絶唱光臨ウルトラマンシンフォギア2nd   作:まくやま

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EPISODE 03【業なる雑音、闇よぶ魔獣】

 

 

「おはようございまーすッ!」

 

 翌日、特殊災害対策機動部二課本部指令室。

 自動扉を開けて最初に元気な声を上げたのは、響だった。それに続くように入ってくる翼、マリア、ミライ。既に待機している奏も含め、昨日の面々は揃っていた。

 

「ああ、おはよう。昨日はゆっくり休めたか?」

「はい、万事滞りなく」

「そりゃ良かった。朝から集まってもらってすまないな」

「全然ッ! 問題ありません師匠ッ!」

「……し、師匠?」

 

 響の思わぬ言葉に怪訝な顔をする弦十郎。彼にとっては昨日の今日出会ったばかりの少女だ、そう呼ばれて困惑するのは当然と言えた。

 

「あわわ……き、気にしないで下さいッ!」

「あ、ああ……。

 ……さて、とにかく昨日の続きだ。君たちの目的は聞いたし、こちらで起きている異変については共有できたと思う。他になにか、聞きたい事はあるだろうか?」

 

 弦十郎の問い掛けにやや考える響たち。少し考えた後にマリアから提示したのは、一つの小さな疑問……されど避けては通れぬ内容だった。

 

「……そうね。それなら一つあるわ。こちらの世界の”風鳴翼”について、話してくれるかしら?」

「な──ッ!?」

 

 驚く奏。いや、他の人たちもみな同様に驚愕が顔に出ていた。一方でマリアはその反応も想定内と言わんばかりに言葉を続けていく。

 

「貴方たちは私たちと会った時、翼を見て驚いていたわね。それに翼が自分達の知ってる彼女と重なって見えるとも。それはつまり、こちらの翼も装者ということなんでしょう?」

「……ああ、その通りだ。翼は……二課所属の装者だった」

「だった……?」

 

 言葉を返した弦十郎の顔はお世辞にも明るいとは言えない。今しがた朝の挨拶をした爽やかさは沈痛なものに変わってしまっていた。

 その空気を察したマリアも、すぐに自らの発言を撤回しようとした。

 

「ごめんなさい、配慮に欠けた話題だったかしら……」

「いや、マリアくんの疑問は最もだ。それにただの部外者ならまだしも、君らは他でもない”隣り合う世界”の関係者であり協力者。俺の権限で答えられる範囲ならば、情報開示もやぶさかではないさ。

 ……だが、察しの通りデリケートな話でもあってな」

 

 そう言いながら奏の方へ目線をやる弦十郎。まるで彼女に対し許可を得ているようだ。一方で奏は一度彼と目と合わせた上で聞かないフリをするように視線を外した。

 彼女のそんな不器用な姿を肯定と取った弦十郎は、視線を戻して改めて話を始めていく。

 

「順を追って話そう。翼は、奏と共にアーティストユニットを組んでいた」

「……ツヴァイウィング」

 

 思わず放たれた翼の呟き。彼女の口から、寸分違わぬ彼女の声から放たれたその言葉に、一瞬なれど弦十郎たちは思わず感慨に浸ってしまった。

 

「そうか、そこはそちらの世界でも同じなのか。なら話が早いな。

 ……事件は、そのファーストライブの会場で起きた」

「──ッ!?」

「ライブ当日、突如大量のノイズが会場に現れた。その中には、件のカルマ化したノイズが混じっていた。あの個体が観測されたのは、おそらくそれが初だ。翼と奏は観客たちを守るために奴と戦い、瀕死の重傷を負った。

 そして翼は……カルマノイズを倒すために絶唱を唄い、自らが纏う天羽々斬のギアが砕け散るほどの一撃を以て、奴を倒すことに成功した。……代償に己が身を犠牲にしてな。

 これが、我々の世界の翼の話だ……」

 

 重く苦しい話だった。語るのを渋るのも無理はない、彼の世界にとって……風鳴翼を見守ってきた者たちにとって最も強く心を砕かれた出来事だということは、並行世界の住人である響やマリア、翼にも容易に理解することが出来た。

 特に響と翼にとっては、決して忘れることが出来ぬ”あの日”と酷似していたが故に、決して他人事には思えなかったのだ。

 そんな互いの心情を察したのか、口を開いたマリアの言葉も慎重さが垣間見えるものだった。

 

「……改めて、ごめんなさい。皆さんにとって辛い話をさせてしまったわ……」

「……起こった事は変えようがない。故に俺たちは今、戦えている。翼の分まで、な。

 それに、この話にはもう少し続きがある。翼の話ではないかもしれんが、俺たち全員が直面している異変に関与していることだ」

「全員が直面している異変、ということは……」

 

