???
「んっ?ここは・・・?」
気づいたら僕は何も無い所にいた
「もういいのかい?」
「え?」
振り返るとそこにはサンタさんがいた
(え?何でサンタさん?)
(お前の人生、もうそれでいいのかい?)
(や、やだなぁ。サンタさんってば、まるで僕が死んだみたいに・・・)
(死んだよ)
(・・・・・・え?)
(親に1憶5千万の借金を押し付けられ、その返済を迫る悪徳金融系ヤクザに命を狙われたお前は、思い余って手近な女性を誘拐しようとするが失敗。罪滅ぼしとばかり誘拐犯から女性を救うが車にはね飛ばされお前は死んだ。)
(そ、そうですか。でも、だったらもういいかな。どうせ悲しんでくれる家族もいないし、帰る家もきっとないから・・・)
(誘拐未遂犯の分際で、悲劇のヒーロー気取りか?)
(はうっ!!)
(たとえ未遂とはいえお前のやったことは十分罪に問える。犯罪だということを、その残念な頭は認識しているのか?)ゴゴゴッ
(スミマセン、スミマセン、ゴメンナサイ。もう警察のお世話になるようなことはしませんから。どうか許してください・・・許して・・・)
「ゆる・・・ん?」
光が差した
「ここは・・・?」
目を開けてみるとそこは豪華な部屋だった。シャンデリアに高そうなツボ、豪華なカーテン。今しがた僕が座っているベッドなんてフワフワで天蓋付きだ。
「もしかして、本当に天国?しかしこの豪華さぶっちゃけありえねーだろ?てことはやはりここは天国!もしくは臨死体験中の俺の夢!うむ、たぶん、いやきっとそうに違いない!貧しかった俺の生前の潜在意識が作り上げた空間に違いない!ありがとう、サンタさん満喫させてもらいます♪」
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陽乃side
「まぁ命に別状はありませんよ。しかし何かあれば呼んでください。」
「わかったわ。ありがと。」
そう言ってハヤテを診てくれたお医者さんは帰っていった
「それで?陽乃お嬢様。どういう経緯があったんですか?」
「ん?何が?」
「あの男性との経緯ですよ。自転車で車に追いついたり、轢かれても無事だったり。並大抵の人物ではない気がするのですが?」
「さぁ?体のことは知らないわ。剣とかでできてるんじゃない?それで、経緯だけど・・・」
私は今までことを都築に話した
「お嬢様、まさか出会ってすぐの人の告白を信用でもしたのですか?」
「まさか。確かに条件付きでみたいなことは口走っちゃったけど、今考えると本当に告白だったのかは怪しいところだし。」
落ち着いて考えてみたら出会っていきなりあんな熱烈な告白を普通の人ならしない
(まったく、何であんなことを言ったのか。自分でも不思議だわ。)
「では、何故彼を執事になどと。」
「さっき文句はないって言ったよね、しつこいよ。それに命がけで私を助けたのは本当でしょ。」
そう、告白云々は置いておいても彼は私のことを助けてくれたのだ それだけでも信用はできる
「だからと言ってあのような大金彼のために使うなど・・・」
「二度も言わせないでよね。それにあれくらい大したことないわ」
「むう・・・仕方ありません。では、私が彼の指導役を務めさせていただきます。」
「うん、ありがとう。立派な執事に育ててあげてね。頼むわ、都築。私はもう遅いし寝るわ。」
「おやすみなさいませ、お嬢様。」
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ハヤテside
「おおっ!これは!」
しばらくこの(おそらく)夢の空間をさまよっていると大きなお風呂があるところに出た
「さすが僕の夢。見事な大浴場だな。」
僕は服を脱ぎお風呂に入る
「しかし、いくら夢とはいえこのお屋敷はすごすぎだな。さっきの部屋もここまでの廊下も、まさに目のくらむ豪華さだなぁ。はーそれにしてもここが天国なら死ぬのも悪くないな。まぁ、一人きりっていうのは少し寂しいけど・・・ それにしてもいろんなことがあったなぁ。」
そして、僕は今までの人生を振り替えりつつお風呂にしばらく浸かってから上がった
「ふぅ、さて十分温まったし、そろそろ部屋に戻るか。」
そして僕は来た道をたどって部屋に戻るために大浴場から出ていった
(あとはもう寝るだけか。さてどっちだったかな。)
「あれ?もう起きてて大丈夫なの?」
「え?何で君が?」
廊下で声がした方を振り返ると僕が助けた綺麗な人がいた
「え?何であなたがここにいるんですか?ここは僕の夢じゃないんですか?」
(いや、さっき一人は寂しいとか言ったからから出てきたのかな?)
