ん、それじゃ帰ろっか」
「しゅっぱつしんこー!」
「おー!」
楓ちゃんも周子ちゃんもテンション結構高いねぇ……まぁプライベートで海にくる事も少なかったのかな?アイドルとして人気が出れば休みは反比例して減るからねぇ……
まぁいい息抜きになれば良いなと思いながら、寝ないように運転を続ける俺も……かなりテンションが上がってるのは分かる。
「蓮さーん、また来年も来ようねー♪今度はみんなで、さっ!」
「そうだね。まぁその頃にそんな休みがあれば、だけど」
「うぅっ、嬉しいような悲しいようなっ!」
「ふふっ、私も誘ってくださいね?」
「いや、仲間はずれにはしませんから」
はやくも来年の事を話しながら、いつもの街へ戻っていった。
お久しぶりです。ついに昨日ミリシタ始めました。まだ始めたばかりですが、同僚になってくれる方を募集中です(゚ー゚*)
iD→GMR7JFVJ です。ちなみにSSRが4枚当たりました。すごい(小並)イベントの曲のフルコンは簡単でした。