 ミライの言葉に首肯する弦十郎。そのまま話の続きを語り出す。

 

「翼がその身を賭してカルマノイズを倒した直後だった。空から黒い巨影が羽撃きながら降りて来た。昨日ミライくんが言った怪獣、ベゼルブだ。

 会場の中に人が居なくなったとはいえ、その周囲には辛うじて難を逃れた者も居た。そして会場には奏が、独りでヤツの前に居た。

 奏は単身でヤツと戦った。だが如何にシンフォギアを纏っていようとも、相手は数十倍の巨体を持つ化け物。しかも奏は満身創痍。勝ち目などないと思われていた。

 ──だがそこに、ウルトラマンが現れた」

 

 固唾を呑んで聴き入る響たち。

 だが後に続く話は多くなく、あのウルトラマンがベゼルブを斃して飛び去ったこと。そしてその跡に、ギアを解除され意識を失った奏が倒れていたことだけが語られて、この話は終わった。

 

「……以上が、ツヴァイウィングのファーストライブで起こった事件だ」

「カルマノイズ、ベゼルブ、そしてウルトラマン……この三体の出現が同時期に起こったということなのね。

 ……興味深いわね。恐らくはそれが、この世界とわたしたちの世界の歴史の分岐点じゃないかしら。そう思わない、翼?」

「……ああ」

 

 マリアからの問い掛けに少し悲しげなまま返す翼。その返事から、冷静に考えようとはしているものの語られた話を整理するので精一杯にも見て取れる。それを察してなのか、返す言葉を放ってきたのは了子だった。

 

「分岐点、ね……。ということは、そっちでは何か別の事が起きたのかしら?」

「半分ぐらいは同じです。ただ……私たちの方では、奏さんが絶唱を使って……」

「……生き残ったのは、わたしの方だった」

 

 響と翼の言葉に思わず鎮まる了子たち。皆の表情は驚きが現れているものの、余計な言葉を入れる余裕はないようだった。

 

「……後は、こちらではそんなおかしなノイズや怪獣、ウルトラマンは現れてないわ。代わりに、後から色々と凄いのが出たけどね」

 

 代わりに話しながらも思わず了子へと目線を送るマリア。何処かそれは、彼女への警戒にも似たものだった。

 

「ん? 何かしらぁ?」

(櫻井了子……彼女にフィーネは宿っていないのかしら……。……念の為フィーネの事は少しぼかしておくべきかしらね)

「……何でもないわ。ライブの後にこちらであった事だけど──」

 

 そうして話し出したマリア。

 先史文明期の巫女が三種の完全聖遺物を用い決行した月破壊計画、その戦いの影響で発生した月の落下を巡る先史文明遺跡での戦い、歴史の闇より活動を始めた錬金術師による世界解剖を止める戦い、そして異次元より襲来した邪悪な侵略者と、それが呼び起こした闇との戦い……。

 マリア自身は掻い摘んで話していったものの、その情報量と密度に弦十郎や了子たちはただただ圧倒されていった。

 

「……ルナアタックにフロンティア事変、魔法少女事変……そして怪獣侵略事変とは……」

「こちら以上に、戦いだらけの世界なのねぇ~。しかも装者が6人居て、ウルトラマンも6人現れて遭遇済み? もう大盤振る舞いなんてレベルじゃないわねぇ」

「こちらでは装者は翼さんと奏さん以外にいないんですか?」

「ああ、見つかっていない。もしか此方の世界の君たちを見つければ、装者になれるのかもしれないが……」

「……難しいわね。私の持つアガートラームは見つかっていないのでしょう? 

 歴史という大河の中で大きく分流したのがそのライブからってだけで、他にも細かな違いはあるはずよ。装者の資格や素質だって分からないわ」

「ま、そうでしょうね~。ただでさえ聖遺物との適合はレアケースなんだし、そうポコジャカと装者候補が見つかりっこないのは難点。

 加えてウルトラマンっていう慮外の外部存在なんて、まともに考えていいモノじゃないものねぇ」

 

 何処か冗談めいた悩まし気を纏わせて話す了子だが、実際問題として適合者を探すというのは非常に困難だ。

 限られたヒトの持つ先天的な高資質、歌を唄うことにより発生されるエネルギーである『フォニックゲイン』、それと発掘された聖遺物との相性。その全てが合致して初めて生まれるのが、正しい意味での『適合者』なのだ。

 天羽奏やマリア・カデンツァヴナ・イヴらのような補正薬物(LiNKER)を用いなければギアを纏えぬ者でも、その根底には奇跡の如き天賦の才があったことは間違いない。例えその才を引き出した要因が外部より注入された薬物だとしても。

 

 閑話休題。

 一通りの情報共有を終えたところで、了子が笑顔……何処かいやらしさを含んだ笑みを浮かべながら、マリアの傍へと寄ってきた。

 