僕はさっき自分が言った言葉を思い出して一人納得しようとしていた・・・が
「夢?何言ってるの?ここは私の家だよ。」
「え?あなたの家?」
「そうよ、私の家。ただしくは実家の別荘を私が使っているだけなんだけどね。それにしてもケガはもう大丈夫なの?結構血を流していたんだけど。それに見たところお風呂入ってたみたいだけど、大丈夫?傷口開いてないの?」
(あれ?どういうことだ?ここは僕の夢じゃなくて彼女の家だって?ていうことはここは現実の世界?それにケガ?そういえば今何ともないから気にしてなかったけどここが現実なら僕は車に轢かれて・・・)
「ゴフッ!」
開いた
「ちょ、ちょっと!大丈夫!?しっかりして!とにかく人を呼んでくるから!」
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???
(ああ、今度こそ死んだな・・・いやこれは死ぬ前に神様が見せてくれた夢なのかな?今度こそ目を開けばそこに天使が・・・)
「あ、起きた?」
女神がいた
(って違う、違う。確かに女神みたいに綺麗だけどこの人は人間だ。僕が誘拐しようとしていた人だ。てことは僕は生きている?)
「いやぁ、驚いたよ。昨日の夜部屋に戻って寝ようとしたらハヤテ君が廊下でうろうろしてるし、声掛けたら血は吹くし。」
「そうか、じゃあやっぱりあれは僕の夢じゃなかったんだ。」
どうやら僕は死んだと思っていたら実は生きていたらしい 車に轢かれて無事だったのか
「ご迷惑をおかけしました。あの改めてここは?今はいつなんですか?それに何で僕の名前・・・?」
「いやいや、気にしなくて大丈夫だよ。それで、ここは私の家で今は12月25日の午前10時17分。あと君の名前なんだけど・・・」
現状の把握をするため僕は彼女に質問し、そして彼女は一枚の紙を僕に見せた それは・・・
「借用書?」
それは僕の両親が僕に押し付けた借用書だった
「そう、これをあなたが公園で落としたのを拾ってね。そこに名前が書いてあったのをみたんだ。それにしても約1憶5千万の借金なんてどうやったら負うのか。」
「なるほど。ありがとうございました。治療もしてくださったようで。」
僕は自分の名前が知られている理由を聞き納得した だけど一つだけ言っておく事がある
「それと、一応その1憶5千万の借金は元は僕の借金じゃないんですよ。」
「え?そうなの?不幸そうな顔しているから不幸に不幸が重なって借金なんてすることになったのかとばかり。」
「不幸そうな顔で悪かったですね!まぁ、不幸に不幸が重なってというのはあながち間違いでもないんですけど。実は・・・」
僕は今までの人生と両親のクズっぷりとそして何故借金を背負う羽目になったのかを説明した
「ということがあったんです。」
「へー、そんなことが。よく今まで生きていられたね。」
(それに比べてらうちはまだマシってことなのかな)ボソッ
最後に彼女は何か言ったようだったが僕には聞き取ることができなかった
「あーそれにしてもこれからどうしよう。生きているから借金は返さないといけないけど仕事はないしなぁ。こうなりゃ無くても大丈夫な臓器でも売って少しでも借金減らすか・・・」
「ふ・ふ・ふ、お困りのようだね。よかったら私が仕事を斡旋してあげようか?」
「いえ、そんな。助けてもらった上に仕事の斡旋だなんて。それに公園であんなことを・・・」
「そうそう、公園で思い出したけどその時条件付きでって言ったの覚えてる?」
「え?そういえばそんなことを言っていたような。何の条件なんですか?」
「それはもちろん、私との今後についての条件よ。」
「今後?」
「ええ。私が欲しいんでしょ?」
(確かに言ったけどそれは人質としてだし・・・)
「それで、条件にも繋がる仕事があるのよ。だから、あなたは私からの仕事の斡旋を受けなさい。」
「あのだから、仕事の斡旋は・・・。それに公園でのことは・・・」
「拒否権はないわよ。それにこれをよく見なさい。」