「ところでそうそう、昨日の約束覚えてるわよね~?」

「ええ、もちろん」

「だったら話が早いわ。あっちでおねいさんと、いーっぱいお話しましょうねぇ~」

「ちょっ、ちょっと引っ張らないでったらッ!」

 

 マリアの腕を引き連れていく了子。去り際に弦十郎へ「あとのことを任せる」と言ったということは、しばらく帰ってくることは無いだろう。彼女の性質を知っている弦十郎にはそう判断するしかなかった。

 ただ偏に、了子が無茶を押し付けないかだけを気にしながら。

 

「……お手柔らかにな、了子くん」

 

 溜め息一つ。やれやれと言った顔で面を上げると、響たちは何かを懐かしむような、嬉しいような笑みを浮かべていた。

 

「……身内の恥を見られたようで落ち着かないが、どうかしたか?」

「いいえ……むしろ、なんだか落ち着きます。了子さんは了子さん、なんですよねッ!」

「──ああ、そうだな」

「ん……どういうことだ?」

「な、何でもありませんッ! それより師匠──って、違う違う……」

 

 思わず口を閉じる響。せっかくマリアがフィーネの、”此方側”の櫻井了子のことを秘匿として話を進めていたのに、それを無碍にしてはいけない。不器用な彼女であるが、そこまで察せないわけでもなかった。

 だが思わず話題を逸らそうとした時に、ついいつもの癖が出てきてしまっていた。

 

「……それなんだが、すまないがどうして君は俺を師匠と呼ぶんだ? そちらでは俺は、君の師匠……なのか?」

「はい、武術の師匠なんですッ!」

 

 嬉しそうに話す響。彼女が戦う力を得た後に、それを奮い戦えるよう心身の鍛錬を学ばせてくれたのは他でもない風鳴弦十郎その人だ。響にとって彼は依然、強き者の象徴としてその胸に刻まれている。

 しかしそれは響にとっての話。同じ人間でも並行世界の存在である眼前の風鳴弦十郎は、響のその言葉に困惑せざるを得なかった。

 

「……俺は人に武術を教えるなんて出来ないぞ? 政府機関の一端を任された者として、最低限の護身術程度しか修めていない」

「またまた~。本当は素手でも私たち装者より強いんでしょう~? 

 翼さんの必殺技を拳で止めたり、震脚でアスファルトをひっくり返したり、暴れる怪獣と戦ったり、出来るんじゃないんですか?」

 

 笑いながら話す響。だがそのキラキラした眼に嘘偽りを感じることは出来ず、まるで自分が見て来たような常識感……弦十郎からすれば余りにも大きすぎる違和感に呆然としてしまっていた。

 思わぬ本音が漏れ出すほどには。

 

「──それは、本当に人間か?」

「──えっ?」

 

 弦十郎の返しにこれまた唖然とする響。彼女の中にある『風鳴弦十郎』という存在を、本人から否定された気分だ。そこへ奏が、現実を突き立てるように口を挟んでくる。

 

「……なにわけわかんねーこと言ってんだ。弦十郎のダンナが戦えるはずないだろ?」

「ああ、そんな事は逆立ちしたって出来やしないさ。精々自分の身を守るので精一杯だな」

「えっ、えー……でも師匠は、確かにそういうことを……」

「……どうやら、そっちは思ったよりこっちと違うらしいな」

 

 頭を掻きながら呆れたように呟く奏。己が世界と並行世界、過去の事象という情報ではなくこの場における現在の違いを、互いに大きく感じ取った瞬間だった。

 同じ世界でも同じ歴史を歩んだわけではない。顔や声が同じでも、決定的に違う”なにか”が存在している。それこそが”並行世界の住人”なのだと理解した。してしまった。

 故に翼は独り想う。……ならば、眼前に居る天羽奏にとっての”私”……此方の、今この場にいる”風鳴翼”に対してどう思っているのかと。

 だがその想いを表に出すことは無く、ただその場を見つめていた。響は依然明るい声で、弦十郎との話を続けていた。

 

「でもびっくりですッ! まさか師匠が普通の人だなんて……ッ!」

「俺としては、そんな事が出来るというそっちの俺の方がびっくりなんだがな」

「……なぁ、お前」

「はい?」

「……お前たちの方でのあたしは──」

 

 普通であることを興味深く話す響と、どうにも実感の無い呆れの混じった笑顔で返してしまう弦十郎。一方で二人の話を聞いていた奏が、自分の中に生まれた疑問を問いかけようとした。

 だが、その時──

 

「──高質量のエネルギーを検知、ノイズですッ!」

 

 鳴り渡るレッドアラートとノイズの出現を報せるモニター。装者たちとミライの顔付きが、瞬時に戦う者のそれへと変わる。

 

「了子くんッ!」

『はいはい分かってるわよ~。マリアちゃんもやる気十分、車庫の方で落ち合わせるわ』

「分かった、頼む。……君も、戦えるのか?」

 

 ミライへと意思確認する弦十郎。無理もない、彼は特殊な携行武器を所持しているだけの一般人と相違ないのだ。だが彼の実力は、響も翼も知っている。だからこそ止めようともしなかった。

 そしてミライもまた、抱えた思いを偽ることなく、胸を張って弦十郎に言葉を返していった。

 

「大丈夫です。皆さんの足を引っ張ることはしません」

「……わかった。奏、それに並行世界の協力者たち……。──頼んだぞッ!」

「はいッ!」

 

 力強い声と共に出動する装者たち。黒塗りの乗用車が向かう先には、小さく黒煙が昇り始めていた。

 

 

 

 =

 

 ノイズの群れに相対する5人。うち装者4人が胸元のギアペンダントを握り締めている。と、そこであることに気付いた響が声を上げた。

 

「マリアさん、LiNKERは──」

 

 彼女からの言葉に力強い笑みで返し、精神集中から聖遺物と共鳴する胸の歌──聖詠を唄い出した。

 光と共に自らの纏うシンフォギア、アガートラームを装着するマリア。彼女の姿に響も翼も驚きを露にしていた。

 

「マリアさん、それ……ッ!」

「だ、大丈夫なのかッ!?」

「ええ、おかげで懸念材料だった部分も解消することが出来たわ。櫻井博士に感謝しないとね。それに、貴方にも」

 

 言いながら奏に目を向けるマリア。だが奏は不愉快そうに舌打ちしつつ、マリアの言葉の意図を即座に理解した。

 

「チッ……あたしのLiNKERか」

「そういうこと。私も時限式で、手持ちのLiNKERが切れてたからね、櫻井博士には私が出せる範囲での並行世界の情報と交換で提供してもらう約束を取り付けたの。悪いけど、そちらの状況を利用させてもらったわ」

「……了子さんがいいって言ったなら、あたしが口を挟むことじゃねぇ」

 

 吐き捨てるように言ったところで、奏もまた聖詠を唄い始める。それに続けて響と翼も唄い出し、三つの光と共にギアを纏った装者たちの姿が現出した。

 

「僕は民間人の避難補助をしながらノイズの足止めをします。皆さんはッ!」

「全て斬り捨てるッ! お任せをッ!」

「行きましょうッ!」

 

 図らずも響の掛け声とともに行動開始する一同。会敵は瞬時に、甲高い奇声を上げる人類の天敵へ必倒の牙を突き立てることで登る黒煙が、開戦の狼煙となった。

 

 

 4人の装者各々が唄いながら、ノイズの群れへ飛び込んでいく。

 勢いの付けた響の放つ上段からの拳が頭部を抉り、まず1体が黒塵に。それを皮切りに、翼の携える剣やマリアの構える短剣が群れ成すノイズを次々を両断、炭素と帰していく。

 瞬く間にノイズの群れが霧散していき、目に見える範囲に居るものは僅かとなっていった。そして──

 

「──これで、トドメだッ!」

 

 翼がアームドギアで二体のノイズを一度に倒す。霧散したノイズで一先ずは息を吐けるだけの間は出来た。そこへ響とマリアが駆け寄って来た。

 

「やりましたねッ!」

「ああ。だが、どうやらまだ終わりではないようだ……」

 

 長めの吐息を出し、開けた道路に再度目をやる。すると見計らったかのように地面からノイズの群れが湧き出してきた。

 

「うわわッ、まだこんなにたくさん~」

「気を抜かずに行きましょう。……本当は彼女もわたしたちと連携してくれるといいんだけれど」

 

 思わず吐き出すマリア。それは他でもない、奏についてだった。

 並んで戦線に立ったものの、彼女は独り、他者の援護も寄せ付けないほど苛烈に槍を奮いノイズを破壊し続けていた。地面や建物の壁から現れるものを一体残らず、ことごとくを砕いている。

 だがそれは周りを顧みない独り善がりな戦い方。それを理解しているのか、翼も思わずマリアの皮肉に真摯に返してしまった。

 

「……すまない」

「翼が謝る事じゃないわ」

(……奏)

 

 

 

 

「おらああああああッ!」

 

 咆哮と共に槍を奮いノイズを砕いていく奏。だがその心中は穏やかならず、傍から見られる苛烈さもその内心の苛立ちを隠す為のものだった。

 

(何なんだ……何なんだ何なんだッ! ガングニールの奴の爆発力、見慣れないギアの奴の冷静さ、そして天羽々斬……翼のあの強さはッ! 