断ろうとした僕に彼女はもう一度借用書を見せてきた 借用書のある一点を指しながら
「雪ノ下陽乃?でもここは確かヤクザの組の名前が…」
そう、彼女が指した借用書の貸主のところには僕の知らない人の名前が書いてあった
「あの、この雪ノ下陽乃がどうしたんですか?それに拒否権がないって?」
「ん」
僕が不思議に思っていると彼女は自分に指を指した そして僕は気づいた
「ま、まさか・・・」
「そういう事。まだ名乗ってなかったわね。私の名前は雪ノ下陽乃。高校1年生よ。よろしくね♪」
「あ、はいよろしくお願いします。僕は綾崎ハヤテと申します。高校1年生です。じゃなくて!どうしてあなたの名前がそこに書かれてあるんですか!?」
「それはもちろん今あなたは私に借金している状態なのよ。」
「いや、だからどうして!?」
僕は現状が理解できなくてつい叫んでしまう
「少しは落ち着きなさいってば。そうね、まず私が貸主になっている理由だけど。私がヤクザにあなたの代わりに借金を返したの。昨日の夜あなたを追っていたからあの公園のそばですぐにヤクザは見つかったわ。で、そこで返したの、1億5千万、現金一括で。」
「んな!?」
僕は驚いた 借金を返してもらったことじゃなくて現金一括のところで
(どんだけこの人は金持ちなんだ!?)
「でも、ヤクザへの借金がなくなっても君の借金がなくなるわけじゃない。」
「ええ、まあ。」
それはそうだ そんなことで僕の借金が減るわけじゃない
「そこで仕事の斡旋に繋がるの。仕事の斡旋はしてあげるから、私に借金を返しなさい。利子なしでいいわよ。」
「そういう事だったんですか。ありがとうございます。それなら僕に断る理由はありません。」
「納得してもらったならよかったわ。それで仕事のなんだけど・・・」
「はい!」
僕の声に気合が入る あたりまえだ、仕事の斡旋をしてもってそれに借金を無利子で返済できるんだから
「私の専属執事になってもらいたいの。」
「専属執事ですか。なんでまた執事なんですか?」
「それはね、雪ノ下家は一人一人専属執事がいるの。みんな16歳になったら自分の専属執事を選ばないといけないんだけど、私はまだ決めてなくてね、そこで君を専属執事にすることにしたの。」
「なるほど、わかりました。その大役是非受けさせていただきます!」
「うん!ありがとう!でも、その前に執事が何をするかとか必要な技能を身につけてもらうわ。都築。」
彼女はそう言ってそばにいた男性に声をかけた あれいつからいたんだ?
「この人は都築。私の専属執事がいない間私の執事をしていた人よ。彼にいろいろと教えもらいなさい。」
「都築と申します。これからよろしくお願いいたします。」
「こちらこそよろしくお願いします。」
(なんだか話が進むにつれていなくなりそうな人だな。影薄そうだし。)
「・・・?何か?」
「いえ、何も。」
「じゃあ、都築あとはよろしくね。」
「かしこまりました。」
「期限は新学期が始まるまでよ。ハヤテ、私の専属執事にふさわしい執事になるのよ。じゃないと・・・ね♪」ニコ
「は、はい!!」
(笑顔なのに目が笑ってない・・・ ふさわしい執事にならなければ殺す、そんな目だ・・・)
こうして僕の新たな生活が始まったのです! 笑顔の脅迫とともに・・・
そういえば条件って何だったんだろう?
陽乃さんにマスク・ザ・マネーをしてもらうわけにはいかずやや強引ながらハヤテの執事採用と借金についてはこのような形にいたしました
さて、次回で話全体のプロローグ的なものは終わります
お楽しみ下さい 書き溜めしないと!
公園での告白?について
ハヤテ「告白?一体なんの事ですか?」
陽乃「半信半疑ってとこかな。さすがに初めて会った人の急な告白は全面的には信用できないわよ。金髪ツインテのチビッ子お嬢様様じゃあるまいし。」
と、両者の認識はこんな感じ
最後に
誤字・脱字・誤用があれば是非お知らせください。
辛口批評は甘んじて受けますが悪口のみは傷つくのでおかしい点等々はご指摘ください。悪い点、改善点もです。