 あたしがノイズを一匹倒す間に、あの三人はあたし以上に多くのノイズを倒してやがる……。

 ……背中を預けられる相手がいるって、そんなに──)

 

 一瞬浮かんだ思い。それはかつての自分への憧憬のようなものだった。

 だが即座に首を振り迷いを払おうとする。自分の状況、何があって今こうなっているのかを思い返すことで。

 

(──違うッ! それは弱さだッ! 翼が死んだのは、あたしが翼を守れなかったからだッ!)

「──認め……られるかぁッ!」

 

 己の想いを否定し、否認し、後悔だけを膨らませ憤怒に変えて更に声高に唄う奏。アームドギアの穂先が回転し、竜巻となって放たれる【LAST∞METEOR】がノイズの群れを黒炭と化して吹き飛ばしていった。

 その激しい戦い方に、心情を推し量れぬ響たちは感嘆の声を上げていた。

 

「すごい……さすが奏さん……」

「適合係数の低いギアを纏った単騎であれだけの動き……ここまで戦ってきたのは伊達じゃないと言うところか。さすが、翼のパートナーだと言うべきなのかしらね」

(そうだ、あれが奏だ……。誰よりも強く、いつもわたしを護ってくれた、奏の姿だ……)

 

 地面に槍を突き立て大きく呼吸をする奏。それぞれが各々の考えを巡らせる僅かな間隙──そこへ、装者たちの耳に弦十郎の声が響いてきた。

 

『気を抜くなッ! まだ終わっちゃいない、ヤツが来るぞッ!』

「な──ッ!?」

 

 風に舞うノイズの残骸が渦を巻き瘴気と化す。瘴気はやがて収束し、存在として固着する。

 その姿は普段と変わらぬ人間型(ヒューマノイド)ノイズ。だが極彩色の身体は漆黒に固まり、通常とは遥かに違うプレッシャーを放っていた。

 その姿こそ、先日記録映像で見ていたノイズの変異体──

 

「カルマ化した、ノイズ……ッ!」

「ちッ──まさかコイツまで出るなんてなッ! だが、此処で会ったがぁッ!!」

「奏ッ!」

 

 吼え立てるように叫びながら、アームドギアを構えた奏がカルマノイズに対して突進する。そのまま大きく振り下ろした一撃が直撃し、カルマノイズが吹き飛ばされた。

 本来ならばコレで終わる。ただのノイズであるならば。だが、カルマノイズは平然と立ち上がった。その漆黒の肉体に大きな亀裂を見せるものの、即座に自らの肉体を修復していく。それを己が目で見た響たちは驚きを隠せなかった。

 

「ほ、本当に回復してるッ!」

「必斃たる我らの刃が、まさか……ッ!」

「想像以上ね……。私たちも行くわよッ!」

 

 マリアの言葉と共に動き出す三人。槍を振り回す奏の隙を縫って、マリアの短剣と翼の剣がカルマノイズに猛襲。互いに一太刀入れたと同時に響の飛び蹴りが頭部に直撃、再度吹き飛ばす。だがカルマノイズはまたも立ち上がり、傷付いた部分を即座に修復していった。

 

「まだ、足りない……ッ!」

「邪魔すんなッ! あいつはあたしが──ッ!」

「言ってる場合ッ!? 一人で戦っても勝てないのは理解ってるでしょうッ!」

 

 叱咤にも似たマリアの言葉に思わず怯んでしまい、奏の動きが一歩遅れる。そこを逃さぬようにカルマノイズが腕を槍のように伸ばし、奏を目掛けて襲い掛かった、刹那。翼の剣がその攻撃を捉え、弾き飛ばした。

 

「大丈夫、奏ッ!?」

「お前……」

 

 翼の声に思わず漏れそうになる言葉。それを飲み込み歯を食いしばり、翼を跳ね除けその先に居るカルマノイズへ穂先を突き立て、地面へ叩き付けた。

 そのまま地面に縫い付けるように、更に深く抉るように槍を動かす奏。カルマノイズはただ身体をうねらせるだけだったが、修復を繰り返すその肉体に実質的なダメージは存在していないように見える。

 このままではすぐに攻撃を脱し、反撃して来るだろうという事は誰の目にも明らかだった。そして直感する、この一瞬は好機なのだと。

 

(……あの日、あたしが弱かったばっかりに、翼が──ッ!)

 

 奏の脳裏に走る凄惨な想い出。それを燃やして怒りに変えて声に出す。彼女が何を成す為に生きているのかを立てるかのように。

 

「──遠慮は無しだッ! 聞かせてやるよッ! これがあたしの、絶唱ォォォッ!!」

 

 翼の脳裏に走る凄惨な思い出。奏の放った言葉で再度思い出された其れは、翼にとって消してはならぬ傷跡の一つ。だが同時に、再演させてはならぬもの。

 それを解した翼の行動は、ただ一つだった。

 

「ダメええええぇぇぇぇッ!」

 

 背後から奏を羽交い絞めにする翼。不意に動きを抑えられてしまい、奏は気を散らされ絶唱を唄うことも出来ず、緩まった力の隙を縫いカルマノイズもその場から離れていった。

 

「な……お前ッ! 邪魔すんなッ!」

「使わせない……ッ! こんなところで散るなんて、許さないッ!」

 

 すれ違いつつも譲れぬ気持ちを前にして動く奏と翼。その根底にある想いは近しいものなれど、それを理解するには二人の距離はまだ遠すぎた。届かないでいた。

 返す奏の言葉からも、苛立つ様子がありありと見えるまでに。

 

「うるせぇ、離せッ! ならあのカルマノイズをどうするつもりだッ! 絶唱を使わなきゃ──」

「……私たちがやる。立花、マリア、抜剣だッ!」

「……抜剣?」

 

 聴き慣れぬ言葉に思わず眉を顰める奏。それが何なのかを知っている響とマリアだけが、意気を込めて翼の指示に従いギアのマイクユニットへ手を伸ばした。

 

「了解ですッ!」

「ええ、やりましょうッ!」

「「「イグナイトモジュール──抜剣ッ!!!」」」

 

 発動するイグナイトモジュール。掲げた天に浮かぶマイクユニットから伸びた紅棘が響たちの胸に突き刺さり、黒い瘴気が炸裂する。其処から出て来たのは、各々の特性を残しつつも漆黒と獣性に染め上げられた異形のギア。

 奏はただ、初めて目にしたその姿に驚愕し佇むことしか出来なかった。

 

「ギアが……変化したッ!?」

「──さあ、一気に殲滅するぞッ!」

 

 先程とは段違いの加速度を以てカルマノイズへと肉薄する響と翼とマリア。野獣の如き大振りの……されど格段に迅い三閃は確実にカルマノイズを捉え、漆黒の異形を斬り裂いていく。

 即座に身体の一部を切り離し、残った部分から急速復元するカルマノイズ。だがそこへ更に猛追する装者たち。突進する響の背後を追うように翼が奮い放った蒼ノ一閃が迫る。眼前の響に向かって腕を伸ばし貫かんとするカルマノイズだが、直前で地面を殴った響がカルマノイズを飛び越え真上に位置取る。

 

「──ッ閃ェンッ!!」

「はあああああッ!!」

「ぐぅおりゃあああぁぁぁッ!!」

 

 其処へ続くは蒼ノ一閃と、その中に秘された白銀の短剣。追うマリアの姿。蒼雷が弾けるとともに刃が深く差し込まれ、そこへ合わせる様に真上より肥大化した漆黒の拳が撃槍の如く襲撃。脳天へと撃ち立てられた。

 これで流石に。そう思わざるを得ない三人の波状攻撃。多少息は上がっているが、これで斃せたのであれば何一つ問題はない。そう考える三人だったが、それが甘かった、などと考えるよりも早く肉体への異常が発生した。

 

「ぐ、あああああッ!?」

「これは、一体……うううううッ!!」

「ば、抜剣……ぐが、ぁ……解、除ォッ!」

 

 マリアの率先した言葉と共に三人が同時にイグナイトモジュールを停止させる。漆黒のギアが元の色味を取り戻すが、三人とも頭を押さえながらその場に膝を突いてしまった。まるで、突如強い頭痛が襲い掛かった時のように。

 

「今のは、一体なにが……」

「破壊衝動が、いつもより猛烈な力で襲い掛かられた気がします……」

「イグナイトの、不調……? でも、まさか……」

 

 思い思いの言葉を放つ響たち。身体が不調を訴えるレベルの強い違和感を感じたものの、それを明確な言葉とするにはいささか疲労が溜まり過ぎていた。それもまた不可解の種となるが程に。

 奏はそんな三人の姿をただ見ているしか出来なかったが、見ていたが故にカルマノイズの変化にも気付くことが出来た。

 

「あいつ、まだッ!」

 

 斬り裂かれた胴体、貫かれた胸部、めり込むほどに凹まされた頭部……即座に全てを回復させていく。イグナイトを用いた連携攻撃の一回程度ではまだ足りないのだと。

 

「でも、まだ……ッ!」

「ええ……イグナイトの出力でなら、押し切れる……ッ!」

「もう一度、やるしか……ッ!」

 

 決意を胸に、もう一度マイクユニットに震える手を添える。先程訪れた異常は理解っているものの、カルマノイズの脅威を考えたら今ここで斃すべきではないかと判断したのだ。

 しかし彼女らの決意とは裏腹に、カルマノイズは攻めの手を止めてただ静止していた。それを怪訝な目で見据える装者たち。そして──

 

「消え、た……?」

「逃げられた、とでも言うのかしら……?」

 

 困惑する響とマリア。話には聞いていたものの、こんなにもあっさり消えてしまうなど思いも寄らなかったのだ。そんな思いに苛まれながらも、一方で翼は小さく安堵していた。

 

(──でも、護れた。奏に絶唱を使わせないで済んだ……)

 

 自らが成せたことを内心で小さく喜ぶ翼。彼女にとって最も忌避すべきこと……それを防げたことを素直に喜んだだけだ。しかしその一方で、奏は呆然と……己が無力感に打ちひしがれていた。

 

(そんな、こんな力まで……。

 あたしには、絶唱以外の手立てなんてなかった……。こいつら、一体どれだけの力、どれだけの奥の手が……)

 

 個々の戦闘技術、それらを加味した連携パターン、イグナイトとかいう謎の強化形態。並行世界から来たと言う眼前の三人は、同じだけの時間を過ごしていたにも拘らず自分よりも遥かな高みに居る。それを理解らされてしまったのだ。

 

(……こいつらは、あたしより強い……。ただのノイズなんてものともしない、それどころかカルマノイズとも対等に戦えるだけの力がある……。

 ──なら、あたしは必要なのか……?)

 

 ギリ……と奥歯を噛みしめる奏。だがその瞬間、空に一筋の黒光が流れているのを目にした。

 

 

 

 =

 

 時間を少し巻き戻し、住民の避難に奔走していたミライに移る。

 ノイズの居場所を確認しながら二課の黒服たちと連携しつつ逃げ遅れた人を探していたミライだったが、幸いにもそのような人物は見当たらなかった。

 時折見つける事はあっても目視範囲でノイズが出現していないこともあり、シェルターへの誘導は比較的容易に済んでいる。そして住民避難率が安全圏まで到達したことを伝えられ、安堵の笑顔を浮かべていたその時だった。

 短いトンネルの中、ミライの前に一人の男が現れたのは。

 

「ここはノイズ避難区域に認定されました! 周辺にノイズは居ませんが、早くシェルターに避難を──」

 

 形式的、なれど純粋に眼前の男を心配した言葉を放つミライ。だが、返って来たのは予想だにしていないものだった。

 

(……貴様が来たのか。ウルトラマン、メビウス……)

「──ッ!」

 

 その言葉……正しくは脳内に響き渡る念話を聞いた瞬間、トライガーショットを構えるミライ。この世界の住民は誰も知らないはずだ、彼がウルトラマンであることは。

 だが眼前の、ステッキと宝玉を持った黒ずくめの男は表情を崩すことなく威圧的な眼をミライへと向けていた。

 無音の圧がかかる静寂の中、男が僅かに動く。携えた宝玉に目を向けると、そこに黒い瘴気が渦巻いていた。

 

「……帰ってきてしまったか。ならば──」

「何をするつもりだッ!」

「知れたこと。──侵略だ」

 

 宝玉を天に掲げる。陽光を透かし輝きが放たれ、ミライは思わず目を覆った。それは時間にしてわずか数秒。だがその間に、男は姿を消していた。

 すぐに男の立っていた場所へ向かうミライ。しかし周囲には一切の痕跡も無く、ただ口惜しい思いだけが彼の心に残された。

 そんな思考を切り替える間もなく、彼の持つ鋭敏な感覚は天空から飛来する何者かの気配を即座に捉えた。目を向けた先には漆黒の体躯と紅蓮の眼を持つ怪獣が、甲高い羽音をかき鳴らしながら地上へと向かう姿が視えていた。

 

「あれは……」

 

 

 

「ベゼルブッ!? まさか、こんな時に……ッ!」

 

 驚きの声を上げるマリア。それと共に漆黒の怪獣……ベゼルブが地に降り立った。

 甲高い鳴き声を上げながら怪光線を発射するベゼルブに、為す術を持つ者は居ない。もしか体力が万全であれば、響と翼とマリアの三人でなら足止めぐらいは出来ただろう。その隙にミライが変身出来たかもしれない。

 だがその全てが適わぬ現状。間も無く蹂躙が開始される。彼女らの知らない惨劇が。”彼女だけ”が識っている惨劇が。

 脳裏にそれが走った瞬間、奏の身体が弾けるように飛び出した。

 

「奏さんッ!?」

「奏、一体──ッ!」

 

 アレもまた憎むべき存在。滅すべき存在。それは、この命に代えてでも為すべきことだと叫んでいた。奏の心が、心の内にあるなにかが。

 

(──わからねぇ、わからねぇよ”翼”……。だけど、何かが吼えるんだ……ッ! 思い出せ、屈辱をッ! 慟哭をッ! 哀惜をッ! 憤怒をッ! 

 あたしが……あたし自身の手が、翼を殺したあいつらを八つ裂きにすることこそがぁぁッ!!)

 

 ベゼルブの怪光線が奏目掛けて放たれ、着弾した地面が爆散する。だがその粉塵の中から煌めきが起こり、突き破るように銀色の巨体が顕現。ベゼルブの首を握り潰すかのように捕まえ、暴力的に投げ棄てた。

 

「オオオオオオオッ!!!」

 

 雄叫びを上げる”光の巨人”──ウルトラマンベリアル。天羽奏。

 何方のものとも知れぬ咆哮は空気を揺るがし、猛然とベゼルブへと立ち向かって行った。

 

 

 

 =

 

「皆さん、大丈夫ですかッ!?」

「ミライさんッ!」

 

 地響きが鳴り渡る中、響たちの元にやって来たミライ。4人は共に、上を見上げベリアルとベゼルブの戦いを見つめていた。

 荒々しい、ベリアルが一方的にベゼルブを攻め立てていく戦いは戦闘というよりも蹂躙に近い何かを感じる。変身者の心意が影響を与えているのなら、確かにあれは天羽奏の戦い方と思えるものだ。

 

「……凄いわね」

「教えてくださいヒビノさん。アレは……本当にあのベリアルなのですか?」

 

 翼の問いかけに少し迷うミライ。だが眼前に広がる現実は、事情を伝えた彼女たちに伝えるべきだと判断し話し出した。

 

「……間違いありません。昨日もお話ししたように、ウルトラマンベリアルは闇に落ちた姿──翼さんの記憶にある漆黒のウルトラマンであるよりも遥か以前に、僕や光の国の住人と同じ戦士、”ウルトラマン”だった経緯があります。

 それがあの姿……光の国のライブラリではアーリースタイルと称されている、かつてのベリアルなんです」

「アーリー、ベリアル……」

「ですが、何故それが奏に……?」

「分かりません……。先程の風鳴司令からの話で、ツヴァイウィングのファーストライブ直後……この世界の翼さんが亡くなり、ベゼルブが出現した折に何処より現れ、奏さんと一体化したのだろうという予測は立てられますが、それ以上は……」

 

 不確定で不明瞭ながらも言葉を重ねていくミライ。彼にとってもこの世界の状況は、整理するので精一杯だと見て取れた。

 

「そもそもにおいて、何故アーリースタイルとして現れたのかも分かりません。

 僕の知る限り、ベリアルは悪のウルトラマンとして僕たちやゼロと何度も戦い、現在は何処かのマルチバースにいると聞いていたのですが……」

「何処までも理解らず仕舞いな状況ね。……まぁそれは、私たちもだけど」

 

 おもむろにギアペンダントを外し見つめるマリア。その眼は怪訝な色を見せ、自分たちを取り巻く状況にも変化が起こるであろうという事を思考していた。

 響の眼は所在なくミライやマリアを見回し、翼はベリアルの……奏の戦いに注視していた。

 

 

 

 眼前の漆黒を殴り、蹴り、投げ飛ばし、叩き付ける。暴威に駆られたベリアルの戦い方は、どこか狂戦士めいていた。

 想いに任せて力を奮う中で、その体の内には絶えず声ががなり立てられていた。「壊す」、「殺す」、「邪悪を」、「仇敵を」、「徹底的に」、「跡形もなく」──。

 それが自分自身のようであり、他の誰かの声のようでもあり……だが其処に一片の違和感を感じることもなかったが為か、ベリアル()は圧倒的な暴力をただぶつけていた。

 背後から羽根を掴まえ、足で蹴り飛ばすことで引き千切り捨てる。痛みによるダメージなのかよろけて倒れるベゼルブに目を向け、両腕に光が迸る。そのまま腕を十字に組み、光波熱線を発射。倒れたままのベゼルブに直撃し、爆散させた。

 肩で息をするように立ちながらそれを見届け、天空へ飛び去って行くベリアル。

 二課のオペレーションルームではウルトラマンの勝利に、そして並行世界の装者が持つ強力な力の存在に沸き立つものの、ただ一人……櫻井了子だけは冷静な顔でモニター越しの戦場を見つめていた。

 

(カルマ化したノイズ変異体、並行世界のシンフォギア装者、漆黒の怪獣ベゼルブ、銀色の巨人ウルトラマン……。不定要素の収斂には、往々にして何かしらの意味が付随してくるもの。

 今はまだそれが何かは理解らないけど……)

「……本当に忙しくなりそうね、色々と」

 

 稀代の天才は独り、無数の可能性に思考を馳せて小さく息を吐いた。

 

 

 

 

 end.

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